EC刷新でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

EC刷新のパートナーは、現行の業務とシステムを把握し、移行後の運用まで設計できる会社から選びます。

6社は、現状の把握、移行リスクの見積もり、提案の道筋の3点で比べ、そのうえで技術力と繁忙期への備えを確かめます。EC刷新の全体像は、下の記事で扱っています。

▼全体ガイドの記事
・EC刷新の完全ガイド

EC刷新パートナー選びの重要性

EC刷新のパートナー選定で確認する現状、移行リスク、提案の道筋を示した図。
見積額だけでは分からない認識のずれも、選定時に見極められます。

EC刷新は、顧客体験やバックエンド業務、将来の拡張性を左右する投資です。経済産業省の調査では、国内BtoC-EC市場は2023年に24.8兆円に達しており、デジタル基盤の強化は事業の競争力に関わります。

EC刷新では、予算超過や納期遅延、機能不足が起こり得ます。その背景には、要件や移行リスクへの認識のずれがあります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

EC刷新では、技術力に加えて、現状と完成像を発注側と開発側で共有できるかが成否を左右します。

  • 現状を把握する:既存システムの構成や制約を洗い出してから設計を提案しているかを確かめます。
  • 移行リスクを見積もる:構成の見落としは追加費用やデータ移行の問題につながるため、調査範囲の広さを比べます。
  • 提案の道筋を見る:文具メーカーの事例では、最高額の提案が選ばれました。「キングジム逆転選定」は、成功までの計画が評価された例です。

要件定義で認識を合わせ、現行構成と移行リスクを明確にする会社を選ぶことが、安さ以上に長期的な費用と品質の管理につながります。

EC刷新に必要な技術力の見極め方

技術力は導入実績の数だけでなく、自社の構成に必要な設計・連携・運用を担えるかで見ます。候補会社には、領域ごとに具体例を挙げてもらいます。

  • EC基盤と画面設計:Shopify PlusやcommerceToolsなどで、Headlessの構成に対応できるかを見ます。
  • 決済・物流との連携:GMOイプシロンやStripe、WMS、3PLとのAPI接続で、どこまでを担当したかを聞きます。
  • 安全性と繁忙期対応:PCI DSSに沿った設計、負荷試験、オートスケーリングを含むインフラ運用の経験があるかを確かめます。

さらに、ページ表示速度が1秒遅くなるとコンバージョン率が約7%低下するというデータもあります。画面の性能改善は、EC事業の収益にも関わる評価項目です。

ポイント

見積額の大小だけで決めると、契約後の予算超過や納期遅延を見落としがちです。要件の認識を揃えられるかを、金額と並べて確かめてください。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫の支援

riplaは、コンサルティングから開発まで支援します。社内DXの経験を活かして、事業成果とシステムの定着を支えます。

riplaは、営業、顧客、生産、販売管理など幅広い基幹システムの構築と導入実績があり、企業ごとの業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

システム開発ベンダーとは違い、経営課題を起点にした上流のコンサルティングからプロジェクトを始められる点が、多くのEC事業者から支持される理由です。

特徴と強み

riplaは、システムを使う側の業務経験を設計に反映し、導入後の運用まで支援します。

  • 業務起点の設計:社内DXの経験を踏まえ、現場の課題に沿って要件を組み立てます。
  • 導入後の定着:システム構築に加えて、スタッフ支援や業務改善も扱います。
  • 一貫した進行管理:要件定義から開発、テスト、リリース後の運用保守まで、一つの体制で担います。

得意領域・実績

中堅・大手企業の複雑な業務連携や、刷新後の現場定着まで見据えた案件を得意とします。

  • 基幹連携:販売管理、CRM、在庫管理とECをつなぎ、受注から請求までを自動化します。
  • 移行設計:旧システムのデータや制約を洗い出してから、移行計画を組み立てます。
  • 定着支援:導入後、現場で活用される段階まで伴走します。

ポイント

販売管理や在庫管理との基幹連携、移行設計、現場定着まで、一つの会社に任せたい場合は、候補に入れて比べてみる価値があります。

GMOペパボ株式会社|中小〜中堅EC事業者向けの豊富な運用実績

GMOペパボ株式会社は、GMOインターネットグループに属するEC・ホスティングサービスの大手企業です。

同社は、カラーミーショップの運営・開発で得た知見を持ち、中小・中堅EC向けのサービス設計に実績があります。

カラーミーショップの導入店舗数は17万店舗以上に及び、多様な業種・規模のEC運営ノウハウが蓄積されています。

特徴と強み

自社ECサービスの開発・運用で得た知見を、機能設計や外部連携に活用できる点が特徴です。

  • EC機能の設計:決済、在庫管理、SEOなどを、業務フローに合わせて組み合わせます。
  • 基盤と安全性:GMOグループのインフラを活用し、可用性やセキュリティを支えます。
  • サービス連携:APIを使った外部サービスとの接続にも対応しています。

