配送管理システム更改でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

配送管理システムの更改を任せる開発会社・ベンダーは、配車・ルート最適化や運賃マスタ移行といった固有の論点から比べます。

2024年問題への対応や他システムとの連携が求められるため、選定がプロジェクトの成否を左右します。費用の隠れコスト、契約形態、ベンダーロックインを避ける基準から、選び方も解説します。

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・配送管理システム更改の完全ガイド

配送管理システム更改でパートナー選びが重要な理由

配送管理システム更改で検討する配車最適化、モバイルUI、システム連携、2024年問題への対応を示す図。
技術と現場の両面から論点を捉えます。

配送管理システムの更改は、業務系システムの中でも難易度の高いプロジェクトです。

配車計画やルート最適化には高度なロジックが必要です。さらに、ドライバーが使うモバイル端末のUIも設計します。

TMS・WMS・基幹システムの連携も同時に成立させる必要があります。そのため、技術力と物流業務の理解の両方が求められ、どちらか一方が欠けても成り立ちません。

IPAが約4,000社を対象に実施し、799社が回答した調査があります。レガシーシステムの放置は、調達元や提供先にも悪影響を及ぼすと指摘されています。

配送管理は荷主、運送会社、倉庫を結ぶ結節点です。そのため、ここが古いままだと取引先全体の効率も損なわれ、業務の連鎖を理解したパートナーが必要になります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

発注側は、現行業務をそのまま移植するか、標準機能に合わせるかを開発会社と判断します。

後者はFit to Standardと呼ばれる考え方です。現場の例外ルールをすべて作り込むと開発が肥大化するため、この見極めを一緒に担えるパートナーかを確認しましょう。

  • 2024年問題への対応:配車・ルート最適化と労働時間管理を連動させ、ドライバーの拘束時間を超えない配車計画を自動で立てられる仕組みが求められます。
  • 制度と最適化の両面:制度要件と最適化アルゴリズムの両面を理解したパートナーを選ばないと、せっかく更改しても規制対応が後手に回ってしまいます。

IPAの調査では、CDOやCIOなどのCxOを置く企業ほど、社内の情報共有が円滑です。こうした企業では業務が見えやすく内製化も進んでおり、システム刷新も順調になるという相関が示されています。

経営層の関与を引き出し、現場と橋渡しできるパートナーは、技術以上の価値をもたらします。

発注前に確認すべきポイント

発注前には、配送管理に固有の論点を項目ごとに確かめておきます。提案の比べ方をそろえておけば、後から追加費用や運用上の制約が判明するリスクを抑えられます。

  • データ移行:運賃マスタや過去のルート実績の移行範囲と方法
  • モバイルUI:ドライバーの入力負担や利用場面を踏まえた設計力
  • 契約と権限:ソースコードの著作権と運用権限を契約に盛り込めるか

特定ベンダーに依存しすぎない構成を提案できるかも、将来の保守コストを左右します。

次の見出しから、これらの観点を満たす6社を紹介します。

ポイント

発注前に、現行業務を移植するか標準機能に合わせるかを開発会社と判断できるかを見てください。制度対応と最適化の両面を理解し、経営層と現場をつなげられる相手かどうかが、候補を絞る目安になります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。

IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスの成果創出とシステムの定着支援に強みを持っています。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの特徴は、配送管理システムの更改を上流から支援できる点です。配車計画作成時間の短縮や積載率の向上を経営目標に置き、TMS・WMS・基幹システムの連携範囲を設計します。

上流の設計から契約、保守まで、更改の各段階でriplaが担える支援を挙げます。

  • 標準機能への適合:過剰なカスタマイズを避けるFit to Standardの判断も支援します。
  • 契約形態の使い分け:アセスメント段階は準委任契約、開発段階は請負契約というように、フェーズごとに最適な契約形態を使い分ける提案ができます。
  • 責任範囲の明確化:プロジェクト全体のリスクを抑えながら、どこまでを誰が受け持つかを明確にした進め方が可能です。
  • 保守の自由度:ソースコードや運用権限の扱いも契約段階から整理し、将来のベンダーロックインを避ける設計を重視しています。

得意領域・実績

riplaは、営業・顧客・生産・販売管理など、業務の流れ全体を見渡した基幹システムの構築実績を多数持っています。配送管理は受発注や在庫、会計といった周辺システムと密に連携するため、こうした全体最適の視点を持つパートナーであることが大きな強みになります。

