AIチャットボット開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

AIチャットボットの開発会社・ベンダーは、社内問い合わせ、顧客対応、既存システムへの組込みのどれに使うかで選び分けます。回答の自然さに加え、根拠の表示と有人への引継ぎを比べます。

公式情報で製品と支援内容を確認できる6社を、用途別の候補として紹介します。SaaSの導入支援と個別開発では契約範囲が違うため、その点も説明します。

候補を選ぶ前の回答範囲の定義

回答範囲を知識、回答方式、解決経路の3観点に分けた図解。
3つの観点をそろえると、候補各社の提案を同じ土台で見比べられます。

同じチャット画面でも、公開FAQを案内するものと、社員だけが見られる規程を検索するものでは設計が違います。予約や情報変更まで行わせる場合は、本人確認と実行権限も必要になります。

そこで、依頼するチャットボットを三つの観点で定義します。

  • 知識:FAQ、社内文書、顧客情報のどれを参照するか。
  • 回答方式:登録回答、RAG、シナリオをどう使い分けるか。
  • 解決経路:回答不能時に誰へ、どの会話情報を渡すか。

RAGは、資料を検索して回答の生成に使う仕組みです。ただし、搭載しているだけで正答が保証されるとは限らないため、検索結果と回答の根拠が一致するかを試す必要があります。

ポイント

候補を比べる前に、社内向けか顧客向けかで回答範囲を分けて考えておくと、各社の提案を同じ基準で評価できます。知識、回答方式、解決経路をそろえて見るのが基本です。

自社製品を使って問い合わせ対応を構築する4社

PKSHA Technology、モビルス、カラクリ、ユーザーローカルの問い合わせ対応に関する特徴を並べた4枚のパネル図。
各社の支援範囲を見比べ、必要な標準機能や追加対応を整理できます。

PKSHA Technology:Teamsを起点にした社内ヘルプデスクの整備

PKSHA TechnologyのPKSHA AIヘルプデスクは、Teams上で社内問い合わせとナレッジ活用を支援する製品です。FAQ、文書検索、有人対応を組み合わせて提供しています。

また、2026年9月の資生堂への拡張導入発表では、同社とNEC VALWAYによる取り組みを確認できます。製品と運用支援の担当範囲は、契約時に確かめておきます。

  • 適合条件:社員がTeamsを使い、総務や情報システムへの相談を集約したい。
  • 確認事項:部門別の閲覧範囲、有人窓口、文書更新の反映方法。

なお、既存の社内文書は、すべて同じ検索対象にしなくても構いません。人事や契約などの資料が混在する場合は、自社の権限によって回答が分かれるかを、実データの試験で確かめます。

モビルス:生成AIと有人チャットの一体的な設計

モビルスのMOBI BOT GenAIは、シナリオ、検索、RAGなどを組み合わせるサービスです。有人チャットのMOBI AGENTとの連携も案内されています。

自動応答からオペレーターへ引き継ぐ場面が多い顧客対応の企業に向く候補です。FAQの回答にとどまらず、受付や本人確認を伴う連携も検討できます。

  • 適合条件:チャット窓口全体で、自動対応と有人対応をつなぎたい。
  • 確認事項:引き継ぐ履歴、営業時間外の処理、追加製品の契約範囲。

人が対応に入る際、利用者が同じ説明を繰り返さずに済むかが重要です。そこで、AIが確認した条件や参照した資料を担当者へどこまで渡せるかを、デモで見ておきます。

カラクリ:FAQと顧客サポート運用の一括見直し

カラクリのKARAKURI chatbotは、FAQの知識をまとめて管理する仕組み、有人連携、外部システムとの連携を案内しています。複数テナントを横断して管理する点にも触れています。

