PostgreSQL導入の見積相場や費用/コスト/値段について

PostgreSQL本体は無料ですが、導入にはインフラ、構築、保守運用の費用がかかります。

費用の目安は、小規模で5万〜30万円、中規模で30万〜300万円です。大規模は500万円以上、基幹システムは3,000万円以上になる場合があります。そのため、予算は可用性や移行範囲の前提をそろえたうえで、初期費用と5年間の運用費用に分けて比べます。

全体像はPostgreSQL導入の完全ガイドでも確認できます。

PostgreSQL導入の費用相場

PostgreSQL導入の小規模・中規模・大規模それぞれの利用規模と費用目安を並べた図。
利用範囲と信頼性の違いが、費用帯の差に表れます。

総額は、利用者数やデータ量だけでなく、可用性と移行の難易度でも変わります。まず規模別の目安を確認します。

規模別の費用目安

規模は、利用範囲と求める信頼性を基準に分けて考えます。

  • 小規模:数名で使う構成なら5万〜30万円が目安です。
  • 中規模:部門利用なら30万〜300万円が目安です。
  • 大規模:高可用性が必要なら500万〜数千万円を見込みます。

基幹システムは、移行と保守を含めて3,000万円以上になる場合があります。

一方で、小規模では、クラウドのマネージドサービスを使うと初期費用を抑えやすいです。なお、外部に依頼する場合は、設定やテスト、引き継ぎの範囲も見積もりに含めます。

費用に影響する主な要因

見積もりの前に前提条件を整理しておくと、各社の金額を同じ条件で比べられます。

  • 規模:テーブル数、データ量、同時接続数によって工数が変わります。
  • 信頼性:冗長化、バックアップ、24時間稼働について要否を決めます。
  • 移行と支援:既存DBとの互換性と、ベンダーの対応範囲を確かめます。

たとえば、HA構成やレプリケーションを採用すると、単一構成に比べて費用が1.5〜2倍になる場合があります。

また、オンプレミスは機器やネットワークの費用が必要です。クラウドは初期費用を抑えやすいものの、利用料が継続してかかります。

ポイント

総額は規模だけでなく、可用性と移行の難易度でも変わります。予算は前提をそろえ、初期費用と5年間の運用費用に分けて比べると判断しやすくなります。

費用の内訳と詳細

PostgreSQL導入費用をインフラ、構築、保守運用の3区分に分けた図。
見積もりを3つの費用範囲に分けると、確認箇所を整理できます。

見積もりは、インフラ、構築、保守運用の3つの区分に分けて見ます。区分ごとに対象範囲を確認しておくと、各社の見積もりを比べやすくなります。

ライセンス・インフラ費用

PostgreSQL本体はBSDライセンスで提供されており、商用利用でもライセンス費用はかかりません。

  • オンプレミス:物理サーバーは1台50万〜200万円程度が目安です。
  • クラウド:中規模の本番環境は月額3万〜15万円程度が目安です。
  • 商用サポート:EDBなどを使う場合は、契約費用を別に見込みます。

開発環境であれば、クラウドの利用料を月額数千円〜数万円に抑えられる場合があります。

予約契約による割引は、サービスごとに条件が異なるため、契約期間と解約条件も確認しておきます。

構築・設定費用

構築費は、作業項目ごとに工数を分けて確認します。

  • 設計と環境構築:要件、テーブル、性能、バックアップを決めます。
  • 移行と調整:データ変換、SQL修正、性能の詰めを行います。
  • テスト:単体、結合、負荷、障害切替を確かめます。

中規模の設計費は20万〜100万円程度、単一構成の環境構築は数万〜20万円程度が目安です。さらに、HA構成は50万〜200万円程度、DB移行は50万〜500万円程度になる場合があります。

テスト費は、構築費全体の20〜30%程度を見込む考え方もあります。

保守・運用費用

本番稼働後は、監視、障害対応、更新の作業が続きます。

  • 保守契約:問い合わせの範囲と対応時間を取り決めます。
  • 運用監視:死活、性能、バックアップ、ログの状態を見ます。
  • 更新:バージョンアップと互換性テストを計画します。

