企業が提供するスマートフォンアプリやWebアプリは、リリースから数年が経過すると技術的負債の蓄積・ユーザーインターフェースの陳腐化・セキュリティリスクの増大といった問題が避けられなくなります。特に2010年代前半にリリースされたアプリは、当時の技術スタックがモダンな開発環境と乖離しており、機能追加のたびに開発コストが膨れ上がる「泥沼状態」に陥っている企業が少なくありません。経済産業省が2018年に発表したDXレポートでは、こうした老朽化したシステム(レガシーシステム)がDX推進の大きな足かせになっているとして警鐘が鳴らされており、アプリ刷新は多くの企業にとって喫緊の経営課題となっています。
しかし、アプリ刷新は既存システムの単純な作り直しではなく、ビジネス要件の整理・技術選定・移行計画・データ移行・ユーザーへの影響管理と、複雑な要素が絡み合う高難度のプロジェクトです。適切なパートナー企業を選ばなければ、プロジェクトが長期化・コスト超過し、最終的に使いにくいシステムが出来上がるという最悪の結果を招くこともあります。本記事では、アプリ刷新に強みを持つおすすめの開発会社・ベンダー6社を厳選して紹介するとともに、失敗しないパートナー選びの具体的なポイントも解説します。自社に最適なパートナー選びの参考に、ぜひ最後までお読みください。
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▼全体ガイドの記事
・アプリ刷新の完全ガイド
アプリ刷新パートナー選びの重要性

適切なパートナー選定が成否を分ける理由
アプリ刷新プロジェクトの失敗率が高い理由の一つは、パートナー選定の段階で重大なミスが起きていることです。よくある失敗パターンとして「初期費用が最も安い会社を選んだ」というケースが挙げられます。見積もり金額だけで判断すると、要件定義の甘さや移行計画の不備が後から露わになり、追加費用が膨れ上がる事態を招きます。ある製造業A社のアプリ刷新では、3社の見積もりの中で最高額を提示したベンダーが「旧システムの構成を全部洗い出す」と明言したことを評価基準とし、そのベンダーを選定した結果、想定通りの工期でプロジェクトを完遂できたという事例があります。最安値ではなく「成功への道筋を具体的に示せるか」が選定の鍵であることを示す好例です。
また、アプリ刷新プロジェクトには「既存システムの理解」という独特の難しさがあります。新規開発と違い、刷新プロジェクトでは現行の業務フローや既存データとの整合性を保ちながら新しいシステムへ移行しなければなりません。そのため、現行システムの調査と理解に費やす時間が全体工程の30〜40%を占めることもあり、この段階を軽視するベンダーに依頼すると後工程で多くの手戻りが発生します。信頼できるパートナーかどうかを見極めるためには、過去のアプリ刷新プロジェクトで実際にどのような課題が発生し、どう解決したかを具体的に語れるかどうかを確認することが非常に有効です。
アプリ刷新に必要な技術力の見極め方
アプリ刷新では、単に「新しい技術で作り直す」だけでなく、モバイル特有の技術課題・UI/UXの大幅な刷新・CI/CDパイプラインの整備など、複合的な技術力が要求されます。特にモバイルアプリの刷新においては、iOS・Androidそれぞれのネイティブ開発への対応力と、React NativeやFlutterといったクロスプラットフォームフレームワークへの移行経験の有無を確認することが重要です。クロスプラットフォーム化によって開発・保守コストを大幅に削減できる一方、アニメーションやデバイス固有機能の実装では制約が生じることもあるため、選定の技術判断力が問われます。また、DevOps体制の整備も刷新プロジェクトの成否を左右します。継続的インテグレーション・継続的デリバリー(CI/CD)の仕組みが整っているかどうかで、リリース後の品質維持とスピードが大きく変わります。提案段階でCI/CDや自動テストの設計方針について具体的に語れる会社は、技術力の高さと運用への真摯な姿勢を示していると言えます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。アプリ刷新においても、単に「旧システムの機能を新しい技術で作り直す」という視点にとどまらず、刷新を通じて業務プロセス全体を見直し、ビジネス価値を最大化することを重視しています。
