配送管理システムリプレイスでおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

配送管理システム(TMS)のリプレイスは、入れ替えだけで終わらず、配車計画や労働時間管理、データ連携まで組み直す取り組みです。だからこそ、発注先の力量が成否を分けます。

紹介する6社は、強みと得意領域・実績の2点で比べます。選び方は、配送管理特有の論点と発注実務の観点から示します。

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配送管理システムのリプレイスでパートナー選びが重要な理由

発注先の力量を見極める観点として、データ連携、物流理解、労務対応、運賃マスタをハブから放射状に示した図解。
業務理解と技術力の両面が、発注先選びの判断材料になります。

配送管理システムのリプレイスは、既存システムを別の製品や基盤へ置き換える取り組みです。そのため、データ移行とFit to Standardが中心になります。

配車やルート最適化といった機能は、労働時間管理や運賃計算と複雑に絡み合っているため、物流業務への理解とシステム構築力の両方を備えた発注先が欠かせません。さらに、発注先の力量によって、リプレイス後の業務効率と投資対効果は大きく変わります。

適切なパートナー選定がリプレイスの成否を分ける理由

配送管理システムのリプレイスでは、TMS・WMS・受発注・基幹システムとのデータ連携を、どう組み直すかが大きな論点になります。ここを軽視すると、出荷情報や在庫情報がリアルタイムに同期されず、配車計画の精度が落ちてしまいます。まず見るべきなのは、この連携を発注先が一体で設計できるかどうかです。

2024年問題への対応も避けて通れません。トラックドライバーの年間時間外労働が960時間に制限されたため、配車計画の段階で労働時間を超えないかを確認する仕組みが不可欠になりました。改修・移行・刷新のどこで成否が分かれるかは、こうした観点で見ると判断しやすくなります。

  • データ連携:TMS・WMS・受発注・基幹システム間の同期
  • 物流理解:物流データフローを俯瞰した設計
  • 労務対応:配車計画と労働時間管理の連動

デジタコの実績データと配車計画を突き合わせる設計ができなければ、改正基準に対応したリプレイスは実現しません。

IPAが約4,000社を対象に実施し、799社が回答した調査では、自社のレガシーシステムを放置すると、サプライチェーン上の調達元や提供先にも悪影響が及ぶと指摘されています。配送管理システムは取引先との接点が多いため、刷新の遅れは自社だけの問題にとどまりません。だからこそ、業務理解と技術力を兼ね備えたパートナーを選ぶことが大切です。

発注前に確認すべきポイント

発注前には、運送会社ごとに複雑化した運賃マスタや過去のルート実績を、どう整理して移行するかを確認しておくべきです。運賃マスタは長年の取引で例外条件が積み重なりやすく、移行時のクレンジングとマッピングを軽視すると、稼働後に請求金額の不整合が頻発します。そのため、データ移行の方針を具体的に示せるかどうかが見極めの鍵になります。

ドライバーが実際に使うモバイルUIへの配慮も欠かせません。バックエンドの機能に偏って、現場のスマホ操作性を軽視すると、入力漏れや利用拒否を招き、せっかくのシステムが形骸化します。そのため、現場の使い勝手まで設計に織り込めるベンダーかどうかも、選ぶ際の視点に加えておきたいところです。

ポイント

発注先の力量は、データ連携の設計と、配車計画と労働時間管理の連動という2つの面で比べると、見極めやすくなります。稼働後の業務効率や投資対効果の差は、この2点に表れやすいためです。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発までを一気通貫で支援する企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を備えています。

特徴と強み

riplaの強みは、配送管理システムのリプレイスを業務改革とセットで捉えられる点です。現状の配車業務やデータの流れをアセスメントしたうえで、Fit to Standardの考え方に基づき標準機能を活かす設計を提案します。そのため、例外ルールを安易に全カスタマイズして開発が肥大化する失敗を避けられます。

契約面でも、アセスメントは準委任契約、開発は請負契約というように、フェーズごとにリスクを抑える契約形態の使い分けを提案できます。加えて、ソースコードの著作権や運用権限を契約に盛り込むことで、ベンダーロックインを回避する設計も得意としています。発注側の立場に立った実務支援が特徴です。

