Web/ウェブアプリ開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

Webアプリ開発は、要件を決める段階から運用・保守まで、工程を順に進めていくのが基本です。要件定義が曖昧なまま始めると、後から大規模な修正や作り直しにつながりかねません。

  • Webアプリ開発の全体像と基本的な工程
  • 企画・要件定義フェーズの進め方
  • 設計・開発フェーズの進め方
  • 開発手法の選び方:ウォーターフォールとアジャイル
  • 外注・発注時に押さえるべきポイント

開発全体の詳しい流れは、以下の全体ガイドをご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・Web/ウェブアプリ開発の完全ガイド

Webアプリ開発の全体像と基本的な工程

Webアプリ開発の企画・要件定義から運用・保守までを左から右へつないだ図
左から右へ、作る準備から公開後の継続対応へ進みます。

Webアプリ開発は、企画・要件定義から運用・保守までの7つの工程で構成されます。

各工程は密接につながっており、どれか一つが疎かになると後工程に大きな影響を与えます。まずはWebアプリとは何かを押さえ、開発全体の流れを正しくつかむことが成功への第一歩です。

Webアプリとは何か・ネイティブアプリとの違い

Webアプリケーション(Webアプリ)とは、ブラウザ上で動作するアプリケーションのことです。インターネットを介してサーバーとやり取りするため、ユーザーはアプリをインストールしなくてもサービスを利用できます。代表的な例は、Gmail・Googleドキュメント・Salesforce・Slackのウェブ版などです。

Webアプリの大きな特徴は、特定のOSに依存せず、URLさえあればどのデバイスからでもアクセスできる点です。スマートフォンやタブレットにインストールして使うネイティブアプリとは、この点が大きく異なります。

ただし、デバイスのカメラや位置情報などのハードウェア機能へのアクセスは、ネイティブアプリに比べると制約があります。また、企業の業務システムや社内ツール、BtoBのSaaSプロダクトなど、幅広い用途でWebアプリが採用されています。

開発全体の7工程と各フェーズの役割

まず企画フェーズでは、なぜこのWebアプリを作るのか、誰に使ってもらうのかという目的とターゲットを明確にします。続く要件定義フェーズでは、実装する機能の一覧や非機能要件(パフォーマンス・セキュリティ・可用性など)を具体化し、設計フェーズでは画面設計・データベース設計・システムアーキテクチャを決定します。

続く実装フェーズでは、設計書に基づいてフロントエンドとバックエンドのコーディングを行います。テストフェーズでは、単体テスト・結合テスト・システムテスト・受け入れテストの4段階で品質を担保します。

リリースフェーズでは本番環境へのデプロイと公開作業を行い、運用・保守フェーズでは継続的な機能改善とバグ対応を実施します。これらの工程を順番に着実に進めることが、高品質なWebアプリを完成させる基本の流れです。

企画・要件定義フェーズの進め方

企画・要件定義フェーズは、Webアプリ開発の中でも特に重要な工程です。この段階で方向性を誤ると、後工程での修正コストが大きく膨らみます。

要件定義が曖昧なまま開発を始めると、発注者と開発者の間で認識のズレが見つかり、大規模な修正が必要になります。最悪の場合はプロジェクト全体が頓挫するケースも少なくありません。そのため、しっかり準備することが、後のすべての工程の前提になります。

企画フェーズで決めるべき6つの項目

企画フェーズでは、なぜ作るのか(目的)、誰が使うのか(ターゲット)、何を解決するのか(課題)を先に決めます。そのうえで、いつまでに完成させるのか(スケジュール)、いくらで作るのか(予算)、誰が担当するのか(体制)も明確にし、この6つを押さえます。

特に目的とターゲットは、その後の要件定義・設計・UI/UXのすべてに影響するため、関係者全員で認識をそろえておくことが欠かせません。たとえば社内の営業管理ツールなら、使い手は営業担当者なので、日次の商談記録や進捗確認がスムーズにできることが求められます。

一方で、BtoBの顧客向けサービスなら、初心者でも直感的に操作できるUI/UXが最優先になります。また、この段階で具体的なユーザーストーリーやペルソナを作っておくと、要件定義フェーズへの移行がスムーズになります。

