生産管理システム刷新でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

生産管理システムの刷新では、製造現場の業務とデータ移行を理解し、導入後の定着まで支えられるパートナーを選ぶことが大切です。

MESやERPとの連携、多品種少量生産への対応など、現場ごとの条件で必要な設計は変わります。そのため、6社は生産形態や周辺システム、移行範囲に合うかどうかで比べます。

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生産管理システム刷新でパートナー選びが成否を分ける理由

周辺システムとの接続、例外工程・割込生産、生産形態ごとの設計、現場への定着を並べたパートナー選定の図解
技術と現場の運用を横断して確認できます。

生産管理の刷新は、システムの入れ替えと同時に、現場の業務プロセスを見直す取り組みです。そのため、MESやERPとの連携といった周辺システムとの接続に加え、例外工程や割込生産も設計に反映する必要があります。また、計画と稼働後の定着も、現場の実態を理解しているパートナーかどうかで左右されます。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

例外工程を拾わずに稼働すると、現場がExcelへ戻るおそれがあります。生産形態によって設計の前提は変わり、たとえば個別受注型では製番管理、繰返し少量生産ではMRPと製番の併用を検討します。このため、こうした違いを要件定義で整理できる相手なら、現場の運用とシステム設計のずれを抑えられます。

また、IPAの調査は、約4,000社を対象に799社が回答したものです。CxO(CDO・CIO)を置く企業では、情報共有や見える化、内製化が進み、モダナイゼーションも順調に進む相関が示されています。

刷新を進める際は、技術面に加えて、経営層と現場の対話を支え、組織の変化に伴走できる体制かどうかも見極めます。

発注前に確認すべきポイント

候補企業の実績は、自社と近い規模や生産形態かどうかを基準に確認します。自動車部品、精密機械、金属加工などの経験に加え、MES・ERP・IoTセンサーとの連携や、BOM階層と工程マスタの履歴移行についても質問しておきましょう。

契約では、要件が固まる前のアセスメントを準委任、本開発を請負とする段階的な進め方が可能かを確かめます。そのうえで、ソースコードの著作権や運用権限を自社側に確保し、将来の改修や乗り換えで主導権を保てる条件も決めておく必要があります。

ポイント

判断の目安は、生産形態ごとの違いや例外工程を、要件定義の段階で整理できるかどうかです。現場の業務まで踏み込んで話せる相手かを、提案の場で見てください。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaは、コンサルティングから開発まで一貫して支援します。自社のDXを進めた事業会社としての経験をもとに、営業・顧客・生産・販売管理などの基幹システムを構築し、導入後の定着も支援しています。

特徴と強み

riplaは、現状調査から設計、開発、運用定着までを分けずに担当できます。アセスメントは準委任契約で進め、要件確定後の開発を請負契約にする提案にも対応します。段階に応じた契約でリスクを調整します。

Fit to Standardを重視し、標準化する業務と個別対応を残す業務を分けて設計します。そのうえで、経営層への投資対効果の説明から現場への定着まで支援し、例外工程を見落とした一括刷新による混乱を防ぐことを目指します。

得意領域・実績

生産・販売管理などの基幹システムを構築し、業務要件に応じたスクラッチ開発を手がけています。特に、パッケージに収まりにくい多品種少量生産や個別受注型の工程管理も、現場の条件に合わせて設計できます。

自社DXの経験を活かし、導入後に現場で使われる状態まで支援します。ソースコードや運用権限を発注側に確保する契約姿勢は、内製化やロックイン回避を考える企業の確認材料になります。また、相談窓口が一貫しているため、工程間の責任分担も明確にしやすくなります。

株式会社エヌアイデイ|MES・BOM開発に強い独立系ベンダー

株式会社エヌアイデイ(NID)は1967年設立の独立系ITベンダーです。製造業向けに、生産計画・工程・在庫・原価を扱うMESや、部品表(BOM)管理システムの開発を支援しています。

特徴と強み

生産管理プランニングの資格を持つスタッフが提案と開発を担い、製造業務とシステムの両面から要件を整理します。独立系であるため、特定の製品に限らず、課題に応じた構成を検討できる点も特徴です。

MES・BOM管理に加えて、Webアプリケーション開発も手がけています。複雑なBOM階層や工程マスタを扱う刷新では、データ構造を整理し、現場で使いやすい形に実装できるかを確認できます。

