デリバリーアプリ開発の見積相場や費用/コスト/値段について

デリバリーアプリの開発費用は、簡易版で100万円〜400万円程度、フル機能では1,000万円以上が目安です。費用は機能の多さや開発体制で変わり、Uber EatsやDemaecanのような大手と同等のアプリでは、数億円規模の投資が必要になります。一方で、地図、リアルタイム追跡、決済連携を必要最小限に絞れば、予算を抑えられます。

デリバリーアプリ開発の費用相場

簡易版・MVP、本格版・中規模開発、フル機能・大規模開発の費用目安を3枚のカードで示した図。
開発規模が大きくなるほど、費用の目安も上がります。

デリバリーアプリの開発費用は、どこまでの機能をどの規模で作るかによって大きく変わります。そのため、自社のサービス規模や目標に合った予算計画を立てるには、まず費用の全体像をつかむことが欠かせません。見積もり金額の違いは、次の4つの要素から説明できます。

  • 機能の豊富さ:機能が増えるほど、設計と実装の工数が積み上がります。
  • 対応プラットフォーム:iOSとAndroidの両対応や、Web管理画面の有無で工数が変わります。
  • 開発期間:期間が長いほど、かかる工数の合計が増えます。
  • 開発体制:担当する人数と役割の分け方で、費用の内訳が変わります。

機能・規模別の費用目安(簡易版100万〜、本格版500万〜、フル機能1000万〜)

開発費用は、規模に応じて大きく3つの段階に分けられます。段階ごとに費用と含まれる機能を並べて確認すると、どこまでを作るかを決めやすくなります。

  • 簡易版・MVP:100万円〜400万円程度です。地図は現在地表示のみで、決済はクレジットカードのみです。
  • 本格版・中規模開発:500万円〜1,000万円程度です。リアルタイムGPS追跡や複数の決済手段などを概ね網羅します。
  • フル機能・大規模開発:1,000万円以上が目安です。ダイナミックプライシングを含む大規模な構成です。

最小構成では、注文者アプリ(注文・決済・追跡)、店舗管理画面(受注管理)、配達員アプリ(配達依頼受付・ステータス更新)の基本機能をカバーします。中規模の費用感は、Flutterなどを使ってiOS・Android両対応にした場合のものです。

プッシュ通知、レビュー、クーポン、管理者ダッシュボードも、中規模の段階に含まれます。さらに、フル機能では配達ルート最適化AIや詳細な分析ダッシュボードのほか、外部システム連携(POS・ERP・WMS)も加わります。マルチエリア対応や複数言語対応も、この段階に含まれます。

地図・位置情報機能のコスト

地図・位置情報機能はデリバリーアプリの中核で、開発費用とランニングコストの両面で設計が必要です。Google Maps Platformでは、呼び出し回数に応じた課金が発生します。

  • 主なAPI:地図表示、ルート計算、住所検索に使うAPIです。
  • 利用量による費用:小規模なサービスは月額数万円程度に収まることもありますが、ユーザー数が増えると月額数十万円以上になるケースもあります。
  • 実装費用:地図API連携、ジオフェンシング設計、リアルタイム位置情報更新に50〜150時間程度かかり、開発費用換算で50万円〜150万円程度です。

具体的には、地図表示にMaps JavaScript APIとMaps SDK、ルート計算にDirections API、住所検索にGeocoding APIとPlaces APIを使います。

コストを抑える策として、Google Maps以外にMapbox(比較的安価)やOSM(OpenStreetMap)ベースのオープンソースも選択肢に入ります。地図APIの選定は長期的なランニングコストに直結するため、想定ユーザー数をもとにしたコストシミュレーションを事前に行うことをおすすめします。

ポイント

費用の目安は、簡易版・本格版・フル機能のどの段階に当たるかで大きく変わります。まず段階を決め、そのうえで機能の豊富さや開発体制を見直すと、予算の見通しが立てやすくなります。

