開発内製化の見積相場や費用/コスト/値段について

開発内製化の費用は、採用する人数、年収と福利厚生、教育・ツール・インフラの範囲によって変わります。エンジニア1名の初年度は1,300万〜1,400万円、5名規模では6,000万〜7,000万円の幅になります。

開発内製化の費用相場とコスト構造の全体像

内製化の費用を人に関わる費用、環境・ツール費、組織運営費の3層で示す図解。
人に関わる費用が全体の中心になります。

開発内製化のコストは、外注のようなプロジェクト単位の発注金額では完結しません。人件費を中心に固定費が積み上がる構造で、エンジニア1人につき毎月50万〜80万円が発生します。

開発環境、ツールライセンス、クラウド利用料、教育投資は、継続して必要になります。そのため、費用感をつかむには、初年度の初期投資と2年目以降の維持コストを分けて見積もります。

エンジニア1人の初年度には、採用費80万〜200万円、年収500万〜800万円が発生します。福利厚生は150万円前後、教育費は50万〜100万円です。さらに、仕事がない月も人件費は続きます。

中小〜中堅企業が3〜5名の内製チームを立ち上げる場合、初年度は2,500万〜5,000万円が現実的です。一方で、2年目以降は採用費が落ち着き、3割程度下がって1,800万〜3,500万円で安定するケースが多く見られます。

外注を続ける場合は、同等規模の開発量で年間2,000万〜4,000万円の発注額になります。内製は3年目以降に、この外注額より安くなる損益分岐点を迎える構造です。

コスト費目の分類と全体構造

内製化の費用は、性質の異なる3つのカテゴリに分けられます。

  • 人に関わる費用:採用や雇用に必要な費用
  • 環境・ツール費:開発と運用を支える費用
  • 組織運営費:属人化を防ぐための費用

人に関わる費用は、採用費や年収だけでなく、福利厚生、退職金引当、教育研修費まで含みます。特に、この費用は内製化コスト全体の概ね75〜85%を占める最大費目です。

環境・ツール費は、IDEやCI/CDツールのライセンス費、クラウドインフラ費、SaaS連携費です。規模によって、年間100万〜500万円程度が目安となります。

組織運営費には、技術顧問、外部メンター、PMO支援の契約料が含まれます。また、勉強会、カンファレンスの費用、規約整備と設計ドキュメント整備の工数費も対象です。

組織運営費は1名あたり年間30万〜80万円程度ですが、属人化と離職リスクを下げる効果があります。これを削ると、かえって採用費が跳ね上がるため、必要な投資として扱います。

日米比較データから見える投資水準のギャップ

日米のデータを比べると、人材確保の難しさが内製化費用に影響します。

  • 内製化の割合:日本と米国で大きな差がある
  • IT人材の偏在:日本はベンダー側への偏りが大きい

IPAの調査では、内製化を進めている企業は米国46.4%、日本22.3%です。人材確保・育成が難しいと答えた割合は、日本82.3%、米国38.1%でした。

日本企業の内製化費用には、人材獲得競争のプレミアムが上乗せされます。日本のIT人材は約72.0%がベンダー企業側に偏在しています。一方、米国ではIT人材の65.4%が事業会社側にいます。

この偏在により、日本企業は内製エンジニアを採用しにくい状況にあり、採用費と年収は米国より割高にならざるを得ません。

日本IT投資の約8割は、既存システムの維持・運営に使われています。そのため、内製化費用は新規投資の原資を確保するための競争でもあります。

ポイント

内製化の費用は、外注のような発注金額では測れず、人件費を中心とした固定費として見ます。年収だけで比べると外注より安く見えるため、初年度と2年目以降を分けて見積もるのが判断の出発点です。

