Laravel開発の完全ガイド

Laravel開発の成功には、要件の具体化と、費用・体制・運用の一貫した設計が鍵です。Laravelは PHPフレームワークの中でも人気が高く、2024年のStack Overflow Developer Surveyでも、最も利用されているものとして挙げられました。工程や会社選びから費用、発注まで、関連記事もまとめています。

企業の担当者、エンジニア、プロジェクトマネージャーが計画を立てる際にご活用ください。

Laravel開発の進め方・工程・手順

Laravel開発の要件定義・企画、設計・開発、テスト・リリースの3フェーズを順に示す図解。
要件を固めてから、設計・実装とテストへ進みます。

Laravel開発でも、要件定義から設計、実装、テストへと進む流れは、一般的なWebシステム開発と共通しています。ただし、各工程でLaravelの機能や開発体制を適切に選んでおくと、手戻りを抑えやすくなります。

開発の3つの主要フェーズ

開発は「要件定義・企画フェーズ」「設計・開発フェーズ」「テスト・リリースフェーズ」の3つに分かれ、作業の中身もフェーズごとに変わります。

  1. 要件定義では、利用者と必要な機能を定め、ログインや検索などの機能要件を一覧にします。
  2. パフォーマンス、セキュリティ、可用性などの非機能要件を、具体的な数値や条件で定めることです。
  3. 設計・開発では、システムアーキテクチャ、ER図を含むデータベース、APIを設計します。
  4. Laravel SailによるDocker環境の構築と、Artisanコマンドを使った実装。
  5. テスト・リリースでは、PHPUnitによる自動テストとUAT(ユーザー受け入れテスト)を経て、本番環境へデプロイします。

要件が曖昧なまま進めると、後の工程で手戻りが生じ、追加費用にもつながります。

Laravelの特性を活かした開発のポイント

Laravelには、開発を支える機能が標準で備わっています。どの機能をどう使うかは、早めに考えておくと役立ちます。

  • データと画面:MVCアーキテクチャ、Eloquent ORM、Bladeテンプレートエンジンを組み合わせて使います。
  • スキーマ管理:Migrationで、データベースの変更を管理できます。
  • 認証・キャッシュ:Laravel BreezeやJetstream、Redisを使うか、独自実装にするかを、設計段階で決めておきます。

こうした選択を前倒しして行うと、後の手戻りを防げます。また、アジャイル開発(スクラム等)では、2週間程度のスプリントを重ねて機能を追加していく方法がよく採用されています。

品質を高めるベストプラクティス

保守しやすい設計とテストは、開発の初期から取り入れることが大切です。

  • 責務を分ける:Fat Model, Skinny Controllerの原則に従い、ビジネスロジックをモデルに集約します。
  • 構造を整理する:Repository PatternやServiceレイヤーを使った、コードの役割分担。
  • 品質を確かめる:テスト駆動開発(TDD)を採用し、重要機能では80%以上のテストカバレッジを目指します。

リリース時には、Laravel ForgeやCI/CDツールを使い、ゼロダウンタイムデプロイを実現する方法もあります。

工程ごとの進め方は、Laravel開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順で詳しく紹介しています。

ポイント

要件を具体化し、Laravelの機能選びや保守しやすい設計、テストを初期から進めておくと、後工程の手戻りを減らせます。

Laravel開発のパートナー選びで確認する技術力、事業への理解、意思疎通、プロジェクト管理の力を示す図解。
技術面と事業面の両方から候補を見比べられます。

Laravel開発を外部に依頼する場合、パートナーの選び方がプロジェクトの成否を左右します。技術力に加えて、事業への理解、意思疎通、プロジェクト管理の力も見極める必要があります。

