通販サイトやECシステムの刷新は、数百万円から数億円規模の投資となるプロジェクトです。老朽化したシステムによる売上機会の損失や、運用負荷の増大に悩み「そろそろリプレイスを検討したいが、どの開発会社に頼めばよいのか分からない」という担当者の方は少なくありません。パートナー選びを誤ると、丸投げによって使いにくいシステムが出来上がったり、データ移行で既存の顧客や検索流入を失ったりと、事業に直接ダメージを与える失敗につながります。
この記事では、通販サイト・システム刷新を依頼できる実績豊富な開発会社6社を、それぞれの強みや得意領域とともに紹介します。あわせて、ASP・クラウドEC・オープンソース・パッケージ・フルスクラッチといった構築手法ごとの違いや、事業規模に応じた選び方、そして発注前に必ず確認すべきチェックポイントまで体系的に解説します。読み終える頃には、自社に最適なパートナーを見極める判断基準が手に入るはずです。
▼全体ガイドの記事
・通販サイト/システム刷新の完全ガイド
通販サイト/システム刷新でパートナー選びが成否を分ける理由

通販システムの刷新は、単なる「サイトの作り替え」ではありません。商品・顧客・注文履歴といった事業の根幹データを安全に移行し、基幹システムや倉庫管理システムと連携させ、公開後も売上を伸ばし続ける運用体制まで含めて成立させる総合プロジェクトです。だからこそ、どのパートナーと組むかがプロジェクトの成否を大きく左右します。
適切な発注先選定がプロジェクトの命運を握る
ECリプレイスのよくある失敗は、目的やKPIが曖昧なまま進行してしまうこと、デザインを優先するあまり表示速度やモバイルUXが悪化して売上が落ちること、そしてベンダーに丸投げした結果、現場の業務に合わないシステムが出来上がることの3つに集約されます。これらはいずれも、自社の事業を理解し、要件を一緒に整理してくれるパートナーを選べていれば防げる失敗です。
特に注意したいのが、データ移行に伴うリスクです。URL構造が変わると検索エンジンの評価が引き継がれず、これまで積み上げてきた自然検索流入を一夜にして失う恐れがあります。301リダイレクトの設計を確実に行えるか、パスワードの暗号化方式の違いによる移行不可へどう対応するかといった実務の深部まで踏み込めるパートナーかどうかが、リニューアル後の売上を左右します。
発注前に確認すべき構築手法の選択肢
通販システムの構築手法は、大きくASP・SaaS、クラウドEC、オープンソース(OSS)、パッケージ、フルスクラッチの5つに分かれます。ASP・SaaSは初期費用とランニングコストを抑えられる反面カスタマイズに制約があり、月商100万円未満の立ち上げ期に向きます。月商数百万〜数千万円の成長期には高機能ASPやクラウドEC、OSSが選択肢となり、月商数億円以上の大規模事業ではパッケージやフルスクラッチで独自の業務フローや基幹連携に対応します。
重要なのは、現在の事業規模だけで選ばないことです。3〜5年後の成長を見据えずに目先のコストだけで手法を選ぶと、再び刷新が必要になり二重投資となります。各開発会社がどの手法を得意とするかを把握したうえで、自社の事業フェーズと将来像に合うパートナーを選びましょう。
株式会社ripla|コンサルから開発・運用まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaの最大の強みは、要件定義から運用定着までを分断せず伴走できる点にあります。通販システムの刷新では「ベンダーに丸投げしない」ことが成功の鍵ですが、riplaは発注側のプロジェクトマネジメントを支える週次定例の運営、課題管理表、フェーズごとの成果物承認フローといった実務の道具立てまで提供します。これにより、現場に合わないシステムが出来上がるリスクを抑えられます。
また、過剰なカスタマイズを避けて標準機能に寄せる「Fit to Standard」の考え方を、抽象論ではなく社内調整のノウハウまで踏み込んで提示できる点も特徴です。決済手数料・従量課金・アプリ追加費・データ移行費・教育コストといった隠れコストまで含めた3〜5年のTCO(総保有コスト)で意思決定を支援するため、経営層への稟議も通しやすくなります。
得意領域・実績
riplaは基幹システムとの連携を伴う通販システムの構築を得意としています。EC単体ではなく、在庫・受発注・会計・物流(WMS)まで含めた業務全体の最適化を見据えた設計が可能です。外部システムとの「連携できる」という言葉の裏にある責任分界点を、API・CSVなどの方式レベルまで明確化し、後工程でのトラブルを未然に防ぎます。
さらに、カットオーバー時の障害に備えた切り戻し(フォールバック)基準の事前合意や、主要顧客・一部商品からの段階的移行といったリスクマネジメントの設計にも対応します。構築して終わりではなく、集客から物流まで公開後の運用・内製化支援まで相談できる伴走体制が、定着率の高さにつながっています。
株式会社ecbeing|大規模ECに強い国内トップクラスのパッケージ