特徴と強み
riplaの最大の強みは、IT事業会社として自社プロダクトの企画・開発・運用を内製で行ってきた知見をクライアント企業のアプリ刷新に活かせる点にあります。アプリ刷新プロジェクトでは、既存システムの問題点を洗い出す「現状分析」が成功の鍵を握りますが、riplaはビジネス要件の深い理解と技術的な調査能力を組み合わせることで、現行システムが抱える本質的な課題を的確に特定します。また、コンサルティングフェーズでは、刷新の「目的」と「優先順位」を明確化するためのワークショップを実施し、経営層から現場の担当者まで関係者全員が納得できる方向性を定めることに力を入れています。刷新後のシステムがユーザーに定着し、実際にビジネス成果につながるかどうかまで責任を持って支援する姿勢が、多くのクライアントから高い評価を得ています。
得意領域・実績
riplaが特に強みを持つ領域は、SaaS・BtoBアプリ・社内業務システムのアプリ刷新です。営業管理・顧客管理・生産・販売管理など幅広い基幹システムの構築実績があり、企業のDX推進における複雑な業務要件にも柔軟に対応できる体制を持っています。アプリ刷新においては、スモールスタートで段階的に移行する「フェーズド移行」のアプローチを得意としており、現行業務を止めることなく安全に新システムへ移行する計画策定が可能です。また、刷新後の運用・保守体制の整備や、社内ユーザーへの定着支援(チェンジマネジメント)まで一貫して支援するサービス体制を持ち、「開発して終わり」にならない継続的なパートナーシップを志向するクライアントから特に高い支持を得ています。
株式会社モンスターラボ|グローバル体制でモバイルアプリ刷新を支援

株式会社モンスターラボは、東京を本拠地として世界15カ国以上に開発拠点を持つグローバルなデジタルプロダクト開発企業です。スタートアップから大企業まで幅広いクライアントのプロダクト開発・刷新を支援してきた実績を持ち、特にモバイルアプリの刷新プロジェクトにおいて豊富な経験を有しています。デザイン思考を取り入れたユーザーリサーチからUI/UXの全面刷新、モダンな技術スタックへの移行、グロース支援まで一貫したサービスを提供しており、アプリ刷新を単なる技術的な作り直しではなくユーザー体験の抜本的な改善と捉えた支援スタイルが特徴です。
特徴と強み
モンスターラボの最大の特徴は、グローバルな開発体制を持ちながらも、日本語でのスムーズなコミュニケーションが可能なハイブリッドな体制にあります。日本人PMが窓口となり、海外の優秀なエンジニアチームと連携することで、品質を担保しながらもコスト競争力を実現しています。iOS・Android両プラットフォームへの対応力が高く、既存のネイティブアプリをFlutterやReact Nativeといったクロスプラットフォームへ移行する刷新プロジェクトの実績が豊富です。デザインチームの内製化も強みの一つで、現行アプリのUX課題を徹底的に洗い出したうえで、新しいデザインシステムを構築しながら刷新を進めることができます。フィンテック・ヘルスケア・教育など多様な領域でのアプリ刷新を手がけており、業界特有の規制対応や品質要件への知見も蓄積されています。
得意領域・実績
モンスターラボは特にモバイルファーストのアプリ刷新、グローバル展開を見据えたプロダクト設計、デザイン重視のコンシューマー向けサービスの全面リニューアルにおいて高い評価を得ています。国内外の有名企業を含む数百社以上の開発実績があり、アプリ刷新においても既存機能の完全移行だけでなく、刷新を機に新機能を追加しながら段階的にリリースする「ローリング移行」の手法を得意としています。クライアントとの継続的なアジャイル開発体制を通じて、刷新後の継続的な改善・機能追加まで長期にわたって支援できる点も評価されています。特に、大企業の老朽化したモバイルアプリを最新のUX基準に合わせて全面的に刷新するプロジェクトでは、同社のデザイン力と技術力を組み合わせたアプローチが効果的に機能しています。