得意領域・実績

中小・中堅EC事業者が規模を広げる局面の移行や、複数店舗の運営効率化に適しています。

  • 段階的な移行:カラーミーショップから高機能なカスタムECへ、順を追って乗り換えを支援します。
  • 受注と在庫の一元化:自社ECと楽天、Amazonの情報をまとめて扱う構築経験があります。
  • 幅広い業種:食品、ファッション、雑貨などの商品管理と受注フローに対応しています。

株式会社BIRDMAN|Shopify Plusを活用した大規模EC構築の専門家

株式会社BIRDMANは、Shopify Plusの公式パートナーとして国内屈指の導入実績を誇るデジタルエージェンシーです。

クリエイティブと技術を融合したEC構築が強みで、ブランド体験を保つ刷新を支援します。

BIRDMANは、国内外の大手ブランドのEC刷新プロジェクトに多数参画し、Headless Commerceの実践的な導入でも先進的な取り組みを続けています。

特徴と強み

BIRDMANは、Shopify Plusを使ったブランドECや、画面体験を重視する刷新に向いています。

  • 構成設計:Shopifyを基盤に、Next.jsを組み合わせるHeadless構成で組み立てます。
  • 体験と性能:ブランドのUI/UXとCore Web Vitalsを、実装の段階から両立させます。
  • 業務自動化:Shopify Flowを使い、販促、在庫、顧客対応の効率化を提案します。

得意領域・実績

ブランドイメージを保ちながら、既存ECからShopify Plusへ移行する案件を得意とします。

  • 対象業種:アパレル、ライフスタイル、食品、コスメなどの刷新を支援します。
  • 移行元:MakeShop、EC-CUBE、独自システムなどからの移行に対応しています。
  • 移行後支援:データの引き継ぎから新機能の実装、スタッフ向けトレーニングまでを扱います。

株式会社イーシーキューブ|EC-CUBE公式による安心の開発・刷新支援

株式会社イーシーキューブは、国産オープンソースECプラットフォーム「EC-CUBE」の開発元として、15年以上にわたって国内EC事業者を支援してきた企業です。

EC-CUBEは国内で3万サイト以上に導入されています。その開発元として蓄積してきた技術的な知見と業界ネットワークは、唯一無二の資産です。

特に、EC-CUBEを使う企業がバージョンアップや機能拡張、システム刷新を検討するときに、最も信頼できるパートナーとして機能します。

特徴と強み

EC-CUBEの開発元として、基盤の内部構造を踏まえたカスタマイズや保守に対応できます。

  • 個別要件:コアの理解を活かし、複雑な業務に合わせた拡張を設計します。
  • 周辺連携:プラグイン提供元や認定パートナーと組み、解決策をつくれます。
  • 保守と安全性:セキュリティ更新やPCI DSSへの対応も、確認すべき対象です。

得意領域・実績

既存EC-CUBEのバージョン更新や、複雑なカスタマイズ環境の刷新で強みを発揮します。

  • バージョン移行:EC-CUBE 2系・3系から4系への切り替えを支援します。
  • 業務機能の再構築:受注、会員、商品管理の個別カスタマイズに対応しています。
  • 特殊な商取引:食品、医療、BtoBなど、固有のルールを持つECも扱います。

ポイント

既存のEC-CUBEを使い続けながら刷新したい場合は、バージョン移行と個別の業務機能に対応できるかを、重点的に確かめる価値があります。

モンスターラボホールディングス株式会社|グローバル対応のデジタルトランスフォーメーション支援

モンスターラボホールディングス株式会社は、世界16カ国以上に拠点を持つグローバルデジタルエージェンシーです。

UX戦略、開発、データ活用を支援します。EC刷新では、顧客体験全体の設計から始めます。

特に、越境EC構築や海外展開を視野に入れたECシステムの刷新では、グローバルな経験と知見を活かした提案ができます。この点が、他社と比べた大きな違いです。

特徴と強み

顧客体験の調査・設計から開発後の改善まで、複数の専門領域を横断して支援します。

  • 一体型チーム:UXリサーチ、デザイン、開発、データ分析を組み合わせた体制です。
  • 大規模基盤:commercetoolsやSalesforce Commerce Cloudの導入経験があります。
  • 継続改善:顧客調査から構築、リリース後の見直しまでを一貫して扱います。

得意領域・実績

大規模な基幹連携や海外展開、データを使った改善を伴う刷新に適しています。

  • 大企業案件:小売・流通企業のECと基幹システムの統合を支援します。
  • 越境EC:多言語、多通貨、各国の決済方法まで含めて設計します。
  • 効果検証:A/Bテストや購買分析を続け、公開後の改善につなげます。