得意領域・実績

riplaは、配送管理システムを含むSCM領域のシステム導入・利活用支援に携わってきた実績があります。TMSの主要機能や導入メリットを現場目線で発信しており、配車計画やルート最適化を、動態管理や実績分析まで含めて現場が使いこなせる形に落とし込む知見を蓄積しています。

riplaは、ドライバー用モバイルUIの使い勝手や運賃マスタの移行といった論点にも目を配り、稼働後の定着まで見据えて支援します。また、コンサルから開発、運用定着までを一気通貫で任せられるため、初めて大規模なリプレイスに取り組む企業にとって心強いパートナーとなります。

NECソリューションイノベータ株式会社|AI配送計画に強い大手SIer

NECソリューションイノベータは、輸配送管理システム「ULTRAFIX」を提供する大手SIerです。

配送計画の自動化やAIを活用した最適化に強みを持ち、製造業から流通・物流事業者まで幅広い導入実績があります。配送管理システムのリプレイスを検討する際の有力な選択肢の一つです。

特徴と強み

NECソリューションイノベータの強みは、AIを活用した配送計画の自動化にあります。配車計画の作成時間を大幅に短縮しつつ、積載率の向上や配送遅延率の低減につなげられる点が評価されています。さらに、属人化していた配車業務を標準化し、ベテラン担当者の経験に依存しない運用体制を実現します。

大手SIerとしての豊富な開発リソースと、システム連携の知見も特徴です。WMSや基幹システムとの連携を含めた大規模なシステム構築に対応できるため、複数システムにまたがるリプレイスでも安定したプロジェクト推進が期待できます。

得意領域・実績

ULTRAFIXの導入事例として、総合エネルギーサービス企業がAI機能を追加し、配送計画の自動化によって業務時間を大幅に削減した成果が公表されています。配車計画の効率化を定量的な成果として示せる点は、稟議で投資対効果を説明する際の説得材料になります。

得意領域は、配送計画の最適化と動態管理を中心とした物流業務全般です。加えて、2024年問題への対応として、配車計画とドライバーの労働時間を連動させる仕組みづくりにも知見を持っています。そのため、改正基準に対応したリプレイスを目指す企業に適しています。

BIPROGY株式会社|物流DXを支える総合ITサービス企業

BIPROGYは、旧日本ユニシスを母体とする総合ITサービス企業で、輸配送管理システム(TMS)をはじめとする物流ソリューションを幅広く提供しています。

物流システム全般に関する豊富なコンサルティング知見を持ち、配送管理システムのリプレイスを上流から支援できる点が特徴です。

特徴と強み

BIPROGYの強みは、物流システム全体を俯瞰したソリューション提案力にあります。TMSだけでなくWMSや基幹システムまで含めた物流DXの全体像を描けるため、配送管理システムのリプレイスを単体で終わらせず、物流オペレーション全体の最適化につなげられます。

長年にわたり大企業のシステム構築を担ってきた実績に裏打ちされた、堅牢なシステム設計力も特徴です。輸送リソースや制約条件を踏まえて、ルート・配車の最適化やコスト管理といった機能を、企業の実情に合わせて構築できます。

得意領域・実績

BIPROGYは、運送会社や製造業など多様な業種に向けて物流システムを提供してきた実績があります。また、倉庫から配送先までの輸配送の計画と進捗・実績、発生コストをデジタル化し、輸送リソースや制約と合わせて管理する仕組みづくりを得意としています。

得意領域は、物流コンサルティングからシステム構築、運用までを含めた一連の支援です。大規模かつ複雑なデータ移行を伴うリプレイスでも上流の業務設計から関わるため、運賃マスタや過去ルート実績の整理を伴う案件で力を発揮します。

富士通Japan株式会社|2024年問題対応に知見を持つ大手

富士通Japanは、配車・運行データの活用による2024年問題への対応ソリューションを提供する大手ITベンダーです。

配送計画システム「Logifit TM-配車」を中心に、トラックドライバーの労働時間管理と配車の最適化を両立させる仕組みづくりに知見を持っています。

特徴と強み

富士通Japanの強みは、2024年問題に直結する配車・運行データの活用ノウハウです。配車計画の段階でドライバーの労働時間を考慮し、改正基準を超過しない計画を立てる仕組みを提供できます。そのため、労働時間管理と配車の最適化を連動させたい企業に適しています。