株式会社Goodpatch|UXデザイン起点のアプリ刷新

株式会社Goodpatchは、デザインに特化した視点からアプリ刷新を支援する企業です。UIデザイン・UXリサーチ・ブランディングを強みとしており、ユーザーの体験価値を軸に刷新の設計から開発まで一貫して支援します。特に「なぜユーザーが既存アプリを使いにくいと感じているのか」という本質的な課題を深掘りすることから始めるアプローチが特徴で、表面的なデザインの刷新にとどまらず、情報アーキテクチャやナビゲーション構造の根本的な見直しまで踏み込んだ提案が可能です。東証上場企業として高い信頼性と安定した支援体制を誇り、コンシューマー向けアプリやBtoB SaaSのUI/UX刷新において多くの実績を持っています。
特徴と強み
Goodpatchの強みは、デザインリサーチからUI実装まで一貫した品質でアプリ刷新に落とし込める専門性の高さにあります。アプリ刷新においては、現行ユーザーへのインタビュー・ヒューリスティック評価・ユーザビリティテストを通じて現行アプリの課題を徹底的に分析したうえで、新しいデザインコンセプトを策定します。Figmaを活用した高精度プロトタイプを作成し、開発着手前にユーザーテストで新設計を検証するプロセスを組み込むことで、「作ってみたら使いにくかった」という手戻りリスクを大幅に低減します。また、デザインシステムの構築も得意領域で、アプリ刷新を機にコンポーネント化されたデザインシステムを整備することで、刷新後の継続的な改善・機能追加のスピードを加速させることができます。
得意領域・実績
Goodpatchが特に強みを持つのは、コンシューマー向けアプリのUI/UX全面刷新と、BtoB SaaSのユーザビリティ改善プロジェクトです。国内外の著名なブランドとのデザインプロジェクト実績を多数持ち、特にアプリ刷新後のユーザーエンゲージメント向上・継続率改善・コンバージョン率改善において定量的な成果を出してきた実績があります。また、クライアント企業のデザイン組織構築を支援するコンサルティングサービスも展開しており、アプリ刷新を通じて社内にデザイン文化を根付かせたい企業にとっても価値の高いパートナーです。刷新後の継続的な改善サイクルにおいても、A/Bテストの設計・UXメトリクスの定義・改善施策の立案までトータルで支援できる体制が整っています。
株式会社ゆめみ|アジャイル開発とモバイル技術力でアプリ刷新を推進

株式会社ゆめみは、スマートフォンアプリやWebサービスの開発を中心に、アジャイル開発の実践とプロダクト伴走支援に強みを持つ開発会社です。エンジニアが高い自律性を持つ独自の組織文化が有名で、技術力の高いエンジニアが集まる会社として業界内でも定評があります。アプリ刷新においても、クライアントのプロダクト開発チームに入り込む「チームビルディング型」の支援スタイルが特徴で、開発ベンダーというよりも「チームのメンバー」として刷新プロジェクトに深く関与することを重視しています。SwiftUI・Jetpack Composeなどの最新モバイル開発フレームワークへの対応も早く、iOS・Androidのネイティブアプリ刷新において業界トップクラスの技術力を持っています。
特徴と強み
ゆめみの強みは、スクラム開発・XP(エクストリームプログラミング)などのアジャイル手法への深い理解と実践にあります。アプリ刷新のような複雑なプロジェクトでは、要件が開発の途中で変化することが多く、硬直的なウォーターフォール型では対応しきれない場面が頻繁に発生します。ゆめみのアジャイル開発体制は、このような変化に柔軟に対応しながら継続的に価値を届ける能力に優れており、クライアントも開発過程に深く関与できる透明性の高い進め方が可能です。また、iOS/Androidネイティブアプリ開発における技術的な深さは業界トップクラスで、パフォーマンス最適化や複雑なアニメーション・UI表現においても高品質な実装が可能です。CI/CDパイプラインの整備やテスト自動化にも積極的に取り組んでおり、刷新後の継続的な品質維持体制の構築も強みとしています。
得意領域・実績
