システム改修でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

長年使い続けてきた業務システムは、度重なる機能追加や改修によって内部構造が複雑化し、いざ部分的に手を入れようとしても「どこを直すと何に影響するのか分からない」という状態に陥りがちです。全面刷新には数千万円規模の予算と長い期間が必要になる一方、現場が困っている特定の機能だけを改善したい、法改正や取引先の要請に合わせて一部だけ機能追加したいというニーズも少なくありません。こうした部分的なシステム改修こそ、スコープの切り方と費用対効果の見極めが成否を分けます。

本記事では、システム改修を依頼できるおすすめの開発会社・ベンダー6社を、実在企業の実績とともに紹介します。あわせて、IPA(情報処理推進機構)の一次データや費用内訳・契約形態の実務知見を交えながら、ベンダーロックインを避けて費用対効果の高い改修を実現するための選び方も解説します。発注前のチェックリストとして役立つ内容になっていますので、最後までお読みください。

▼全体ガイドの記事
・システム改修の完全ガイド

システム改修のパートナー選びが重要な理由

システム改修のパートナー選びを検討するビジネスパーソン

システム改修は、ゼロから新規開発するよりも難易度が高い場合があります。既存システムの仕様やデータ構造を正確に読み解いたうえで、影響範囲を見極めて改修を加える必要があるためです。この既存システムの理解力こそが、パートナー選びで最も重視すべき要素になります。

とくに部分改修では「どこまでをスコープに含めるか」という線引きが費用と工期を大きく左右します。経験の浅いベンダーに依頼すると、本来不要な範囲まで触ってしまい費用が膨らんだり、逆に影響範囲の見落としで本番障害を招いたりするリスクがあります。実績豊富なパートナーを選ぶことが、結果として総コストの抑制につながります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

IPAが約4,000社を対象に実施し799社から回答を得た調査では、CDOやCIOといったCxOを設置している企業ほど社内の情報共有が円滑で、システムの可視化や内製化が進み、刷新や改修が順調に進む傾向が明確に示されています。逆に体制が整っていない企業ほど、ベンダー任せになりやすく改修が難航しがちです。

同じ調査では、自社のレガシーシステムを放置することが、調達元や提供先などサプライチェーン全体にも負の波及を及ぼすことが指摘されています。改修を後回しにするほど課題は複利的に拡大するため、信頼できるパートナーと早めに着手することが重要です。

また、IPAは2030年に最大79万人のIT人材が不足すると試算しています。人手に頼った力技での改修は限界に近づいており、限られたリソースで成果を出せる技術力の高いパートナーの存在価値はますます高まっています。

発注前に確認すべきポイント

発注前にまず確認したいのは、改修の目的とスコープが社内で明確になっているかどうかです。「何を、なぜ、どこまで直すのか」が曖昧なままベンダーに相談すると、見積もりの前提がぶれて各社の比較が難しくなります。現状の課題と達成したい状態を整理しておくことが第一歩です。

次に、契約形態の使い分けを意識しておくと安心です。現状調査や影響範囲の分析といった不確実性の高いフェーズは準委任契約で柔軟に進め、仕様が固まった改修開発のフェーズは請負契約で成果物の責任を明確にする、という分け方がリスク抑制に有効です。発注前にこの方針を持っておくと、ベンダーとの条件交渉がスムーズになります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

一気通貫で支援する株式会社riplaのイメージ

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの最大の強みは、上流の業務コンサルティングから実際の開発・定着支援までを同じチームが担う一気通貫の体制にあります。システム改修では「現場の課題を正しく要件に落とし込む」工程が品質を左右しますが、コンサルと開発が分断されないことで認識のずれが生じにくく、手戻りの少ない改修が実現できます。

自社で事業会社としてシステムを使い倒してきた経験があるため、ツールを導入して終わりではなく、現場が本当に使い続けられる状態まで伴走できる点も特徴です。部分的な機能追加や改善においても、費用対効果を見据えてスコープを適切に絞り込む提案ができます。

