アプリ移行でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

アプリ移行を任せる開発会社は、移行の実績と技術力、契約姿勢とベンダーロックインの回避、費用内訳と移行後の運用体制の3つの観点で比べるのが基本です。移行は技術的負債を解消する投資ですが、データ移行や並行稼働の設計など、新規開発にはない難所を伴います。

IPA(情報処理推進機構)の調査データも交えながら、自社に合うパートナーを見極める判断材料を示します。発注先選定の最初の一歩として、ぜひお役立てください。

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アプリ移行のパートナー選びが重要な理由

アプリ移行を支えるパートナーの力を、技術負債の把握、基盤移行、見積もり、利用者データの移行の4項目で示した図解。
移行経験は、新規開発の実績だけでは測れません。

アプリ移行は、単に新しい技術へ作り変える作業ではありません。稼働中のアプリを止めずにデータと利用者を新環境へ引き継ぎ、ストア審査やOS追従にも耐える基盤を整えるプロジェクトです。移行特有の難しさを伴うため、移行の段取りに慣れたパートナーを選べるかどうかが成否を大きく左右します。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

アプリ移行では、長年運用してきた既存アプリの技術的負債をどう解きほぐすかが最初の関門になります。ドキュメントが残っていないレガシーアプリでは、仕様をつかみきれないまま進むと、移行の途中で想定外の不具合が次々と表面化します。まず技術負債を確認しておくと、改修・移行・刷新の成否を見極める材料がそろいます。

経験の浅いベンダーは、この調査工程を軽く見積もりがちです。そのため、納期の遅れや追加費用につながります。パートナーの力は、技術負債の把握、基盤移行、見積もりの面から確かめると判断しやすくなります。

  • 技術負債:既存アプリの内部仕様を読み解く力
  • 基盤移行:レガシーアプリを新基盤へ移す力
  • 見積もり:調査工程を踏まえた納期と費用の見通し

さらに、アプリ移行特有の難所として、利用者データの移行とダウンタイムの最小化があります。稼働中のサービスを切り替える際は、並行稼働の設計や移行リハーサルを綿密に組み立て、ユーザーの体験を損なわないように進める必要があります。

こうした移行の作法を体得しているかどうかは、新規開発の実績だけでは測れません。IPAの調査では、CDOやCIOといったCxOを設置している企業ほど、社内の情報共有が円滑だとされています。こうした企業では、システムの状況を見える形にして内製化も進み、モダナイゼーションが順調に進む傾向が、調査で明確に示されています。

これは裏を返せば、社内体制が整っていない企業ほど、移行を支える知見を外部パートナーに頼る必要性が高いということです。だからこそ、技術力と移行経験を兼ね備えたパートナー選びが欠かせません。

発注前に確認すべきポイント

発注前にまず確認したいのは、相手がアプリ移行そのものの実績を持っているかどうかです。新規アプリ開発の事例が豊富でも、既存アプリの刷新やデータ移行を伴う経験がなければ、移行特有のリスクに対応しきれません。なお、事例紹介に「リニューアル」「刷新」「移行」といったキーワードがどれだけ含まれるかが、見極めの手がかりになります。

次に重要なのが、契約姿勢とベンダーロックインへの配慮です。フェーズに応じて準委任契約と請負契約を使い分けられるベンダーは、リスクを抑えながら柔軟にプロジェクトを進められます。さらに、ソースコードの著作権や運用権限が自社に残るかどうかも、契約前に必ず確認しておきたい点です。

最後に、移行後の運用や内製化への姿勢も見落とせません。IPAは2030年に最大79万人のIT人材不足が生じると予測しており、人海戦術に頼った運用は今後ますます難しくなります。このため、移行後に自社で運用・改善できる体制づくりを支援してくれるかどうかも、長期的な視点で評価すべき点です。

ポイント

移行の進み方は、既存アプリの仕様をどこまで把握できるかで変わります。発注前には、移行の実績と契約の姿勢も含めて、具体的に説明できるかを見てください。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客管理から生産・販売管理まで、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの最大の強みは、上流のコンサルティングから実装、定着支援までを分断せずに伴走できる点にあります。アプリ移行では、現状のアプリが抱える技術的負債を洗い出すアセスメントが起点になります。ここは準委任契約で丁寧に行い、要件が固まった開発フェーズは請負契約へ切り替えるため、発注者のリスクを抑えながら進められます。