採用費・年収・福利厚生・教育費・ライセンス費の合算試算

内製化コストの中核は、エンジニア1人を雇用するための総コストです。年収だけで判断すると、外注より安いと誤認しやすくなります。

実際には、年収の1.5〜1.8倍の総コストが企業側に発生します。そこで、初年度コストと2年目以降の維持コストを、費目別に分けて試算します。

採用費の相場と現実的なレンジ

採用費は、利用する採用チャネルによって変わります。

  • 人材紹介:成功報酬型で採用時の負担が大きい
  • ダイレクト採用:月額費用と成功報酬がかかる
  • リファラル採用:費用を抑えやすいが供給が安定しにくい

人材紹介エージェントは、想定年収の30〜35%が成功報酬です。たとえば、年収600万円のエンジニアなら、紹介料は180万〜210万円になります。

ビズリーチやForkwellなどのダイレクト採用は、月額5万〜30万円です。これに加えて、成功報酬50万〜100万円が一般的な水準となります。

リファラル採用は、社員への紹介料を1名あたり10万〜50万円に抑えられます。一方で、社員ネットワークに依存するため、安定供給は難しい仕組みです。

中堅エンジニアの採用費は、平均すると80万〜200万円程度です。ただし、シニア層やマネージャー層では、300万円を超える場合もあります。

面接にかかる経営層や現場リーダーの機会費用として、1採用あたり追加で30万〜50万円を見込みます。

年収・福利厚生・退職金引当の合算

年収と福利厚生は、雇用を続ける限り発生する固定費です。

  • 中堅エンジニア:経験5〜10年の年収
  • シニアエンジニア:経験10年以上の採用費
  • 実質人件費:年収以外の負担の合算

首都圏の中堅エンジニアは、経験5〜10年で年収500万〜800万円です。シニアエンジニアは、経験10年以上で年収800万〜1,200万円が標準的です。

法定福利費は年収の約15%です。住宅手当や通勤手当などの福利厚生は、年間60万〜120万円です。さらに、退職金引当、賞与原資、有給休暇消化分も、実質的な人件費に含めます。

合算すると、エンジニア1名の年間総人件費は年収の1.5〜1.8倍です。たとえば、年収600万円なら、企業側の実質負担は900万〜1,080万円になります。

年間総人件費を12か月で割ると、月75万〜90万円の固定費として継続的に発生します。外注単価が月80万円なら、稼働率が100%でない限り内製が割高になります。

教育費・ライセンス費・インフラ費の積み上げ

教育、ライセンス、インフラは、内製チームの継続運用に必要な費用です。

  • 教育費:成長と定着に必要な投資
  • ライセンス費:開発生産性を支える投資
  • インフラ費:規模と運用段階で変動する費用

教育投資は1名あたり年間30万〜100万円を見込むのが現実的です。たとえば、Udemy BusinessやPluralsightなどの研修は年間5万〜15万円です。

外部カンファレンスは10万〜30万円、書籍は5万〜10万円です。勉強会は10万〜20万円、メンター費は20万〜30万円となります。

特に新卒・未経験採用では、初年度に200万〜400万円の追加教育投資が必要です。

JetBrainsなどのIDEは1名あたり年間3万〜8万円です。また、GitHub EnterpriseやGitLab Ultimateは、年間3万〜10万円です。

CI/CDや監視、Slack有料版、NotionやFigmaなどは、1名あたり年間20万〜40万円です。

AWS・Azure・GCPの開発環境は、年間50万〜500万円の幅があります。加えて、本番運用の開始後は、クラウドインフラ費がさらに増えます。

Microsoft Power Platform、kintone、Bubbleなどは、年間50万〜300万円が追加されます。

1名の初年度は、採用費150万円、人件費990万円、教育費80万円です。ライセンス費35万円とインフラ費按分100万円を加えると、合計1,355万円です。

2年目以降は採用費がかからなくなり、概ね1,200万円前後で安定します。5名規模なら、初年度6,000万〜7,000万円、2年目以降5,500万〜6,000万円です。

ポイント

内製の判断は、年収に採用費や福利厚生、教育費を加えた総コストで行います。実質の人件費は年収の1.5〜1.8倍になるため、月の固定費に置き直して外注単価と比べます。