コストを左右する主な要因

開発費用は、選ぶオプションや要件によって大きく変わります。見積もりを取る前に要因を理解しておくと、発注側で機能の範囲を調整しやすくなります。コストへの影響が特に大きいのは、対応プラットフォーム、リアルタイム追跡・通知、決済システムです。

対応プラットフォーム(iOS/Android/Web)

対応プラットフォームの数は、開発費用に直結する最大の要因の一つです。iOSかAndroidのどちらか一方だけに絞る場合と比べて、両OS対応にすると、開発・テスト・保守のコストがおおむね1.5〜2倍になります。さらに、Web管理画面も必要な場合は、そのぶん工数と費用が増えます。

コストを抑える方法の一つが、Flutter・React Nativeなどのクロスプラットフォームフレームワークです。単一のコードベースでiOS・Android両対応にできるため、ネイティブ開発と比べて20〜30%程度の削減が見込めます。

ただし、GPSの精度やバックグラウンド位置情報取得など、高度なネイティブ機能を多く使う場合は、品質の面でネイティブ開発が優れることもあります。機能要件と保守体制を見て選ぶことになります。

リアルタイム追跡・通知機能

リアルタイム追跡はデリバリーアプリの中核で、実装の複雑さによって開発費用が変わります。配達ステータスを表示するだけ(準備中・配達中・到着)なら、比較的安く実装できます。

一方で、地図上で配達員の位置を表示し、到着予想時刻の更新やルート表示まで実装する場合は、WebSocket通信やFirebase Realtime Databaseなどが必要になり、工数が増えます。

プッシュ通知は、Firebase Cloud Messaging(FCM)を使えば比較的低コストで実装できます。ただし、注文ステータス、プロモーション、配達員からのメッセージを個別に配信する場合は、通知管理システムが必要になります。追跡・通知機能全体の実装コストは、複雑さによって50万円〜200万円程度の幅があります。

決済システムの実装

決済システムの実装費用は、対応する決済手段の数と複雑さによって変わります。クレジットカード決済だけをStripeで実装する場合、工数は20〜50時間程度が目安です。

スマホ決済(PayPay・LINE Pay・Apple Pay・Google Pay)を加えると、API連携やテスト、セキュリティ対応が増えます。後払い(NP後払い・Paidy)やコンビニ決済、銀行振込、請求書払いも、対応する数に応じて作業が増えます。複数の決済手段を扱うと、合計で100〜200時間以上かかることもあります。

さらに、配達員への報酬振り込み(源泉徴収・支払い管理)や、店舗への売上分配(ペイアウト)が必要になる場合もあります。決済関連全体では、コストが30万円〜150万円程度になることが多いです。

ポイント

費用を大きく左右するのは、対応するOSの数、リアルタイム追跡と通知の深さ、決済手段の数です。範囲を絞る余地がある項目から見直すと、予算を調整しやすくなります。

見積もり比較と費用削減のポイント

見積もり比較に向け、社数、要件定義書、工数、技術スタックとスケジュールをチェックカードで示した図。
条件をそろえると、各社の提案内容を横並びで確認できます。

複数の開発会社から見積もりを取って比べると、適正な価格で発注できるうえ、開発会社の技術力や提案力も見極められます。

  1. 要件定義書・仕様書をそろえる
  2. 同一条件で複数社へ見積もりを依頼する
  3. 金額・工数・保守条件を比較する

相見積もりの取り方

デリバリーアプリ開発の相見積もりは、最低でも3社以上から取ることが推奨されます。要件定義書(RFP)を作って全社に同じ条件で示せば、見積もりを比べやすくなります。

  • 工数の内訳:設計・開発・テスト・PM費用の割合
  • 技術スタックとスケジュール:選定理由と、スケジュールの根拠
  • リスクと対応策:見積もりに含まれない保守・運用費、バグ修正費、追加機能開発費