富士通グループとしての幅広い技術基盤と、業種横断のシステム構築実績も特徴です。クラウド基盤やデータ分析の知見を活かすことで、配送管理システムのリプレイスを最新の技術トレンドを踏まえて進められます。

得意領域・実績

富士通Japanは、流通・小売・製造など幅広い業種に対して基幹システムや物流システムを提供してきた実績があります。配車・運行データを分析して、積載率の向上や配送遅延率の低減といった現場のKPIの改善を支援します。

得意領域は、データ活用を中心とした物流業務の改善です。動態管理や運行実績の分析を組み合わせることで、配車計画の精度向上と労働時間の適正化を同時に実現する設計を得意としています。特に、全社規模のDXとあわせてリプレイスを進めたい企業に向いています。

ポイント

2024年問題への対応を優先するなら、配車計画の段階で労働時間の超過を防げるかを見ると、各社の違いを比べやすくなります。

ロジスティードソリューションズ株式会社|物流現場に根ざしたTMS

ロジスティードソリューションズは、物流大手のロジスティード(旧日立物流)グループのIT企業として、物流現場で培ったノウハウを活かしたTMSを提供しています。

配送計画や動態管理から運行実績管理、運賃計算・支払請求までをカバーする幅広い機能を有しています。

特徴と強み

ロジスティードソリューションズの強みは、物流事業者として現場を熟知している点にあります。実際の輸配送オペレーションを知り尽くしているため、現場で本当に使えるTMSを設計できます。また、ドライバーの運用負荷まで考慮した実装が期待できます。

運賃計算・支払請求までカバーする点も特徴です。運送会社ごとに複雑化した運賃体系を扱える機能を備えているため、運賃マスタの移行を伴うリプレイスでも、業務の実態に即した設計を提案できます。

得意領域・実績

ロジスティードソリューションズは、グループの物流事業で蓄積した実務知見をもとに、輸配送向け物流システムを多くの企業へ提供してきた実績があります。配送計画と運行実績を一気通貫で管理する仕組みづくりを得意としています。

得意領域は、物流現場のオペレーションに密着したシステム構築です。SCM全体の最適化を視野に入れた提案ができるため、配送管理だけでなく倉庫業務や輸送業務まで含めた包括的なリプレイスを検討する企業に適しています。

株式会社Hacobu|クラウド型物流プラットフォームに強み

Hacobuは、クラウド型の物流プラットフォーム「MOVO」を提供する企業です。配送管理や動態管理、トラック予約受付などのサービスを通じて、物流現場のデジタル化を支援しています。クラウドネイティブなアプローチのため、スピーディに利用を開始したい企業に向いています。

特徴と強み

Hacobuの強みは、クラウド型サービスならではの導入のしやすさと拡張性にあります。自社で大規模なインフラを抱えずに配送管理のデジタル化を進められるため、初期投資を抑えたいケースや、段階的に機能を拡張したいケースに適しています。

ドライバーや荷主が使いやすいモバイル対応のUIも特徴です。現場の入力負荷を下げる設計が施されているため、バックエンド偏重で現場が使いこなせない事態を避けやすくなります。さらに、利用拒否や入力漏れのリスクも抑えられます。

得意領域・実績

Hacobuは、トラック予約受付や動態管理を中心に、多くの荷主企業や物流事業者へサービスを提供してきた実績があります。複数の企業をまたいで物流データを共有・活用する、プラットフォーム型のアプローチを得意としています。

得意領域は、クラウドを中心とした物流現場のデジタル化と業務効率化です。納品先での待機時間削減や、荷待ち・荷役の状況を見える形にするといった現場課題の解決に強みを持っています。そのため、配送管理のリプレイスをクラウド前提で進めたい企業に向いています。

ポイント

現場のドライバーが使い続けられるかを重視するなら、モバイル対応のUIと入力負荷の低さを、導入前に実際の画面で確かめておくと安心です。

配送管理システムのリプレイスで失敗しない選び方

配送管理システムの選定で確認する4領域として、データ連携と2024年問題への対応力、契約形態の使い分け、初期費用と隠れコスト、Fit to Standardとデータ移行をカードで示した図解。
システム面と発注実務面を並べると、比較の抜けを見つけやすくなります。

