ネットショップ/ネット通販開発の完全ガイド

ネットショップ開発は、事業目標に合う機能と購入体験を設計し、販売開始後の運用まで見通して構築することが大切です。企画からテスト、運用までを押さえると、開発中の手戻りを抑えやすくなります。

開設する方も、既存ECサイトをリニューアルする方も、該当する段階から読めます。関連記事で個別に解説しています。

ネットショップ/ネット通販開発の進め方

ネットショップ開発の企画・要件定義からテスト・リリースまでの5工程と各期間を並べた図解。
工程ごとの期間を見渡すと、計画の組み立て方が見えてきます。

まず、事業目標や顧客像を整理し、必要な機能を定義します。そのうえで設計、開発、テストへと進み、最後にリリースします。

要件定義では、競合との差別化や予算も具体化します。

ASP、パッケージ、フルスクラッチのどれを選ぶかで、費用・期間・自由度が変わるため、この段階で方針を固めておく必要があります。

開発工程の全体像

企画から公開までは、設計や検証を含む5段階で進みます。各工程の期間も見込んで、全体の計画を立てます。

  • フェーズ1:企画・要件定義 事業目標とターゲット顧客を決めたうえで、機能や競合を確認し、構築方法、予算、スケジュールを整理する段階です(2〜4週間)。
  • フェーズ2:設計 システム構成とデータベースを決め、画面(ワイヤーフレーム)やAPI、セキュリティも形にします(2〜4週間)。
  • フェーズ3:デザイン UI/UXとレスポンシブ対応、デザインシステムを整える段階です(2〜6週間)。
  • フェーズ4:開発 フロントエンドとバックエンドを実装し、決済、物流、CRMなどとつなぎます(4〜16週間)。
  • フェーズ5:テスト・リリース 単体・結合テスト、UAT、セキュリティと負荷の検証を経て、本番公開に至ります(2〜4週間)。

なお、全体では3〜6ヶ月程度が標準的な目安です。

失敗しないための重要ポイント

発注側は、開発の際に次の6点を品質基準として開発会社と共有します。

  • ①要件定義・②モバイルファースト 十分な時間をかけて内容を固め、スマートフォンからの購買が過半数である点を踏まえて設計します。
  • ③決済・セキュリティ、④SEO PCI DSS、WAF、不正注文対策を優先し、検索向けの対策も開発段階から組み込みます。
  • ⑤負荷テスト・⑥運用改善 セール時に備えて負荷の検証を行い、リリース後はデータ分析とPDCAを続けます。

ポイント

要件定義で構築方法を選ぶ時点で、費用・期間・自由度の方向性が定まります。工程ごとの期間を見込み、品質基準を開発会社と共有しておくと、手戻りを抑えやすくなります。

おすすめ開発会社の選び方

開発会社を選ぶときは、技術力に加えて、ECの実績、意思疎通、費用、リリース後の支援まで見ます。

さらに、納品後も事業の成長に合わせて改善を相談できるかが判断材料になります。見積額だけでなく、顧客体験や運用効率まで含めて提案を比べることも大切です。

選定チェックリスト

候補各社に同じ観点で具体的な回答を求めると、提案を比べやすくなります。

  • 実績 同規模・同業種のEC構築例、ポートフォリオ、リファレンス確認の可否。
  • 技術 採用する開発基盤、PCI DSS・WAF、モバイル・性能改善の経験。
  • 体制 担当エンジニア・デザイナー・PMの経験と、主要担当者の継続性。
  • サポート 保守・障害対応と、継続的な機能追加への対応。
  • コスト 見積もりの内訳と、変更時の費用算出ルール。

複数社から届いた回答は並べて比べ、提案内容と支援体制を合わせて評価します。

ripla社について

riplaは、IT事業会社として社内DXを推進した経験を生かし、課題整理からコンサルティング、開発まで一貫して支援するプロダクト開発会社です。

エンジニア、ビジネスコンサルタント、UXデザイナーが協働し、技術と事業の両面からプロダクトづくりを支えます。たとえば、ネットショップでは、戦略立案とシステム設計から開発まで担い、マーケティングも含めて包括的に支援します。

ポイント

開発会社は、見積額だけでなく、納品後も改善を相談できるかと、候補各社が同じ観点で具体的に答えられるかで比べます。

費用相場と予算計画

ASP・SaaS型、パッケージ、中規模フルスクラッチ、大規模フルスクラッチの初期費用と月額費用を並べた図解。
方式ごとの費用幅を、初期と運用の両面から見比べられます。

予算は、初期開発費だけでなく、サーバー費、決済手数料、保守費、マーケティング費も含めて考えます。

構築方法ごとの初期費用を、事業規模や成長計画と照らし合わせて検討し、機能に優先順位を付けることが大切です。また、段階的に追加する計画なら、初期投資を抑えながら拡張できます。

