業務設計コンサルのパッケージ/クラウド製品一覧

業務設計コンサルには、既製のパッケージやクラウド製品はなく、契約に基づく人的支援が中心です。新規事業の立ち上げ、M&A後の組織統合、事業戦略に沿う組織再編といった課題に合う形態から選ぶと、自社に合う支援を受けやすくなります。

提供形態の違いと主要4社を見たうえで、課題別の絞り方、料金・契約条件、商談での確認事項へと進みます。各テーマの詳細は、関連記事でも確認できます。

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業務設計コンサルの提供形態の違い

業務設計コンサルの3つの提供形態を、それぞれの得意領域とともに並べた図。
支援を頼みたい範囲から形態を見比べられます。

業務設計コンサルには、新規事業の構想から立ち上げまで一気通貫で伴走するビジネスプロデュース型があります。一方で、M&Aや組織再編に伴う統合業務を扱うPMI特化型があり、経営全般のシンクタンク機能の一部として業務設計を扱う形態もあります。

形態によって得意な範囲が異なるため、自社が求める支援の深さと対象範囲によって、適した形態が決まります。

ビジネスプロデュース型による新規事業の構想から実行までの一気通貫支援

ビジネスプロデュース型は、新規事業の参入戦略の立案から立ち上げの実行までを一貫して支援する形態です。事業の構想から実行まで同じ会社に任せたい場合は、この形態が候補になります。

  • 構想力とプロデュース力:両者を組み合わせて、事業の立ち上げまで伴走します。
  • 既存慣行に縛られない事業:ゼロから事業モデルの解像度を上げる段階に強みを持ちます。
  • 個別見積もり:要件のすり合わせに一定の時間がかかることが多い形態です。

PMI特化型・シンクタンク型の組織再編と統合業務への強み

PMI特化型は、M&A後の統合を戦略、オペレーション、企業風土の各レベルで扱います。

  • PMI特化型:大規模な組織再編に伴う業務設計を得意とします。
  • シンクタンク型:経営全般のシンクタンク機能の一部として、M&A・組織再編に伴う組織設計を扱います。
  • 社内意思決定への関与:答えを一方的に与えるより、社内の意思決定プロセスに深く入り設計を進めます。

事業戦略と組織設計を一体で検討したい企業にとって、この形態は選択肢に入ります。

コンサルティングは製品のように試用版で比べられないため、公式ページの支援実績や具体的なサービス領域を読み込みます。そのうえで、自社が想定する範囲とどこまで重なるかを見極めます。

ポイント

社内で課題が一つに絞れない場合は、どこまで深く支援を受けたいかを先に決めます。構想から実行まで任せたいのか、統合業務の一部を頼みたいのかで、候補にする形態が変わります。

会社を比較するときの共通軸と観点

業務設計コンサル会社を比べる際の共通観点として、支援範囲と体制、定着支援、料金体系を示した図。
質問の軸をそろえると候補間の差を見渡せます。

公式サイトの紹介文だけでは、自社の規模や独自性にどこまで対応できるかを判断しにくいものです。候補を比べる質問は、支援範囲と体制、定着支援、料金体系の3観点にそろえます。

支援範囲とプロジェクト体制

業務設計のどの段階までが標準支援に含まれるかを、まず確かめます。

  • 支援範囲:要件定義・組織設計と業務フロー設計、規程・マニュアル化、試行のどこまでを含むかを確かめます。
  • 参画人数:何名の体制でプロジェクトに入るかを押さえます。
  • 担当者の継続性:担当コンサルタントが固定か交代制かが判断の材料になります。

たとえば「PMI支援」でも、統合方針の策定までを扱うのか、各部門の業務フロー設計まで踏み込むのかによって、自社側の負担は変わります。

参画体制は、自社の受け入れ体制と照らし合わせて判断します。

定着支援の仕組みと料金体系

支援が終わったあとも、自社のプロセスオーナーが自走できる仕組みがあるかを比べます。

  • 定着支援:RACIの見直しとKPIモニタリングを、どこまで具体化するかを見ます。
  • 料金体系:月額固定、一括契約、成果連動型を組み合わせる契約などがあるかを確かめます。
  • 見積もり条件:対象範囲と期間を提示し、同じ条件で金額をそろえます。

詳しい評価手順は、業務設計コンサルの選定ポイント・選び方・種類で整理しています。

業務設計コンサルの主要候補4社

2026年7月時点で、現行の公式ページと対象業務を確認できた4社を取り上げます。

掲載順は優劣を表しません。会社ごとに得意な提供形態や料金体系が違うため、課題と対象範囲をそろえて比べます。

アビームコンサルティング株式会社

アビームコンサルティングは、M&Aによる事業再編や構造改革を支援する総合系ファームです。PMI(Post Merger Integration)領域も支援しています。

