法務・契約管理のAI活用に強い開発会社・ベンダー6選|選び方も解説

法務・契約管理のAI活用では、契約書レビュー時間の削減やリーガルチェックの品質均一化が期待されています。一方で、弁護士法第72条との関係や機密情報の扱いを理解した開発会社・ベンダーを選ぶことが欠かせません。

そのうえで、6社の特徴・強み・得意領域を、選定時の確認点とあわせて比べます。

法務・契約管理のAI活用の全体像は、完全ガイドで体系的に確認できます。

全体ガイド:法務・契約管理のAI活用 完全ガイド|進め方・事例・効率化まで体系的に解説をご覧ください。

法務・契約管理のAI活用でパートナー選びが重要な理由

法務・契約管理へのAI導入で確認する4項目を盾の周囲に示した図
法的な設計とデータ管理を並行して確認できます。

法務・契約管理へのAI導入は、業務効率化ツールを選ぶときとは違う難しさがあります。

契約審査や法的リスクの判定に関わるサービスには、弁護士法第72条との整合性という固有の法的論点があります。そのため、技術力に加えて法務コンプライアンスへの深い理解を持つパートナーを選べるかどうかが、成否を大きく左右します。

法務省は2023年8月に、「AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について」というガイドラインを公表しました。このガイドラインにより、AI契約審査サービスがどのような設計であれば非弁行為に該当しないかの基準が明確になりました。

適合性を担保するには、弁護士が事前に監修した知識データベースをシステムに組み込み、AIには機械的・言語的な処理のみを担わせるという設計思想が求められます。こうした法的要件を理解せずにシステムを構築すると、導入後にコンプライアンスリスクが顕在化するおそれがあります。

また、法務部門が扱う情報は、秘密保持契約(NDA)の対象情報や未公開の営業秘密を含む機密性の高いデータです。汎用的な無料AIツールに機密契約書を入力すると、ベンダー側のサーバーにデータが送信され、不正競争防止法上の「秘密管理性」を喪失させるリスクがあります。そのため、データのオプトアウト設定やエンタープライズ向けセキュリティ体制を持つパートナーを選ぶことが不可欠です。

発注前に確認すべき重要ポイント

開発会社・ベンダーへの発注前には、まず弁護士法第72条への適合性を必ず確かめます。弁護士監修の知識データベースがシステムに組み込まれているか、または弁護士との連携体制があるかを、候補ごとに見ておきます。

次に、データセキュリティでは、入力データが機械学習の再学習に使用されない契約(オプトアウト)が保証されているか、エンタープライズ向けの法人契約プランが用意されているかを確かめます。さらに、実際の法務現場での導入実績が豊富かどうか、導入後のサポート体制が整っているか、特に法改正への対応やシステムのアップデートが継続的に行われるかも重要な確認事項です。

法務AIの技術は急速に進化しているため、継続的な改善を見据えた長期的なパートナーシップが組める会社を選ぶことが、投資対効果を最大化するための鍵となります。

ポイント

弁護士法第72条への適合と機密情報の扱いは、候補を絞る前に確かめたい項目です。どちらかの説明が曖昧な会社は、導入後にコンプライアンスリスクが表面化するおそれがあります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、法務部門の業務要件に合わせた柔軟なAIシステムの開発・導入に対応できます。

特徴と強み

riplaの最大の特徴は、IT事業会社として自社でDXを推進してきた実践知を持つ点です。開発会社でありながら、実際の業務課題に対して「どのようにAIを活用すれば効果が出るか」というビジネス視点での提案力も備えています。

法務・契約管理のAI活用では、システムを構築するだけでなく、既存の契約管理フローやコンプライアンス体制との整合性を踏まえて設計します。コンサルティング段階から開発・運用まで同じチームが担当するため、要件定義で把握した法務部門固有の業務の文脈が開発工程でも維持されます。

これにより、「作ったけれど使われない」というシステム開発の典型的な失敗を防ぐことができます。特に、社内のワークフローや既存システムとのインテグレーションを重視した開発を得意としており、導入後の定着支援まで視野に入れたプロジェクト推進が期待できます。

得意領域・実績

基幹系システムの構築・導入で豊富な実績を持つriplaは、その経験をAI領域にも活かしています。企業の既存システムとAI機能をシームレスに連携させるインテグレーション開発に強みがあり、法務部門の契約管理システムや承認ワークフローとAI審査機能を組み合わせたシステムの開発・導入にも対応できます。