ここまで6社を紹介してきましたが、どのパートナーを選ぶかは、自社の課題と各社の強みの相性で決まります。配送管理システム固有の論点と発注実務の観点の両面から、選定基準をそろえておくと比べやすくなります。さらに、判断軸を明確にしておくと、稟議や社内合意もスムーズに進みます。

システム固有の確認観点

まず確認したいのは、TMS・WMS・受発注・基幹システムとのデータ連携を再設計できる力です。配送管理システムは単独で完結せず、出荷指示や在庫情報、請求データと密接に連動するため、連携設計の経験が豊富なベンダーであれば、リプレイス後のデータの分断を防げます。

2024年問題への対応力も外せません。配車計画とルート最適化を、ドライバーの労働時間管理と連動させられるかを確かめておくと安心です。さらに、デジタコの実績データと計画データを突き合わせ、改正基準の超過を事前にチェックできる設計が望まれます。

運賃マスタの移行とドライバー用モバイルUIへの配慮も、選定の重要な観点です。運送会社ごとの複雑な運賃や過去ルート実績を整理して移行できるか、現場のドライバーが無理なく使えるUIを設計できるかを見極めてください。これらを軽視すると、稼働後に積載率や配送遅延率、配車計画作成時間といったKPIが改善しません。

契約姿勢とベンダーロックイン回避の観点

契約形態の使い分けを提案できるかは、信頼できるパートナーかどうかの試金石です。要件が固まりきらないアセスメント段階は準委任契約、仕様が確定した開発段階は請負契約というように、フェーズごとにリスクを抑える契約設計ができるベンダーを選びましょう。一方で、すべてを一括の請負で進めようとする提案には注意が必要です。

ベンダーロックインを避けるには、ソースコードの著作権や運用権限を契約に盛り込み、将来的に別のベンダーへ切り替えられる余地を残しておくことが大切です。特定ベンダーに依存しすぎると、保守費用の交渉力を失います。さらに、IPAは2030年に最大79万人のIT人材不足を見込んでおり、運用後の保守体制まで見据えた提案ができるかも判断材料になります。

費用面では、初期費用だけでなく隠れコストまで見積もる姿勢があるかも見極めの一つです。データクレンジングや新旧並行稼働の二重コスト、現場教育費といった見落としやすい費用を事前に示せるベンダーは信頼できます。

Fit to Standardとデータ移行の進め方

リプレイスでは、別製品・別基盤への置き換えとなるため、Fit to Standardの考え方が成否を左右します。既存の業務に合わせて例外ルールをすべてカスタマイズすると、開発が肥大化して、プロジェクトが頓挫しかねません。そのため、標準機能を活かしつつ、本当に必要なカスタマイズだけに絞り込める提案力を見ておきたいところです。

データ移行の進め方も具体的に確認すべきです。運賃マスタや過去ルート実績の整理に加え、移行リハーサルやダウンタイムを抑える方法、新旧並行稼働の計画まで示せるベンダーなら、移行の見通しが立っていると言えるでしょう。特に、データ移行は配送管理システムリプレイスの最大の難所であり、ここの計画の精度がプロジェクト全体の品質を決めます。

あわせて、稼働後の現場定着を見据えたチェンジマネジメントの視点も欠かせません。前のシステムではできたという現場の反発を想定し、説明や教育を計画に織り込めるパートナーは、リプレイスを単なる導入で終わらせず成果につなげられます。

ポイント

システム固有の論点と発注実務の観点を両方並べて比べると、自社の課題に合う発注先を絞り込みやすくなります。契約形態や費用の見方まで含めて判断すると、後で迷いにくくなります。

まとめ

配送管理システムのリプレイスを成功させるには、配送管理特有の論点を押さえることが前提になります。具体的には、TMS・WMS・基幹システムとのデータ連携、配車と労働時間管理の連動、運賃マスタの移行の3点です。ドライバー用モバイルUIへの配慮も欠かせません。

ここまで紹介した6社は、それぞれ異なる強みを持っています。自社の課題に照らして、相性のよいパートナーを見極めることが大切です。

選定では、システム固有の観点に加えて、契約形態の使い分けやベンダーロックイン回避といった発注実務の観点も欠かせません。

株式会社riplaは、コンサルから開発、運用定着までを一気通貫で支援しています。これらの実務論点に、発注側の立場で寄り添える点が強みです。配送管理システムのリプレイスを成功させたい企業は、ぜひ一度ご相談ください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。