また、自社でDXを推進してきた事業会社としての視点を持つため、移行後にユーザーや現場が定着して使い続けられるかという観点を重視します。さらに、データ移行の落とし穴やダウンタイムの設計、並行稼働の段取りといった移行特有の難所も、実務に即した形で支援できます。

ベンダーロックインを避けたい企業にとっても、riplaは安心して相談できる存在です。ソースコードや運用ノウハウを自社へ残しながら、移行後の内製化を見据えた体制づくりまで一緒に考えるため、長期的な視点でのパートナーシップを築けます。

得意領域・実績

riplaは、営業・顧客管理から生産・販売管理まで、幅広い業務領域でシステム構築・導入の実績を積み重ねてきました。これらの基幹システムは、他システムとの連携やデータ移行を伴うことが多く、アプリ移行で求められる移行設計のノウハウと共通する部分が大きいのが特徴です。

多様なプロジェクト経験に裏打ちされた柔軟な対応力が魅力です。得意領域は、業務要件に合わせた対応です。Fit to Standardの考え方を踏まえ、標準機能で実現できる部分は標準に寄せつつ、自社に不可欠な要件は丁寧に作り込むという判断を、コンサルティングの段階から一緒に整理できます。これにより、移行後の保守コストの肥大化を防ぎます。

コンサルから開発、定着支援までをワンストップで任せたい企業や、移行を機に内製化も視野に入れたい企業にとって、riplaは有力な選択肢となります。アプリ移行の進め方そのものから相談したい場合にも、特に力を発揮するパートナーです。

株式会社アイスリーデザイン|UX刷新とモダナイゼーションに強み

株式会社アイスリーデザイン(i3DESIGN)は、Business・Design・Technologyを垂直統合し、UX/UIデザインからモダナイゼーション、内製化支援までを手掛けるデジタルエンジニアリング企業です。「日本のITを再起動する最高のチーム」をビジョンに掲げ、デザインの力で企業の変革を加速させる点に特色があります。

特徴と強み

同社の強みは、クラウドネイティブアーキテクチャとアジャイル開発を組み合わせ、優れたUI/UXを伴うモダンなアプリケーションへ作り変える力にあります。さらに、DevOpsを導入し、CI/CDやIaCを活用することで、移行後も継続的に改善し続けられる開発基盤を整えられる点が特徴です。

注目すべきは、自社プロダクト「flamingo」の存在です。これは既存Webシステムのバックエンドを改修せずに、UI/UXの改善や機能改修、モバイル対応を進め、モダナイゼーションも可能にする仕組みです。そのため、リスクを抑えながら段階的にアプリを刷新したい企業に適しています。

UX刷新を移行の中心に据えたい企業にとって、デザインと技術を一体で扱える同社の体制は心強いものです。見た目だけでなく、使い勝手そのものを引き上げながら移行を進められます。

得意領域・実績

アイスリーデザインは大手企業との直接取引が多く、クライアント数は450社にのぼります。また、取引先にはベネッセコーポレーションや野村證券が名を連ね、セブン&アイ・ホールディングスやパナソニックも含まれます。大規模なシステムを扱う信頼性の高さがうかがえます。

年間140%を超える成長を実現している点も、同社の勢いを物語っています。新規デジタルサービスの創出からアプリ・Webサービスのコンセプト設計まで、幅広く手掛けてきました。

特に、UI/UXデザインや開発、グロースまで一貫して手掛けてきた実績が、移行プロジェクトの幅広い要求にも応える基盤になっています。デザインを起点にアプリの体験価値を高めながら移行したい企業や、内製化支援まで含めて相談したい企業にとって、有力な候補となるベンダーです。

ポイント

UXの刷新を移行の中心に据えるなら、デザインと技術を一体で扱えるかを確かめてください。既存のバックエンドを残したまま段階的に刷新できるかも、判断の材料になります。

株式会社Sun Asterisk|豊富な開発実績と幅広い技術対応

株式会社Sun Asterisk(Sun*)は、アイデア創出からプロダクト開発、継続的な成長までを支援するデジタルクリエイティブスタジオです。創業以来600社以上を支援し、850を超えるサービス・プロダクトの開発を手掛けてきた点が特徴です。