ビジネス成果の創出を重視したシステム設計も得意としています。自社の法務業務の特性に合わせてAI活用を検討している企業は、まずriplaへ相談することで、最適なアプローチを見つけられます。

LegalOn Technologies株式会社|AI契約審査の国内最大手プラットフォーム

LegalOn Technologies株式会社は、AI契約審査ツール「LegalOn」(旧LegalForce)を提供する法務テック企業のリーディングカンパニーです。弁護士が監修した知識データベースを搭載し、契約書をアップロードするだけで、リスク箇所の自動検出、修正条文案の提示、自社ひな形との差分比較などを実行できる高機能なプラットフォームを展開しています。

特徴と強み

LegalOnの最大の特徴は、有資格の弁護士が事前に監修・作成した審査基準・解説コンテンツをシステムに登録し、AIには契約書の文言と登録済みコンテンツを機械的・言語的に紐づける処理のみを担わせる設計思想にあります。これにより、2023年8月の法務省ガイドラインへの適合性を確保しながら、実務で即座に活用できる高精度な審査を実現しています。

自社に不利な条項の自動検出と実務で使える代替条文案の提示は、特に若手法務担当者のスキルアップと審査品質の均一化に大きく貢献します。さらに、英文契約書への対応力も同社の強みです。クロスボーダー取引が増加する中、国際的な契約書審査においても日本語と同等の精度でリスク検出・修正提案を行えるプラットフォームを提供しています。

加えて、企業独自の審査基準(プレイブック)をシステムに登録し、自社ルールに沿った精緻なレビューを自動化する機能も備えています。法務部門ごとの運用スタイルに合わせたカスタマイズが可能です。

得意領域・実績

LegalOn Technologiesは、大手企業から中堅・中小企業まで幅広い規模の法務部門で導入実績を積み重ねてきました。契約書レビューの一次審査時間の短縮と法務担当者の業務負荷軽減では、多くの導入企業から高い評価を得ています。

スタートアップやベンチャー企業では、法務担当者の業務の多くが契約審査に費やされています。そのため、LegalOnの導入で限られた人的資源をより付加価値の高い業務に振り向けられます。

特に、若手法務担当者の教育・スキルアップ支援の観点から高い評価を受けており、リスクが検出された理由と詳細な法解釈解説が表示される機能が、実務を通じた人材育成に役立てられています。また、欠落条項(本来含まれるべき条項の抜け漏れ)の検出も得意としており、人間の目視チェックでは見落としがちなリスクを網羅的にカバーできる点が、法務品質の向上に貢献しています。

ポイント

弁護士監修の審査基準をもとに、AIが契約書の文言を紐づける設計かどうかが判断の軸です。若手の審査力を底上げしたい部門であれば、候補に入れる価値があります。

株式会社MNTSQ|大企業向け契約ライフサイクル管理とナレッジ統合

契約ライフサイクル管理を中心に、契約履歴やレビュー結果、案件情報を結ぶハブ図
契約情報を集めることで、過去の知見を次の審査へつなげます。

株式会社MNTSQは、高度な自然言語処理技術を基盤に、契約書の自動審査と契約ライフサイクル管理(CLM)を統合したプラットフォームを提供するリーガルテック企業です。

過去の契約データや案件情報を一元管理し、組織内の法務ナレッジを自動で蓄積・共有する機能が特徴です。特に大企業の法務部門での採用実績を持ちます。

特徴と強み

MNTSQの際立った強みは、契約審査の自動化にとどまらず、組織全体の契約知識(ナレッジ)を蓄積・共有・活用するためのプラットフォームとしての機能です。具体的には、過去の契約交渉履歴やレビュー結果、弁護士の判断根拠を構造化されたデータとして蓄積し、次回の審査に自動で参照できる仕組みを持っています。

これにより、特定の担当者に集中しがちな法務知識の属人化を解消し、組織全体での法務品質の底上げを実現できます。また、高度な自然言語処理技術により、契約締結から管理・更新・終了に至るまでの契約ライフサイクル全体をAIでサポートする点も特徴的です。

散逸していた紙・電子の契約書をAI-OCRで一括解析し、当事者名・金額・契約期間・自動更新条項などの重要メタデータを自動抽出してデータベース化します。この機能は、膨大な数の契約書を管理する大企業の法務部門にとって、特に価値が高いといえます。