要件定義書に盛り込むべき内容と作成のポイント

要件定義書には、機能要件と非機能要件の両方を記載します。機能要件は、「ログイン機能」「商品検索機能」「決済機能」のように、システムが実現すべき具体的な機能の一覧です。一方で非機能要件は、「同時接続ユーザー数1,000人に耐えられるパフォーマンス」「ページ読み込み速度2秒以内」「セキュリティ認証基準への準拠」のような、品質・性能・セキュリティに関する要件です。

作成で最も注意したいのは、曖昧な表現を残さないことです。「使いやすいUI」や「高速な検索」のような表現を、「検索結果は0.5秒以内に表示される」「モバイル・PC両対応のレスポンシブデザインとする」のように、測定できる形に直すことが求められます。

要件定義書は、開発会社との契約で重要な合意文書になるため、開発チームと発注側の双方が内容を確認し、署名・承認する手順を踏むことが大切です。

ポイント

要件が曖昧なまま次の工程へ進むと、後の修正が大きくなりがちです。機能と非機能の要件が測れる言葉で書かれ、発注側と開発側が内容を承認しているかを、判断の目安にしてください。

設計・開発フェーズの進め方

設計フェーズは、要件定義で決めた「何を作るか」を「どのように作るか」に具体化する工程です。ここでの設計の質が、その後の開発効率と完成品の品質を大きく左右します。設計が不十分なまま実装に入ると、後から仕様変更が続き、開発のコストと期間が当初の想定を大きく超えるおそれがあります。

基本設計と詳細設計の違いと作成すべき設計書

設計フェーズは、「基本設計(外部設計)」と「詳細設計(内部設計)」の2段階に分かれます。基本設計では、ユーザーから見たシステムの動きを定義します。具体的には、画面設計(ワイヤーフレーム・UIモックアップ)や画面遷移図、データベースの概念設計を作ります。

外部システムとの連携仕様なども、基本設計に含まれます。詳細設計では、開発者向けの実装レベルの仕様を定義します。APIの仕様定義やデータベースの物理設計(テーブル定義・インデックス設計)、クラス設計や処理フロー、エラー処理の仕様などを定めます。

主な設計書は、「画面設計書」「画面遷移図」「データベース設計書(テーブル定義書)」「API仕様書」「システムアーキテクチャ図」の5つです。これらは開発中だけでなく、運用・保守フェーズでも参照する重要な資料になります。

フロントエンド・バックエンド実装の進め方

実装フェーズでは、フロントエンドとバックエンドの開発が並行して進みます。フロントエンドは、ユーザーが直接操作する画面部分をHTML・CSS・JavaScriptで実装する部分です。近年は、React・Vue.js・Next.jsといったフレームワークを使い、動的で高速なUIを効率よく構築できるようになっています。

バックエンド開発では、サーバー側のビジネスロジックやデータベースとの接続処理を実装します。Python(Django/FastAPI)・Ruby on Rails・Node.js(Express)・PHP(Laravel)などのフレームワークが広く使われています。

フロントエンドとバックエンドの連携は、APIを通じて行われることが多く、REST APIまたはGraphQL APIの設計と実装が重要な要素になります。さらに、実装中はコードレビューの仕組みを取り入れ、品質を継続的に担保することが推奨されます。GitHubやGitLabを使ったプルリクエストベースのレビューフローは、現在の開発現場では標準的なやり方です。

開発環境の構築とCI/CDパイプラインの活用

現代のWebアプリ開発では、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインの整備が、開発効率と品質向上の鍵になります。CI/CDとは、コードの変更を自動でビルド・テスト・デプロイする仕組みのことです。

GitHub ActionsやCircleCIなどのツールを使えば、コードをプッシュするたびに自動テストが実行され、問題のあるコードを早期に見つけられます。また、開発環境・ステージング環境・本番環境の3つを分けて用意し、リリース前の最終確認をステージング環境で行うことで、本番への影響を最小化します。これが標準的な開発体制です。

AWSやGoogle Cloud・Azureなどのクラウドサービスを使うと、インフラの構築・管理コストを大幅に削減しながら、スケーラビリティの高い環境を実現できます。2025年時点では、クラウドネイティブな開発手法とCI/CDパイプラインの組み合わせが、品質の高いWebアプリを効率よくリリースするための事実上の標準となっています。

