Flutter開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

Flutter開発は、企画・要件定義、設計・開発、テストの3フェーズで進めると管理しやすくなります。Flutterは複数のOSを一つの体制で進めたい案件に向いており、BMW、トヨタ、楽天、メルカリも採用しています。

特徴から費用、見積もりの見方まで順に説明します。詳しい全体像は、次のガイドで確認できます。

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・Flutter開発の完全ガイド

Flutter開発の全体像

Flutterの共通コードからiOS、Android、Web、デスクトップアプリへ展開する関係を示した図
1つの基盤から複数の環境へ枝分かれします。

Flutterは2018年にGoogleが正式リリースしたUIツールキットです。Dartで書いたコードから、iOSとAndroidのアプリを作れます。さらに、WindowsやmacOS、Linuxのデスクトップ向けアプリも作れます。

2025年時点でGitHubのスター数は167,000を超えます。Flutter製アプリは、Google Play StoreとApple App Storeで100万本以上です。なお、Flutter 3系以降はWebとデスクトップも実用域に入りました。

Flutterの特徴と強み

Flutterの強みは、共通コード、開発速度、描画性能の3点にあります。

  • 共通化:コードの80〜95%を複数のOSで使い回せます。
  • 開発速度:Hot Reloadで変更を数秒以内に確認できる。
  • 描画:SkiaとImpellerにより、60fps以上を目指せる。

ネイティブ開発と比べると、期間を30〜50%短縮できる場合があります。また、React Nativeと違い、Skia/ImpellerでGPUへ直接描画します。

AOT(Ahead-Of-Time)で動き、JavaScriptブリッジには依存しません。さらに、pub.devには40,000以上のパッケージがあります。

iOSとAndroidのUIは、Material DesignとCupertinoを使い分けます。また、カメラやGPS、Bluetoothといった端末機能も実装できます。決済やプッシュ通知にも対応できます。

Flutterが選ばれるユースケース

Flutterは、BtoCやEC、フィンテック、業務、IoTといった分野に向いています。

  • BtoC・EC:iOSとAndroidに同時に展開できます。
  • 金融:Google PayやNubankといった事例があります。
  • 業務・IoT:端末や車載UIにも使えます。

たとえば、Alibaba GroupのXianyuは2億人以上にサービスを提供しています。また、Embedded対応はトヨタの車載システムにも使われています。

ポイント

複数のOSを一つのコードで進めたい案件や、Webやデスクトップまで含めたい案件では、Flutterが候補になります。判断の目安は、対象OSの数と、カメラやGPSなど端末機能を使うかどうかです。

Flutter開発の具体的な進め方

Flutter開発を企画・要件定義、UI/UX設計・開発、テスト・リリースの3フェーズに分けた図
工程を三つに分けると、各段階の検討事項を整理できます。

Flutter開発の進め方は、企画・要件定義、UI/UX設計・開発、テスト・リリースの3フェーズに分かれます。フェーズごとに決めることを押さえておくと、全体の流れをつかみやすくなります。

企画・要件定義フェーズ

最初に、発注側が目的と対象者を整理し、そのうえでFlutterを選ぶ理由を決めます。

  • 目標:MAU5万人や営業担当者200名のように数値で表す。
  • 対象OS:iOS、Android、Webのどれを優先するか。
  • 機能:GPS、Bluetooth、認証、通知を一覧にする。

要件定義にかける期間の目安は、小規模で2〜3週間、中規模以上で4〜8週間です。

目標には、MVPの形で示すものや、日報時間を1日30分から5分へ短縮するものも使えます。

体制としては、小規模で1名から、中規模で1〜2名のFlutter担当を置く場合があります。また、公開時期を3ヶ月と置く例や、コードの確認を1回行う運用もあります。

UI/UX設計・開発フェーズ

設計は、UI/UX、アーキテクチャ、バックエンドの3つに分けて考えます。

  • UI/UX:Figma、Adobe XD、Material Designを使う。
  • 状態管理:Provider、Riverpod、BLoC、GetXの比較。
  • 基盤:Firebase、Supabase、REST APIのどれを選ぶか。

MVVMやクリーンアーキテクチャで保守性を確保します。

開発は2週間のスプリントで進め、期間は2〜3ヶ月から6〜12ヶ月です。なお、Flutter 3.10ではレンダリングの改善を確認しており、開発期間は3〜6ヶ月も見込みます。

テスト・リリースフェーズ

テストは、Unit Test、Widget Test、Integration Testの順に段階を追って行います。

  • 品質:ロジックは80%以上、UIは60%以上が目標。
  • 申請:Apple App Storeは1〜3日、Google Play Storeは数時間〜1日です。
  • 運用:Crashlytics、Sentry、Analyticsを使う。