さらに、自社で社内DXを推進してきた当事者としての経験から、現場の反発を抑えながら新システムを定着させるチェンジマネジメントにも知見があります。「前のシステムではできた」という声にどう向き合うかという泥臭い部分まで含めて支援できるため、更改後の運用立ち上げまで任せられます。

コンサルから開発、定着支援まで一社で完結できる点は、複数ベンダーの調整に悩む企業にとって心強い選択肢です。

ポイント

配車計画作成時間や積載率を経営目標に置き、コンサルから定着までを一社に任せたい企業にとって候補になります。フェーズごとに契約形態を使い分けられるかも、比べるときの確認点です。

セイノー情報サービス|物流現場に根ざしたTMS

セイノー情報サービスは、セイノーグループの物流ノウハウを背景に、輸配送管理システム(TMS)をはじめとする物流システムを提供する企業です。

実際の物流現場を熟知している点が、他のITベンダーにはない大きな強みとなっています。

特徴と強み

セイノー情報サービスは、「システムと人」が融合した業務変革を提案している点が特徴です。システム導入にとどめず、業務設計そのものから見直すことで、効率化と標準化、そして属人性からの脱却を実現する考え方を掲げています。

配送管理システムの全面更改では、現行業務を温存したまま移行すると、古い非効率がそのまま残ってしまいます。このため、業務設計から踏み込むセイノー情報サービスのアプローチは、更改を契機に配車計画作成時間や積載率を改善したい企業の方向性と合致します。

得意領域・実績

セイノー情報サービスは、運送・物流の現場を持つグループ会社として、長年にわたり物流システムの構築実績を積み重ねてきました。荷主側と運送側の双方の事情を理解しているため、運賃マスタの整理や配車実務に即した要件定義に強みを発揮します。

クラウド型のサービス提供にも対応しており、自社でサーバーを抱えずに運用したい企業にも適しています。物流の実務に沿った提案を求める場合、TMSの専門ベンダーとして有力な選択肢となります。

2024年問題への対応を含め、現場運用に直結したノウハウを提供できる点は、更改プロジェクトで大きな安心材料になります。

NECソリューションイノベータ|ULTRAFIXで配車最適化

NECソリューションイノベータは、輸配送管理システム(TMS)「ULTRAFIX」を提供する企業です。

配車・配送計画を核に、積付や輸配送進捗管理、運輸管理までをカバーするトータルソリューションとして、多くの企業に採用されています。

特徴と強み

ULTRAFIXの強みは、配車計画の自動化と最適化にあります。積載率を高めながら効率的なルートを組む計算ロジックを備えており、2024年問題で求められる配車計画作成時間の短縮に直結します。配送管理の更改で最適化エンジンを重視する企業に適しています。

また、輸配送進捗管理サービスをクラウドで提供しており、車両の動態や配送状況をリアルタイムに把握できます。配送遅延率の改善や顧客への到着予測の提供といった、サービス品質向上にもつながる機能群が整っている点が特徴です。

得意領域・実績

ULTRAFIXは、これまでに900サイト以上で採用された実績を持つTMSパッケージです。導入実績の多さは、配車・積付・進捗管理といった機能が現場で実際に使われ続けてきたことの裏付けと言えます。

NECグループの一員として、大規模システムの構築力と安定した保守体制を備えている点も安心材料です。

配送管理システムを基幹システムと連携させながら、全社規模で更改したい企業にとって、実績豊富な選択肢となります。パッケージをベースにしつつ自社業務に合わせた調整を行いたい場合に、検討候補に挙げられます。

ポイント

ULTRAFIXの配車最適化を重視する企業や、基幹システムと連携させながら全社規模で更改したい企業が候補になります。パッケージをベースに自社業務へ調整したい場合にも、検討の対象になります。

富士通|Unified Logisticsで全体最適

富士通は、物流・ロジスティクス領域に向けて「Unified Logistics」というソリューションを提供する大手システムベンダーです。

トラックの配車最適化を通じて、輸配送の効率化や積載率の向上、輸送リソース不足の解消に貢献することを掲げています。

特徴と強み

富士通の強みは、配車最適化を物流全体の中で支援できる点です。輸送リソースの不足は業界共通の課題で、積載率の向上を中心に効率化を図る提案は、2024年問題で輸送力を確保したい荷主企業に価値があります。

