個人事業主から中小企業まで、ネットショップの立ち上げにおいて「スピード」と「コスト効率」を重視する声が高まる中、ローコード・ノーコードツールを活用したECサイト構築が急速に浸透しています。特にShopify、BASE、STORESといった代表的なサービスは、専門的な開発知識がなくても高品質なネットショップを短期間で開設できることから、多くの支持を集めています。本記事では、これら主要ツールの特徴を比較しながら、目的や事業規模に応じた最適な選び方を徹底解説します。
本テーマに関する全体ガイドは、以下の記事をご覧ください。
▼全体ガイドの記事
・EC/越境EC開発の完全ガイド
なぜローコード/ノーコードがEC構築に適しているのか?

まずは、ローコード/ノーコードがECサイトにおいて注目される理由を押さえておきましょう。従来のスクラッチ開発に比べて、以下のような利点が挙げられます。
初期コストとスピードの圧倒的な優位性
サーバー構築やフロントエンド開発が不要なため、導入スピードが非常に早く、数時間〜数日でオンラインストアを公開することも可能です。初期投資も抑えられるため、スモールスタートにも最適です。
開発知識不要で誰でも運用できる
HTMLやCSSの知識がなくても、直感的な操作で商品登録やデザイン設定ができ、運用コストを社内で内製化しやすいのも魅力です。
拡張性と連携機能の充実
各ツールには拡張アプリやAPI連携が充実しており、売上が伸びた後の機能追加や業務連携にも柔軟に対応できます。
代表的なローコード/ノーコードECツールの紹介

本記事では、現在国内で特に利用者が多く注目度の高い以下の3つのツールを取り上げて比較します。
・Shopify(ショッピファイ)
・BASE(ベイス)
・STORES(ストアーズ)
それぞれに異なる強みがあるため、特徴と活用シーンを明確にしておくことが選定のカギとなります。

Shopifyの特徴とおすすめポイント

Shopifyはカナダ発のグローバルなECプラットフォームで、世界175カ国以上、数百万のストアで採用されている実績があります。日本でも中規模〜大規模ビジネスの中心的な選択肢として注目されています。
Shopifyの主な特徴
・圧倒的なカスタマイズ性(Liquidという独自テンプレート言語を使用)
・世界標準の越境EC対応(多言語・多通貨・海外決済に強い)
・アプリマーケットの充実(拡張性が高く、分析・SNS連携なども簡単)
・自社ドメイン運用が基本、ブランディング重視に適している
こんな人・企業におすすめ
・海外販売を視野に入れたブランド運営をしたい
・自社でエンジニアやデザイナーの支援を受けられる
・拡張性とマーケティング連携を重視する
Shopifyは自由度が高い一方で、テーマの細かい調整やアプリ導入にはある程度のWebリテラシーが求められるため、中級者以上向けのツールといえるでしょう。
BASEの特徴とおすすめポイント

BASEは「誰でもかんたんにネットショップをつくれる」をコンセプトに、特に個人事業主や副業層に広く使われている純国産サービスです。審査なしで即日開設できる手軽さが魅力です。
BASEの主な特徴
・初期費用・月額固定費が無料(決済手数料のみ発生)
・テンプレートを選ぶだけで開設可能、専門知識が不要
・販促支援ツールが豊富(Instagram連携、クーポン、メルマガなど)
・管理画面が非常にシンプルで初心者向け
こんな人・企業におすすめ
・個人でアクセサリーやハンドメイド商品を販売したい
・副業・お試しでオンライン販売を始めたい
・制作・運営の手間を最小限に抑えたい
BASEは「無料で始められる」ことに加えて、運営サポートの情報も充実しており、EC初心者にとっては最も敷居が低い選択肢といえるでしょう。
STORESの特徴とおすすめポイント

STORESは、ネットショップ機能に加え、店舗予約やPOSレジなどオムニチャネル対応を強化しているのが特徴のサービスです。シンプルなUIながら機能は幅広く、国内小規模事業者に根強い人気があります。
STORESの主な特徴
・デザインテンプレートが豊富で、ノーコードでもおしゃれに仕上がる
・店舗販売とEC販売の両方に対応できる(POS・予約・キャッシュレス対応)
・定期販売やダウンロード販売にも対応
・サブスク型販売(定期便・会員販売)もスムーズに導入可能
こんな人・企業におすすめ
・実店舗とネットを両立したいスモールビジネス
・店舗のサービス(予約制など)をECと連携させたい
・サブスク販売や定期便を構築したい
STORESは、Webに不慣れな人でも手を動かしやすく、シンプルかつ多機能なバランスの良さが評価されています。
選定時に見るべき比較ポイント

各ツールを選ぶ際には、以下の観点を中心に比較検討すると、自社のニーズとミスマッチを防ぐことができます。
初期費用・ランニングコスト
・Shopify:月額3,000円〜(+アプリ課金・テーマ費用など)
・BASE:月額無料、販売時に決済手数料が発生(約6.6%)
・STORES:無料プランあり、有料は月額2,980円〜(決済手数料は3.6%〜)
目的が「とにかく低コスト」ならBASEやSTORES、機能・拡張性重視ならShopifyが優位になります。
決済手段と手数料
国内ユーザーを対象とするなら、コンビニ・PayPay・後払いなどの対応状況も要確認です。売上が上がるほど手数料の影響は大きいため、料金体系は初期段階でしっかり理解しておきましょう。
デザインとブランド表現力
テンプレートの自由度や、独自ドメイン・ロゴ設定など、自社ブランドの世界観をどこまで反映できるかも重要です。Shopifyは最も自由度が高く、STORESはテンプレート美重視、BASEは手軽さに特化しています。
拡張性と外部連携
・Shopify:アプリストアが充実し、分析・物流・SNS連携が強い
・BASE:基本機能中心で、外部連携は限定的
・STORES:POS・予約・サブスク機能など独自連携が豊富
成長後の拡張性や、既存業務との連携を考えると、ShopifyやSTORESに優位性があります。
まとめ
ローコード/ノーコードのEC構築ツールは、年々進化し続けており、それぞれの特徴を活かせば、ビジネスの成長段階に応じた柔軟なネットショップ運営が可能になります。
・「とにかく簡単に安く始めたい」 → BASE
・「実店舗と連携して効率的に売りたい」 → STORES
・「拡張性重視で世界を視野に入れたい」 → Shopify
重要なのは、自社のフェーズ、販売スタイル、ターゲット顧客に合わせた選定です。初期段階では無理に高機能を追わず、必要な機能を着実に揃えることが、長期的な成功への近道となります。
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