得意領域・実績

大規模から小規模まで幅広いシステム構築を手がけてきました。独立系ベンダーとして長年、使いやすさと品質を重視した提案・開発を行っています。

開発のほか、運用・保守も扱い、クラウドやAI、RPAにも取り組んでいます。刷新後の運用やクラウド移行、継続的な改善まで任せたい企業や、海外拠点を含めたグローバル対応を考えるメーカーの候補になります。

株式会社テクノア|中小製造業の多品種少量に特化

株式会社テクノアは岐阜県に本社を置き、中小製造業向けの生産管理システム「TECHS(テックス)」シリーズを開発・販売しています。1994年から、中小製造業の業務改善と効率化を支援してきました。

特徴と強み

生産形態に合わせて製品を選べる点が特徴です。多品種少量・部品加工向けの「TECHS-BK」と、個別受注の機械・装置製造業向けの「TECHS-S NOA」があります。

受注、売上、在庫管理に加え、タッチパネルでの工数収集を基本機能として備えています。候補を比べる際は、自社の工程が標準機能にどこまで合うかを確認しましょう。

機械部品や治工具、金型などで利用されているほか、板金加工や航空機部品、金属プレスでも使われています。パッケージを自社の運用に合わせて設定できるため、スクラッチ開発より負担を抑えて多品種少量の現場を刷新したい中小製造業に合っています。

得意領域・実績

TECHSシリーズは2024年度の生産管理SaaS/PaaS部門で出荷本数No.1となり、シェア48.6%を記録しています。中小製造業での導入規模を背景に、製造現場の運用ノウハウが蓄積されています。

「TECHS-S NOA」は2022年9月に、シリーズ初のクラウド対応製品として提供を開始しました。「TECHS-BK」のクラウド版は2024年1月に提供を開始しました。また、オンプレミスからの移行を考える場合は、既存サーバの更新と生産管理の近代化をあわせて相談できます。

ポイント

判断の目安は、自社の工程が標準機能にどこまで合うかです。合わない部分を個別対応にするか、業務を見直すかを、導入前に決めておく必要があります。

SCSK株式会社|ERP連携に強い大手システムインテグレーター

SCSK株式会社は大手システムインテグレーターです。自社開発ERP「PROACTIVE」と製造業向け生産管理テンプレート「atWill」を組み合わせ、生産管理とERPの連携を含む刷新を支援します。

特徴と強み

生産管理だけでなく、ERPや原価管理を含めて刷新できる点が特徴です。「atWill」は製造業の業務機能を備えており、ローコード開発ツール「atWill Platform」で機能を追加・拡張できます。

複数システムにまたがる大規模案件では、進捗やリスクの管理を含めた体制を組めます。会計システムとの整合を保ちながら刷新したい中堅・大企業に向いた候補です。

得意領域・実績

老朽化した生産管理システムの刷新に「atWill」を採用した事例があります。生産管理・原価管理、柔軟性と拡張性、既存のProActive会計システムとの親和性が評価されました。

製造業のERP・基幹システムに関する実態調査レポートも公開しています。ERP連携やデータ移行、並行稼働のリスクに組織として対応し、長期の保守・運用まで任せたい企業が検討できます。

ポイント

判断の目安は、会計システムとの整合を保ちながら、生産管理とERPを一体で刷新する必要があるかです。複数システムにまたがる場合は、進捗とリスクの管理体制まで確かめておきます。

レイヤーズ・コンサルティング|SCM領域の業務改革に強み

レイヤーズ・コンサルティングは、製造業の業務改革とシステム導入を支援するコンサルティングファームです。自動車や自動車部品、精密機械などで、SCM(サプライチェーンマネジメント)の改革・導入実績があります。化学や電機などでも、同じ領域で実績があります。

特徴と強み

システムを業務改革の手段と捉え、構想策定の段階から関与します。製造、調達、販売を横断して現状を分析し、刷新後に改善する指標を設計するのが特徴です。

製造リードタイムや歩留まり率、予実差異などのKPIをもとに、経営層と現場の双方を巻き込んで変革を進めます。業務とシステムを一体で見直したい企業に合う選択肢です。

得意領域・実績

自動車部品や精密機械などで支援経験を持つほか、化学や電機でも経験があります。業種ごとの生産形態や商習慣を踏まえて、業務とシステムの整合を図ります。多品種少量生産や複雑な工程を持つ企業も、近い事例を確認できます。