ポイント

実装に入る前に、基本設計と詳細設計の設計書がそろい、仕様が決まっているかを確かめる目安にしてください。仕様が決まっていれば、後からの変更による手戻りを減らせます。

開発手法の選び方:ウォーターフォールとアジャイル

Webアプリ開発では、「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」という2つの代表的な手法がよく使われます。どちらが優れているとは一概に言えず、プロジェクトの性質・規模・チーム体制によって適切な手法は変わります。

手法の選択を誤ると、開発効率の低下や品質の問題につながります。そのため、それぞれの特性を正しく理解したうえで判断することが大切です。

ウォーターフォール開発の特徴と向いているプロジェクト

ウォーターフォール開発は、企画→要件定義→設計→実装→テスト→リリースという工程を、順番に一方向へ進める手法です。「水が上から下へ流れる」ように各工程が完了してから次へ進むため、この名前がつけられています。

最大の特徴は計画の明確さで、全体のスケジュールや費用、作るものがあらかじめ決まるため、プロジェクト管理がしやすいという利点があります。一方で、途中の仕様変更は難しく、変更が生じると前工程に戻る手戻りコストが大きくなります。

向いているのは、仕様が固まっていて変更が少ない大規模システム(基幹系システムや官公庁向けシステムなど)や、請負契約を採用する場合です。予算とスコープが厳密に管理される企業向けの業務システムでは、現在も多くの現場で採用されています。

アジャイル開発の特徴と向いているプロジェクト

アジャイル開発は、「スプリント」と呼ばれる短い開発サイクル(通常1〜2週間)を繰り返し、機能を少しずつリリースしていく手法です。各スプリントの終わりにレビューとフィードバックを行い、次のスプリントの計画に反映させるため、変化する要件に柔軟に対応できます。

スクラムやカンバンは、アジャイル開発の代表的な実践手法です。最大のメリットは、仕様変更への柔軟性と、ユーザーフィードバックを素早く取り込める点にあります。WebサービスやSaaSプロダクトのように、ユーザーの反応を見ながら継続的に改善するプロジェクトに、特に適しています。

ただし、成功させるには、チームメンバー全員がアジャイルの原則を理解していること、プロダクトオーナーが意思決定を素早く行えること、定期的なコミュニケーションが取れる体制があることが必要です。また、ウォーターフォールとアジャイルの良い点を組み合わせた「ハイブリッド開発」も、現場では広く採用されています。上流工程はウォーターフォール、開発・テスト工程はアジャイルで進めるといったアプローチも有効です。

ポイント

仕様が固まっていて変更が少ないならウォーターフォール、ユーザーの反応を見ながら改善するならアジャイルを候補にしてください。両方の性質があるなら、ハイブリッド開発も検討します。

テスト・リリースフェーズの進め方

単体テスト、結合テスト、システムテスト、受け入れテストを順に並べた図
確認範囲がコードから業務利用へと広がります。

テストフェーズは、Webアプリの品質を保証する最後の関門です。どれほど優れた設計と実装でも、テストが不十分であれば、本番環境でのバグや障害は防げません。

テストは、単体テスト→結合テスト→システムテスト→受け入れテストの順に段階的に実施し、それぞれの観点で品質を確認します。さらに、テスト完了後のリリース作業にも、正しい手順と確認事項があります。

4段階のテストとそれぞれの目的

単体テスト(UT:Unit Test)は、関数やモジュールといった最小単位のコードが正しく動くかを検証するテストです。開発者が実装と並行して行うことが多く、JestやPyTestなどの自動化ツールで効率よく実施します。結合テスト(IT:Integration Test)は、複数のモジュールや機能が連携したときに正しく動くかを確かめるテストです。

結合テストでは、フロントエンドとバックエンドのAPI連携や、外部の決済システム・認証システムとの連携を検証します。システムテスト(ST:System Test)は、システム全体が要件定義で定めた要件を満たしているかを確認します。性能テスト・負荷テスト・セキュリティテストも、この段階で実施されます。