Codemagic、Bitrise、GitHub ActionsでCI/CDを組みます。CIでは、App Store ConnectとGoogle Play Developer Consoleを確認します。さらに、Apple Developer Programの登録と、2つのストアの申請も管理します。

ほかの候補として、Firebase CrashlyticsやFirebase Analytics、Mixpanel、Shorebirdもあります。パッケージ選定では、Flutter FavoritesとFavoritesの有無も見ます。

バックエンドは、Firebase AuthenticationとCloud Firestoreを組み合わせます。選択肢には、Cloud Functions、Cloud Messaging、API/GraphQL、AWS、GCPもあります。

利用者が10万を超える場合は、費用と性能も確認します。UI部分では、改善点を1つずつ確かめていきます。

ネイティブ言語のSwift、Kotlin、Swift/Kotlinにも触れます。

SNS、MAU、OTA、CodePushといった用語も、ここで取り上げます。

ポイント

各フェーズで決めることを先に書き出しておくと、発注先との認識をそろえやすくなります。要件定義にかける期間を規模に合わせて早めに決めることも、見通しを立てる材料になります。

費用相場とコストの内訳

小規模300万〜800万円、中規模800万〜2,500万円、大規模2,500万〜8,000万円のFlutter開発費を並べた図
規模が上がるにつれて、費用レンジも段階的に広がります。

費用は、人件費、工数、クラウド、ストア、保守に分けて見ると整理しやすくなります。

人件費と工数の目安

Flutterエンジニアの人件費は、月70万〜140万円が目安です。

  • 小規模:2〜3名で、300万〜800万円。
  • 中規模:4〜5名で、800万〜2,500万円。
  • 大規模:6〜12ヶ月で、2,500万〜8,000万円。

このほか、バックエンドは月70万〜130万円、デザイナーは月60万〜110万円です。PMは月80万〜140万円で、工数を40〜60%削減できる場合があります。

ランニングコストと運用費用

FirebaseはSparkからBlazeへ移行し、利用量に応じて費用が変わります。

  • Firebase:月1万〜5万円から、月5万〜20万円へ。
  • 自前基盤:サーバーは月3万〜15万円、DBは月1万〜8万円です。
  • ストア:99ドル、25ドル、約15,000円、約3,700円。

保守費は月15万〜60万円が目安で、小規模全体では月20万〜40万円です。中規模全体は月40万〜100万円で、Flutterも年に数回更新されます。

ポイント

金額の幅は規模で大きく変わるため、社内で想定する規模を先に決めておくと、見積もりを比べやすくなります。初期費用に加えて、保守や運用の費用も含めて見ると判断しやすくなります。

見積もりを取る際のポイント

見積もりは、要件をそろえたうえで、3社以上を同じ条件で比べます。

要件の明確化と仕様書の準備

仕様書では、OS、画面、ネイティブ機能、基盤、外部連携の条件をそろえます。

  • 画面:画面数と遷移図を用意する。
  • 機能:カメラ、GPS、通知、認証の明記。
  • 基盤:Firebaseか自前APIかの決定。

RFPには、目的、ユーザー、優先度、性能、セキュリティを記載します。

複数社比較と発注先の選定基準

比較では、Flutterの実績とバックエンドへの対応力の両方を見ます。

  • 実績:Flutterの事例を2〜3件以上確認する。
  • 公開経験:App StoreとGoogle Play Storeでの公開実績。
  • 基盤力:Firebase、AWS Amplify、APIの提案力を見る。

発注先のPlatform Channelと公式パッケージの経験も確認します。

注意すべきリスクと対策

注意すべきリスクは、OS対応、パッケージ、アプリ容量の3点です。

  • OS対応:Platform Channelの追加工数を見込んでおく。
  • パッケージ:likes、更新日、Favoriteの確認。
  • 容量:iOSは約15MB、Androidは約10MBの水準から確認する。

pub.devには40,000以上のパッケージがあります。ただし、保守状況には差があります。また、リスクに備えて全体の10〜15%程度をバッファーに含めます。

ポイント

見積もりは、仕様書で条件をそろえたうえで比べるのが判断の目安です。実績と基盤の対応力、リスクへの備えも併せて見ます。

まとめ

Flutterは、共通コードでiOS、Android、Web、デスクトップに対応できます。

  • 費用:小規模で300万〜800万円、中規模で800万〜2,500万円が目安。
  • 進行:要件、設計、テストの3フェーズ。
  • 選定:要件、比較、リスクの確認。

投資判断では、初期費用だけでなく、運用費を含むTCOで見ます。

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会社紹介

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また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。