WAGRIの生成AI APIを解説|農業の画像解析と作業提案での活用

農研機構は、農業データ連携基盤WAGRI上で、作物の画像から病虫害を判定する「WAGRI病虫害AI画像診断API」を公開しています。2026年3月31日版の公式資料では、主要な病虫害の判定と、画像上の病害部位の検出をAPIで提供する仕組みが説明されています。

ただし、写真を撮れば必ず正解が出るサービスではありません。WAGRIの利用会員としての申請・承認、規約への同意が前提条件です。

診断結果は、農業現場の観察や専門家の判断を置き換えるものではなく、判断を支援する情報として扱う必要があります。

※本記事は2026年8月時点の情報です。

作物の葉の画像をWAGRI病虫害AI画像診断APIへ送信し、病虫害候補と検出位置を受け取って農業者が確認するまでの4ステップの図解
作物の画像を送信すると、病虫害の候補と検出位置がAPIから返される

WAGRI病虫害AI画像診断APIの概要

APIの主な仕様は次のとおりです。

  • 農研機構が開発した病虫害判別器を利用するAPI
  • 画像データを含むJSONをPOSTして診断
  • 主要な病虫害の分類結果と、画像上の部位を返す
  • 2026年3月版では12作目を対象に判別器を提供
  • 精度向上や判別カテゴリ追加を継続する方針

ポイント

対象作物や判別カテゴリは今後も追加される方針のため、導入前に2026年3月版など最新の公式資料で対応作目と精度を確認します。

APIを組み込むサービス側の設計

APIを組み込むサービス側の設計を撮影、診断依頼、結果表示、対応判断の4工程で示した図解
サービス側は、撮影から対応判断までの工程ごとに役割と確認事項を分けて設計する

APIを組み込むサービス側は、撮影から対応判断までの工程ごとに、システムの役割と利用者が確認すべき点を分けて設計します。

工程システムの役割利用者の確認
撮影画像を取得・前処理作物、部位、撮影条件
診断依頼APIへ画像を送信同意、送信先、エラー
結果表示候補と検出位置を提示現場の症状、信頼度、別候補
対応判断記録や通知を支援防除・相談・再撮影の判断

ポイント

各工程でシステムが処理する内容と、利用者が最終確認する内容を分けておくと、誤診断や通信障害が起きたときの対応を設計しやすくなります。

農業AIで管理するデータとリスク

農業AIで管理するデータとリスクを、画像・位置情報等の扱い、防除の自動決定への非直結、モデル更新時の確認、API停止時の現場手順、記録による精度検証の5項目で示した図解
農業AIの導入では、データの扱いと判定結果の位置づけをあらかじめ整理する

AIの判定結果を扱う際は、次のデータとリスクを事前に整理します。

  • 画像、位置情報、撮影日時、圃場・作物情報の扱い
  • AIの判定結果を農薬や防除の自動決定に直結させない
  • モデル更新時の判定傾向や互換性
  • API停止・通信障害時の現場手順
  • 診断結果と人の確認結果を記録し、精度を検証する

生成AIやAI APIの導入では、回答を表示するだけでなく、根拠、更新日、エラー、利用者の最終判断を残します。AgentOpsの監視と同様に、精度と可用性を継続的に確認する仕組みが必要です。

ポイント

病虫害の判定結果を防除の自動決定に直結させず、画像・位置情報の扱いとモデル更新時の影響を運用ルールとして記録します。

よくある質問(FAQ)

Q. WAGRI病虫害AI画像診断APIは何をしますか?

画像を送信すると、対象作物の病虫害の分類結果や、画像上の病害部位を返すAPIです。対応作物・判別器の版は公式資料で確認します。

Q. 誰でもすぐ使えますか?

WAGRI利用会員であり、AI病虫害画像診断APIの申請・承認、規約同意などの条件を満たす必要があります。

Q. AIの診断結果だけで防除を決めてよいですか?

AI結果は判断支援として扱い、現場の観察、専門家への相談、作物や農薬のルールを確認して対応を決めます。

Q. APIを使うサービスで何を評価しますか?

診断精度だけでなく、画像品質、応答時間、誤判定、利用者の修正、API停止時の代替手順を評価します。

まとめ

WAGRI病虫害AI画像診断APIは、農研機構の判別器を使い、作物画像から病虫害候補や検出位置を返すAPIです。農業サービスの診断支援機能として組み込めます。

実装時は、利用条件、画像データ、モデル更新、誤判定、最終判断、停止時の代替手順を設計に含めましょう。

参考情報:
農研機構・WAGRI病虫害AI画像診断API仕様書
WAGRI公式サイト

ポイント

WAGRI病虫害AI画像診断APIは、対象作目・利用条件・モデル更新・誤判定時の対応を確認したうえで、農業サービスの診断支援機能として組み込みます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。