富士通は基幹システムからクラウド基盤まで幅広い技術を自社で持つ総合ITベンダーです。受発注や在庫、会計といった周辺システムとの連携まで含めて配送管理システムを全体設計したい場合に、その総合力が活きます。

得意領域・実績

富士通は、製造業や流通業をはじめとする幅広い業界で、大規模な基幹システムの構築実績を積み重ねてきました。物流領域でも、配車最適化を含むソリューションを通じて、輸配送の効率化に取り組んでいます。

大手ならではの安定した開発体制と長期的な保守サポートは、全社的な配送管理システムの更改という重要プロジェクトを任せるうえで安心材料となります。一方で、大規模ベンダーに依頼する際は、ソースコードの権利や運用権限の所在を契約段階で確認しておくと、将来の選択肢を狭めずに済みます。

ロジスティードソリューションズ|運賃計算まで一貫対応

ロジスティードソリューションズは、輸配送業務向けの物流システム(TMS)シリーズを提供する企業です。

配送計画から動態管理、運行実績管理、さらに運賃計算や支払請求まで、輸配送業務を幅広くカバーしている点が特徴です。

特徴と強み

ロジスティードソリューションズの強みは、運賃計算や支払請求まで含めた一貫対応にあります。配送管理システムの更改で最も難航しやすいのが運賃マスタの移行であり、運送会社ごとに異なる複雑な運賃体系を扱える専門性は大きな価値を持ちます。

配送計画から運行実績管理までを一気通貫で扱えるため、計画と実績を突き合わせて改善サイクルを回しやすい点も特徴です。積載率や配送遅延率といったKPIを継続的にモニタリングし、現場の運用改善につなげたい企業に適しています。

得意領域・実績

ロジスティードソリューションズは、物流事業を母体に持つ企業として、実際の輸配送現場で培った知見をシステムに反映しています。運賃計算や運行実績管理といった現場の実務に密着した機能を提供できる点は、物流を専業とするベンダーならではの強みです。

配送計画、動態管理、運行実績管理、運賃計算という業務の流れを一貫してカバーするため、複数のシステムを組み合わせる手間を減らせます。運賃マスタの移行や実績データの整理に不安を抱える企業にとって、専門性の高い相談先となります。

日立ソリューションズ|基幹連携を前提とした構築力

日立ソリューションズは、製造・物流分野で豊富な構築実績を持つシステムインテグレーターです。

WMSやTMSに加え、基幹システムとの連携を前提とした設計に対応できる点が特徴で、全社的なシステム更改の受け皿となれる総合力を備えています。

特徴と強み

日立ソリューションズの強みは、配送管理をWMSや基幹システムと一体で設計できる点です。配送管理システムは、TMS・WMS・受発注・基幹の結節点です。そのため、複数システムを横断して設計できる構築力は、更改プロジェクトの安心につながります。

製造業や物流業での実績が豊富で、業界特有の業務要件を踏まえた要件定義が期待できます。データモデルを見直さずに刷新すると、同期遅延などが残るリスクがあります。基幹連携を前提とする日立ソリューションズは、こうした論点にも対応しやすい立場です。

得意領域・実績

日立ソリューションズは、日立グループの一員として、大規模システムを安定して構築・運用してきた実績を持っています。製造・物流分野での経験は、配送管理システムの更改においても、複雑な業務要件を整理する力として発揮されます。

大手SIerならではの体制とサポート力は、長期利用するシステムの基盤として頼りになります。一方で、大規模ベンダーへ委託する際は契約形態の使い分けが重要です。準委任と請負の責任範囲を明確にし、ソースコードや運用権限を押さえておくと、将来のロックインを防ぎやすくなります。

配送管理システム更改で失敗しない選び方

配送管理システム更改のベンダー選定で確認する、機能理解、費用、契約姿勢の3観点を示す図。
同じ観点を各候補に当てはめて比べられます。

ここまで6社を紹介してきましたが、どのベンダーを選ぶかは、自社の状況に照らして判断する必要があります。

配送管理システム固有の観点に加え、契約姿勢やベンダーロックインの回避といった実務面まで見極めることが、更改を成功させる鍵になります。

配車最適化とモバイルUIへの理解度

まず確認したいのは、配車・ルート最適化のロジックと、2024年問題で求められる労働時間管理との連動です。ドライバーの拘束時間や休憩を考慮した配車計画を自動で立てられるかは、規制対応を左右します。最適化の精度と制度対応を両立できる提案かどうかが、判断の分かれ目です。

