開発リソース不足の費用は、契約形態、必要な役割、期間によって変わります。SESの月60万〜150万円/人から、3〜5名のラボ型の月200万〜500万円まで幅があります。
月額の単価だけでは総額は決まらないため、契約形態ごとの違いと見積もりの内訳も合わせて見ていきます。
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・開発リソース不足の完全ガイド
Webサービス開発の費用の考え方や見積もりの注意点については、無料ホワイトペーパー「Webサービス開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
開発リソース不足の費用相場
対策費は、依頼する人数や期間、責任範囲、必要なスキルによって変わります。このため、月額の人員費とプロジェクト全体のTCO(総保有コスト)を分けて見ます。
公開されている費用レンジ
月額の目安は、1人ずつ増やす個人増員から、国内ラボ型やオフショアの複数名体制まで、区分ごとに示されています。
- 個人増員:SES・常駐型は1人あたり月60万〜150万円
- 国内人月単価:職種や経験年数により月60万〜150万円
- 国内ラボ型:3〜5名体制で月200万〜500万円
- オフショア:2名で月80万〜130万円、3名で月130万〜190万円、5名で月200万〜320万円
国内の人月単価の例では、プログラマーが月60万〜80万円、経験3〜5年程度のエンジニアが月80万〜100万円です。シニアエンジニアは月100万〜130万円、PMは月120万〜150万円です(出典:秋霜堂、2026年更新のラボ型開発・SES・請負・費用に関する解説記事)。これらは、市場全体を示す統計というより、役割や契約条件を含む公開事例・サービスの目安です。
「1人月いくら」だけで判断しない理由
同じエンジニアでも、実装だけを担うか、要件整理や設計レビューまで担うかで単価が変わります。また、社内のPOが優先順位を決めるのか、外部PMが会議や進捗管理を担うのかによって、発注側に残る工数も変わります。
たとえば、月80万円のエンジニアを3名、6カ月確保すると、人員費は単純計算で1,440万円です。実際の総額には、初期のシステム理解や受入テストの工数が加わります。さらに、社内レビューと終了時の引き継ぎも、総額を変える要素です。
見積書では、どこまでが費用に含まれ、何が別料金なのかを確かめます。請求書に表れない費用まで含めて比べることで、総額を正しく見積もれます。
開発リソース不足の種類(人数・スキル・判断力)

費用を適正にするには、まず何が足りないのかを切り分ける必要があります。人数が不足しているだけなら個人増員で補えますが、専門スキルや判断力が足りない場合は、PM・テックリード・QAを含む体制が必要です。
量の不足の算出(バックログと期限)
外部リソースの量は、未着手の仕事と期限を整理して見積もります。タスクを対象業務と見積条件に分けて並べると、3カ月以内に必要な仕事と後回しにできる仕事を分けられます。
- 対象業務:機能開発、保守改修、障害対応、技術的負債、調査
- 見積条件:期限、優先度、難易度、必要スキル、想定工数
毎月の開発量が社内チームの処理能力を上回るなら、その差分の人月が外部リソースの候補になります。バックログをすべて外注する必要はありません。顧客価値や事業判断に直結する機能は、社内のPdMが優先順位と受入条件を握ります。
定型的な実装、テスト、ドキュメント整理を外部へ切り出すと、少ない人数でも効果を確認しやすくなります。
スキル・PM・業務知識の不足と役割による補い方
不足している専門性や判断役を見極めれば、必要な体制を検討できます。そのうえで、該当する役割や課題を整理します。
- 専門領域:クラウド、SRE、セキュリティ、生成AIなど
- 設計・レビュー:実装者に加えて設計判断を担う人材
- チームの責任:仕様決定、品質承認、開発実務の分担