内製化 vs 外注の損益分岐点シミュレーション

損益分岐点を超える条件として案件量、定着、代替活用を並べた図解。
3項目がそろうほど回収を早めやすくなります。

投資判断では、内製と外注の総コストと投資回収年数を比べます。その際は、TCO(総保有コスト)として、3名の内製チームと外注を5年間で比較します。

前提条件を明示すれば、自社の状況に置き換えて再計算できます。

5年間TCOモデルの具体数値

前提は、中堅2名とシニア1名の3名チームで、年間3,000万円相当を開発します。

  • 内製側:初年度4,750万円、5年間で約1億8,000万円
  • 外注側:調整工数込みで5年2億〜2億2,000万円
  • リスク:離職時に追加費用が発生する

内製側は、採用費500万円、人件費3,000万円、教育費250万円です。これに、ライセンス・インフラ費400万円と伴走支援料600万円が加わります。

2年目以降は採用費と伴走支援が圧縮され、年間3,300万〜3,600万円です。

外注は年間3,000万円に、追加改修・仕様変更の超過コスト20%が加わります。実質は年間3,600万円で、5年間累計は1億8,000万円です。

外注を続ける場合、要件整理と調整工数は社内側で年間300万〜500万円相当が続きます。

内製化の純粋なコストメリットは、2,000万〜4,000万円です。さらに、スピード向上、ノウハウ蓄積、改修の柔軟性も定性的価値として加わります。

2年目に離職すると、再採用200万円、引継ぎ300万円、生産性低下400万円が発生します。一時的な追加負担は合計900万円です。そのため、離職リスク係数を組み込みます。

損益分岐点を超える条件と回収年次

損益分岐点は、内製チームの稼働率と外注時の調整工数で決まります。

  • 案件量:内製エンジニアの稼働を保てる量の確保
  • 定着:離職を抑える評価とキャリアパスの整備
  • 代替活用:SaaSやローコードによる再開発の回避

標準的なケースでは、内製開始から3年目に累計コストが逆転します。4〜5年目以降は、年間1,000万〜2,000万円のコスト優位が安定します。

1〜2年目は内製が割高になる逆ザヤ期間です。そのため、この期間の予算を確保できないと、内製化プロジェクトは頓挫しかねません。

稼働率80%以上の案件量、年5%以下の離職率、SaaS併用が揃えば、回収を早められます。一方で、条件が整わなければ、損益分岐点は5年目以降にずれ込み、到達しないケースもあります。そこで、開始前に条件を確認しておきます。

飲食業S社では、LINE連携の在庫発注ツールを自社構築しようとしました。200時間と教育費50万円を投じましたが、Zapierなら3日で実現できました。

内製の選択を誤ると、損益分岐点を迎える前に投資が無駄になります。

ポイント

内製と外注は、累計の総コストと投資回収年数で比べます。1〜2年目の逆ザヤ期間を越えられるか、稼働率と離職率の条件が整うかを、開始前に確かめておくことが判断の要です。

費用効果の実例:星野リゾート29%削減・カインズ数千万円削減

費用効果を説明するには、実際の企業の定量事例が役立ちます。星野リゾートとカインズは、どちらも内製と外部支援を組み合わせるハイブリッド戦略を取っています。

星野リゾート:AWS利用費29%削減と部材コストのみの内製IoT

星野リゾートは、コロナ禍の売上激減期に、18ヶ月のサバイバル戦略「非常事態宣言」を出しました。

  • AWS最適化:外部知見を使った利用費の削減
  • IoT内製:業務密着領域を部材コストで実現する

人員を削るより内製化を加速し、組織の力を維持する戦略を取りました。まず、サーバー稼働の見直しでAWS利用費を13%削減しました。

さらに、クラスメソッド社の伴走型支援も受けて、累計29%の削減を実現しています。たとえば、年間のクラウド費が1億円規模なら、年間2,900万円の改善に相当します。

温泉浴場の三密回避では、入退出センサーを使ったIoTを内製しました。外注なら最低でも数百万円規模ですが、自社工数と部材費だけで実現しています。

専門性の高いAWS最適化は外部に任せ、業務密着のIoTは内製と役割を分けました。

カインズ:脆弱性診断内製化で累計数千万円削減

カインズは、ERP、フロント、セキュリティ診断の三層で内製化を進めています。

  • 業務改善:受発注やコンテンツ運用の内製
  • 診断内製化:定型化しやすい専門業務が対象

ERPはMicrosoft Dynamics 365、フロントはmicroCMS、診断はVexを使いました。ERP導入で、受発注のリードタイムを約3分の1に短縮しました。

