基幹システム/ERP改修でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

基幹システム/ERP改修の発注先は、業務への影響を見極めて改修範囲を絞れるかを軸に比べると、候補の違いが見えてきます。

既存アドオンや業務ロジックが複雑なほど、改修範囲の判断も発注先の選定も難しくなります。そこで、選定の観点を整理したうえで、開発会社6社を紹介します。

業務への影響をどこまで抑えて改修範囲を絞れるかという観点から、次の6社を見ていきます。

  • 株式会社ripla、株式会社NTTデータ
  • TIS株式会社、SCSK株式会社
  • 株式会社日立ソリューションズ、GRANDIT株式会社

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・基幹システム/ERP改修の完全ガイド

基幹システム/ERP改修でパートナー選びが成否を分ける理由

基幹システム/ERP改修を中心に、会計・人事・販売、既存アドオン、例外処理、稼働中の業務へのつながりを示す図
一つの修正が複数の業務要素に関わります。

基幹システム/ERPでは、会計・人事・販売など複数の業務がつながっています。そのため、一つの修正が想定外の範囲まで波及することがあります。

既存アドオンの調査や移行設計を誤ると、稼働中の業務に影響が出かねません。技術力に加えて、業務を理解し、移行まで一緒に考えられる会社が必要です。

適切なパートナー選定が改修の成果を決める理由

改修では、新機能を作る力に加えて、既存の業務とデータ構造を読み解く力が求められます。アドオンや例外処理を把握できていないと、変更のたびに別の不具合が起き、費用や期間が膨らむおそれがあります。個別機能だけを直すと、システム全体の整合性が崩れることもあります。そのため、影響範囲を確かめ、必要な部分に改修を絞れるパートナーを選ぶことが欠かせません。

IPAの調査は約4,000社を対象とし、799社から回答を得ています。その結果では、CDOやCIOなどのCxOを置く企業において、社内共有が円滑で、可視化や内製化を通じた刷新が順調に進む傾向が示されています。

この結果を踏まえると、業務の現状把握から関わる会社かどうかも、選定の軸になります。作業を請け負うだけでなく、業務改善の目標から提案できるかも確かめておきたいところです。

発注前に確認すべきポイント

発注側は最初に、自社の課題が部分改修で解決するか、全面刷新が妥当かを見極めておく必要があります。標準機能に業務を寄せられる部分は、アドオンを減らし、投資を必要な範囲に絞る考え方が有効です。

見積もりでは、契約形態やデータ移行、費用内訳に加えて、特定の会社への依存を避けるロックイン対策も確認します。特に、データクレンジングや新旧システムの並行稼働は、追加費用になりやすい項目です。

ポイント

候補を比べるときは、業務への影響から改修範囲を線引きできるかを最初に見ます。答えが曖昧な会社は、移行の段階で手戻りが生じがちです。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一貫して支援します。事業会社として社内DXを進めた経験を生かし、成果の創出とシステムの定着を重視しています。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築や導入に実績があります。企業ごとの業務要件に応じて、柔軟に対応する体制です。

特徴と強み

riplaは、上流のコンサルティングから設計・開発、定着支援まで続けて担います。業務の流れを洗い出したうえで、改修と全面刷新のどちらが適切かを整理します。費用対効果を重視し、必要な範囲に絞って進める方針で、改修範囲を決める段階から相談できます。

Fit to Standardを取り入れ、アドオンを抑えて保守負担を軽くする設計を目指します。また、会計・人事・販売の連携を考慮し、データ移行やマスタ整備の費用も事前に見積もります。

アセスメントは準委任、仕様確定後の開発は請負とし、工程に合った契約の使い分けにも対応します。その結果、発注側が負うリスクを抑えられます。

得意領域・実績

事業会社として社内DXを進めた経験を、現場で使える仕組みづくりに生かしています。また、営業、顧客、生産、販売管理の各領域で、基幹システムの構築・導入の実績があります。改修後の業務定着まで支援するため、開発して終わりにはなりません。現場での利用を見据えて導入を進めたい企業に適しています。