Linux Foundationの2026年日本レポートは、同年の採用増加率を54%と予測し、インフラ、DevOps、SREの人材不足を指摘しています(出典:Linux Foundation「2026年 日本の技術系人材の現状レポート」、2026年)。
2026年4月の帝国データバンク調査では、正社員不足を感じる企業は情報サービス業で66.7%でした(出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」、2026年)。
調査では、生成AIで単純なコード作成の需要が変わる一方、生成コードを安定運用する設計人材への需要が増えているとの声もあります。このため、費用も単純作業の人数ではなく、設計・レビュー・運用まで担える体制で見積もります。
社内のプロダクト担当が会議や問い合わせに追われていると、外部チームを増やしても指示待ちが増える場合があります。そこで、POと外部PMの役割分担を先に決め、テックリードやQAの責任範囲も明確にしておきます。仕様の決定者と品質の承認者を決めておくと、過不足のある体制を避けられます。
契約形態別の開発リソース不足の費用比較
契約形態は、費用だけでなく、完成責任と仕様変更への柔軟性も左右します。短期の専門家補充ならSESやフリーランス、継続的な改善ならラボ型、要件と納品物が固まっていれば請負が候補になります。
SES・フリーランスで個人の不足を早く補う場合
同じ個人単位の補い方でも、SESとフリーランスでは、自社に残せるものと確保できるものが異なります。
- SES:自社の開発プロセスや指示系統を保ちやすい
- フリーランス:高い専門性を持つ個人を確保する選択肢
- 社内体制:設計・進捗・レビューを担えることが前提
SESの公開目安は月60万〜150万円/人で、役割により幅があります。フリーランスの掲載目安は、専門性の高い人材で月80万〜150万円、生成AI・SRE・機械学習などの専門領域で月150万〜250万円です。
エージェント経由では、20〜30%程度の手数料が加わる場合があります(出典:ripla「外部開発チーム構築の見積相場や費用/コスト/値段について」、公開目安)。
個人増員は小さく始めやすい一方で、業務知識が一人に集中しがちです。休暇や契約終了で作業が止まらないよう、ドキュメントとレビュー体制も見積もりに含めます。
ラボ型開発で継続的な改善をチームに任せる場合
ラボ型が合うかは、体制、月額固定費、発注側の関与で判断します。
- 体制:発注企業専用のチームを月額で確保
- 契約の特徴:月額で継続的にチームを確保する契約
- 発注側の役割:優先順位付けとスプリント計画への参加
秋霜堂の掲載例では、国内3〜5名が月200万〜500万円、国内3名が月200万〜280万円、5名が月320万〜450万円です(出典:秋霜堂、2026年更新)。同じチームがプロダクトの理解を積み上げられるため、仕様変更や運用改善を続ける案件と相性が良いです。
タスクが少ない月も固定費は発生します。そのため、PM・QAの有無、仕様変更の扱い、交代時の知識継承を事前に確かめておく必要があります。
DCRの公開記事では、財務会計パッケージの人材不足に対する事例が紹介されています。5〜6名のオフショアラボから始め、協業開始後に5ラボ・計26名へ拡大しました(2026年3月時点)。
この事例では、同じチームが既存製品の改修、UI/UX刷新、周辺システム拡張を担っています。ベンダーによる紹介なので成果は一般化せず、長期契約の体制設計の参考として扱います。
請負・オフショアの選び方(要件の確定度と管理力)
請負とオフショアは、要件の確定度と、管理に必要な費用を含めて比べます。
- 請負:成果物と納期が固まった機能開発
- 仕様変更:追加見積もりの条件を事前に合意
- オフショア:単価に加えて調整費用も含める
請負の公開目安は、500万円から1億円超の一括見積もりとなるケースもあります。案件規模や責任範囲による差が大きく、準委任より15〜30%程度高くなる傾向が示される場合もあります(出典:ripla、公開目安)。