得意領域・実績

riplaは営業管理・顧客管理・生産管理・販売管理といった基幹業務領域を中心に、幅広いシステムの構築・導入実績を持っています。既存システムへの機能追加や部分改修においても、業務要件を丁寧にヒアリングしたうえで最適な範囲を設計できる点が評価されています。

とくに、改修後の運用・定着まで見据えた支援を得意としており、社内にIT専任者が少ない企業でも安心して任せられる体制が整っています。「まずは特定の機能だけ改善したい」という小規模な相談から、段階的な全体最適まで柔軟に対応できるパートナーです。

TIS株式会社|リライト技術に強い大手SIer

TIS株式会社のシステム改修サービスのイメージ

TIS株式会社は、レガシーシステムのモダナイゼーションを専門的に支援する体制と独自のリライト技術を持つ大手SIerです。金融・流通・製造など幅広い業界での基幹システム改修・移行に豊富な実績を持っています。

特徴と強み

TISの強みは「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」に代表される独自のリライト技術です。COBOLやPL/Iといったレガシー言語からJavaへの変換を通じて、短期間で安全かつ確実に大規模システムをオープン化することを打ち出しています。

徹底した品質管理にも定評があり、品質担保の指標を明確にしたうえで低コストなマイグレーションを提案できる点が特徴です。大規模で複雑なシステム改修を、計画通りのスケジュールとコストで完遂する実行力に強みがあります。

得意領域・実績

TISは金融業界の基幹システム刷新で豊富な実績を持っています。ある金融業のクライアントでは、VBマイグレーションを用いてVB6.0からVB.NETへの移行を実施し、想定コストを半減させながら予定通りのスケジュールで移行を完了させた事例があります。

キリンや旭化成、王子製紙など大手企業をクライアントに持ち、幅広い業界の基幹業務に対応してきた経験が蓄積されています。大規模かつミッションクリティカルなシステムの改修を任せたい企業にとって、有力な選択肢となります。

SCSK株式会社|幅広い開発領域とモダナイゼーション

SCSK株式会社の幅広い開発領域のイメージ

SCSK株式会社は「攻めのITを支えるソリューション」をテーマに掲げ、基幹システムから各種クラウドサービス、車載システムまで幅広い開発案件を手がける準大手SIerです。モダナイゼーションを重点事業の一つに位置づけています。

特徴と強み

SCSKの強みは、コンサルティングからシステム構築、運用・保守、さらにはハードウェア・ソフトウェア販売まで幅広いサービスをワンストップで提供できる総合力にあります。改修対象のシステムが他システムと複雑に連携している場合でも、全体を俯瞰した提案が期待できます。

中期経営計画において、社会・顧客課題を解決するためのモダナイゼーションを重点事業として明確に掲げており、レガシー資産の刷新・改修に向けた投資と体制強化を継続的に進めています。

得意領域・実績

SCSKは製造・流通・金融・通信など多様な業界の基幹システムを手がけており、業種を問わず大規模システムの構築・改修に対応できる実績を蓄積しています。クラウド移行やシステム連携を伴う改修案件でも、豊富なノウハウを活かした提案が可能です。

NRIと並んで「1兆円企業」候補と目される準大手SIerであり、企業規模に裏打ちされた安定した開発体制とサポート力が魅力です。長期的な保守・運用まで含めて任せたい企業に適しています。

富士通株式会社|自動化とAIを活用したモダナイゼーション

富士通株式会社のモダナイゼーションサービスのイメージ

富士通株式会社は、メインフレームモダナイゼーションの自動化サービスを軸に、大規模なレガシーシステムの改修・移行を手がける国内最大手のITベンダーです。自社のメインフレーム製品に関する深い知見と、200件以上のマイグレーション実績を持っています。

特徴と強み

富士通の強みは、モダナイゼーションの自動化とAI活用です。「Fujitsu PROGRESSION」はCOBOLからJavaやC#へ自動変換するサービスで、マルチクラウドからオンプレミスまで幅広い環境に対応します。改修作業の多くを自動化することで、品質を担保しながら工期短縮を図れる点が特徴です。

