LLM開発・構築に強い受託開発会社・ベンダー・SIer5選|生成AI・社内データ連携・RAG対応

LLM開発・構築を得意とする国内の受託開発会社を、5社取り上げます。

比べる手がかりは、PoCから運用までの対応範囲、得意な業務分野、セキュリティ対応などです。LLMの全体像は、下の全体ガイドでもご覧いただけます。

▼全体ガイドの記事
・RAG構築・LLM開発の完全ガイド

LLM(大規模言語モデル)の概要と導入価値

LLMは、膨大なテキストデータを学習した自然言語処理モデルで、文章を理解したり生成したりできます。代表例には、OpenAIのGPTやGoogleのGemini、MetaのLLaMAがあります。また、AnthropicのClaudeも挙げられます。

LLMに注目が集まる背景

LLMが注目される理由は、文章生成の精度が高いことと、業務システムに組み込みやすいことにあります。

  • 文章生成:文章を高い精度で生成し、会話にも応答できます。
  • 社内業務への活用:社内のFAQやナレッジの自動化に使えます。
  • 対話の実装:自然に会話できるチャット画面を実装できます。

業務への具体的な活用例

導入先を考えるときは、定型業務と情報検索の両方から活用場面を探すとよいでしょう。

  • 定型業務:カスタマーサポートの自動化や、営業資料・提案書の自動生成に使えます。
  • 文書の要約・翻訳:契約書や議事録を要約・翻訳できます。
  • 情報検索:技術文書を探せる検索アシスタントを構築できます。

ポイント

導入を考えるときは、文章生成や要約、社内検索のうち、どの業務で使うかを先に絞っておくと、各社の提案を比べやすくなります。

LLM開発・構築に必要な主要技術と設計ポイント

LLMの導入は、APIを呼び出すだけでは完結しません。そのため、開発会社は社内データとの連携やRAG構成、独自UIの構築まで含めて設計します。

RAG(Retrieval-Augmented Generation)の活用

RAGは、モデルが元々持つ知識に、外部の情報や社内文書を組み合わせる構成です。

  • 外部知識の活用:社内文書などの外部知識とLLMを連携させ、より正確な回答を生成します。
  • FAQ・ナレッジ検索AI:社内情報を使う場合に、欠かせない構成です。

埋め込みモデルとベクトル検索

ベクトル検索では、文書の意味を数値として扱い、内容の近いものを探します。

  • 文の数値化:文書検索では、文の意味を数値に変換するEmbeddingモデルを使います。
  • 主要な選択肢:OpenAI、Cohere、Sentence Transformersなどの活用が主流です。

UI/UXの工夫と利用促進

利用率を高めるには、業務の流れを止めない画面と、それを支える管理機能が必要です。

  • 画面設計:業務の流れに自然に組み込めるチャットUIを設計します。
  • 運用を支える機能:権限の設定や利用ログの管理も、あわせて必要になります。

セキュリティとプライバシー対応

社内データを扱う場合は、情報管理の要件を開発の初期段階で明確にしておく必要があります。

  • データの保護:アクセス制御、ログ管理、匿名化などを実施します。
  • 配置先の確認:オンプレミスや自社クラウドに展開できるかも確認します。

そのうえで、LLM導入支援会社は、PoC支援からシステム構築、運用支援まで対応範囲を確認して選ぶとよいでしょう。ここで紹介する5社は、いずれもLLM導入支援を得意とする国内の開発会社です。

ポイント

開発会社を比べるときは、RAGや社内データ連携、アクセス制御まで設計に含められるかを確かめると、稼働後の運用も見通しやすくなります。

株式会社ripla(リプラ)

riplaは、SaaSや業務システム開発の経験をもとに、LLMの業務実装を得意とする受託開発企業です。この経験が、業務の中で動くLLMシステムを形にする土台になっています。

特長

riplaの支援範囲は、データ接続から画面実装、業務への適応まで広がっています。

  • 対応範囲:RAG構成の提案からUI実装まで、ワンストップで対応します。
  • データの準備:Notion、Box、PDFなどの社内データ接続と、分割・検索処理を支援します。
  • 得意分野:建設、製造、医療、教育の分野で業務連携型のLLM活用に強く、ChatGPT API、Claude、Geminiなどを柔軟に選べます。

株式会社ELYZA(イライザ)

東京大学松尾研究室発の企業で、日本語LLMに特化したプロダクトと技術支援で成長しています。

日本語のLLMを社内で使いたい場合、まず候補に入れて比べたい会社です。

特長

ELYZAは、日本語に強いモデルと、その応用を支える支援を組み合わせて提供しています。

  • 日本語モデル:社内利用に適した日本語モデルを、独自開発の「ELYZA LLM」で提供します。
  • 文書処理:テキストデータの整備や文書検索、要約などに実績があります。
  • 大企業との開発:共同研究やPoC開発に定評があります。