オフショアは、国内より単価を下げられる可能性があります。ただし、ブリッジSEと日本側PMの配置が必要になります。時差への対応、レビュー、セキュリティ確認も欠かせません。
2026年の掲載目安は、ベトナムのプログラマーが月30万〜40万円、シニアが月45万〜55万円、ブリッジSEが月55万〜65万円です(出典:秋霜堂、2026年更新)。
要件が固まった範囲は請負とし、変更が多い部分は追加見積もりの条件を先に決めておきます。オフショアの比較では、翻訳や調整を含めた総額で見ます。
開発リソース不足の見積費用の内訳

見積書では合計額だけでなく、各作業がどの役割に割り当てられているかも見ます。PMやQAが別計上になっていると、開発者の稼働費が安く見えても、TCOは上がります。
人件費の計算(役割・稼働率・期間)
基本の計算は、役割別の人月単価に人数と稼働月数を掛けるものです。国内3名体制を6カ月確保する例では、公開レンジの月200万〜280万円をもとに、1,200万〜1,680万円と試算できます。
これは秋霜堂の3名体制の公開目安を単純換算したもので、個別案件の見積額を示すものではありません。稼働率が50%か100%か、PMが週1回か毎日かによっても、金額は変わります。
見積依頼では、人数と役割に加えて、月の稼働時間か稼働率を明記してもらいます。さらに、最低契約期間や休暇時の代替、レビュー担当も書いてもらうと、各社の見積りを同じ前提で比べられます。
立ち上げ・管理・ブリッジの別枠費用
立ち上げや管理の見積もりでは、必要な準備と費用の項目を先に押さえます。
- 初期準備:資料、環境構築、設計説明、初回レビュー
- 国内間接費:要件すり合わせなどの社内外調整
- 海外連携:ブリッジSEによる言語・業務の調整
新しいメンバーが業務の流れや既存コードを理解するまでには、時間がかかります。開発環境や用語を覚えるのにも、相応の期間が要ります。ラボ型は立ち上がりに1〜2カ月程度かかり、初期の2〜3週間は密な連絡が必要だという公開目安があります(出典:秋霜堂、2026年更新)。
リサーチノートの公開目安では、立ち上げワークショップが50万〜150万円、共通ドキュメント整備が20万〜50万円です。国内の要件すり合わせなどの間接費は、月30万〜60万円とされています。
オフショアのブリッジSEは、月50万〜100万円となる場合があります。いずれも一律の市場価格ではなく、案件条件によって加わる参考レンジです。
終了時の引き継ぎとナレッジ移管の費用
移管では、引き継ぐ情報と移管に充てる期間の両方を予算に組み込みます。
- 移管する情報:構成、環境、運用、障害、判断背景、未解決課題
- 移管期間:契約期間内に移管の時間を確保する
ソースコードの受領に加えて、上に挙げた情報を社内へ移します。引き継いだ人が実際に修正できる状態かどうかも、あわせて確かめます。
12カ月契約の期間の10〜15%相当を移管に充てるという考え方がありますが、これは法定費用や一律の相場ではありません(出典:ripla「外部開発チーム構築の見積相場や費用/コスト/値段について」、TCO試算モデル)。毎スプリントの記録と最後の移管期間を予算に入れておくと、終了直前に慌てて始めるより、切り替え時のリスクを下げられます。
期間別の開発リソース不足の費用試算

予算に落とし込むには、必要な体制と期間を先に決めます。ここで示すのは、公開レンジを単純に掛け合わせた推定例で、開発規模や契約条件によって変動します。稟議では、相場を確定額と見せず、目指す成果に必要な体制と期間の仮置きとして説明します。
3カ月の短期増員と小さな検証
SESを1名、3カ月確保する公開目安は180万〜450万円です。初期の業務説明、環境構築、社内レビューの費用は別に加えます。ラボ型で3名を3カ月確保する場合、国内は月200万〜280万円の公開目安から600万〜840万円、オフショアの3名なら390万〜570万円が単純換算の参考レンジです(出典:秋霜堂、2026年更新)。
成果はコード量で測らず、優先機能のリリースや障害残件の削減、技術調査の完了など、測れる形で決めます。3カ月後に継続するか内製へ戻すかを判断するため、開始前に成功条件を決めておきます。