特徴と強み

Sun*の強みは、Webサービスやアプリ開発に加え、AI開発やセキュリティ、ブロックチェーンまで幅広い技術領域をカバーしている点です。アプリ移行で新しい技術要素を取り入れたい場合も、社内に蓄積された多様な知見を活かして対応できます。

同社はレガシーシステムのモダナイゼーションに関する知見も発信しており、2025年の崖への対応や移行の進め方を体系的に理解しています。アイデア段階からプロダクトの継続的成長までを見据えて伴走するため、移行後の運用や機能拡張まで一貫して任せられます。

新規事業の立ち上げに強いノウハウを持つ同社は、移行を単なる作り替えで終わらせず、ビジネスの成長につなげたい企業に適しています。技術と事業の両面から提案を受けたい場合に、頼りになる存在です。

得意領域・実績

Sun*は、Webサービスやスマートフォンアプリに加えてAIも手掛けており、業務システムなど多岐にわたる分野で開発実績を積み重ねてきました。

600社以上という支援企業数と850を超えるプロダクト開発数は、さまざまな業種・規模のプロジェクトに対応してきた経験の豊富さを示しています。得意領域は、ゼロからのプロダクト立ち上げと、それを継続的に成長させる伴走支援です。

アプリ移行においても、既存資産を活かしつつ新しい価値を加える発想で進められます。そのため、移行を事業変革の好機と捉える企業にも選択肢になります。幅広い技術領域と事業の成長まで見据えた支援を求める企業にとって、Sun*は検討に値するパートナーです。

株式会社モンスターラボ|2,200本超のアプリ開発実績

株式会社モンスターラボは、これまでに2,200本以上のアプリを制作してきた、豊富なアプリ開発実績を誇る企業です。

音楽や旅行のアプリをはじめ、ソーシャルメディアやゲームまで多岐にわたるジャンルを手掛けており、各種Webサービスや業務システムの開発にも対応しています。

特徴と強み

モンスターラボの強みは、圧倒的な数のアプリ開発で培ってきた知見の蓄積です。2,200本以上という制作実績は、ストア審査やOSのバージョン追従、多様なデバイスへの対応といったモバイルアプリ特有の課題を数多く乗り越えてきた証でもあります。

幅広いジャンルのアプリを手掛けてきたため、業種を問わず移行プロジェクトに応用できるパターンを多く持っています。古くなったアプリをモダンな技術へリプラットフォームし、UXを刷新する取り組みにおいても、過去の経験から最適なアプローチを提案できます。

また、世界各地に開発拠点を持つグローバルな体制も特徴で、規模の大きなアプリ移行や、海外展開を視野に入れた刷新にも対応できる柔軟性を備えています。

得意領域・実績

モンスターラボは、コンシューマー向けのエンタメ系アプリから業務システムまで、対応範囲が非常に広いのが特徴です。2,200本超という開発本数は国内でも屈指であり、移行に伴うさまざまな技術的課題に対して、過去の事例を引き合いに出しながら現実的な解を導けます。

得意領域は、ユーザー数の多いアプリの企画・開発・運用です。利用者が多いアプリほど、移行時のデータ移行やダウンタイムの管理がシビアになります。一方で、同社はこうした大規模アプリの運用経験を活かして移行リスクを抑えられます。

多くのユーザーを抱えるアプリを安全に移行したい企業や、グローバル展開を見据えた刷新を検討する企業にとって、実績の厚いモンスターラボは安心して相談できるパートナーです。

株式会社GeNEE|老朽化システムの刷新に強い一気通貫体制

株式会社GeNEE(ジーン)は、NTTデータやDeNAなどで実務経験を積んだメンバーが立ち上げたシステム開発・スマホアプリ開発会社です。

開発実績は350件以上にのぼり、上流から下流まで一気通貫で任される直接取引が9割を占めるのが特徴です。

特徴と強み

GeNEEの強みは、プロジェクトマネージャー、テックエンジニア、UI/UXデザイナーによる三位一体型のチーム体制です。設計から開発、デザインまでを一つのチームで担うため、アプリ移行のような複雑なプロジェクトでも意思疎通のずれが起きにくく、品質を保ちやすい点が魅力です。