2026年からは生成AIを活用した「Fujitsu Application Transform」も提供を開始し、既存のソースコードを解析して設計書を自動生成できるようになっています。ドキュメントが失われてブラックボックス化したシステムの改修において、現状把握のハードルを大きく下げられる点が注目されています。

得意領域・実績

富士通はグローバルで50社以上のメインフレーム移行実績を持ち、開発から保守・運用までワンストップで対応してきました。金融・公共・製造など、停止が許されないミッションクリティカルな大規模システムの改修に強みを発揮します。

「モダナイゼーションナレッジセンター」というCoE組織を設立し、専門エンジニアの育成・確保を進めるなど、人材面の体制づくりにも注力しています。2030年に向けたIT人材不足が懸念されるなか、大規模改修を安定的に推進できる組織力は大きな安心材料です。

キヤノンITソリューションズ株式会社|業種特化の業務知見

キヤノンITソリューションズ株式会社の業務知見のイメージ

キヤノンITソリューションズ株式会社は、基幹業務システム構築から保守・運用まで幅広く手がけるシステムインテグレーターです。銀行・証券・クレジットなどの金融業界や製造業を中心に、業種特化の深い業務知見を強みとしています。

特徴と強み

キヤノンITソリューションズの強みは、設計・製造現場を含むバリューチェーン全般への豊富な経験と、AI画像処理などの技術力にあります。業務を熟知した技術者が改修にあたるため、現場の運用実態に即した実用的な改善提案が期待できます。

富士通メインフレームのオープン化を支援するマイグレーションサービスも提供しており、レガシー環境からの脱却を検討する企業の選択肢になります。キヤノングループの枠を超え、金融や文教など多岐にわたる顧客に高品質なシステム開発を提供してきた実績も信頼性につながっています。

得意領域・実績

製造業向けには、純国産の生産管理・販売管理・原価管理パッケージ「mcframe」の導入実績を数多く持っています。組み立て系やプロセス系、食品メーカーなど、業態ごとの特性に合わせた改修・カスタマイズのノウハウが蓄積されています。

需給マネジメント領域では、コンサルティングと独自のSIコア機能を組み合わせた「FOREMAST」を提供し、業務とITの両面から支援しています。特定業種の基幹システムを業務理解の深いパートナーに改修してほしい企業に適しています。

株式会社NTTデータ|大規模システムの豊富な実績

株式会社NTTデータの大規模システム実績のイメージ

株式会社NTTデータは、NTTグループの中核を担う国内最大級のシステムインテグレーターです。官公庁・金融機関をはじめとする社会インフラ級の大規模システムを数多く手がけ、その豊富な実績と高い信頼性で知られています。

特徴と強み

NTTデータの強みは、極めて大規模で複雑なシステムを安定的に構築・運用してきた実行力と、それを支える品質管理・プロジェクトマネジメントの体系にあります。社会インフラを支える堅牢なシステムの改修・刷新を任せたい場合に有力な選択肢となります。

グローバル展開も進めており、国内外で蓄積した最新技術やモダナイゼーションのノウハウを活用できる点も特徴です。クラウド移行やマイクロサービス化を伴う大規模な改修にも対応できる技術基盤を備えています。

得意領域・実績

NTTデータは三井物産、東京ガス、日産自動車など日本を代表する企業を取引先に持ち、業種を横断した幅広い基幹システムの開発・改修を手がけてきました。金融や公共領域では、ミッションクリティカルなシステムの長期運用と段階的な刷新を両立させた実績が豊富です。

大規模で社会的責任の重いシステムを、止めることなく改修していく難度の高いプロジェクトに強みを持っています。全社的な基幹システムの刷新を視野に入れた段階的改修を検討する企業にとって、頼れるパートナーといえます。