得意領域・実績

MNTSQは、複雑な組織構造を持つ大企業における契約管理の一元化・知識の組織化で高い評価を受けています。その理由は、大量の過去契約データを活用したナレッジマネジメントと、リアルタイムの契約審査機能を統合的に提供できる点にあり、大規模法務部門での採用につながっています。

契約書審査の速度向上はもちろん、組織として法務ナレッジを蓄積・活用することで、担当者の異動や退職があっても法務品質を維持できる体制づくりに貢献しています。加えて、案件情報の一元管理機能により、契約書と関連する案件・商談情報を紐づけて管理できます。

法務部門と事業部門の情報共有を円滑にし、審査の進捗状況をリアルタイムで確認できるワークフロー管理機能も備えています。複数部署にわたる複雑な承認フローを持つ大企業での導入に適しています。

ポイント

契約書の一元管理とナレッジの蓄積を重視するなら、大量の過去契約と複数部署の承認フローを扱えるかが判断の目安になります。

GVA Tech株式会社|Wordベースの作業フローに統合できるAI契約審査

GVA Tech株式会社は、AI契約審査ツール「GVA assist」を提供するリーガルテック企業です。Microsoft Word上で直接動作するという特徴的な仕組みにより、既存の契約書作成・修正ワークフローを大きく変えずにAI審査機能を組み込める点が、多くの法務部門から支持されています。

自社のひな形やプレイブックに基づいた自動レビューと修正案の提示に強みを持ちます。

特徴と強み

GVA assistの最大の特徴は、法務担当者が日常的に使い慣れているMicrosoft Word上でAI審査を完結させられる操作性の高さです。新しいシステムへのログインや契約書のアップロードといった手順を省けるため、Word上で直接審査結果を確認・修正でき、導入後の現場定着率が高い傾向があります。

既存の作業フローを維持しながらAIを段階的に取り入れたい法務部門にとって、導入障壁の低さは大きなメリットです。さらに、自社のひな形・プレイブックをシステムに登録し、それに基づいた精緻なレビューを実行できる点も強みです。

一般的なリスク判定だけでなく、「自社の審査基準に照らして問題があるか」という観点のチェックも自動化されるため、審査担当者ごとの品質のばらつきを抑えられます。加えて、代替条文案の提示機能により、修正後の文言を担当者が選択・編集してWord上で直接反映できるスムーズなワークフローを実現しています。

得意領域・実績

GVA assistを導入した法務部門は、スタートアップから大手企業まで幅広い規模に及びます。特に、IT系・スタートアップ企業での導入実績が豊富で、契約審査のスピードアップと品質向上の両立に寄与してきました。

Wordを中心とした実務フローを変えたくない法務担当者にとって、使いやすいインターフェースが高い現場定着率につながっています。さらに、同社は法務DXの推進に向けた情報発信にも積極的です。契約書審査の効率化やリーガルテック活用に関するノウハウの共有を通じて、法務実務家コミュニティとの強固なつながりを持っています。

ひな形管理・プレイブック構築のコンサルティングから、GVA assistの導入・定着支援まで、実務に即したサポートが期待できます。

株式会社エクサウィザーズ|大規模組織への生成AI展開と法務業務の内製化支援

株式会社エクサウィザーズは、AIと社会実装の融合を掲げ、大企業から公共機関まで幅広い顧客に生成AIソリューションを提供するリーディングカンパニーです。自社開発の生成AIプラットフォーム「exaBase 生成AI」を通じて多数の企業と取引実績を持ち、法務業務における生成AI活用の内製化支援にも豊富なノウハウを蓄積しています。

特徴と強み

エクサウィザーズの強みは、大規模組織への生成AI導入と定着支援の豊富な経験です。汎用的な生成AIプラットフォームであるexaBase 生成AIには、RAGエージェント機能があります。この機能により、企業固有のナレッジ(社内規程・過去の契約書・審査履歴)を参照しながら、高精度な文章生成・要約・翻訳を実行します。

法務部門では、長文英文契約書の要約、法的リサーチの一次調査補助、社内問い合わせへの一次対応自動化などの用途で活用が広がっています。セキュリティやコンプライアンス管理機能も標準で備えるため、機密性の高い法務データを扱う企業の厳格なガバナンス要件にも対応でき、エンタープライズ市場での高い評価につながっています。

さらに、生成AIの利用ログ管理・利用者権限設定・プロンプトの一元管理など、シャドーAI対策に必要な管理機能も充実しています。法務省ガイドラインに沿った社内AIガイドラインの策定・運用支援にも対応しています。