  • PMIの支援内容:PMT(Post-Merger Transformation)やマネジメントモデル変革を扱います。
  • 組織・業務の支援:組織・ガバナンス設計やシェアードサービス設立、全社オペレーション改革、チェンジマネジメントも支援すると公式に明記しています。
  • 適した課題:M&A後の大規模な組織統合を、戦略策定から実行まで任せたい場合です。
  • 料金:公式ページに具体的な金額の記載はなく、問い合わせが必要です。

株式会社コーポレイトディレクション(CDI)

CDIは、新規事業とM&A・PMIの両方を扱うコンサルティングファームです。

  • 新規事業:参入戦略の立案から立ち上げ支援まで、一貫して手がけます。
  • M&A・PMI:戦略・オペレーション・人心企業風土の各レベルの統合を支援できると公式に明記しています。
  • 費用と期間:月額600万〜2,000万円程度の記載があり、通常のプロジェクトは数ヶ月を要するとされています。
  • 適した相談:新規事業立ち上げとM&A後の組織統合の両方を検討する場合です。

株式会社ドリームインキュベータ

ドリームインキュベータは「ビジネスプロデュース」を提供しています。

  • 掲げるケイパビリティ:「構想・戦略策定力」「プロデュース力」「スピード&実現力」の3つです。
  • 支援範囲:新規事業戦略の策定から実行伴走まで、一気通貫で支援すると公式に明記しています。
  • 適した課題:既存慣行にとらわれない事業モデルを、構想から実行まで支援してほしい場合です。
  • 料金:公式ページに具体的な記載がないため、個別に問い合わせる必要があります。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

MURCは、組織・人事戦略サービスで「M&A/組織再編/PMIの人材マネジメント」を扱います。

  • 組織・人事戦略:事業ポートフォリオの最適化に向けたM&Aや組織再編で、人や組織から企業価値の最大化を支援すると公式に明記しています。
  • 経営戦略:新規事業戦略やM&A関連のメニューも扱っています。
  • 適した相談:シンクタンクの知見を踏まえた組織設計を求める場合です。
  • 料金:公式ページには具体的な記載がなく、問い合わせて確認します。

M&A・PMIや新規事業の立ち上げを扱うファームは、ほかにもあります。今回は、2026年7月時点で現行の公式ページと具体的な支援内容を確認できた4社に絞っています。

自社の課題別に候補を絞る方法

新規事業、M&A後の統合、事業戦略に沿う組織再編では適したタイプが異なります。このため、4社を細かく比べる前に、最大の課題を一つ決めて必須要件で候補を減らします。

新規事業の構想から立ち上げまで一気通貫で伴走を求める場合

新しい事業モデルを構想の段階から実行まで支援してほしい場合は、ビジネスプロデュース型を候補にします。

  • 候補例:CDIやドリームインキュベータが挙げられます。
  • 適した課題:既存慣行に縛られない事業モデルを検討する場合です。
  • 重視する点:モデルの解像度を上げる議論や事業独自性です。

M&A後の組織統合と大規模な組織再編を優先する場合

M&A後の統合を戦略、オペレーション、企業風土の各レベルで支援してほしい場合は、PMI特化型を候補にします。戦略の策定から実行まで一社に任せたい場合は、その中でも総合系ファームのような会社が候補になります。

  • 総合系ファーム:アビームコンサルティングのような会社が候補です。
  • シンクタンク系:事業戦略の一部として組織再編を検討する場合に選択肢になります。

また、どちらのタイプでも、自社に近い業界や規模での支援経験を担当者に確認します。初回の相談で経験を確かめておくと、プロジェクト開始後のミスマッチを防ぎやすくなります。

ポイント

課題を絞る段階で迷うのは、新規事業とM&A後の統合が同時にある場合です。その場合は、どちらを先に進めたいかを社内で決めてから、候補会社を比べます。

料金・契約前に確認すべきこと

紹介した4社のうち、公式ページに具体的な料金目安を掲載していたのはCDIのみです。

他の3社は個別見積もりが前提になっています。料金を公開しないことはコンサルティング業界で一般的な商習慣なので、それだけを理由に候補から外す必要はありません。

比較では、同じ条件を示して見積もりをそろえることが欠かせません。

課金単位の確認

業務設計コンサルは、会社によって何を単位に課金するかが異なります。

  • 月額固定:顧問契約として、月ごとに一定の費用がかかります。
  • プロジェクト単位:一括契約として、プロジェクトごとの費用になります。
  • 稼働人数に応じた契約:稼働体制の人数を課金単位にします。

CDIの公式ページには、月額600万〜2,000万円程度が必要になるとの記載があります。ただし、その金額は他社にそのまま当てはまるものではありません。対象範囲、期間、稼働体制を提示し、各社から見積もりを取ります。

契約形態と支援終了後の引き継ぎ

契約時には、設計後の定着支援と、支援終了後の引き継ぎ条件を確かめておきます。

  • 定着支援の契約:一括契約に加え、設計完了後の定着支援を月額アドバイザリー契約として別に立てる会社もあります。
  • 社内への引き継ぎ:プロセスオーナーやRACIの仕組みが、契約終了後も自社に残るかを確かめます。
  • 支援頻度:段階的に減らせるかを確かめ、設計の背景が失われるリスクを抑えます。
  • 対象拡大時の費用:複数拠点や部門にまたがる場合の、範囲拡大による費用の変化を質問します。