受け入れテスト(UAT:User Acceptance Test)は、実際のユーザーや発注者がシステムを操作し、業務で使えるかを最終確認するテストです。UATで合格することが、本番リリースの承認条件となります。この4段階を経ることで、コードレベルから業務レベルまで多角的に品質が担保されます。

リリース作業の手順とリリース後の初期確認

リリース作業では、まずリリースチェックリストを用意し、本番デプロイ前に確認すべき項目を漏れなく洗い出します。主な確認事項は、「本番環境の設定ファイルが正しく設定されているか」「データベースのマイグレーションが完了しているか」「SSL証明書が有効か」「バックアップが取得済みか」「ロールバック手順が準備されているか」などです。

デプロイ方法には、ダウンタイムを最小化するための実践的な手法がよく使われます。ブルーグリーンデプロイメントは、旧バージョンと新バージョンを並行稼働させて切り替える手法です。カナリアリリースは、一部のユーザーから段階的に新バージョンを展開する手法です。

リリース直後は、エラーログの監視、レスポンスタイムの確認、ユーザーからの問い合わせへの対応体制を整えておくことが欠かせません。初動対応の遅れが大きな障害につながることもあるため、リリース当日は開発チームがオンコール体制を取ることを推奨します。

ポイント

4段階のテストをすべて通過し、受け入れテストで業務上の合格が出ているかを、リリース直後の監視体制と合わせて判断の目安にしてください。

セキュリティ対策と運用・保守フェーズの進め方

Webアプリのリリース後は、運用・保守フェーズに入ります。多くの企業は開発コストに目を向けますが、運用・保守コストは後回しにしがちです。しかし、総保有コスト(TCO)の中で運用・保守費用が占める割合は非常に大きく、場合によっては初期開発費用を上回ることもあります。

セキュリティ対策は、リリース後だけでなく設計・実装の段階から継続して取り組むべき重要な課題です。

Webアプリに必須のセキュリティ対策とOWASP Top 10

Webアプリで押さえたいのは、「OWASP(Open Worldwide Application Security Project)Top 10」に挙げられた脆弱性です。OWASPは、Webアプリケーションのセキュリティ上の重大リスクをまとめた国際的なガイドラインで、その中の代表的な脆弱性として次の5つが挙げられています。

  • インジェクション攻撃(SQLインジェクションなど)
  • 認証の不備
  • 機密データの露出
  • セキュリティの設定ミス
  • クロスサイトスクリプティング(XSS)

上記の脆弱性に対処するには、設計段階からセキュアコーディングを意識して実装することが必要です。具体的には、SQLインジェクション対策としてのプリペアドステートメントの使用、XSS対策としての出力エスケープ処理、CSRF対策としてのトークン検証を組み込みます。

また、定期的な脆弱性診断(ペネトレーションテスト)の実施や、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の導入も有効な対策です。2025年現在、DevSecOps(セキュリティを開発プロセスに統合したDevOps)の考え方が普及しています。CI/CDパイプラインにセキュリティスキャンを組み込むことで、コードの変更のたびに自動で脆弱性チェックが行われる体制が、標準化されつつあります。

運用・保守フェーズで対応すべき4つの業務

運用・保守フェーズでは、主に4つの業務が発生します。第一は障害対応・バグ修正で、本番環境で起きたエラーやバグを迅速に検知し、影響範囲を特定して修正します。そのため、監視ツール(Datadog・New Relicなど)を導入し、アラートを自動で通知する仕組みを整えることが重要です。

第二は機能改善・追加開発で、ユーザーからのフィードバックや市場変化に合わせて、既存機能の改善や新機能の追加を継続的に行います。第三はインフラ・セキュリティ管理で、OSやライブラリのセキュリティパッチの適用、SSL証明書の更新、サーバーリソースの監視と増強などを定期的に行います。特にOSやフレームワークの脆弱性情報は、常に最新の状態を追い続ける必要があります。

第四はデータ管理・バックアップで、データベースの定期バックアップ、リストア手順の確認、ストレージ容量の管理を行います。重要なデータを扱うシステムでは、RPO(目標復旧ポイント)とRTO(目標復旧時間)を定め、それを満たすバックアップやDR(ディザスタリカバリ)体制を整えることが求められます。

