EC改修のパッケージ/クラウド製品一覧

EC改修で組み合わせる外部サービスは、大きく決済代行サービスとECプラットフォームの拡張機能に分かれます。決済手段を追加するのか、カートやページを調整するのかという目的で見ると、改修範囲に合う候補を選びやすくなります。

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EC改修で外部サービスを組み合わせる考え方

EC改修は、今あるECサイトの特定の範囲に手を入れる対応です。決済方法の追加やカート機能の改善など、必要な部分に絞って進めます。

既存のECサイトは土台として残したまま、外部サービスを組み合わせて課題を解消する形が中心です。さらに、発注先選びに加えて、決済代行サービスや拡張機能の選び方も改修の成否を左右します。

なお、本記事で紹介する「製品」は、改修の実務で使われる決済代行サービスと、ECプラットフォームの拡張機能を指します。フリーランス管理システムのような業務システムのパッケージとは別のものです。

決済代行サービスとのAPI連携による決済手段の追加

新しい決済手段を追加するときは、多くの場合、決済代行サービスが提供するAPIを既存のECサイトに組み込みます。

決済代行サービスは、加盟店契約やセキュリティ対応をサービス側が担うため、比較的短期間で導入できます。ただし、審査期間や既存システムとの接続方式によって、実際にかかる期間は変わります。

カート・ページ改修に使うプラットフォームの拡張機能

ShopifyやカラーミーショップなどのECサイト構築プラットフォームでは、カート機能の改善やページ調整を、アプリストア経由でも行えます。

ゼロから開発するより短期間で導入できる可能性があります。一方で、アプリごとの料金や既存カスタマイズとの相性は、個別に確認が必要です。

ポイント

決済手段を増やすなら決済代行サービス、カートやページを直すならプラットフォームの拡張機能から、候補を探すのが判断の出発点です。

外部サービスを比較するときの共通軸

候補比較を中央に置き、対応範囲、料金体系、接続方式、セキュリティの4軸を周囲に示す図。
同じ観点をそろえると、候補ごとの違いを見渡せます。

紹介ページの機能一覧を並べて見ても、自社の改修範囲に合うかどうかは判断しにくいものです。そこで、候補を同じ条件で比べられるよう、確認の観点をそろえます。対応範囲と接続方式、料金体系とセキュリティの二つの面から見ていきます。

対応範囲と既存システムとの接続方式の確認

決済代行サービスであれば対応する決済手段の幅を、プラットフォームの拡張機能であれば対応するカートやページの範囲を見ます。

既存のECサイトにAPI連携で組み込むのか、ノーコードのダッシュボード操作だけで導入するのかによって、接続方式は変わります。その違いは、開発工数に直結します。

評価の進め方は、EC改修の選定ポイント・選び方・種類で解説した評価軸と合わせて見ると、比較の抜け漏れを防げます。

料金体系とセキュリティ対応の確認

決済代行サービスの料金は、初期費用と月額固定費の有無に加えて、売上規模で変わることがある決済手数料の料率も確認します。

  • 決済手数料:売上規模で料率が変わるため、想定取扱高での試算が必要です。
  • セキュリティ対応:3Dセキュアなどの不正利用対策への対応状況。
  • 審査期間:加盟店契約と審査に必要な期間。

審査に時間がかかると、想定より導入が遅れる事態になりかねません。

ポイント

対応範囲と接続方式、料金体系とセキュリティを同じ観点でそろえて比べると、紹介ページの機能一覧では見えにくい違いが分かり、社内で説明する材料にもなります。

決済手段の追加に使える決済代行サービス4選

2026年7月時点で、現行の公式ページと対応決済手段を確認できた決済代行サービスは4件です。掲載順は、既存ECサイトへ決済方法を追加する改修で候補になりやすい順です。優劣を示すものではありません。

GMOペイメントゲートウェイ(PGマルチペイメントサービス)

GMOペイメントゲートウェイは「PGマルチペイメントサービス」として、国内外30以上の決済手段に対応する総合オンライン決済サービスです。

  • クレジットカード:主要な国際ブランドに対応。
  • コンビニ決済・銀行振込(バーチャル口座):非対面取引向けの定番手段です。
  • GMO後払い:後払い決済に対応。
  • キャリア決済・スマホ決済:Google Pay・Apple Pay、PayPay・d払い・楽天ペイ・Amazon Pay・メルペイに対応します。

同社の公式サイトには決済開発ドキュメントが公開されており、実装イメージをつかみやすい構成です。また、2026年7月にはPayPay給与受取対応サービスのプレスリリースも掲載されており、現行の稼働を確認しています。