複数ブランドや窓口の回答管理を見直す場合の比較候補です。生成AIを使う構成にするなら、どの製品や機能が必要かを別途確かめます。

  • 適合条件:FAQの管理と顧客対応を一緒に改善したい。
  • 確認事項:ブランドごとの回答、更新承認、権限設定、追加連携。

FAQを共有することと、すべての窓口で同じ回答を出すことは別です。ただし、規約や受付条件がブランドごとに違う場合は、その条件を保ったまま運用できるかを試します。

ユーザーローカル:構築支援を受けた後の社内での日常更新

ユーザーローカルのサポートチャットボットは、Q&A管理、RAGによる文書検索、構築代行を案内しています。管理画面からの修正や分析も対象に含まれています。

運用担当者が自分でFAQを直したい企業に向けた比較候補です。なお、有人チャットやID連携などは、オプションの範囲を確かめておく必要があります。

  • 適合条件:初期構築の支援を受け、その後の回答更新を内製したい。
  • 確認事項:担当者が行う作業、生成AIの利用範囲、必要なオプション。

資料アップロード型の検索と、一般情報に答えるモードは、混同しないようにします。特に、社内規程の窓口では、許可した情報源以外から回答しない設定になっているかを確かめます。

ポイント

標準機能で足りるか、オプションや個別連携が要るかを分けて見ておくと、見積もりを比べやすくなります。候補ごとに、どの区分の費用なのかを確認しておく必要があります。

既存基盤との連携や構築支援を重視する2社

アイアクト:会話設計や運用代行まで含めた相談

アイアクトのCogmo Attendは、シナリオ、AI応答、聞き返し、システム連携に対応するチャットボットです。また、構築と運用作業の代行も案内しています。

同社の製品・ソリューションでは、RAG製品に加えてAIシステム開発とPoC支援も確認できます。製品設定と個別開発の境界についても相談できます。

  • 適合条件:会話の設計やチューニングを任せ、既存システムにも接続したい。
  • 確認事項:運用代行の作業量、生成AI構成、連携条件、変更対応費。

既存の問い合わせ内容が曖昧な場合は、聞き返しの設計から依頼するとよいでしょう。質問を分類して担当部署へ渡すケースと、文書を検索して完結させるケースを分けておくと、相談が具体的になります。

エクレクト:Zendeskなどの問い合わせ基盤と合わせた導入

エクレクトのソリューション一覧では、Zendeskの実装や移行を案内しています。カスタマイズや外部連携についても扱っています。チャット部分だけでなく、問い合わせ管理を含めて相談できます。

また、同社はFinの導入支援も提供しています。Finは、同社が正規パートナーとして導入と運用を支援するサービスで、エクレクトの自社開発モデルではありません。

  • 適合条件:AI対応から有人チケットまでの流れを、既存サポート基盤に合わせて整えたい。
  • 確認事項:採用製品、データ移行、連携開発、運用改善の分担。

ZendeskとFinを必ず組み合わせる前提ではありません。現在の契約、ナレッジ、受付チャネルを示したうえで、適した構成と移行の手間を提案してもらいます。

ポイント

既存システムとの接続や構築支援を求めるなら、どこまでを任せ、どこから自社で行うかを先に整理しておくと、比べやすくなります。

最終比較での試験項目

最終比較で確認する根拠、制御、移管の3項目を示すチェックリスト図。
3項目を同じ基準で記録すると、回答率だけでは見えない差も比べられます。

正常な質問だけのデモでは、導入後の問題を見落とすおそれがあります。そのため、表記ゆれや条件の足りない質問、古い資料を含む試験を用意し、閲覧できない文書を使った確認も入れておきます。

試験結果は、同じ基準で記録しておきます。

  • 根拠:示した資料が回答内容を実際に裏付けるか。
  • 制御:権限外の情報や、資料にない条件を回答しないか。
  • 移管:未解決時に履歴を渡し、人が対応を再開できるか。

回答率が高くても、誤答や強引な自動完結が増えていれば評価は下がります。解決率と重大な誤答を比べてください。有人の対応時間や文書更新の作業量も、合わせて見ておく必要があります。

料金と個別開発の可否は、公開情報では確定しきれません。このため、対象文書と利用規模をそろえて、権限や連携先も含めた提案を受けて判断します。

ポイント

最終比較では、正常な質問だけでなく、表記ゆれや権限外の質問を含めた試験で、根拠、制御、移管を評価できるかが判断の目安になります。

まとめ

AIチャットボットの開発会社は、利用する窓口と更新体制に合うかどうかで選びます。6社の得意な支援範囲をもとに候補を絞ります。そのうえで、根拠、権限、有人移管を同じ試験で比べてください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。