ポイント

日本語のLLMを社内で使いたいなら、社内利用向けの日本語モデルと、文書検索・要約の実績を合わせて確かめると、候補を絞りやすくなります。

株式会社ABEJA(アベジャ)

ABEJAは、AI導入全体のコンサルティングからLLM開発、業務システムへの組み込みまでを包括的に支援します。

導入の初期から本番までを一社に任せたい場合に、比べる対象になります。

特長

ABEJAは、要件定義から導入環境まで一体で検討できる会社です。

  • 支援の起点:データ基盤の設計や業務要件の定義から支援できます。
  • 主な業界:金融、流通、製造業のLLM活用に豊富な導入実績があります。
  • 導入環境:エッジAIやオンプレミスへの展開にも対応できます。

ポイント

導入の初期から本番までを一社に任せたいなら、要件定義やデータ基盤の設計まで支援できるかを確かめると、比べる軸がはっきりします。

株式会社レトリバ(Retrieva)

自然言語処理に特化したAI企業で、ドキュメント検索や要約、分類などのLLM応用に強みがあります。

文書の検索や分類を中心にLLMを使いたい場合に、比べやすい会社です。

特長

レトリバは、検索を中心に、自然言語処理の実装を重視しています。

  • ナレッジ検索:RAGを使ったドキュメントの検索AIを、多数構築しています。
  • 社内文書の保護:社内ドキュメントのアクセス制御やセキュリティ対策も支援します。
  • 他分野への展開:弁護士ドットコムなどの法律関連データ検索にも実績があります。

株式会社Laboro.AI(ラボロエーアイ)

Laboro.AIは、業界特化型のカスタムAIを開発し、業務領域に精通したLLMのチューニングを得意としています。業界ごとの業務に合わせたLLMを作りたい場合に、候補となる会社です。

特長

Laboro.AIは、顧客の業務知識を踏まえて、カスタム設計を行います。

  • 個別設計:顧客ごとの業務知識を生かしたLLMアプリを設計します。
  • データ活用:自然言語と社内の構造データを組み合わせることに強みがあります。
  • 対話機能:チャットボットや対話シナリオを、業務に合わせて設計できます。

LLM導入の流れと進め方のポイント

LLM導入は、PoCから始めて本番環境への拡張、定着へと段階的に進めるのが一般的です。発注側と開発会社が、各段階で何を確かめるかをそろえておくと、進め方がぶれにくくなります。

ステップ1:目的と活用領域の明確化

最初に、解決したい業務課題を言葉にしておくと、後の検討がぶれにくくなります。課題が曖昧なままだと、後の要件定義で話が噛み合わなくなります。

  • 対象の整理:LLMを使う業務と対象ユーザーを明確にします。
  • 候補の例:営業支援、社内ヘルプデスク、マニュアル検索などが候補になります。

ステップ2:PoC(概念実証)による技術検証

次に、PoC(概念実証)で技術の見通しを立てます。特に、本番で使えるかどうかは、この段階で確かめておくと判断しやすくなります。

  • 実データでの検証:実データを使って精度と運用イメージを検証します。
  • 下準備と調整:データの準備や分割、検索精度のチューニングが欠かせません。

ステップ3:本番環境への導入設計

PoCの結果を踏まえて、本番運用に必要な仕組みを設計します。PoCで分かった点は、設計の段階で漏れなく取り込みます。

  • 設計の範囲:セキュリティ、UI、業務フローを考慮した設計へと移ります。
  • 運用の仕組み:RAG、アクセス制御、ログ監視の体制を整えます。

ステップ4:社内展開と運用支援

最後に、利用部門が継続して使えるよう、教育と改善の体制を整えます。改善の体制は、導入後の定着に欠かせない部分です。

  • 利用者への支援:利用部門向けの教育やガイドを用意します。
  • 定着後の見直し:改善サイクルを回せる体制を用意します。

ポイント

PoCで精度と運用の見通しを確かめてから本番設計に進み、各段階で誰が何を決めるかを発注側と開発会社で揃えておくと、後戻りを減らせます。

まとめ

LLMは、業務効率化やサービス革新の中心となる技術です。導入では、PoCから本番構築までの手順と、信頼できる開発パートナーを押さえることが大切です。技術選定と会社選びの判断材料を、ここで振り返ります。

  • LLMの役割:自然言語を理解・生成でき、社内の定型業務や情報検索に活用できます。
  • 社内データの扱い:RAGやベクトル検索と連携して活用でき、紹介した5社はPoCから運用まで支援できます。
  • 会社選びの観点:業務適応、UI/UX、セキュリティを設計に含め、将来の内製化も見据えて会社を選ぶとよいでしょう。

関連する技術要素を詳しく知りたい方は、全体ガイドもあわせてご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・RAG構築・LLM開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。