最も安い見積もりが、必ずしも最良とは限りません。技術力、コミュニケーション能力、保守体制を含めたトータルコストで比べます。

費用を抑えるためのスコープ設計

開発費用を抑えるには、MVP(最小機能製品)の考え方でスコープを設計すると効果的です。まず、サービスの成立に欠かせない機能と、初期リリース後に追加できる機能を分けておきます。

  • 初期リリース後に回す機能:配達ルートの最適化AI、詳細な分析ダッシュボード、クーポン自動発行、評価・口コミ機能
  • 部分的に活用できるツール:RetoolやBubbleなどのNoCode・LowCodeツールで配達員向け管理ダッシュボードを構築
  • 開発の進め方:フェーズ1をMVP、フェーズ2を機能拡張とし、注文者向けアプリなど中核部分に開発を集中

段階を分けておけば、初期投資を抑えながらサービスを立ち上げられることもあります。

ポイント

見積もりは、金額だけでなく工数の内訳や保守条件まで含めて比べるのが基本です。安さだけで選ぶと、保守や追加費用で総額が膨らむことがあるため、トータルコストで判断してください。

運用コスト(ランニングコスト)

小規模なMVP段階のインフラ費用、一定規模の地図API費用、Stripeの決済手数料を3枚のカードで示した図。
月額費用と決済額に応じた手数料は、別々の条件で発生します。

デリバリーアプリの費用は、初期開発費用だけでなく、リリース後の月次の運用コストも見ておく必要があります。ランニングコストは、サービス規模やユーザー数、機能の複雑さによって大きく変わります。そのため、主な費用項目を事前に把握しておくと、持続可能な事業計画を立てやすくなります。

クラウドインフラ費用

デリバリーアプリのバックエンドは、AWS・GCP・Azureなどのクラウドインフラで運用するのが一般的です。月次のインフラ費用は、小規模なMVP段階で月額3万円〜10万円程度、本格稼働後の中規模サービスで月額10万円〜50万円程度が目安です。大規模サービスでは、さらに高額になることもあります。

  • アプリサーバー:EC2・Cloud Run・App Engine
  • データベース:RDS・Cloud SQL
  • ファイルストレージ・CDN:S3・Cloud Storage・CloudFront
  • プッシュ通知:Firebase Cloud Messaging(無料〜有料プランあり)

ピーク時の負荷に対応するオートスケーリングを使えば、無駄なサーバーコストを抑えながら品質を保てます。さらに、定期的なコストレビューとリソースの最適化によって、インフラコストを20〜30%程度削減できることもあります。

地図API・決済手数料

地図APIと決済手数料は、特に見落とされやすいランニングコストです。Google Maps Platformは、APIの種類と呼び出し回数によって費用が変わります。月間アクティブユーザー数1,000〜10,000人規模では、月額5万円〜30万円程度が一つの目安です。

Stripeの決済手数料は、決済金額の3.6%が基本です。たとえば、月間取扱高が500万円の場合は、月額18万円程度になります。ユーザー数や取引金額の伸びに合わせて、デリバリー手数料、サブスクリプション、広告費などの収益でまかなえるかを、事前に検証しておきます。

ポイント

リリース後は、クラウドインフラ、地図API、決済手数料が毎月かかります。ユーザー数の伸びに応じて、手数料や広告費などの収益で支払えるかを前もって確かめておくと、計画が立てやすくなります。

デリバリーアプリ開発の費用相談(ripla)

株式会社riplaは、IT事業会社としての社内DX推進の経験を活かし、コンサルから開発・運用まで一気通貫でデリバリーアプリ開発を支援します。費用の概算だけでなく、自社のサービスモデルに合ったスコープ設計や、予算の中で最大の効果を得るための機能の優先順位付けも含めて、ご相談いただけます。

MVP開発は150万円〜、本格的なシステム構築は500万円〜を目安に、プロジェクトの規模・要件・スケジュールに応じた見積もりを提示します。まずは無料相談から、デリバリーアプリ開発の費用感や進め方について、お気軽にお問い合わせください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。