得意領域・実績

エクサウィザーズは、食品・流通・金融・製造など多様な業界での生成AI導入実績を持ち、各業種特有の規制要件やコンプライアンス要件に対応したシステム設計を得意としています。なかでも、大規模組織における生成AI活用の定着支援(DX育成組織によるフォロー)は高い評価を受けており、法務部門の担当者向け研修・活用推進プログラムと組み合わせると、包括的な支援が期待できます。

法務業務では、汎用的な文章要約・翻訳・リサーチ支援から、特定業務に特化したカスタムシステムの開発まで、幅広いニーズに対応できます。特に、既存の法務システム・契約管理システムと生成AI機能を連携させるシステム統合開発で、豊富なインテグレーション実績を持つ点が同社の強みです。

「まず試してみたい」という段階から全社展開まで、規模感に応じた柔軟な提案が可能です。

株式会社PKSHA Technology|自然言語処理の研究知見を活かした高精度法務AIシステム

株式会社PKSHA Technologyは、自然言語処理・機械学習・深層学習など最先端のAI技術を基盤に、企業のDXと課題解決を支援するAI開発のトップカンパニーです。東京大学松尾研究室発のスタートアップとして2012年に設立され、独自開発のアルゴリズムとカスタマイズ型AIソリューションで多くの大企業の業務変革を実現してきました。

法務領域においても、高度な自然言語処理技術を活かした文書解析・リスク分類システムの開発実績を持ちます。

特徴と強み

PKSHA Technologyの際立った強みは、学術的な研究知見に裏打ちされた高度な自然言語処理技術です。法的な文書特有の構造・用語・表現パターンを深く理解したうえで、契約書や規程類の解析システムを高精度に設計できます。この技術力は、既製品では対応が難しい企業固有の複雑な要件を持つシステム開発で特に発揮されます。

RAGを活用した社内ナレッジ参照型のリサーチ支援システムや、文書の意味的類似性を精密に分類するコンプライアンスモニタリングシステムなど、高度な自然言語理解が必要な開発案件を得意としています。また、PKSHA Workplaceなどの企業向けSaaSプロダクトの開発・運営経験から、スケーラビリティと堅牢性を兼ね備えたシステムアーキテクチャの設計にも定評があります。

金融・通信・小売・製造など多様な業界での実績を持ち、業種特有の規制要件やコンプライアンスに対応したシステム設計も得意としています。さらに、AIの出力品質を評価・検証する仕組みの実装にも積極的で、ハルシネーション対策など実運用上のリスク管理に関する高い知見を持っています。

得意領域・実績

PKSHAは、チャットボット・FAQシステム・自動応答システムといった対話型AIプロダクトの開発実績が豊富であり、そこで培われた自然言語理解・生成技術が法務AI開発にも活かされています。法律・金融などの専門性が高い領域では、文書解析・分類・要約システムの開発で高い技術的成熟度を誇ります。

東証プライム上場企業として財務基盤も安定しており、長期的なパートナーシップが求められる大規模システム開発案件でも、安心して依頼できます。法務部門の既存システムとAIを連携させるカスタム開発から、社内向けのRAGベース法務チャットボット(社内問い合わせの自動応答・規程検索)の構築まで、幅広いニーズに対応できます。

特に、既製品では対応できない独自要件を持つ大企業の法務部門や、コンプライアンス規制が複雑な業種(金融・医療・製造業等)で高精度な文書解析システムを検討している企業に適したパートナーです。

法務・契約管理のAI活用パートナー選びのポイント

法務AIパートナーを評価する法令適合性、データセキュリティ、活用目的と規模の3項目を並べた図
3つの観点を同じ候補に当てはめると、比較の抜けを抑えられます。

6社の特徴を見てきましたが、自社に合うパートナーは、プロジェクトの目的・規模・予算・求める機能によって変わります。そこで、適切なパートナーを選ぶための評価軸を、3つに分けて解説します。

法務・契約管理のAIサービスを選ぶ際は、弁護士法第72条(非弁行為の禁止)への対応を最も重視します。2023年8月に法務省が公表したガイドラインにより、AI契約審査サービスが非弁行為に該当しない設計の要件が明確になりました。具体的には、AIが表示するリスク判定や解説・代替条文案は、事前に弁護士が監修・作成したコンテンツに基づくものでなければなりません。