ゆめみが特に強みを持つ領域は、大企業の新規事業部門や既存アプリのモバイル刷新プロジェクトです。大手流通・通信・金融企業のアプリ開発・刷新実績が多数あり、セキュリティや法規制への対応が必要な環境下での刷新においても安定した品質を提供できます。Objective-C・JavaといったレガシーなモバイルコードをSwift・Kotlinといった現代的な言語に移行する刷新プロジェクトの経験も豊富で、技術的負債の解消と機能継続性の両立において高い実績を持っています。プロダクトオーナー育成の支援も行っており、アプリ刷新を機にクライアント企業の内製開発能力を高めるサポートも提供しています。技術ブログや勉強会・カンファレンスへの積極的な参加でも知られており、最新の技術動向を常にキャッチアップしながら開発に活かす文化が根付いています。
TIS株式会社|AI自動変換技術で大規模レガシーシステムを刷新

TIS株式会社は、TISインテックグループの中核企業として金融・流通・製造・サービス業など幅広い業界の企業向けにITサービスを提供する大手SIerです。特にアプリ刷新の分野では、COBOLや古いJavaアプリケーションをモダンなアーキテクチャへ移行するための独自技術「Xenlon〜神龍〜」を開発・提供しており、国内の大規模レガシーシステム刷新市場において高い存在感を持っています。Xenlonは、既存のCOBOLプログラムをJavaへ自動変換する技術であり、手作業による移行と比較して工期・コスト両面で大幅な削減を実現します。従来、数年単位の期間と膨大な人員を必要としていた大規模な刷新プロジェクトを、より現実的なスケジュールとコストで実現できる点が評価されています。
特徴と強み
TISの最大の特徴は、「Xenlon〜神龍〜」に代表される自社開発の移行支援ツールと、国内有数の大規模プロジェクト遂行能力の組み合わせにあります。COBOLからJavaへの自動変換機能は、プログラムの構造を解析して忠実にJavaコードへ変換するだけでなく、変換後のコードの品質検証まで自動化する機能も備えており、変換精度の高さが移行リスクを大幅に低減します。また、TISグループ全体で5万人以上のITエンジニアを擁する組織規模は、大規模なアプリ刷新プロジェクトにおける安定した人員確保と、複数のサブシステムを並行して刷新する体制構築を可能にします。金融系・公共系システムの刷新実績も豊富で、高い信頼性・可用性が求められる基幹システムの刷新においても十分な実績とノウハウを持っています。
得意領域・実績
TISが得意とするのは、金融機関の基幹システム刷新・製造業の生産管理システム刷新・流通業の販売管理システム刷新など、ミッションクリティカルな大規模システムの移行プロジェクトです。特に「既存システムを止められない」「段階的な移行が必要」「膨大なバッチ処理の継続性を保証しなければならない」といった厳しい制約条件のもとでの刷新において、同社の技術力と実行力が発揮されます。Xenlon〜神龍〜を活用した刷新プロジェクトでは、手作業による移行と比較して開発工数を30〜50%削減した事例も報告されており、大規模なCOBOL資産を抱える企業にとって特に有効なパートナーです。クラウド移行との組み合わせも積極的に提案しており、刷新後のシステムをAWS・Azure・Google Cloud上でのクラウドネイティブ構成で運用するプロジェクトの実績も多数持っています。
株式会社ソフトロード|AI活用で納期を大幅短縮するアプリ刷新

株式会社ソフトロードは、AI技術を積極的に活用したシステム開発・刷新支援で知られるSIer企業です。特に注目されているのが、AI活用によって通常のアプリ刷新プロジェクトの納期を1/2から2/3に短縮するという独自のアプローチです。従来は人手に頼っていた既存システムの解析・要件の整理・コード移行の一部をAIが担うことで、開発期間の大幅な短縮とコスト削減を同時に実現しています。アプリ刷新の最大のボトルネックである「現行システムの調査と理解」フェーズにAIを活用することで、このフェーズを従来の半分以下の期間で完了させる実績を持っており、早急な刷新が求められる企業にとって魅力的な選択肢となっています。
特徴と強み