ecbeing(イーシービーイング)は、大規模ECに特化したパッケージを提供する国内トップクラスのEC構築会社です。導入実績は1,600サイトを超え、ECパッケージのシェアで長年首位を維持しています。フルスクラッチではなく実績のあるパッケージをベースに大規模ECを構築できる点が特徴で、大手メーカーや小売の通販サイト刷新で数多くの実績を持ちます。
特徴と強み
ecbeingの強みは、大規模トラフィックや複雑な業務要件に耐えうるパッケージの拡張性です。マーケティング機能、レコメンド、サイト内検索、CRMといった売上を伸ばすための機能群が標準で充実しており、刷新を機に売上向上施策まで一気に整えたい企業に向きます。パッケージベースのため、フルスクラッチに比べて開発期間とコストを抑えやすい点もメリットです。
専任の支援体制も手厚く、構築後のマーケティング支援やサイト改善のコンサルティングまでワンストップで提供しています。大規模事業者が抱える、複数ブランドの統合管理やBtoB・BtoCの併用といった要件にも対応できる懐の深さがあります。
得意領域・実績
ecbeingは年商数億円から数十億円規模の大規模通販サイトのリプレイスを得意としています。アパレル、化粧品、食品、製造業の直販サイトなど幅広い業種で導入実績があり、既存の楽天やAmazonといったモールからの自社EC強化・移行を検討する企業からの相談も多く寄せられています。
一方で、パッケージの機能が豊富なぶん導入規模に応じた相応の費用がかかるため、月商規模が小さい事業者にはオーバースペックになる場合があります。自社の規模と必要機能を見極めたうえで検討するとよいでしょう。
株式会社イーシーキューブ|国産OSS「EC-CUBE」で柔軟に構築

EC-CUBE(イーシーキューブ)は、国産のオープンソースECプラットフォームとして長年支持されてきたソフトウェアで、株式会社イーシーキューブが開発・提供しています。ダウンロード数は累計で多くの導入実績を誇り、国内のOSS型ECとして高いシェアを持ちます。ソースコードを自由にカスタマイズできるため、独自要件の多い通販サイトの刷新に適しています。
特徴と強み
EC-CUBEの最大の強みは、ライセンス費用が無料で、カスタマイズの自由度が非常に高い点です。多数のプラグインや対応制作会社が存在するエコシステムが形成されており、自社の業務に合わせた機能追加や外部システム連携を柔軟に実現できます。ソースを自社で保有できるため、特定ベンダーに過度に依存しない運用を志向する企業に向いています。
ただしOSSである以上、カスタマイズや保守には開発リソースが必要です。導入後のバージョンアップ対応やセキュリティパッチの適用を継続的に行う体制が求められるため、信頼できる対応制作会社をパートナーに選ぶことが前提となります。
得意領域・実績
EC-CUBEは月商数百万〜数千万円規模の成長期事業者に適しており、独自の販促機能や会員制度、定期購入(サブスクリプション)など個別要件の多い通販サイトで採用されています。ライセンス費用を抑えつつ高機能なサイトを構築できるため、コストと拡張性のバランスを重視する企業に選ばれています。
大規模な認定パートナー網があるため、地域や業種に応じて開発会社を選びやすいのも利点です。リプレイス時には、既存システムからのデータ移行実績が豊富なパートナーを選ぶことで、移行リスクを抑えられます。
コマースメディア株式会社|Shopifyに強い認定パートナー