株式会社エバーライズ|物流・WMS連携に強い実務派EC構築会社

株式会社エバーライズは、ECシステム開発と物流・WMS(倉庫管理システム)連携を強みとするシステム開発会社です。

受注から倉庫でのピッキング、梱包、出荷までを自動化します。物量の多い大手EC事業者にも強みがあります。

同社は、自社独自のEC受注管理システムを持ち、各種ECプラットフォームとの連携実績も豊富です。

特徴と強み

複数チャネルの注文から倉庫・配送までをつなぎ、物流を含めてEC運営を効率化します。

  • 注文の統合:楽天、Amazon、Yahoo!、自社ECの受注をまとめて管理します。
  • 物流連携:WMS、配送管理、3PLとの接続を設計します。
  • 繁忙期対策:注文が集中する時期の処理性能や負荷への対応経験を活かします。

得意領域・実績

受注量やSKU数が多く、在庫の即時反映が欠かせない事業者の刷新に強みがあります。

  • 大量処理:1日数千〜数万件の注文を扱うシステムを設計します。
  • 在庫管理:リアルタイム連携により、二重販売を防ぎます。
  • 既存物流の維持:食品、日用品、衣料品などの業務フローを保ったまま刷新します。

EC刷新パートナー選びのポイント

EC刷新パートナーの確認項目として、似た顧客、進行と費用、対応の実態、速度と複雑性を並べた図。
過去顧客への照会から技術・運用面まで、確認対象を広く取れます。

リファレンスチェックの実施方法【独自視点】

リファレンスチェックは、候補会社の過去顧客に話を聞き、提案資料からは見えない実務を確かめる方法です。

  • 似た顧客を選ぶ:自社に近い業種や規模のプロジェクト経験者を紹介してもらいます。
  • 進行と費用を聞く:納期を守れたか、追加費用が出たか、その事前説明があったかを確認します。
  • 対応の実態を聞く:障害時にどう応答したか、公開後の保守支援がどうだったかを確かめます。

たとえば、ある大手EC事業者では、過去案件に6か月以上の納期遅延があったと分かり、候補の選び直しにつながりました。こうした照会を断る会社には、注意が必要です。

発注側は、候補会社が紹介する成功例に加えて、過去の顧客へ直接確認する機会を設けます。

EC特有の技術力評価基準(Headless Commerce等)

ECでは、画面側と、商品・注文・在庫を扱う基盤を分けるHeadless Commerceの設計力も評価します。

  • 画面と基盤の分離:Next.jsやNuxt.jsで柔軟な画面を作る一方で、全体の設計力を見ます。
  • 速度と複雑性:LCPを1秒以下にする性能目標と、必要な運用技術の両方を聞きます。
  • 決済と連携:PCI DSS、3Dセキュア、決済APIや外部サービスとの接続を実装した経験を確かめます。

PCI DSSはカード情報を扱う事業者のセキュリティ基準です。この基準を満たさない実装は、情報漏洩やカード会社からの制裁につながり得ます。

さらに、決済代行APIや3Dセキュアに加えて、物流・CRM・MA・ERPとの連携方式も質問します。失敗時の補償トランザクションも、確かめる項目です。

繁忙期対応・スケーラビリティの確認方法

繁忙期はアクセスが通常の数倍から数十倍に増える場合があり、停止や遅延は売上と信頼を損ないます。

  • 負荷試験:実施方法、使う手法、過去のテスト結果を見ます。
  • 障害対応:繁忙期の問題と解決策を、具体的に説明できるかを聞きます。
  • 拡張の仕組み:自動拡張やDB・キャッシュ・CDNの設計と、ピーク時の費用を確かめます。

実際に、ある大手EC事業者では、セール直後の停止で数千万円規模の売上損失と顧客対応が発生しました。失敗事例や、通常時とピーク時の運用費用を率直に説明できる会社を選びます。

ピーク時の処理能力だけでなく、対策の実績や費用の変動まで回答を比べれば、運用力を見極められます。

ポイント

候補を絞ったあとは、失敗事例やピーク時の費用、障害時の対応まで説明できるかで比べると、会社ごとの違いが見えてきます。

まとめ

適切なパートナーを選べば、EC刷新は事業の成長を大きく加速させる強力な投資になります。

紹介した6社は、それぞれ異なる強みを持っています。最適なパートナーは、自社の課題や目指す方向性によって変わります。

一気通貫の支援を求める場合はripla、Shopify PlusでブランドECを作る場合はBIRDMANが候補です。

既存のEC-CUBEシステムを安全にバージョンアップ・刷新したいなら、株式会社イーシーキューブが最も信頼できる選択肢です。

パートナー選定で最も大切なのは、初期費用の安さよりも、成功への具体的な道筋を示せるかという視点です。

金額に加えて、現状分析と移行リスクへの対応を比べます。さらに、繁忙期の実績と過去顧客への確認も組み合わせ、回答の具体性から実行力を見極めます。

EC刷新を成功に導くために、本記事で紹介した選定基準を参考に、自社に最適なパートナーを選んでください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。