同時に、ドライバーが使うモバイルUIの設計力も欠かせません。バックエンドの最適化に偏ると、現場の端末が使いにくくなり、入力漏れや利用拒否が起きてプロジェクトが形骸化する失敗は後を絶ちません。現場の使いやすさへの配慮は、デモなどで具体的に確かめられます。

さらに、TMSとWMS・基幹システムの連携設計をどこまで描けるかも見極めどころです。配送管理は周辺システムとの結節点であるため、連携が浅いとデータの二重入力や同期遅延が残ります。積載率や配送遅延率、配車計画作成時間といったKPIをどう改善するかについて、明確なシナリオを示せるベンダーを選びたいところです。

費用の内訳と隠れコストの見極め

配送管理システムの更改費用は、開発費だけでなく周辺の費用も含めて見る必要があります。運賃マスタや過去ルート実績の整理にはデータ移行費がかかり、新旧システムの並行稼働による二重コストも生じます。また、見積もりに表れにくい隠れコストとして、現場へのモバイル端末の教育費も確認が必要です。

これらの隠れコストを最初から内訳で示せるかどうかが、信頼できるベンダーかを見分ける基準になります。初期費用だけでなく、移行後の運用コストがどう変わるかをシミュレーションし、経営層を説得できる材料を一緒に作れるパートナーが理想です。

使われていない不要機能を、更改の機会に思い切って廃止する「勇気ある廃止」も、コスト削減の有効な手段です。移行対象を絞ることで移行費や維持費を抑え、その分の予算を配車最適化などのコア機能に振り向けられます。こうした判断を一緒に検討できるかも、選定の重要な観点です。

契約姿勢とベンダーロックインの回避

契約面では、フェーズごとに契約形態を使い分ける提案ができるかを確認しましょう。要件が固まりきらないアセスメント段階は準委任契約で柔軟に進め、仕様が確定した開発段階は請負契約で、どこまでを誰が受け持つかを明確にします。この使い分けが、リスクを抑える基本です。

ベンダーロックインの回避も欠かせません。ソースコードの著作権や運用権限を自社側に確保できるか、特定ベンダーしか保守できない構成になっていないかを契約段階で確認します。これを怠ると、更改後に保守費が高止まりし、次の見直しのときに身動きが取れなくなります。

最後に、現場の反発を抑えながら新システムを定着させるチェンジマネジメントへの理解も、評価したい点です。現場からの「前のシステムではできた」という声を受け止められるパートナーであれば、更改後の運用立ち上げまで任せられます。技術力と業務理解、契約姿勢のすべてをバランスよく備えた一社を選ぶことが、成功への近道です。

ポイント

配車最適化、モバイルUI、連携設計の3点を、同じ基準で各社に確認できるかが目安になります。費用の内訳を最初から示すか、ソースコードや運用権限を契約に盛り込めるかも判断の材料です。

まとめ

配送管理システムの全面更改では、複数の難所を同時に解決する必要があります。配車・ルート最適化と労働時間管理を連動させ、TMS・WMS・基幹システムも連携させます。

運賃マスタの移行と、ドライバー用モバイルUIの使いやすさも欠かせない論点です。これらを成立させられるかは、パートナー選びにかかっています。

コンサルから開発・定着まで支援する株式会社riplaを筆頭に、6社を紹介しました。ほかの5社は、セイノー情報サービス、NECソリューションイノベータ、富士通、ロジスティードソリューションズ、日立ソリューションズです。それぞれ、物流現場の知見、配車最適化、運賃計算、基幹連携といった強みがあります。

最終的な選定では、配車最適化とモバイルUIへの理解度、費用の内訳と隠れコスト、契約姿勢とベンダーロックインの回避という3つの観点で比べます。

IPAの調査が示すように、経営層を巻き込み、業務の連鎖を理解したパートナーと組むことが重要です。自社の課題に寄り添える一社を見極めてください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。