コマースメディア株式会社は、クラウドEC「Shopify」の構築・運用支援に強みを持つ開発会社です。国内でも早くからShopify Experts(現Shopify Plus Partner)として認定され、「Shopify E-commerce Award」を受賞した実績を持ちます。Shopifyを軸に、設計・開発から運用代行までワンストップで支援できる体制が特徴です。
特徴と強み
Shopifyはクラウド型のため、サーバー保守やセキュリティ対応をプラットフォーム側が担い、運用負荷を大きく軽減できます。コマースメディアはこの特性を活かし、短期間・低コストでのリニューアルや、海外展開を見据えた越境ECの構築を得意としています。豊富なアプリ連携により、自社の業務に合わせた機能拡張も柔軟に行えます。
運用フェーズの支援にも力を入れており、サイト構築後の改善提案やマーケティング支援まで継続的に伴走します。スピーディーに刷新を進めたい成長期の事業者にとって、有力な選択肢となります。
得意領域・実績
コマースメディアは、自社ECの立ち上げから既存サイトのShopifyへの移行まで、幅広い案件に対応してきました。アパレルや食品、D2Cブランドなど、ブランド体験を重視する通販事業者からの相談が多いのが特徴です。複雑な基幹連携が不要で、デザイン性とスピードを重視する企業に向いています。
一方、Shopifyはプラットフォームの仕様上、極めて特殊な業務フローや大規模な基幹システム連携が必要な場合には制約が生じることがあります。自社の要件がShopifyの標準機能とアプリでカバーできるかを、事前に相談して見極めることが大切です。
株式会社UZEN|モール卒業・自社ECリニューアルに強い

株式会社UZENは2014年に設立されたEC支援企業で、社内にキャリア20年以上のEC実務経験者が多数在籍しています。「楽天やAmazonなどの大規模モールを卒業して自社ECを強化したい」という企業からのリニューアル依頼を多く受けてきた、実務に根ざした開発会社です。
特徴と強み
UZENの強みは、EC運用の現場を知り尽くしたメンバーによる実践的な提案力です。単にサイトを作るだけでなく、売上を伸ばすための運用設計やマーケティング戦略までセットで支援します。モール依存から脱却し、自社で顧客データを蓄積・活用できる体制づくりを得意としています。
制作だけでなく運用代行や広告運用までカバーできるため、リニューアル後の集客や売上拡大まで一貫して任せたい事業者に向いています。EC専業ならではの知見で、現実的なKPI設計と改善サイクルを回せる点が評価されています。
得意領域・実績
UZENは、モール出店から自社ECへの移行や、既存自社ECの売上が頭打ちになった企業のリニューアルを数多く手がけています。化粧品・健康食品・アパレルなど、リピート購入が重要な商材に強く、定期購入やCRM施策の設計まで踏み込んだ支援が可能です。
運用とマーケティングを重視する反面、大規模基幹システムとの複雑な連携を主目的とする案件では、要件に応じて他社と比較検討するとよいでしょう。自社ECを軸に売上を伸ばしたい成長期の事業者にとって、心強いパートナーとなります。
W2株式会社|通販基幹システムに強いクラウドEC