開発パートナー選びで失敗しないためのポイント

会社選びでは、よくある失敗の型を知っておくと、避けやすくなります。

  • 価格だけで決める:最安値を優先すると、連絡や品質管理に課題が出る場合があります。
  • 実績を確認しない:Laravelの開発経験や、似た案件への対応歴で判断します。
  • 支援範囲を見ない:要件定義にも関われるか、開発後の保守まで一貫して対応するかを見極めます。

信頼できる会社は、機能の必要性を事業の視点から助言してくれます。開発実績と技術力に加え、コミュニケーションや保守・運用体制も含めて、総合的に評価します。

Laravel開発を手がける、おすすめの6社を紹介します。各社には、それぞれ異なる強みがあります。

  • 株式会社ripla:コンサルティングから開発・保守まで一気通貫で支援します。
  • ビジョナリーホールディングス:Laravel専門チームで開発を手がけています。
  • アイソルート:中小企業向けに丁寧なヒアリングを行い、コストパフォーマンスを重視しています。
  • テクノプロ・デザイン社:大規模システムの高負荷対応や、クラウドネイティブ設計に強みがあります。
  • DMM.com:スタートアップ向けに、スピードを重視したアジャイル開発を得意とします。
  • Enigol:EC・通販システムの開発に特化した実績があります。

プロジェクトの規模や予算、求めるスピードに照らして、候補を選びます。

保守・運用体制の確認

開発会社を選ぶ際は、リリース後も支援が続くかを見ておく必要があります。

  • 不具合対応:SLA(サービスレベルアグリーメント)に、トラブル時の対応内容が書かれているかを確かめます。
  • 更新とセキュリティ:Laravelのバージョンアップ、脆弱性の監視と対応の方針を、事前に聞いておきます。
  • 担当体制:同じエンジニアが継続して関われるかを見ます。

担当が替わるたびに引き継ぎのコストが生じるため、長期の支援は保守の効率にも影響します。候補の比較方法は、Laravel開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方で確認できます。

ポイント

開発会社は技術力だけでなく、事業への理解、意思疎通、保守・運用体制まで含めて比べることが大切です。

Laravel開発の費用・コスト・見積相場

Laravel開発の小規模・中規模・大規模それぞれの費用相場をカードで並べた図解。
規模が上がるにつれて、費用の目安も大きくなります。

Laravel開発の費用は、プロジェクトの規模と機能の複雑さで変わります。小規模なWebアプリケーションは、30万円程度から開発できる場合があります。

中規模以上の業務システムは、数百万円から数千万円に及ぶこともあります。そのため、内訳と相場を踏まえて予算を組むことが大切です。

規模別の費用相場と内訳

規模別の費用は、開発期間と必要な人員を合わせて見ると比べやすくなります。

  • 小規模:1〜3ヶ月、1〜2名の体制で、30万〜200万円が目安です。
  • 中規模:3〜6ヶ月、3〜5名の体制で、200万〜800万円が目安になります。
  • 大規模:6ヶ月以上、5名以上の体制で、800万〜3,000万円以上が目安です。

費用の内訳は、開発が40〜50%と最も大きく、要件定義・設計とテストがそれぞれ15〜20%です。インフラ構築は10〜15%です。

月額のエンジニア単価は、経験年数ごとに次のような幅があります。ジュニア(経験1〜3年)は40万〜70万円、ミドル(3〜5年)は70万〜100万円、シニア(5年以上)は100万〜150万円です。

フリーランスへ直接依頼すると、開発会社に依頼する場合より20〜40%程度抑えられる傾向があります。ただし、プロジェクト管理は自社で担うことになります。

費用に影響する要因とコスト削減の戦略

費用を左右する要因は、機能の複雑さや品質要件、開発方式と体制です。さらに、コア機能から始めるMVPの活用は、初期投資を抑える手段になります。

  • 機能の複雑さ:決済やリアルタイム通知など、実装する機能の内容によって費用が変わります。
  • 品質要件:セキュリティやパフォーマンスの水準によって、開発範囲が左右されます。
  • 開発方式と体制:ウォーターフォールかアジャイルか、国内かオフショアかを選びます。
  • MVPの活用:コア機能から始め、段階的に追加する方法で、初期投資を30〜50%削減できる場合があります。