6カ月の外部チームと継続開発の区切り
国内ラボ型でエンジニア2名とPM1名を6カ月確保する例では、月200万〜280万円の公開レンジをもとに、1,200万〜1,680万円と試算できます。初期ワークショップ(50万〜150万円)やドキュメント整備(20万〜50万円)に、社内POやレビューの工数を加えると、発注先への月額だけでは総額を表せません。
この期間があれば、要件定義から開発、テスト、安定稼働までを経験でき、生産性と品質も確かめられます。プロダクト理解に1〜2カ月かかるという公開目安も踏まえると、初月から全速力を求めない設計が現実的です。
12カ月契約の予算(移管と内製化を含む)
継続的な機能追加や運用改善には、12カ月契約が選択肢になります。3名体制を月200万〜280万円で12カ月確保する単純試算は、2,400万〜3,360万円です。
契約期間の10〜15%相当、つまり1.2〜1.8カ月分を移管に充てる考え方もあります。その場合も、契約中から段階的に引き継いでおくと、終了月の負荷を抑えられます。
長期契約では月額に加えて、役割変更や稼働縮小、増員の扱いを決めておきます。交代時の引き継ぎと成果測定も、あわせて取り決めます。半年ごとに、続けるか縮小するか、内製化するか他社へ切り替えるかを判定し、固定費が惰性で続くのを防ぎます。
開発リソース不足の価格を変える主な要因
同じ人数でも、開発の難しさや発注側と受注側の責任分担によって、金額は変わります。価格を抑えたいときは、単価の値引きだけに頼らず、変動要因そのものを調整します。
機能範囲と必要スキル
機能範囲と必要スキルを分けて見積もると、金額差の理由が見えてきます。
- 機能範囲:新規画面か、連携を含む基幹機能か
- 専門スキル:AIやSREなどの知識が必要か
- 要件の確度:未確定部分をリスク枠として扱うか
決済や個人情報を扱う基幹機能では、設計レビューやテストの内容が変わります。権限管理や外部連携を含む場合は、その扱いも変わります。AIやSREなどの専門人材は、単価が高くても、障害や手戻りが減れば総額が下がる可能性があります。
要件が曖昧なままだと、後から調査や再設計、追加テストが生じがちです。そのため、対象機能と対象外を分けて整理しておきます。既存システムとの接続、非機能要件、受入条件も、あらかじめ書き出しておきます。
未確定の部分をリスク枠として別に示してもらうと、価格を並べて比べられます。
契約期間と責任範囲
短期のSESは柔軟ですが、毎回チームを探して説明する初期費用がかかります。ラボ型は月額を固定しやすい一方、タスクが少ない月も支払いが続きます。
請負は、完成責任を明確にしやすい反面、仕様変更が追加費用になりやすい契約です。見積では、成果物の完成責任と不具合対応の範囲、仕様変更の単価を確かめます。更新や交代、最低契約期間の扱いも、あわせて見ておきます。
責任範囲まで含む見積と、作業時間だけを確保する見積では、金額が同じでも比べる前提が異なります。
品質・セキュリティ・コミュニケーションの費用
品質・セキュリティの工程と、遠隔チームの調整に必要な作業も、見積もりに含めます。
- 品質・安全:設計、確認、監視、試験、訓練
- 遠隔連携:ブリッジ、議事録、翻訳、非同期の仕様管理
個人情報を扱うシステムや高可用性のサービスでは、権限設計や脆弱性確認が欠かせません。さらに、監視設計、負荷試験、障害訓練も必要になります。工程を削ると、納品直後の障害や運用費の増加につながる可能性があります。
2026年の費用解説でも、ブリッジや日本側PMを含めた総額で判断する考え方が示されています(出典:GXO「オフショア開発 費用相場2026」、2026年)。社内の調整工数が増えると、実質的なコスト削減にならない場合があります。
開発リソース不足のコストを抑えるポイント
コストを最適化するには、最安の人材を選ぶだけでは足りません。コストを抑える際は、単価の安さに加えて、開発量や納期を見ます。そのうえで、品質、知識の蓄積、契約終了時の切り替えやすさも判断材料にし、不要な作業と手戻りを減らします。