監視を外部に委託する場合は、月額5万〜30万円程度が目安です。

中規模のバージョンアップは、1回あたり30万〜100万円程度になる場合があります。

ポイント

見積もりの内訳は、インフラ、構築、保守運用の区分ごとに対象範囲を見ると比べやすくなります。割引の条件や契約期間は、サービスごとに異なるため確認が要ります。

コストを抑えるためのポイント

要件定義、ベンダー選定、長期運用の3場面に分けて費用の見直しを示す図。
導入前から運用開始後まで、費用を見直す機会が続きます。

費用を抑えるには、要件を絞り込んだうえで、各社の提案を同じ条件で比べます。短期的な安さだけで決めず、運用まで含めて判断します。

要件定義での費用コントロール

まず、必要な要件と、あると便利な要件を分けます。

  • 可用性:RTOとRPOを数値で決め、過剰な冗長化を避けます。
  • 環境:開発、検証、本番のスペックを用途別に調整します。
  • 総コスト:オンプレミスとクラウドを5年間で比べます。

停止を数時間まで許容できるなら、単一構成で足りる場合があります。また、クラウドは初期費用を抑えやすい一方で、長く使うほど利用料の合計が積み上がっていきます。

ベンダー選定での費用交渉

複数社に同じ要件を示し、金額と提案の範囲を比べます。

  • 相見積もり:3社以上に依頼し、内訳をそろえます。
  • フェーズ分割:基本機能を先に構築し、追加要件は後の段階に回します。
  • 保守条件:対応時間と契約年数を、業務の重要度に合わせて決めます。

同じ要件でも、ベンダーによって見積額が2〜3倍異なる場合があります。そのため、提案は条件をそろえて見比べます。なお、複数年契約の割引は、途中解約や対象サービスの条件まで確認します。

長期的なコスト最適化

運用を始めた後も、利用状況と外部委託の範囲を見直していきます。

  • サイズ調整:過剰なクラウドリソースを縮小します。
  • 稼働時間:開発環境は、使わない時間帯に停止します。
  • 内製化:運用手順を引き継ぎ、外部委託を段階的に減らします。

商用DBから移行する場合は、削減できるライセンス費と移行費を比べます。そのうえで、性能と障害対応の品質を落とさない範囲で、構成を定期的に見直します。

ポイント

費用を抑える判断は、短期の安さだけでなく、運用まで含めて行います。要件の必要性で分けて提案を同じ条件で比べると、判断がぶれにくくなります。

見積もり依頼の準備と進め方

依頼の前に前提を整理しておくと、見積額の変動や追加費用を減らせます。

必要な情報の整理

まず、利用規模とインフラ条件をまとめます。

  • システム概要:業務、利用者数、データ量、処理量を伝えます。
  • インフラ:クラウドかオンプレミスか、希望する環境を示します。
  • 可用性:RTO、RPO、バックアップ、冗長化の条件を定めます。

移行元のDB、連携方式、データ品質も記載します。なお、移行がない場合は、その旨を明記します。

保守の要否と対応時間、社内担当者のスキルを伝えます。更新支援は、どこまで頼むかも示します。

複数社への見積依頼

最低3社に同じRFPを送り、条件をそろえて比べます。

  • 大手SIer:大規模案件と一括支援に向きます。
  • 専門ベンダー:PostgreSQLの深い技術支援を期待できます。
  • クラウド企業:マネージドサービスの設計と運用に合います。

総額だけでなく、テストや文書作成の範囲も確認します。さらに、導入後の支援や対象外になる作業も確かめます。

比較表を作り、技術力、対応範囲、保守体制を同じ基準で評価します。費用も同じ表に入れると、各社を比べやすくなります。

ポイント

見積もりの依頼前に、規模・インフラ・可用性・移行と保守の条件をそろえておけば、各社の金額を同じ土台で比べられます。同じ条件で最低3社の提案を受けると、差の理由が見えやすくなります。

まとめ

PostgreSQL本体は無料ですが、インフラ、構築、保守運用には費用がかかります。規模と可用性を明確にします。そのうえで、初期費用と5年間の総コストを分けて予算化します。

見積もりは3社以上に同じ条件で依頼し、対象範囲と技術支援を含めて判断します。

関連情報はPostgreSQL導入の完全ガイドもご覧ください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。