ソフトロードの最大の特徴は、生成AIをはじめとするAI技術を開発プロセスに深く組み込んだ「AI駆動型アプリ刷新」の方法論にあります。既存コードの自動解析・ドキュメント自動生成・テストコードの自動生成・コード変換支援など、開発の各フェーズにAIを活用することで、従来は多くの人手と時間を必要としていた作業を効率化しています。また、AIを活用して生成されたコードに対して人間のエンジニアが品質レビューを行う「Human-in-the-Loop」の体制を徹底しており、スピードアップと品質担保を両立させています。特に、既存のシステムにドキュメントが少ない「暗黙知だらけのレガシーシステム」の刷新において、AIによる自動解析が威力を発揮し、担当者不在でも現行システムの設計意図を可視化できる点が高く評価されています。
得意領域・実績
ソフトロードが得意とするのは、ドキュメントが整備されていない老朽化したWebアプリ・業務システムの刷新、短期間でのシステム移行が求められるプロジェクト、および既存システムを稼働させながら並行開発で新システムへ移行する「ストラングラーフィグパターン」を用いたアプリ刷新です。AI活用による納期1/2〜2/3の短縮実績は、競合他社との大きな差別化要素となっており、スピードを重視するクライアントから高い評価を得ています。中規模〜大規模のBtoBアプリや社内業務システムの刷新において、費用対効果の高い刷新を実現してきた実績が多く、特に「予算は限られているが品質と速度は妥協できない」というニーズを持つ企業に適したパートナーです。
アプリ刷新パートナー選びのポイント

リファレンスチェックの実施方法【独自視点】
開発会社の選定において、多くの企業が提案書の内容や担当者との面談だけで判断を下しがちですが、最も信頼性の高い情報源は「過去のクライアントへの直接確認」です。これを「リファレンスチェック」と呼び、採用業界では広く行われているにもかかわらず、システム開発のベンダー選定では活用されていないケースが大半です。実際に、あるアプリ刷新プロジェクトでは提案時の説明では問題なかったベンダーが、過去クライアントへのリファレンスチェックを通じて「6ヶ月の納期遅延が発生した」という事実が判明し、選定を回避することができたという事例があります。リファレンスチェックを実施する際は、開発会社に「同規模・同業種のアプリ刷新実績があるクライアント企業を1〜2社紹介してほしい」と依頼することから始めます。信頼できる会社は快く対応しますが、積極的に紹介を拒む会社は何らかの問題を抱えている可能性があります。
実際にリファレンスとなるクライアント担当者に確認すべき質問としては、「プロジェクトは当初の工期・予算の範囲内で完了しましたか」「刷新後のシステムは現場のユーザーに定着しましたか」「問題が発生したとき、開発会社はどのように対応しましたか」「同じ会社に再度依頼したいと思いますか」といった項目が有効です。特に最後の「再発注意向」は、満足度を測る最も直接的な指標です。リファレンスチェックは追加のコストや時間を要しますが、アプリ刷新のような数千万〜数億円規模のプロジェクトにおいては、選定ミスによるリスクを回避するための最も費用対効果の高い投資と言えます。
モバイル・UI/UX専門技術力の評価基準
アプリ刷新、特にモバイルアプリの刷新においては、技術力の評価基準を正しく持つことが重要です。一般的なWebシステム開発の実績が豊富な会社でも、モバイルアプリの刷新には対応できないケースがあります。評価すべき技術力の観点として、まず「クロスプラットフォーム開発の判断能力」があります。FlutterやReact Nativeへの移行はコスト削減効果が期待できますが、アプリの特性によってはネイティブ開発を維持すべき場合もあります。この判断を明確な根拠とともに提示できる会社は、技術選定能力が高いと評価できます。次に「CI/CDとDevOpsの実践状況」です。アプリ刷新後の継続的な改善・リリースを支えるパイプラインが整備されているかどうかは、刷新後の運用コストと品質に直結します。具体的にはGitHub Actions・CircleCI・FastlaneなどのCI/CDツールの活用実績を確認するとともに、テスト自動化率の目標値も聞いておくことをお勧めします。