低優先度の開発の見直しとコア領域への集中
優先するのは、売上や顧客継続に直結する仕事です。法令対応や障害防止に直結する仕事も、あわせて優先します。低優先度の機能や会議を減らすと、外部へ依頼する人月を抑えられます。
JUASの企業IT動向調査2025では、人材不足への対応策として既存社員のスキルアップが挙げられる一方、時間の捻出や実践の場が課題とされています(出典:JUAS「企業IT動向調査2025」、2025年)。
個別の依頼をそのまま開発バックログに入れず、事業への影響と緊急度で整理します。社内に優先順位を決める人を置いておくと、判断待ちや作り直しの費用を減らせます。
小さな有償トライアルによる相性と品質の確認
有償トライアルは、範囲を絞って相性や成果を確認する機会です。その結果を判断に使うには、始める前の準備と、走らせている間の記録が欠かせません。
- 期間・評価:3カ月程度で品質や理解度を確認
- 対象業務:機能改修、テスト自動化、技術調査
- 社内準備:PO、アクセス権限、サンプルデータ、レビュー担当、受入条件
- 進捗記録:週次報告、課題、次週計画、残課題
まずは小さく試し、コード品質、連絡、レビュー速度、既存システムの理解度を見ます。12カ月・大人数の契約は、その結果を見てから決めます。
成果を評価しやすい仕事を選ぶと、トライアルの結果を判断に使いやすくなります。トライアルであっても、丸投げにはせず、発注側の関与が必要です。進捗を記録しておくと、継続判断に使える情報が残ります。
単価の安さに頼らないTCOの比較
TCOで比べるときは、発注先への費用と社内負担を同じ形式で整理します。
- 発注先費用:支払額と追加費用の条件
- 社内負担:管理工数や採用・教育の機会費用
- 一時費用:初期準備と契約終了時の移管
社内負担には、POの会議やコードレビュー、受入テストが含まれます。セキュリティ審査も、あわせて加えます。
候補会社ごとに同じ基準で並べれば、単価は高くても総額では有利になる場合があります。数字が公開目安か個別条件の推定かも明記しておくと、社内説明での誤解を防げます。
短期は外部チームで納期を守り、中長期は社員のアップスキリングと文書整備で、外部への依存度を下げる進め方もあります。Linux Foundationの2026年レポートも、社内のアップスキリングを人材ギャップへの重要な対応として挙げています(出典:Linux Foundation、2026年)。
開発リソース不足の見積もりを依頼するときのポイント
見積の精度は、発注側が渡す情報の質に左右されます。RFPは完璧でなくても構わないので、まずは目的と優先機能、現状の体制を伝えます。さらに、期限や予算上限、外部へ任せたい範囲も示します。
未確定の点も、あらかじめ明らかにしておきます。
要件・体制・受入条件をまとめた見積依頼書
見積依頼書は、各社が同じ前提で見積もれるように作ります。要件と担当範囲、受入条件を一つの資料にまとめます。
- 開発の前提:背景、目的、対象ユーザー、希望時期
- システム要件:対象・対象外機能、既存構成、技術、セキュリティ
- 体制と受入:社内外の担当範囲と確認できる完了条件
運用体制も資料に書いておきます。PMと設計については、社内に残す範囲と外部へ任せる範囲を分けて明示します。実装、QA、インフラも、社内と外部のどちらが受け持つかを一つずつ区分します。
受入条件は、確認できる状態で書きます。「開発完了」のような表現では、確認が難しいためです。
たとえば、主要シナリオのテスト合格や性能要件を示します。障害対応手順や文書納品、担当者への説明完了も書き込みます。
未確定の要件は、調査・仮説検証フェーズとして別に見積もると、請負と準委任を使い分けやすくなります。
複数社の同じ条件での比較
候補会社には同じ資料を渡し、提示内容をそろえてもらいます。役割別の人数と単価、稼働率、最低期間を示してもらうのが基本です。さらに、立ち上げ費用とPM・QA・ブリッジの有無も、同じ形式で回答してもらいます。