中堅・中小企業を中心に、予算に応じて投資対効果を高める改修を得意とします。また、ソースコードの権利や運用資料の扱いを契約で定め、特定会社への依存を避ける実務も支援します。

改修と刷新の判断前から相談できる点も特徴です。課題の整理から始めたい企業にとって、候補になるパートナーです。

株式会社NTTデータ|大規模基幹システムに強い大手SIer

NTTデータは、東証プライム市場に上場する国内最大手のシステムインテグレーターです。金融・製造・流通・サービス・公共など、多様な業種の基幹システムを構築・改修してきました。

大規模でミッションクリティカルな案件に強みがあります。また、SAP ERPのクラウド移行支援にも知見があります。

特徴と強み

大規模システムの安定稼働実績と、業種ごとの業務知見が強みです。金融・決済分野では、国内市場で高いシェアを持ちます。

停止が難しい基幹システムでも、会計や販売との連携を保ちながら段階的に改修できます。大規模案件の体制を重視する企業に適しています。

クラウド移行やモダナイゼーションの方法論を持ち、レガシー基盤からの移行を含む改修にも対応します。豊富な人員を生かして、長期の大規模案件でも体制を維持できます。また、グローバル展開を見据えた基幹システム改修にも知見があり、長期運用や海外展開を含む計画で検討しやすい会社です。

得意領域・実績

金融機関の勘定系や公共分野など、社会インフラに近い基幹システムを支えてきました。企業グループへの導入経験から、業種に応じた改修ノウハウを蓄積しています。大手企業や官公庁で、安定運用を重視する案件に適しています。

大規模案件を前提とするため、小規模な部分改修では費用が合わない場合があります。改修規模と予算を見比べ、停止できない重要システムかどうかも踏まえて、適性を判断しましょう。グループ会社や提携先と連携した総合提案も特徴です。

ポイント

社内で停止できない重要システムかどうかと、大規模案件に見合う予算があるかを先に見ると、候補に入るかを判断する目安になります。

TIS株式会社|レガシー基幹のモダナイゼーションに強み

レガシー資産を中心に、オープン環境、ブラックボックス化した既存ロジック、段階移行を示すモダナイゼーション図
既存ロジックの把握が移行を支えます。

TISは、開発から運用まで幅広く手がける大手SIerです。中でも、基幹システムのモダナイゼーションに力を入れています。

COBOLやPL/Iで構築した大規模システムを、Javaなどへ移行する取り組みを得意とします。長期稼働したシステムの技術的負債に悩む企業に適しています。

特徴と強み

レガシー資産を解析し、オープン環境へ移す方法を体系化しています。リライトを軸としたサービスで、旧言語の基幹システムを安全にオープン化します。さらに、ブラックボックス化した既存ロジックを読み解く力が、改修の信頼性を支えています。

金融・決済など、社会基盤に近い分野で品質管理の知見を蓄積しています。大規模システムを止めずに段階移行した経験もあり、停止時間を抑えたい企業に適しています。また、クラウド活用や運用の最適化まで、継続して支援できます。

得意領域・実績

金融・クレジットカード分野をはじめ、大規模な基幹システムを支えてきました。メインフレームや旧言語からの移行経験もあり、技術的負債の解消を目指す企業にとって選択肢になります。レガシー資産を抱える中堅・大手企業が、改修先を比べる際に検討する会社です。

移行に合わせてデータ構造やアーキテクチャも見直すため、延命だけにとどまらない改修を目指せます。データ移行や文字コードの差異にも対応する体制があります。長く使ってきたシステムを延命するか刷新するかは、検討段階から相談できます。