費用目安の早見表

構築方法ごとの費用目安は、次のとおりです。金額は要件や範囲によって変わります。

  • ASP・SaaS型(Shopify・BASE等) 初期費用0〜100万円、月額数千円〜3万円で、設定やデザインのカスタマイズが含まれます。
  • パッケージ(EC-CUBE・WooCommerce等) 初期費用100万〜500万円、月額1万〜10万円。開発・デザイン、サーバー・保守費を含めた目安です。
  • 中規模フルスクラッチ 初期費用300万〜1,000万円、月額5万〜30万円。
  • 大規模フルスクラッチ 初期費用1,000万〜3,000万円以上、月額20万〜100万円以上。

このほか、決済手数料(売上の2.5〜4%)、物流コスト、マーケティング費用(月額10万〜数百万円)も見込みます。詳細は、開発会社に相談して見積もりを依頼してください。

初期費用を抑えるアプローチ

初期費用を抑えたい場合は、事業の成長段階に合わせて、次の方法を組み合わせます。

  • ASP・SaaS Shopify、BASE、カラーミーショップなどを使い、低コストで短期間に始められます。
  • 既存テーマ 有料テーマをカスタマイズして使うと、完全オリジナルのデザインより費用を抑えられます。
  • MVP 最小限の機能で公開し、収益を得ながら機能を段階的に追加する方法です。
  • フェーズ分け Phase1でコア機能を公開し、Phase2以降に拡張機能を加えていく進め方です。
  • オープンソース EC-CUBEやWooCommerceを土台に、カスタマイズして使います。

成長の段階と資金調達の状況に応じて、適した方法を選びます。

ポイント

費用は初期開発費だけでなく、運用費も合わせて見ます。初期費用が重いときは、段階的に機能を追加する計画も候補になります。

発注・外注の手順

ネットショップを外注する前に社内で確認する事業・戦略、システム要件、予算・日程、社内体制の4項目を示す図解。
4項目をそろえておくと、提案依頼と意思決定を進めやすくなります。

外注では、依頼前に要件を整理して見積もりを比べることに加え、開発中も発注側が関わり続けることが欠かせません。

RFPや契約条件を整えておくと、発注側と開発会社の認識違いを減らせます。また、開始後も定期確認や迅速な意思決定、変更管理を続け、開発会社と協働して成果を形にします。

外注の流れ(ステップ解説)

外注は、準備、会社の選定、開発を経て運用へ進みます。各段階の期間も含めて、全体の予定を組みます。

  1. Step1:内部準備(1〜2週間) 事業目標とKPIを決めたうえで、必要な機能や競合、予算、スケジュールを社内で整理します。
  2. Step2:RFP作成(1週間) 事業概要、機能・技術要件、デザイン方針、日程、予算を記載します。
  3. Step3:候補会社の選定(1〜2週間) Web検索やマッチングサービス、紹介などを使って3〜5社程度を選び、RFPを送ります。
  4. Step4:提案・見積もりの評価(2〜3週間) 各社の提案内容と見積もりを比べ、プレゼンテーションも踏まえて候補を絞り込みます。
  5. Step5:契約交渉・締結(1〜2週間) 契約の条件と契約書を確かめ、キックオフの準備に入ります。
  6. Step6:開発・テスト(3〜6ヶ月) 定例会を重ね、仕様を確認して承認を得つつ、変更も管理します。
  7. Step7:リリース・運用開始 本番公開のあとは、初期の状況を確認し、継続的な改善を始めます。

発注前に確認すべきポイント

依頼前に社内で合意しておくと、提案依頼と意思決定を進めやすくなります。

  • 事業・戦略 開設目的と解決課題、目標売上・KPI、顧客像、競合との差別化。
  • システム要件 必須機能、基幹・在庫管理との連携、決済手段、商品数・会員数。
  • 予算・日程 予算上限、希望公開日、段階開発、リリース後の運用体制と予算。
  • 社内体制 オーナーと窓口、承認手順、商品画像・説明文の準備計画。

ネットショップ開発を円滑に進めるには、目標と要件を定め、適切な構築方法と開発パートナーを選ぶことが出発点になります。

費用は初期投資と運用費を合わせて検討します。外注後も、発注者が意思決定と確認を続けます。上流工程から相談したい場合は、株式会社riplaのようなコンサル型開発会社も選択肢になります。

ポイント

依頼前に社内で事業、要件、予算、体制を合意しておき、開始後も発注側が定期確認と意思決定を続けます。開発会社と成果を形にするには、この前提が欠かせません。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。