追加料金と契約終了時の引き継ぎ条件も確かめます。比べるときは、同じ成果に必要な体制が揃っているかを基準にします。
技術実績に加えて、継続改善や既存システムの保守、要件変更への対応実績を確かめます。セキュリティや交代時の引き継ぎ実績も、あわせて聞いておくとよいです。可能であれば担当予定者と面談し、質問への回答ぶりや不明点への向き合い方も見ておきます。
契約前の責任分担とリスク対応
社内POの決定事項と外部PMの管理範囲を、RACIで整理します。設計レビュー担当と受入承認者も、同じ表に入れておきます。
仕様変更や納期遅延、品質不良への対応を決めておきます。あわせて、情報漏えいや交代、災害・停止時の連絡経路と対応責任も定めます。
準委任やラボ型は作業を遂行する契約で、請負のような成果物の完成責任とは性質が異なります。そのため、成果の測定方法や品質基準、未達時の改善も、契約名とは別に合意しておきます。責任と予算が釣り合う体制を選べば、管理しきれない安価な発注を避けられます。
よくある質問(FAQ)
開発リソース不足の費用を検討するときによく寄せられる疑問に、回答します。公開相場は参考レンジなので、自社の体制と要件に当てはめて確かめます。
開発リソース不足を外注すると月いくらかかりますか?
公開目安では、SESが1人あたり月60万〜150万円、ラボ型が3〜5名で月200万〜500万円です。ただし、PM・QAや立ち上げの費用が含まれるかどうかで、総額は変わります。ブリッジや社内管理、移管の費用も、含まれるかを確かめます。
月額の単価だけでなく、役割別の内訳も見ておきます。
予算が限られている場合は何から外注すべきですか?
期限が明確で、社内の事業判断を必要としない実装、テスト、技術調査から切り出す方法があります。コアな仕様決定、顧客理解、優先順位付けは社内に残し、外部には受入条件を示します。
短期の専門スキル補充ならSES、継続改善なら小さなラボ型を比較します。
オフショア開発なら必ず安くなりますか?
必ず安くなるとは限りません。現地の単価が低くても、ブリッジSEや日本側PMの費用が加わる場合があります。さらに、時差対応や翻訳にも、費用や社内工数がかかることがあります。
レビューやセキュリティ確認、移管にも、同様の負担が生じます。機密性や緊急対応が重要な案件では、国内チームの方がTCOとリスクのバランスで有利なこともあります。
開発リソース不足は採用と外注のどちらで解決すべきですか?
短期の納期や専門スキル不足は外部人材で補い、中長期の再発防止は採用・育成・業務整理で進める方法があります。
IIJの2025年調査では、回答者の約8割が人材不足を実感しています。Linux Foundationの2026年レポートも、社内のアップスキリングを重要な対応として挙げています(出典:IIJ「企業の人材に関する実態調査アンケート結果」、2025年/Linux Foundation、2026年)。
どちらか一方に固定せず、3カ月・6カ月ごとに見直します。
まとめ:TCOで見る開発リソース不足の費用
公開目安はSESが月60万〜150万円/人、ラボ型が3〜5名で月200万〜500万円です。国内かオフショアか、役割や契約期間、請負か準委任かによって幅があります。そのため、確定予算とは分けて考えます。
人件費・管理費・移管費をまとめたTCO
見積では人月費用に加えて、立ち上げや要件整理を含めます。PM・QAやブリッジの費用も、同じ表で扱います。さらに、社内レビューやセキュリティ、終了時の移管も忘れず入れます。
公開目安か個別条件の推定かも、数字ごとに明記します。
優先順位と責任分担の決定と見積依頼
バックログを整理し、社内に残す判断と外部へ任せる作業を分けます。3カ月の試行、6カ月の継続チーム、12カ月の内製化を含む計画など、複数の期間で見積もりを依頼します。
価格だけでなく、納期や品質、知識の蓄積も比べます。終了時の切り替えやすさまで見ておくと、一時的な増員で終わらせない判断につながります。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