ポイント

長く使ってきた基幹システムを延命するか刷新するかで迷う場合は、検討段階から相談できるかを候補の比較で見ておくと、判断の材料になります。

SCSK株式会社|国産ERP「PROACTIVE」で改修を支援

SCSKは、幅広い業種にシステムを提供する独立系大手SIerです。自社開発の国産ERP「PROACTIVE」を中心に、基幹システムの改修・刷新を支援します。

PROACTIVEは誕生から30年以上の歴史があり、多くの企業グループで採用されてきました。

特徴と強み

自社ERPと業務ノウハウを組み合わせて提案できます。国産ERPの標準機能で、日本の商習慣や会計・人事・販売の連携を扱いやすい点が特徴です。

Fit to Standardで業務を標準機能に寄せると、アドオンを抑え、将来の保守負担を軽くできます。また、AIを取り入れた次世代型ERPへの進化を進め、デジタル基盤の改修や拡張にも対応します。

パッケージを基礎に、各社の業務に合わせて調整できます。導入から運用まで一貫して支援する体制もあります。

得意領域・実績

PROACTIVEは多くの企業に採用され、会計・人事・販売管理などの基幹業務を幅広く扱います。中堅から大手まで、さまざまな規模の企業で利用されてきました。

パッケージを基礎に既存システムを刷新・改修したい企業に適しています。独立系のため、特定のメーカーに限定されない技術選定ができます。

基幹システムの老朽化やERP化に関する調査レポートも発信しています。自社ERPを軸に安定した改修を進めたい企業にとって、有力な候補です。

株式会社日立ソリューションズ|SAP基盤の改修・移行に対応

日立ソリューションズは、日立グループのシステム会社として基幹系の刷新を支援します。SAP S/4HANAの新規導入から、既存SAP ERPの移行まで一貫して対応します。

グローバル標準のERP基盤を軸に改修したい企業に適しています。

特徴と強み

SAPなど主要ERPの知見と、日立グループの総合力を生かした提案が強みです。SAP ERPの保守期限を見据え、S/4HANAへの移行を計画から運用まで支援します。会計・人事・販売の連携を含む大規模な改修にも対応します。

セキュリティ、インフラ、データ活用にも知見があり、基幹システムを起点にDX全体を見据えた改修ができます。業種別のソリューションを組み合わせ、業務要件に沿って提案します。また、長期の保守・運用まで任せられる体制も特徴です。

得意領域・実績

製造業など多様な業種で、SAP基盤の基幹システムを構築・改修してきました。SAP ERPからS/4HANAへの移行実績と方法論を持ち、グローバル展開する企業の基幹システム標準化にも知見があります。

SAPを前提とする改修は大規模になりやすいため、事業規模や予算との適合を確かめましょう。Fit to Standardで標準機能を活用し、アドオンの増加を抑える設計にも知見があります。SAPを軸に基幹システムを刷新・改修したい企業に適したパートナーです。

GRANDIT株式会社|純国産ERPで商習慣に合わせた改修

GRANDITは純国産のWeb-ERPを提供し、多くの企業への導入実績があります。検収・手形・都度請求・掛取引・元帳処理など、日本独自の商慣行を標準機能に備えています。

商社や卸売業など、業務フローが複雑な企業の改修に強みを発揮します。

特徴と強み

日本の商習慣を設計段階から標準機能に取り込んでいます。そのため、複雑な掛取引や手形処理も、追加開発を抑えて扱いやすい構造になっています。

標準機能を使えば、Fit to Standardを進められます。改修費用と将来の保守負担を抑える判断にもつながります。

Web-ERPのため、複数拠点やリモート環境でも利用しやすい製品です。コンソーシアム形式で複数企業の知見を取り込み、業種横断のノウハウを蓄積してきました。会計・販売・購買など、複数の基幹業務をまとめて改修したい企業に適しています。

得意領域・実績

GRANDITは多くの企業に導入され、商社・卸売・製造などで利用されています。日本の商取引に沿った標準機能があり、海外製ERPでアドオンが増えた企業の移行先にもなります。商習慣の複雑さを課題とする企業にとって、改修先を選ぶ際の候補になります。