同社は老朽化システムや属人業務の刷新に明確な実績を持っています。たとえば、老朽化したシステムと属人化した業務を刷新した顧客管理システムの開発事例があり、レガシーをモダンへ移行する経験が豊富です。そのため、アプリ移行で求められる、古い基盤の解析と再構築の力を備えています。

セキュリティ強度の高いクラウドベースのシステム設計と、スケーラビリティを意識したスマホアプリ設計に長けている点も特徴です。こうした設計は、移行後の拡張や負荷増大にも耐えられる基盤を整えたい企業に適しています。

得意領域・実績

GeNEEは、業務システムの刷新で具体的な成果を上げており、約8名分の業務削減と満足度93.2%を実現した基幹システム開発や、年間6,000時間の削減を実現した販売管理システム開発があります。こうした数値で語れる実績は、信頼につながります。

大手金融機関の大規模システムの設計・開発力に加え、新規事業をゼロから立ち上げ、約200万人規模のサービスへ成長させた経験も持っています。そのため、小規模な刷新から大規模なアプリ移行まで、幅広いスケールに対応できる地力があります。

老朽化したアプリやシステムを刷新し、業務効率の向上やユーザー数の拡大を同時に狙いたい企業にとって、数値実績の豊富なGeNEEは心強い選択肢です。さらに、直接取引中心で密に連携できる点も評価できます。

ポイント

老朽化したシステムの刷新では、設計から開発までを一つのチームで担えるかと、数値で示せる実績があるかを見極める目安になります。

株式会社ゆめみ|大規模アプリ運用と内製化支援に定評

株式会社ゆめみは、2000年の創業以来600社以上の企業とともに、全世界6,000万MAUに達するWebアプリケーションやスマートフォンサービスを企画・開発してきた企業です。国内最大規模のWebサービスの内製化支援を得意とする、エンジニア・クリエイター集団でもあります。

特徴と強み

ゆめみの強みは、大規模なアプリの企画・開発・運用を一貫して担える総合力にあります。全世界6,000万MAUという規模のサービスを支えてきた経験は、利用者の多いアプリを止めずに移行する際の、ダウンタイム管理や並行稼働設計に生きています。

同社はDX・内製化支援のリーディングカンパニーとして、法人企業が自社でアプリを運用・改善できる体制づくりを支援しています。そのため、移行後も自社に開発力を残したい企業にとって、この内製化への姿勢は大きな魅力です。

複数社が関わる複雑なプロジェクトでも、全体の取りまとめを任せられる点も特徴です。サービスデザインの上流から運用フェーズまで幅広くサポートするため、移行を機にサービス全体を見直したい企業に適しています。

得意領域・実績

ゆめみは、金融機関をはじめとする大手企業のアプリ開発・リニューアルで実績を重ねてきました。たとえば銀行の残高照会アプリのリニューアルにおいて、アプリの構築・運用支援やコンセプト策定から参画した事例があり、既存アプリを刷新する移行プロジェクトの経験が豊富です。

得意領域は、利用者数の多いBtoC向けアプリの開発・運用と、企業の内製化支援です。さらに、スタートアップ向けの内製開発チーム組成支援も提供しており、事業状況の変化に柔軟に対応できる開発体制づくりまで踏み込んでサポートします。

大規模アプリを安全に移行したい企業や、移行を契機に内製化へ踏み出したい企業にとって、ゆめみは実績と支援姿勢の両面で頼れるパートナーといえます。

アプリ移行のパートナー選びのポイント

アプリ移行のパートナー選びで比べる観点として、移行実績と技術力、契約姿勢とベンダーロックイン回避、費用内訳と移行後の運用体制を示したチェック図。
同じ観点を各社に当てると、比較の抜けを減らせます。

6社の特徴を比べたあとは、自社に合うパートナーを見極める観点を押さえておくことが大切です。移行特有の技術面に加えて、契約姿勢やベンダーロックインの回避、費用と運用といった実務面も見ておくと、選定の抜けを防げます。