欠品によるキャンセル率を半分以下にし、アクセス数も30%増加させました。これらは、年間数億円規模の収益貢献につながっています。

脆弱性診断はVexを導入し、診断リードタイムを最大4週間短縮しました。累計数千万円規模のコストを削減し、外部診断の費用も抑えています。

外部診断は1案件200万〜500万円で、年間なら1,000万〜3,000万円です。そのため、専門性が高く定型化しやすい業務は、内製化の費用効果を得やすい領域です。

失敗事例から学ぶコスト膨張パターン

成功事例だけでなく、コストが膨らんだ失敗事例も確認します。

  • 要件の曖昧さ:スコープクリープを招く
  • 属人化:停止時の機会損失を大きくする

自動車部品メーカーA社は、老朽化した基幹システムをローコードで内製しました。要件定義が曖昧なまま進めたため、予算500万円が2,000万円超に膨張しました。

担当者1名への属人化でブラックボックス化し、内製を選んだこと自体が失敗という結果になりました。

印刷業K社では、内製マクロが業務基幹となり、担当者の休暇中に停止しました。その結果、納期への支障が生じ、属人化による機会損失は数百万〜数千万円になり得ます。

こうした事態を防ぐため、ドキュメント、コードレビュー、代替要員への冗長性投資を初期から組み込みます。さらに、開発工数の20〜30%は、リファクタリングと非機能要件改善に割り当てます。

技術的負債固定枠ルールを設けると、将来のコスト膨張を抑えられます。

撤退基準KPIと出口戦略のコスト管理

内製化では、失敗時にいくらで撤退するかを先に決めておきます。撤退ラインがないと、損失が膨らんでも戻れないサンクコストの罠に陥ります。そのため、投資稟議には、撤退基準KPIと再外注・SaaS移行の追加費用を併記します。

撤退基準KPIの設計と数値水準

撤退基準KPIは、定量指標と定性指標の両面で設計します。

  • 定量指標:予算、納期、離職、障害
  • 定性指標:満足度、事業価値、意欲

予算超過率130%やスケジュール遅延150%を、撤退検討の基準にします。さらに、主要エンジニアの離職率20%や運用障害月3件も、撤退を検討するトリガーです。

撤退基準は、業種と規模に合わせて調整し、必ず数値で固定しておきます。

定性指標は、現場ユーザーのNPS、3年後の事業価値、チームの意欲です。なかでも事業価値は、経営層が描いたコスト削減、スピード向上、差別化が3年で実現しているかを見ます。

NPSがマイナス、事業価値が未達、意欲低下が続く場合は、継続して監視します。定性指標は半年ごとに確認し、複数発生した場合は出口戦略を検討します。

再外注・SaaS乗り換えの移行コスト試算

撤退時には、再外注またはSaaS移行のコストが発生します。

  • 再外注:引継ぎと二重支払いの見込み
  • SaaS移行:データと業務フローの移行

再外注では、引継ぎドキュメントに200万〜500万円が必要です。さらに、理解・キャッチアップ中の二重支払いは、3〜6ヶ月で1,000万〜2,000万円です。

SaaS移行では、データ移行に200万〜800万円がかかります。業務フロー再設計は100万〜300万円で、初期導入費とライセンス費も別途必要です。

伴走型支援契約には、ソースコードと設計書の著作権を無償で移す条項を入れます。この条項がないと、引渡しに数百万円を請求されるベンダーロックインが起きます。そのため、開始前に著作権と知財を明文化しておくことが、出口コストの保険になります。