パートナー企業を通じた導入が多く、業種に合わせた実装支援を受けられます。標準機能で扱える範囲が広いため、改修の範囲を絞りやすい点も特徴です。日本企業の業務に合うERPで、基幹システムを刷新・改修したい企業に適しています。

ポイント

商習慣の複雑さが改修の主な課題なら、標準機能でどこまで扱えるかを先に確かめると、追加開発の量を見積もる目安になります。

基幹システム/ERP改修で失敗しない選び方

改修会社の選定軸としてFit to Standard、データ移行、費用内訳、契約姿勢とベンダーロックインの回避を並べたチェックリスト
技術面と契約面を同じ土俵で確認できます。

発注側は、改修会社を技術力だけでなく、業務理解や契約姿勢も含めて評価します。発注前には、標準機能への姿勢、データ移行と費用、契約とロックイン対策を、自社の要件と照らし合わせて確かめましょう。

Fit to Standardとアドオン最小化への姿勢

発注側は、Fit to Standardへの姿勢を確かめます。業務を標準機能に合わせてアドオンを抑える会社なら、改修後の保守や次回更新の負担を軽減できます。

一方で、要望をすべて個別開発で解決すると、アドオンが増えて改修が行き詰まるおそれがあります。特に、会計・人事・販売の連携では、例外処理が増えやすくなります。

そのため、改修会社が現場の従来手順を標準業務へ寄せる案を出せるかも、見ておく必要があります。基盤だけを移すのか、業務も再構築するのかを、費用対効果から整理できる会社が適しています。

データ移行の重さと費用内訳の透明性

データ移行は負荷の大きい工程です。たとえば、会計仕訳や取引先マスタ、人事データには、文字コードや外字、構造の不整合が含まれる場合があります。そのため、見積もりの段階で、移行リハーサルとデータクレンジングの計画があるかを確かめておきます。

費用内訳は、アセスメント、開発、移行と、並行稼働、運用などに分かれます。データ整備、教育、ライセンスといった費用が見積もりに含まれるかも、確認します。各項目の根拠や、新旧システムを並行稼働させることによる二重コストまで示す会社は、予算を判断する材料になります。

契約姿勢とベンダーロックインの回避

要件が固まっていないアセスメントは準委任、仕様確定後の開発は請負とする使い分けができます。工程に合った契約にすると、発注側のリスクを抑えられます。ただし、要件が未確定のまま全工程を請負契約にする提案には注意が必要です。

ロックインを避けるには、ソースコードの著作権、運用資料、システム権限を自社で確保できるかを確認します。特定会社への依存は、次回改修の交渉力を弱め、費用を押し上げることがあります。また、SLAと責任分界点を契約で明確にできる会社を選びましょう。

IPAは2030年に最大約79万人のIT人材が不足すると指摘しています。人員を増やして対応するだけでなく、標準機能の活用や内製化も考える必要があります。そのため、業務の定着まで伴走する会社を選ぶことが、長期的な投資対効果につながります。

ポイント

発注前に、どこまでを自社が受け持ち、どこからを相手に任せるかを契約の範囲で言葉にできる会社かどうかが、最後の判断になります。

まとめ

基幹システム/ERP改修は、全面刷新より対象を絞り、投資対効果を高める方法です。今回は、ripla、NTTデータ、TIS、SCSK、日立ソリューションズ、GRANDITの6社を紹介し、得意領域と特徴を整理しました。

各社の得意領域や対応規模は異なります。そのため、自社の課題と照らし合わせて、候補を絞りましょう。

選定では、標準機能の活用と移行計画、費用の根拠を確認します。契約やロックイン対策も、あわせて確かめておく必要があります。IPAの調査や人材不足の見通しも踏まえると、業務の実態を洗い出し、定着まで支援する会社を選ぶことが大切です。

改修か刷新かを決めきれない場合でも、課題の整理から相談できます。投資対効果を見極めたうえで、実行範囲を定めることが求められます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。