ポイント

見積もりの金額を比べる前に、課金単位と対象範囲が各社で同じ前提になっているかを先に見てください。前提がそろわない見積もりは、金額の差が条件の違いによるものかもしれません。

商談とトライアル伴走による最終候補の絞り込み

資料比較で2〜3社に絞り、事業課題を示す商談、1事業・1部門でのトライアル、開始前後の変化の記録へ進む流れ。
小さな範囲で試した結果を本契約の判断材料にできます。

資料比較で2〜3社に絞ったら、実際の事業構想や組織統合の課題を示して商談します。可能であれば、特定の1事業・1部門でトライアル伴走を経てから、本契約に進みます。

経営層に加えて、実務を担う事業責任者や現場の管理職も同席すると、導入後の行き違いを減らせます。

1つの事業・部門でのトライアル

特定の新規事業または部門を1つ選び、要件定義から業務フローの骨子設計までを依頼します。トライアル期間は2週間〜1ヶ月程度です。

  • 事業理解度:担当コンサルタントが事業を理解しているかを見ます。
  • 説明の分かりやすさ:経営層に向けた説明の仕方を確かめます。
  • 現場への対応力:現場からの反発にどう応じるかが判断材料になります。

意思決定にかかった期間や手戻りの回数を記録しておくと、複数社を同じ条件で並べて見られます。

導入前後の変化の実測と社内稟議への活用

トライアルの効果は、開始前と終了後の変化を記録して確かめます。

  1. トライアル前に、事業構想の検討期間、意思決定の滞留日数、検討範囲が拡大した回数を記録します。
  2. トライアル後の数値と比べ、他社の公開効果事例ではなく、自社の事業規模と人件費で費用対効果を算出します。
  3. プロセスオーナー育成や定例会議の運営など、契約後に残る自社側の工数を差し引いて、投資対効果を判断します。

ポイント

トライアルを始める前に、どの数字がどれだけ改善したら本契約に進むかを社内で決めておきます。決めておけば、商談で受けた印象だけで候補を選ぶことを防げます。

業務設計コンサル会社選定で押さえておきたいポイント

会社選びでは、提供形態やおすすめ順位だけでなく、自社の対象範囲と求める独自性の深さを同じ条件で比べます。判断が分かれやすい点を、順に見ていきます。

最優先課題によって変わるおすすめの会社

おすすめの会社は、企業ごとの最優先課題に合うかどうかで決まります。新規事業の立ち上げ、M&A後の組織統合、事業戦略と一体での組織再編のどれを優先するかで、合う会社が変わります。

必須要件で2〜3社に絞ったうえで、同じ事業課題をもとに商談やトライアルを比べます。

対象範囲と期間をそろえた総費用での料金比較

各社の見積もりは、同じ条件のもとで総費用を比べます。

  • 提示条件:対象範囲、期間、稼働体制を、各社へ同じ条件で伝えます。
  • 総費用:初期費用と定着支援費用を合算した金額で見ます。
  • 金額の見方:CDIの月額目安もプロジェクト規模で変わるため、表示額だけで安さを判断しません。

買い切り型パッケージの位置づけ

業務設計コンサルは、買い切り型パッケージではなく、契約に基づく人的支援が中心です。

設計した組織体制や業務フローを自社システムに落とし込むには、個別開発が別途必要です。

そのため、「パッケージ」「クラウド製品」に当たる既製品がない点が、システム製品を選ぶ場合との違いです。

まとめ

業務設計コンサルの会社選びでは、ビジネスプロデュース型、PMI特化型、シンクタンク型という提供形態の違いを踏まえ、自社の課題と対象範囲に合う会社を絞ります。紹介した4社にも、新規事業の立ち上げ、M&A後の組織統合、事業戦略と一体での組織再編など、異なる特徴があります。

課題診断から2〜3社への絞り込み

まず、新規事業、M&A後の統合、事業戦略と一体の組織再編のうち、最優先課題を決めます。そのうえで、支援範囲と体制、定着支援、料金体系を同じ質問で比べれば、知名度に左右されず候補を絞れます。

実際の事業・部門でのトライアル伴走による確認

資料上の実績や知名度だけでなく、実際の伴走を通じて適合性を確かめます。

  • 実務での設計:自社の事業や部門を、一緒に設計できるかを確かめます。
  • 関係者での試行:経営層と実務担当者がトライアルを行い、意思決定の速さと、契約後に残る運用工数を測ります。

組織体制や業務フローが明確になったあと、それをシステム化する場合や、基幹システムとの連携が必要な場合には、個別開発が選択肢になります。

riplaはフルスクラッチ開発の立場から、業務設計コンサルとの取り組みで明らかになった業務要件の整理や、自社業務に合わせたシステム構築を支援しています。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。