料金は初期費用・月額費用・決済手数料ともに非公開で、問い合わせや資料請求を通じた個別見積もりになります。

PAY.JP

PAY.JPは、クレジットカード決済(Visa・Mastercard)と3Dセキュアに対応する決済APIです。開発者がウェブサービスへ組み込みやすいため、既存ECサイトのシステムに実装を加える改修と相性がよい点が特徴です。

同社の公式サイトでは、2026年7月時点で従量課金の料金体系が掲載されています。

  • 導入費用:0円です。
  • 固定費:毎月かかる費用はありません。
  • トランザクション費用:0円です。
  • カード決済手数料:2.59%〜です。

プランによって手数料率が異なるため、実際の適用条件は契約時に公式サイトで確認する必要があります。

Univapay

Univapayは、クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済に対応する決済プラットフォームです。

  • QRコード・モバイルウォレット決済:PayPay・d払い・Alipay+・WeChat Payが対象。
  • 海外ウォレット決済:3種18か国以上に対応します。
  • 課金方式:都度課金に加えて、定期課金や分割決済も扱えます。

越境ECを含め、多様な決済手段を追加したい企業の候補になります。さらに、公式サイトにはデモアカウントの申込と導入相談の窓口があり、現行の稼働も確認しています。

料金は非公開で、初期費用・月額・決済手数料ともに、問い合わせによる見積もりが必要です。

Stripe

Stripeは、135以上の対応通貨・決済手段を扱うグローバルな決済サービスです。オンライン決済に加えて、対面決済やサブスクリプション課金にも対応します。

  • コード不要の方式:ダッシュボードから請求設定や決済用リンクを作成できます。
  • 連携プラットフォーム活用の方式:既存の連携先経由での導入。
  • 独自実装の方式:自社でコードを書いて組み込みます。

改修の規模に応じて組み込み方法を選べる点が特徴です。

公式サイトには、初期費用・月額費用の固定費がないと明記されています。具体的な手数料率は、料金ページで確認する必要があります。

ポイント

決済代行サービスは必要な決済手段の幅で候補が分かれ、料金が非公開のサービスは個別の見積もりで比べる必要があります。

カート・ページ改修に使えるECプラットフォームの拡張機能2選

既存のECサイトを特定のプラットフォーム上に構築している場合は、アプリストア経由での機能追加も選択肢になります。公式ページを確認できたのは2件です。

Shopify

Shopifyは、ウェブサイトビルダーやテーマでのデザイン構築に加え、13,000以上のアプリを揃えるApp Storeを備えたECプラットフォームです。

  • 標準機能:注文・在庫管理と配送管理に加え、ワークフロー自動化や分析ツールも備えます。
  • App Store連携:在庫連携やレビュー機能、決済関連のアプリを追加し、既存サイトを作り替えずに機能を拡張できます。
  • 実店舗・AI販売:Shopify POSやAIチャットを通じた販売機能も案内されています。

現行の稼働は確認していますが、料金プランの具体的な金額は、公式の料金ページで見る必要があります。

カラーミーショップ

カラーミーショップは、GMOペパボが運営するECサイト構築サービスです。また、アプリストアを通じて、集客強化や業務効率化のための機能を追加できます。

2026年7月時点の公式サイトには、料金プランが3つ掲載されています。

  • レギュラー:月額4,950円、決済手数料3.4%〜です。
  • ラージ:月額9,595円、決済手数料3.19%〜です。
  • プレミアム:月額35,640円〜、決済手数料2.99%〜で、専任ECアドバイザーが配置されます。

月額費用と決済手数料の料率は、どちらが有利かが取扱高によって変わるため、想定取扱高での試算が判断材料になります。なお、最新のプラン内容や価格は、契約前に公式サイトで確認してください。

自社の改修範囲別に候補を絞る方法

改修範囲を決済手段の追加、カート・ページの調整、複数の改修に分けた3つのパネル図。
最初に対象範囲を定めると、比較する候補を整理できます。

6件を一度に比べるより、自社が改修したい範囲を先に決め、必要なタイプから検討するほうが効率的です。改修の目的が、決済手段の追加か、カート・ページの調整か、複数機能の段階的な見直しかによって、適したサービスの種類が変わります。

決済手段の追加が目的の場合

特定の決済手段だけを追加したい場合は、GMOペイメントゲートウェイやPAY.JP、Univapay、Stripeが候補です。

  • 国内の幅広いスマホ決済に対応したい場合:GMOペイメントゲートウェイやUnivapayが候補です。
  • 開発者主導でシンプルに組み込みたい場合:クレジットカード決済に強いPAY.JP。
  • 越境ECやグローバル展開も視野に入れている場合:Stripeが候補です。