W2株式会社(旧:株式会社W2 Solution)は、通販・EC向けの基幹システムを統合的に提供する企業です。フロントのECサイトだけでなく、受注管理・在庫管理・顧客管理・定期通販といったバックヤード業務までを一体で扱える点が特徴で、複雑な業務を抱える通販事業者の刷新に強みを持ちます。
特徴と強み
W2の強みは、フロントと基幹を統合した「通販基幹システム」を提供している点にあります。多くのECでは、サイトと受注・在庫管理が別システムに分かれてデータ連携の手間や不整合が生じがちですが、W2では一体運用により業務効率を大きく高められます。これは、隠れコストになりがちな連携開発やオペレーション負荷を抑えることにつながります。
機能のアップデートが継続的に行われるクラウド型のため、法改正や市場変化への追随もしやすく、自社で大規模な保守を抱え込まずに済みます。BtoCに加えてBtoBやサブスクリプションなど多様な販売形態にも対応できます。
得意領域・実績
W2は、健康食品・化粧品などの定期通販(サブスクリプション)や、受注量が多く業務が複雑な中〜大規模の通販事業者で豊富な導入実績を持ちます。受注処理の自動化やマーケティング機能も充実しており、業務効率化と売上拡大を同時に実現したい企業に適しています。
統合システムである分、自社の業務フローを標準機能にどこまで寄せられるか(Fit to Standard)が導入成功の鍵になります。現行業務の棚卸しを行ったうえで、自社の要件と適合するかを丁寧に確認するとよいでしょう。
通販システム刷新パートナー選びの3つのポイント

6社の特徴を踏まえ、自社に最適なパートナーを選ぶための観点を整理します。会社の知名度や見積金額だけで判断せず、以下の3つのポイントを軸に複数社を比較検討することが、刷新の失敗を防ぐ近道です。
自社と近い業種・規模の実績を確認する
まず確認すべきは、自社と近い業種・事業規模での刷新実績です。同じEC構築でも、月商数百万円の成長期と年商数十億円の大規模では求められる技術も体制もまったく異なります。自社と似た状況での移行を成功させた実績があるかどうかは、提案の精度とトラブル対応力に直結します。可能であれば、データ移行や基幹連携を伴う案件の具体的な進め方を聞き、実務の解像度を確かめましょう。
外部連携の責任分界点を明確にできるか
通販システムは、基幹システムや倉庫管理システム(WMS)、CRMなど外部システムとの連携が不可欠です。ここで注意したいのが「連携できます」という言葉の罠です。どの方式で、どこまでのデータを、どちらの責任で連携するのかという責任分界点が曖昧なまま進むと、後工程で「想定していた連携ができない」という事態に陥ります。API・CSVなどの方式レベルまで仕様を深掘りし、責任範囲を文書で合意できるパートナーを選ぶことが重要です。
あわせて、会計データの突合や、移行後に不要となる旧データの廃棄計画といったコンプライアンス面まで配慮できるかも確認しておくと安心です。1円の差異も許容しない会計データの移行を厳格に扱えるかは、信頼度を測る指標になります。
公開後の伴走支援と内製化しやすさを評価する
システムは公開してからが本番です。リリース後に倉庫やコールセンター、社内スタッフが混乱なく運用できるよう、教育・マニュアル整備まで支援してくれるかを確認しましょう。これらは見積もりに現れにくい隠れコストであり、軽視すると現場が回らなくなります。軽微な修正を自社で行える内製化のしやすさや、集客から物流まで公開後も相談できる伴走体制があるかが、長期的な投資対効果を左右します。
あわせて、カットオーバー時の障害に備えた切り戻し基準を事前に合意できるか、主要顧客や一部商品からの段階的な移行に対応できるかといったリスクマネジメントの姿勢も評価軸に加えるとよいでしょう。
まとめ

通販サイト・システム刷新の成否は、パートナー選びで大きく決まります。本記事では、コンサルから開発・運用まで一気通貫で支援する株式会社riplaをはじめ、大規模パッケージのecbeing、国産OSSのEC-CUBE、Shopifyに強いコマースメディア、自社ECリニューアルに強いUZEN、通販基幹システムのW2という6社を紹介しました。それぞれ得意とする構築手法や事業規模が異なるため、自社の月商規模・業種・将来像に合った会社を選ぶことが大切です。
選定にあたっては、自社と近い実績の有無、外部連携の責任分界点を明確にできるか、公開後の伴走支援と内製化のしやすさの3点を軸に複数社を比較しましょう。そして、決済手数料や教育コストといった隠れコストまで含めた3〜5年のTCOで判断し、ベンダーに丸投げせず発注側がプロジェクトをマネジメントする姿勢を持つことが、刷新成功への確かな道筋となります。
▼全体ガイドの記事
・通販サイト/システム刷新の完全ガイド
株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