一方、AIが個別の事案に応じた非定型的な法的解釈をリアルタイムで行う設計は、非弁リスクが高いとされています。候補のベンダーには、「弁護士法第72条への適合についてどのような設計上の対策をとっているか」「法務省ガイドラインへの準拠をどのように担保しているか」を具体的に確かめておきます。

また、既存の紛争に関わる和解書や訴訟関連文書の審査・分析は、非弁行為リスクが高いため対象外とされているサービスが多い点も理解しておく必要があります。そのため、法律事務所やインハウスローヤーと連携し、適切な範囲でAIを活用する運用を設計することが欠かせません。

データセキュリティと情報漏洩リスクの評価

法務・契約管理で扱う情報は、取引先との秘密保持契約(NDA)の対象情報や未公開の財務情報、営業秘密を含む機密性の高いデータです。汎用的な無料版AIサービスへの機密情報の入力には、データが機械学習の再学習に使用されるリスクがあり、不正競争防止法上の「秘密管理性」の喪失や取引先への秘密保持義務違反を構成するおそれがあります。

ベンダー選定では、入力データが機械学習の再学習に使用されないオプトアウト設定が保証された法人向け契約プランがあるかを確かめます。あわせて、エンタープライズ向けのセキュリティ体制(データの暗号化・アクセス制御・監査ログ等)が整っているか、個人情報保護法上の委託に関する適切なデータ処理委託契約(DPA)を結べるかも確認します。

また、シャドーAI対策として、利用ログの管理・監視機能と社内AIガイドラインの整備を併せて支援してもらえるかどうかも、重要な選定基準となります。

自社の活用目的と規模に合ったサービス・開発会社の選び方

法務・契約管理のAI活用の目的・ニーズによって、最適なサービス・開発会社は異なります。契約審査の自動化と品質均一化を主目的とするなら、弁護士監修の審査知識データベースを搭載した専門リーガルテックツール(LegalOnやGVA assist等)が適しています。

大量の契約書の一元管理と組織ナレッジの蓄積を重視するなら、契約ライフサイクル管理機能を持つプラットフォーム(MNTSQ等)が適しています。一方で、既製品では対応できない独自の業務要件や、既存の社内システムとのカスタム連携が必要な場合は、AI開発会社(ripla・エクサウィザーズ・PKSHA Technology等)への開発依頼が適しています。

まずは「何を解決したいのか」という課題を明確にしたうえで、複数の候補に相談・見積もりを依頼し、デモや試用期間を通じて実際の使い勝手を確認することをお勧めします。また、法務AI領域は技術革新が著しいため、長期的な継続サポートとアップデート対応を約束してくれるパートナーを選ぶことが、費用対効果の向上にもつながります。

ポイント

弁護士法への適合、機密データの扱い、目的と規模の3つを、どの候補にも同じ順で当てはめると比べやすくなります。

まとめ

ここまで、法務・契約管理のAI活用に強い開発会社・ベンダーを6社紹介しました。最初の2社は、コンサルティングから開発・定着までを任せたい場合と、契約審査の品質をそろえたい場合で、それぞれ候補になります。

  • 株式会社ripla:コンサルから開発まで一気通貫で支援し、柔軟なAIシステムの設計と定着を担います。
  • LegalOn Technologies株式会社:弁護士監修の審査データベースを使い、審査品質の均一化と若手育成に役立ちます。

残る4社は、大規模な契約管理、Word上での審査、厳格なガバナンス対応、複雑な要件のカスタム開発と、得意な場面がそれぞれ異なります。

  • 株式会社MNTSQ:契約ライフサイクル管理とナレッジ統合を軸に、大規模法務部門での利用に向いています。
  • GVA Tech株式会社:Microsoft Word上で操作でき、既存のワークフローを保ちやすい点が持ち味です。
  • 株式会社エクサウィザーズ:大規模組織への生成AI展開と、厳格なガバナンス対応に強みがあります。
  • 株式会社PKSHA Technology:高度な自然言語処理技術を活かし、複雑な要件のカスタム開発に適しています。

法務・契約管理のAI活用を検討する際は、弁護士法第72条への適合性とデータセキュリティの担保を最優先の選定基準としたうえで、自社の課題・規模・予算に応じて複数社に相談することをお勧めします。適切なパートナーとともにAI導入を進めれば、契約審査の効率化・品質向上・コンプライアンスリスクの低減を同時に実現できる可能性があります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。