また、UI/UX刷新の専門性についても明確に評価する必要があります。アプリ刷新の多くで「デザインも含めて一新したい」というニーズがありますが、開発会社によってUI/UXデザインの専門性には大きな差があります。デザイナーが内製されているか、外部デザイナーとの連携体制が整っているかを確認し、可能であればポートフォリオを確認して過去の刷新事例でのビフォー・アフターを見せてもらうことが効果的です。優れたUI/UX刷新は、アプリのユーザー継続率を大幅に改善することが多く、DeNA社の調査では適切なUI刷新によってアプリの30日継続率が20〜30%向上した事例も報告されています。技術とデザインの両面から刷新を推進できる会社を選ぶことが、刷新投資の最大化につながります。
契約前に確認すべきサポート体制
アプリ刷新プロジェクトの契約を締結する前に、サポート体制について詳細を確認しておくことが後々のトラブルを防ぎます。まず確認すべきは「担当エンジニアの継続性」です。提案時に出てきた優秀なエンジニアが実際の開発フェーズには関与せず、別のメンバーがアサインされるという事態はよくあることです。契約前に「提案に関わったエンジニアは本プロジェクトにどの程度関与しますか」と明確に確認し、可能であれば担当エンジニアのアサインを契約条件に盛り込むことも検討してください。次に「移行フェーズのサポート範囲」を明確にしておく必要があります。新システムへの移行時には、データ移行・既存システムの並行稼働・ユーザーへの操作研修・本番稼働後の初期バグ対応など、多くのサポートが必要になります。これらがどこまで契約範囲に含まれているかを事前に明確化しておかないと、本番稼働後に追加費用が発生するリスクがあります。
さらに「保守・運用フェーズの費用感とサービスレベル」の確認も欠かせません。刷新完了後のシステムを誰がどのように保守するのかは、長期的な運用コストに直結します。月額の保守費用・バグ対応の応答時間SLA・定期的なセキュリティアップデートの対応方針など、具体的な条件を比較することで各社の保守体制の実態が見えてきます。また、将来的に別の会社や内製チームへ移管する可能性も念頭に置き、ソースコードの著作権帰属・設計ドキュメントの納品物一覧・引き継ぎ支援の条件についても契約前に確認しておくことが重要です。信頼できるパートナーは、こうした「出口戦略」についても率直に話し合える姿勢を持っています。
まとめ
本記事では、アプリ刷新に強みを持つおすすめの開発会社・ベンダー6社と、パートナー選びの具体的なポイントを解説してきました。各社の特徴を振り返ると、riplaはコンサルから開発まで一気通貫の支援とビジネス成果へのコミットメントが強み、モンスターラボはグローバル体制とデザイン力を活かしたモバイルアプリ刷新、Goodpatchはユーザー体験の根本的な改善を起点とするデザイン主導のアプリ刷新、ゆめみはアジャイル開発の実践力と業界トップクラスのモバイル技術力、TISは「Xenlon〜神龍〜」によるCOBEL等レガシーシステムの自動変換技術、ソフトロードはAI活用で納期を1/2〜2/3に短縮する独自の刷新手法が、それぞれの最大の差別化要素です。
アプリ刷新パートナーを選ぶ際には、「費用の安さだけで判断しない」「リファレンスチェックで過去の実績を直接確認する」「モバイル・UI/UX・CI/CDといったアプリ刷新特有の技術力を評価軸に加える」「契約前にサポート体制と保守条件を詳細に確認する」という4つのポイントを特に重視してください。アプリ刷新は一時的なプロジェクトではなく、企業のデジタル競争力を長期にわたって左右する重要な経営投資です。費用・技術力・コミュニケーションの相性・ビジネス理解の深さを総合的に評価し、刷新後も継続して成長を支えてくれるパートナーを選ぶことが、アプリ刷新を成功に導く最大のポイントです。まずは複数社に同じ条件で問い合わせを行い、提案内容と対応から最適なパートナーを見極めてください。
本テーマに関する全体ガイドは、以下の記事をご覧ください。
▼全体ガイドの記事
・アプリ刷新の完全ガイド
株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