加えて、認証にはLaravel BreezeやJetstream、決済にはlaravel/cashierを使えます。権限管理には、spatie/laravel-permissionが候補になります。

パッケージを活用すると、開発工数を30〜60%削減できる可能性があります。また、保守費用は初期開発費用の10〜15%/年が目安です。見積もりの考え方は、Laravel開発の見積相場や費用/コスト/値段についてで詳しく説明しています。

ポイント

費用は規模と機能の複雑さで大きく変わるため、規模別の相場と内訳を踏まえて、必要な機能の範囲を見極めながら予算を組むことが大切です。

Laravel開発の発注・外注・依頼方法

発注の流れを理解しておくと、品質、納期、予算を管理しやすくなります。また、発注先の特徴を踏まえて候補を比べ、契約後もプロジェクトに関わり続けることが大切です。

発注先の種類と発注プロセス

主な発注先は3種類あり、体制と費用感がそれぞれ異なります。

  • 開発会社・SIer:チームで品質を管理する体制です。単価は月額60万〜150万円/人月です。
  • フリーランスエンジニア:コスト効率に強みがあり、月額40万〜100万円が目安です。
  • オフショア開発会社:国内の40〜60%のコストで開発できる場合があります。

発注の第一ステップは、RFP(提案依頼書)を作成することです。目的や必要機能、非機能要件に加えて、予算とスケジュールも記載します。RFPの内容が具体的なほど、見積もりの精度が上がり、認識のずれを防げます。

見積もりは3社以上から取り、金額に加えて、提案の内容と体制を比べます。実績や保守の範囲も、あわせて確かめます。

契約時の重要確認事項

契約では、成果物と権利を明確にします。責任の範囲や支払い条件も、契約書で確かめておく必要があります。

  • 権利の帰属:ソースコードの著作権・知的財産権の持ち主が、発注者側になるかを確認します。
  • 成果物:ソースコードや設計書、テスト仕様書のほか、インフラ構成図まで納品対象に含まれるかを確認します。
  • 責任と秘密保持:瑕疵担保責任(契約不適合責任)の期間は通常3〜12ヶ月です。NDA条項の内容も確かめます。
  • 支払い:着手時に30〜50%を払い、残額は納品時に払う形が一般的です。

要件が明確であれば請負契約が適しています。一方で、変更が想定されるアジャイル開発には、準委任契約(時間・材料型)が適しています。

発注後のプロジェクト管理と失敗回避

発注後は委託先に任せきりにせず、進捗と品質を継続して確かめます。

  • 進捗と品質:週次または隔週で定例会議を開き、中間段階の成果物を見る。
  • よくある失敗:要件の曖昧さや価格優先による品質問題、発注後の放置を防ぎます。
  • 社内の役割:プロジェクトオーナーと担当者を決め、迅速な意思決定と受入テストの体制を整えます。
  • オフショア開発:ブリッジSEの確保と、詳細な仕様書の作成。

こうした管理によって問題を早く把握でき、対応につなげられます。依頼の準備は、Laravel開発の発注/外注/依頼/委託方法についてで確認できます。

ポイント

発注先ごとの体制と費用感を比べ、RFPで要件を具体的に伝えたうえで、契約後も進捗と品質を見続けることが大切です。

まとめ

Laravel開発では、要件定義を具体化したうえで、Laravelの機能に合った設計と実装を進めることが、品質の土台になります。費用は規模に応じて見積もり、MVPやパッケージを使って、投資を効率よく進めます。

開発会社は、技術力だけでなく、対話や保守体制も含めて評価するとよいでしょう。発注時にはRFPと複数社の見積もりを用意し、契約条件を確かめたあとも、進捗管理に関わり続けます。

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株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。