中立的な立場から、特定製品に縛られない構成を検討できます。構想と要件定義を準委任契約で進め、開発時にベンダーと連携する方法は、ロックインを避けたい企業にも合っています。また、業務改革と刷新を同時に進める中堅・大企業も候補にできます。

インフォニック株式会社|高性能な生産管理システムを開発

インフォニック株式会社は、メーカー向け生産管理システム「Real-eMAP」シリーズを開発・提供しています。大手自動車、輸送機器、精密機械メーカーなどで利用され、大規模な製造現場の性能・機能要件に対応しています。

特徴と強み

処理性能と機能の網羅性を重視しており、生産量や工程の複雑さが大きい自動車、輸送機器、精密機械などの現場で採用されています。多品種少量から量産まで、幅広い生産形態を対象としています。

「Real-eMAP」は生産計画から実績管理までを扱い、現場の実績収集や工程進捗の見える化を支援します。MES、在庫、購買との連携も含めて刷新したい大規模製造業が検討できます。

得意領域・実績

大手自動車・輸送機器・精密機械メーカーでの採用実績があります。稼働停止やデータ不整合の影響が大きい現場では、安定稼働の条件や障害時の対応体制を具体的に確認しておきましょう。

製造業向けシステムの開発経験をもとに、機能設計とデータ移行を支援します。複雑なBOM階層や工程マスタを扱い、性能と安定性を優先する大規模な刷新では、移行方法や稼働条件を照らし合わせて選べます。

生産管理システム刷新で失敗しない選び方のポイント

業務理解、BOM・工程マスタの履歴を扱うデータ移行、準委任と請負の切り替えを確認する3枚のチェックカード
提案を同じ観点で見渡すための整理です。

候補を絞るときは、製造業の業務を理解しているかに注目し、各社の提案を自社の要件に照らして見ます。その際は、契約、データ移行、現場定着までを一続きで評価します。

  • 業務理解:生産形態と、MES・ERPなど周辺連携の要件を整理できるか。
  • データ移行:BOMや工程マスタの履歴の扱い、データクレンジングの計画。
  • 契約と定着:準委任と請負の切り替え、段階移行を含む提案の内容。

生産管理固有の業務理解とデータ移行力

MES・在庫・購買・ERPとの連携や、IoTによる実績収集を含めて、自社の生産管理に固有の条件を整理できるかを見ます。個別受注型か繰返し少量生産かによって、製番管理やMRPなど設計の前提も変わります。

データ移行では、複雑なBOM階層や工程マスタの履歴をどう扱うかを確認します。見積もりにデータクレンジングや移行リハーサルの工数が含まれているかも、追加費用を防ぐための確認点です。

契約形態の使い分けとベンダーロックイン回避

要件が未確定のアセスメントは準委任、仕様が確定した後の本開発は請負とする提案ができるかを確認します。一方で、最初から全工程を請負で一括契約にすると、要件変更に伴う追加費用が課題になることがあります。

ソースコードの権利、運用権限、設計ドキュメントの整備を契約段階で決め、将来の改修や乗り換えに備えます。加えて、費用は初期額だけでなく、運用後のランニングコストも含めて比べると、経営層に説明しやすくなります。

段階移行とチェンジマネジメントの伴走力

すべてを一度に切り替えると、例外工程や割込生産を扱えず、現場がExcelへ戻るおそれがあります。段階移行や新旧並行稼働を含めて、例外業務をどう検証するかを提案内容で確かめましょう。

IPAの調査では、2030年に最大79万人のIT人材不足が見込まれています。そのため、Fit to Standardで業務を見直しながら、現場の納得を得る支援体制が必要です。

技術力や実績に加えて、契約と定着支援も合わせて比較しましょう。

ポイント

判断の目安は、どれか一つに偏らず、業務理解からデータ移行、契約と定着までを合わせて見ることです。費用は初期額だけでなく、運用後のランニングコストも含めて比べると、候補の差が分かりやすくなります。

まとめ

生産管理の刷新では、周辺システムとの連携、生産形態への適合、BOMや工程マスタの移行が主な検討事項になります。紹介した6社は、それぞれ異なる強みを持っています。コンサルやスクラッチ開発、MES・BOMのほか、製造業向けパッケージやERP連携の分野もあります。

候補を比べる際は、まず自社の現状業務を整理し、重視する条件と各社の支援範囲を照らし合わせます。そのうえで、業務理解とデータ移行、契約とロックイン対策、段階移行と定着支援まで見ていきましょう。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。