健康管理アプリの開発費は、記録項目の数だけでは決まりません。端末からのデータ取得、同意の管理、運用で扱う情報の範囲によって変わります。生活記録アプリの税抜の試算例では、開発費は680万円、公開後の保守は年288万円になります。
掲載する金額は市場相場や料金表ではなく、発注範囲を考えるための仮定です。
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見積もり前の決定事項
記録支援と医療目的の区別
歩数や体重を振り返るサービスと、疾病の診断・治療を目的とするサービスでは、検討すべき事項が異なります。名称だけで同じ案件として見積もると、必要な検討が抜けるおそれがあります。そのため、目的ごとに分けて見積もります。
企画書には、利用者に約束する価値を具体的に書いておきます。次の3点を確認すると、目的の違いが見えやすくなります。
- 利用目的:生活習慣の振り返りか、医療上の判断の支援か。
- 表示内容:記録のグラフか、疾病に関する判定や推奨か。
- 利用場面:本人だけで使うか、専門職による支援につなげるか。
医療機器に当たるかどうかは、目的やリスクを踏まえて確かめる必要があります。判断に迷う場合は、PMDAのプログラム医療機器案内を参照し、必要なら相談の工程を設けます。
初回公開の範囲の絞り込み
最初から食事、睡眠、運動、服薬をすべて扱うと、入力画面だけでなく単位や修正方法も増えます。そこで、継続して記録する対象を一つに絞ると、検証する仮説が明確になります。
たとえば、体重の手入力と週次グラフから始め、機器連携は利用状況を見て追加する進め方があります。後から連携する予定があるなら、記録の取得元を保存する設計だけは先に開発会社と相談しておきます。
開発費の工程別の内訳

手入力中心の計算例
以下は、スマートフォン向けの生活記録アプリと簡易管理画面を作る場合の仮定です。1人日を8時間、単価を8万円とし、税込と税抜の混在を避けるため、税抜で計算します。
試算では、担当作業を三つに分けて金額を出しています。
- 要件整理・画面設計:20人日で160万円。記録から退会までの動線を含みます。
- アプリ・サーバー実装:45人日で360万円。ログイン、記録、グラフの実装です。
- 試験・公開準備:20人日で160万円。権限、削除、実機での動作確認です。
三つの工程を合わせると、85人日×8万円で680万円になります。ただし、これは開発会社の見積額ではなく、工数を説明するための計算例です。実際の人数や期間は、工程の依存関係によって変わります。
計算に含めない項目
上の例は、体重の手入力、本人向けの閲覧、通知設定、管理者による問い合わせ対応を想定しています。一方で、健康指導の人的サービスや有料会員の決済は含めていません。
別途確認が必要な費用には、端末連携、既存データの移行、医療目的に関する調査があります。さらに、ストア登録やクラウド利用、外部専門家による確認も、担当範囲を明記して見積もりに積み上げます。
予備費を置く場合も、何となく上乗せするのではなく、未確定の端末検証や仕様変更を並べ、使う条件と残った額の扱いを決めておきます。
端末連携と同意管理で増える作業

取得後の整合性までの見積もり
歩数を取り込む場合、接続できた時点では完了ではありません。記録の重複や過去データの再取得、タイムゾーンの変更まで含めて、日別の集計ルールを決めておく必要があります。
AppleはHealthKitのアクセス許可を案内しています。一方、AndroidではHealth Connectのデータ型ごとに権限を確認できます。
見積書では、連携に伴う追加工程を別の項目として分けてもらいます。
- 接続仕様:取得する項目、対象OS、対応端末の定義。
- 整合性処理:取得元の優先順位と、重複記録の扱いの決定。
- 例外試験:許可の拒否や撤回、データ未取得時の表示の検証。
同意画面の外側で発生する作業
利用目的の説明を表示するだけでは足りず、どの説明に同意したかを記録する設計も検討が必要です。さらに、取得を止めた後に保存済みの記録をどう扱うかも、別に決めておく事項です。
職場向けサービスでは、本人の詳細な記録と管理者向けの集計を分けて考えます。誰がどの情報を見るかを先に決めておけば、後から権限を作り直す手間を避けられます。
公開後の維持費の確保

固定作業と利用量に応じる費用の区分
クラウド費用は、登録者数だけでは見積もれません。保存する記録の頻度や保持期間、画像の有無、集計の回数を開発会社に示す必要があります。
運用予算は、性質の違う支出ごとに分けて確認します。
- 定期対応:OS更新の確認、依存ライブラリの更新、監視。
- 利用量課金:保存容量、通信量、通知などの条件の確認。
- 個別対応:不具合調査、データ修正、改善開発の単価の取り決め。
たとえば、月3人日の保守枠を同じ単価8万円で置くと、月24万円、年288万円になります。ただし、この仮定にクラウド費や追加開発は含まれず、対応時間と作業内容の合意が必要です。
安さと継続利用の条件
初期費用を抑えようとして通知設定や入力の修正を省くと、日々の使いにくさが残ります。そのため、利用者が記録を続けられる動線は、削減を決める前に試作品で確かめておきます。
相見積もりでは、同じ機能一覧と試験条件を各社に渡します。差額が出たときは、担当者の経験だけでなく、例外処理、運用の引き継ぎ、保証範囲の差を確認します。
健康管理アプリの予算の固め方
まず、利用目的、記録対象、連携先、閲覧者を一枚にまとめます。そのうえで、開発費、未確定項目、維持費を分け、条件をそろえて見積もりを取ります。
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株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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