システム改修で失敗しないベンダーの選び方

システム改修で失敗しないベンダーの選び方のイメージ

システム改修のベンダー選びでは、技術力や実績だけでなく、契約姿勢やベンダーロックインへの考え方まで含めて総合的に評価することが重要です。ここでは、部分改修ならではの観点も交えながら、失敗しないための選定基準を解説します。

既存システムの理解力とスコープ提案力

部分改修で最も重要なのは、既存システムの仕様やデータ構造を正確に把握し、影響範囲を見極める力です。ドキュメントが整備されていないブラックボックス化したシステムでも、リバースエンジニアリングや解析ツールを使って現状を把握できるベンダーかどうかを確認しましょう。

あわせて、改修スコープを適切に絞り込む提案力も評価のポイントです。要望をすべて受け入れて開発規模を膨らませるのではなく、費用対効果の観点から「今やるべき改修」と「後回しにできる改修」を整理してくれるベンダーは信頼できます。不要な機能を勇気を持って廃止し、その予算をコア部分の改善に回す「リタイア」の発想を持っているかも見極めたい点です。

費用内訳と隠れコストの透明性

見積もりを比較する際は、総額だけでなく費用の内訳が明確に示されているかを確認します。システム改修の費用は、現状調査・設計・開発・テストといった工程ごとの人件費に加え、データ移行やデータクレンジングといった作業が大きな割合を占めることがあります。

とくに注意したいのが、見積もりに表れにくい隠れコストです。新旧システムを一時的に並行稼働させる際の二重コスト、現場担当者への教育費、新しい基盤に伴うライセンス費用などは、後から発生して予算を圧迫しがちです。これらを事前に洗い出して提示してくれるベンダーは、誠実で信頼できると判断できます。

また、初期コストの安さだけで判断せず、改修後の運用コストがどう変化するかというシミュレーションを示してもらうことも大切です。運用負荷の軽減効果を含めた費用対効果で評価することで、経営層への稟議も通しやすくなります。

契約姿勢とベンダーロックインの回避

契約形態への姿勢は、そのベンダーの誠実さを測る指標になります。不確実性の高い現状調査・分析フェーズは準委任契約で柔軟に進め、仕様が固まった改修開発は請負契約で成果物責任を明確にする、という使い分けを提案してくれるベンダーは、発注側のリスクを理解しています。SLAや責任分界点を契約段階で明確にできるかも確認しましょう。

長期的な視点で見落とせないのが、ベンダーロックインの回避です。特定のベンダーにしか改修できない状態が続くと、保守費用の高止まりや乗り換えの困難さにつながります。ソースコードの著作権の帰属や、設計ドキュメントの整備・引き渡し、運用権限の所在を契約に盛り込めるかどうかを必ず確認してください。

加えて、過度なカスタマイズを避け、標準機能に業務を合わせる「Fit to Standard」の考え方を持つベンダーかどうかも重要です。例外ルールをすべてカスタマイズで作り込むと、改修のたびに費用と工期が膨らみ、新たなブラックボックスを生む原因になります。標準化と個別最適のバランスを提案できるパートナーを選びましょう。

まとめ

システム改修のまとめのイメージ

システム改修は、全面刷新よりもスコープの切り方と費用対効果の見極めが成否を左右する取り組みです。本記事では、株式会社ripla、TIS、SCSK、富士通、キヤノンITソリューションズ、NTTデータという実在の6社を、それぞれの強みと実績とともに紹介しました。大規模なメインフレーム改修に強い大手から、上流コンサルと開発を一気通貫で担える企業まで、自社の課題に合った選択肢が見えてきたのではないでしょうか。

ベンダー選びでは、既存システムの理解力とスコープ提案力、費用内訳と隠れコストの透明性、そして契約姿勢とベンダーロックイン回避への配慮を総合的に評価することが大切です。IPAの調査が示すように、体制づくりと早めの着手が改修の成否を分けます。本記事を参考に、費用対効果の高い改修を実現できるパートナーを見つけてください。

▼全体ガイドの記事
・システム改修の完全ガイド

株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。