対応する決済手段の幅と自社の販売チャネルを照らし合わせて、候補を絞り込みます。

カート・ページの調整が目的の場合

カート機能の改善やページ調整が中心であれば、利用中のプラットフォームがアプリストアを備えているかを確認します。

ShopifyやカラーミーショップなどですでにEC構築済みなら、アプリの追加で対応でき、費用と期間を抑えやすくなります。一方、プラットフォームに依存しない独自構築のECサイトなら、個別のエンジニアやベンダーへの発注を検討します。

複数の改修を段階的に進めたい場合

決済手段の追加とカート改善など複数の課題を抱える場合、優先度の高い課題から段階的に着手する進め方が有効です。

  1. 決済代行サービスとの連携で、決済手段を追加します。
  2. 運用が安定した段階で、プラットフォームのアプリを使ってカート周りを調整。

この順序で進めると、一つずつの改修規模を小さく保てます。また、各段階でどこまでテストするかを事前に決めておき、前の段階の改修が次の段階に悪影響を与えないかを、そのつど確認します。

ポイント

決済手段の追加、カート・ページの調整、段階的な改修のどれが目的かを先に決めると、比べる候補の範囲が絞れ、どの候補から確認するかも決まります。

料金と契約前の確認事項

月額固定費、決済手数料、審査期間、データの持ち出しやすさを並べた契約前の確認図。
費用と導入後の移行条件を並べて確認できます。

公開されている料金の一部だけで安いと判断すると、実際の取扱高で計算したとき、想定より費用がかさむことがあります。月額固定費に加えて、決済手数料や審査・導入にかかる期間まで含めて確認します。

想定取扱高による決済手数料の試算

料金が公開されているサービスでは、多くが月額固定費なしで決済手数料だけがかかる従量課金型です。ただし、料率はサービスやプランによって異なります。

自社の月間取扱高を各社に伝え、同じ条件で見積もりを取ると、公開表示からは見えない費用の差を把握できます。なお、料金が非公開で問い合わせが必要な製品は、確認できていない金額を推測で比較表に書かないよう注意が必要です。

審査期間とデータの持ち出しやすさの確認

決済代行サービスの利用開始には、加盟店契約に伴う審査が必要になるのが一般的です。その審査期間は、改修全体のスケジュールに直結します。

プラットフォームの拡張機能でも、解約や乗り換えの際にデータをどこまで引き継げるかを事前に確認しておくと、将来の移行負担を抑えられます。

ポイント

料金は、取扱高での試算に加えて、審査期間やデータの持ち出しやすさまで含めて見ておくと、公開料金の一部だけで判断する失敗を避けられます。

EC改修導入前に確認しておきたいポイント

候補を絞った後も、公開情報だけで決めず、既存システムとの相性や検証の進め方まで確認しておくべき点があります。

掲載対象の条件と現行稼働の確認

2026年7月時点で公式ページにアクセスし、現行稼働を確認できたサービスだけを掲載しています。ただし、比較サイトや古い情報だけで断定せず、提供が終了していないかを公式サイトで確かめてください。

本契約前のテスト環境での接続確認

決済代行サービスの多くはテスト環境を用意しており、本番契約前にAPI連携の動作を確認できます。

決済方法の追加は、仕様確認や相手企業とのやり取りで遅れやすいものです。そのため、開発の早い段階で、テスト環境での動作確認を済ませておきます。早期に確認しておくと、公開までのスケジュールを安定させやすくなります。

まとめ

EC改修で組み合わせる外部サービスは、決済手段を追加する決済代行サービスと、カート・ページを調整するプラットフォームの拡張機能に分かれます。紹介した6件は、対応する決済手段やアプリの範囲、料金体系がそれぞれ異なります。

改修範囲を決めてから行う外部サービスの絞り込み

決済手段の追加か、カート・ページの調整かを先に決め、そのうえで候補を比べます。比べる観点は、対応範囲と接続方式、料金体系とセキュリティです。

テスト環境での接続確認まで済ませてから本契約に進めば、公開後の想定外のトラブルを避けやすくなります。

外部サービスで吸収できない要件と個別開発の選択肢

外部サービスの組み合わせでは、改修の要件を満たしきれないことがあります。

  • 対応できないケース:独自の業務フローや、既存の基幹システムとの深い連携が必要な場合です。
  • 判断の目安:外部サービスの組み合わせだけで改修を完結できないと分かった時点です。
  • 進め方:個別開発を含めて検討し、無理に外部サービスへ合わせないほうが手戻りが少なくなります。

riplaはフルスクラッチ開発の立場から、外部サービスで吸収しきれない改修要件の整理や、既存システムと連携した個別開発を支援しています。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。