移行・データ移行の実績と技術力の確認

アプリ移行で最も重視すべきは、移行そのものの実績です。新規開発の事例だけでなく、既存アプリのリニューアルやリプラットフォーム、データ移行を伴うプロジェクトを手掛けてきたかどうかを確認しましょう。

事例のなかに移行特有の課題をどう解決したかが語られているかが、技術力を見極める手がかりになります。特に注意したいのが、データ移行の落とし穴です。文字コードの差異や外字、データ構造の不整合といった問題は、移行リハーサルを重ねなければ表面化しないことが多くあります。

並行稼働やダウンタイム最小化をどう設計するかを具体的に説明できるベンダーは、移行の難所を理解している証拠です。また、コードだけを刷新してデータモデルを古いまま放置すると、移行後も変更速度や拡張性は改善しません。データモデルの見直しまで視野に入れた提案ができるかどうかは、技術力を測るうえで欠かせない観点です。

契約姿勢とベンダーロックイン回避の見極め

契約形態を柔軟に使い分けられるかどうかも、見落とせない点です。要件が固まりきっていないアセスメント段階は準委任契約で進め、要件が確定した開発段階は請負契約で完成した成果に責任を持たせます。こうした使い分けにより、発注者のリスクを大きく抑えられます。

最初から一括の請負を提案してくるベンダーには注意が必要です。ソースコードの著作権や運用権限が自社に残るよう契約に盛り込めるか、移行後に他社へ引き継げる状態でドキュメントを整備してくれるかを確認しましょう。特定のベンダーに依存し続けると、将来の改修費用が高止まりし、交渉力も失われます。

SLAを示し、役割分担を明確にしてくれるかも、確認しておきたい点です。移行後のトラブル発生時に、どこまでがベンダーの責任で、どこからが自社の責任かが曖昧だと、運用段階で無用な対立を招きます。契約段階で責任の範囲を整理してくれるベンダーは信頼できます。

費用内訳と移行後の運用体制の評価

費用を比較する際は、見積もりの総額だけでなく内訳を確認することが欠かせません。アプリ移行には、アセスメントや開発、データ移行といった工程があり、運用にも費用がかかります。並行稼働の二重コストやデータクレンジングといった隠れコストを明示してくれるベンダーは、見積もりの信頼性が高いといえます。

初期費用の安さだけで選ぶのは危険です。そのため、移行後の運用コストがどう変わるかをシミュレーションし、長期的な総コストで比較する視点が重要になります。さらに、不要になった機能を勇気を持って廃止し、その分の予算をコア機能の刷新に回すといった提案ができるベンダーは、コスト意識が高いと評価できます。

IPAは2030年に最大79万人のIT人材が不足すると予測しており、移行後の運用を人海戦術に頼り続けるのは現実的ではありません。このため、移行後に自社で運用・改善できる体制づくりや内製化を支援してくれるかどうかも、長期的なパートナーとして評価すべき観点です。

ポイント

移行の実績、契約形態、費用と運用体制の3点を、どの会社にも同じ基準で比べてください。いずれか一つでも答えが曖昧な会社は、候補から外しておくと安全です。

まとめ

アプリ移行は、技術的負債の解消やOS追従への対応を一度に進められる取り組みです。さらに、ストア審査への対応やUXの刷新も同時に狙えます。

一方で、データ移行の落とし穴やダウンタイムの管理、並行稼働の設計など、移行特有の難所が多く、新規開発とは異なる経験が求められます。だからこそ、移行の実績を持つパートナー選びが成否を分けます。

本記事で紹介した6社は、それぞれに異なる強みを持っています。たとえば、一気通貫の支援やUX刷新、内製化支援などが挙げられます。

はじめに、自社が移行で何を最も重視するのかを明確にしてください。そのうえで、技術力に加えて、契約姿勢やベンダーロックインの回避、移行後の運用体制まで含めて比べることが大切です。

IPAの調査が示すように、CxOの設置と情報共有の円滑さがモダナイゼーションの成否に影響し、2030年には深刻なIT人材不足も見込まれています。

移行を一過性のプロジェクトで終わらせず、自社の競争力を高め続ける基盤づくりと捉え、長期的に伴走してくれるパートナーを選んでいただければと思います。まずは複数社に相談し、自社の状況に最も合う提案を引き出すことから始めてみてください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。