シャドーITとガバナンスコストの確保

市民開発を内製化戦略に組み込む場合は、ガバナンス費を別予算として確保します。

  • ツールの洗い出し:利用中のツールの把握
  • 申請・承認:利用ルールの整備
  • 教育・規約:安全な利用方法の共有

情シスがツールを洗い出す工数は、年間100万〜200万円相当です。また、申請・承認フローは、CSA・SOARなどで年間100万〜300万円です。

勉強会とコーディング規約整備は、年間50万〜100万円が標準的です。

日本企業では、システム乱立などをデメリットと感じる割合が70.7%です。米国は47.1%にとどまり、日本はガバナンス不在による負担を感じやすい状況です。管理を怠ると、最初の削減効果が3年後に倍以上の運用負債になります。

ポイント

撤退ラインは、予算超過率や納期遅延、離職率などのKPIで、開始前に数値を決めておきます。再外注やSaaS移行の追加費用と、著作権の無償移転条項も契約前に押さえます。

見積もりを取る際のポイントとコスト最適化策

コア業務、汎用業務、専門業務の3領域を示すパネル図。
業務の性質に応じて担い手を分けます。

見積もりは、表面金額に加えて、契約条項、成果物の権利、撤退条件まで確認します。

見積もり比較で確認すべきチェック項目

伴走型支援は、月額単価以外の条件を揃えて比較します。

  • 支援範囲:技術指導、設計レビュー、PMOの範囲
  • 契約条件:時間、成果物、権利、解除条件

稼働時間と形態は、常駐、週次、チャットベースの違いを比べます。

成果物の納品定義、著作権・知財の帰属、契約解除条件も、契約前に確認しておきます。特に、稼働時間が月20時間に限定される場合や、設計書の権利が残る場合は、実質費用が上がります。

人材紹介では、返金規定、代替候補者、オプション費用を確認します。特に返金規定は、入社後30日・90日以内に退職した場合の返金率を見ます。

保証期間中の代替紹介と、求人票作成・スカウト代行の費用も確認しておきます。年収30%が同じでも、返金規定が弱い会社はトータルで割高になります。

ハイブリッド戦略によるコスト最適化

コア業務は内製し、ノンコア業務は外注やSaaSに分けることで、コストを最適化できます。

  • コア業務:競争優位に直結する領域の内製
  • 汎用業務:会計や人事のSaaS利用
  • 専門業務:AIや高度セキュリティの外注

たとえば、受発注、顧客接点、データ分析などの業務ロジックは内製します。また、会計、人事、勤怠など汎用性の高い領域はSaaSを使います。

AIモデル開発や高度セキュリティなど専門性の高い領域は外注します。星野リゾートとカインズも、この三層構造を採用した事例です。

競争力、変更頻度、ノウハウ蓄積の3問で切り分けます。「はい」が2つ以上なら内製、それ以外は外注やSaaSと判断します。

この切り分けを誤ると、汎用業務まで内製することになり、年間数千万円の機会損失が生じます。

SaaS・連携ツール活用による工数の圧縮

自社開発の前に、既存ツールと標準連携で代替できるかを確認します。

  • 自動化ツール:Make、Zapier、n8nの検討
  • ローコード基盤:kintoneやPower Platformの検討

飲食業S社では、Zapierなら3日、月額数千円で実現できる内容を内製しました。その内製には200時間と数百万円が必要になり、典型的な失敗になりました。

技術顧問に、既存ツールで代替できないか月1回相談する方法も有効です。技術顧問は月10万〜30万円ですが、誤った内製判断を避けられます。

年間1〜2件の判断を回避できれば、十分にペイする投資です。

AIエージェントと自動化ツールは半年単位で進化するため、選定の更新も必要です。

ポイント

見積もりは、月額単価より支援範囲や契約条件、人材紹介の返金規定で比べます。コア業務は内製、汎用業務はSaaS、専門業務は外注と分けると、費用の無駄を避けやすくなります。

まとめ

開発内製化は、1名の初年度1,300万〜1,400万円、5名で6,000万〜7,000万円です。実質負担は年収の1.5〜1.8倍で、外注との分岐点は概ね3年目です。

星野リゾートはAWS利用費29%、カインズは累計数千万円を削減しました。両社はハイブリッド戦略と伴走型支援を組み合わせています。

撤退基準KPI、知財条項、ガバナンス費、ツール選定は、事前に設計しておきます。費用相場だけでなく、構造的なコスト管理によって投資判断を進めます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。