外注・発注時に押さえるべきポイント

シンプルな業務管理システム、ECサイトや会員制サービス、複雑なBtoBサービスや大規模プラットフォームの開発費用相場を示した図
開発規模に応じて費用の幅が大きく変わります。

Webアプリ開発を外注する場合は、開発会社の選び方、契約形態、プロジェクト管理の方法を理解しておくことが、プロジェクトの成否を大きく左右します。

外注で失敗するケースの多くは、「要件定義を発注側だけで行った」「複数社の比較を十分に行わなかった」「契約内容の確認が不十分だった」という要因によるものです。

開発会社の選び方と見積もり比較のポイント

Webアプリ開発を外注する際は、最低でも3社以上から見積もりを取得することを推奨します。見積もりを比べるときは、価格の安さに加えて、「実績・経験の豊富さ」「技術力と対応できる技術スタック」「プロジェクト管理体制の充実度」「アフターサポートの質」を総合的に評価することが大切です。

Webアプリ開発の費用相場は、開発規模によって大きく異なります。シンプルな業務管理システムは300〜500万円程度、ECサイトや会員制サービスは500〜1,500万円程度です。複雑なBtoBサービスや大規模プラットフォームでは、1,500万円を超えるケースも珍しくありません。

費用は基本的に「人月(エンジニアが1ヶ月フルタイムで作業する単位)×人月単価×開発期間」で計算されるため、同じ機能でも会社ごとに見積もりが異なることがあります。そこで、発注前にRFP(提案依頼書)を作成し、各社に同じ条件で提案と見積もりを出してもらうと、公平な比較検討が可能になります。

契約形態とプロジェクト管理で失敗しないための注意点

開発会社との契約形態は、主に「請負契約」と「準委任契約(時間工数型)」の2種類があります。請負契約は、成果物(完成したシステム)の納品に対して報酬を支払う形式です。仕様が固まっていて変更が少ないプロジェクトに向いており、コストを予測しやすいメリットがあります。

準委任契約は、エンジニアの稼働時間に対して報酬を支払う形式(タイム&マテリアル)です。アジャイル開発や要件が変化しやすいプロジェクトに向いており、柔軟に対応できる反面、コストがかさむリスクもあります。

プロジェクト管理では、認識のズレを防ぐための実践的な方法として、週次の定例ミーティングの設定、進捗レポートの共有、課題管理ツール(JiraやBacklogなど)の活用が挙げられます。さらに、開発途中で要件変更が生じたときの変更管理プロセス(変更依頼→見積もり→承認→実装)を、あらかじめ取り決めておくことで、追加費用をめぐるトラブルを未然に防げます。

ポイント

要件定義書とRFPがそろい、複数社の見積もりを同じ条件で比べられているかを、発注先を決める前に確かめる目安にしてください。

まとめ:Webアプリ開発を成功させる5つのポイント

ここまで、Webアプリ開発の全体像から各フェーズの進め方を見てきました。さらに、開発手法の選び方、セキュリティ対策、外注時のポイントも解説しています。

第一のポイントは、要件定義に十分な時間をかけることです。要件定義の不備は、後工程での手戻りコストを数倍に膨らませます。機能要件と非機能要件を具体的かつ測定できる形で定義し、関係者全員で内容を確認してから承認の手順を踏むことが大切です。

第二のポイントは、プロジェクトの性質に合った開発手法を選ぶことです。仕様が固まっている場合はウォーターフォール、仕様が変化しやすいWebサービスにはアジャイル、両方の特性を持つプロジェクトにはハイブリッド開発を検討します。

第三のポイントは、CI/CDパイプラインと自動テストを整備することです。開発効率と品質を同時に高めるには自動化が欠かせず、テストやデプロイの自動化を早期に整えることで、後半の工程での品質問題を大幅に減らせます。

第四のポイントは、セキュリティを設計段階から組み込むことです。リリース後にセキュリティ問題が見つかると、対応コストが極めて大きくなります。OWASP Top 10を参照しながら、設計・実装・テスト・運用のすべての工程でセキュリティを意識した取り組みを行いましょう。

第五のポイントは、外注する場合に要件定義書とRFPを準備してから発注することです。曖昧な仕様で発注すると、後から追加費用や認識のズレによるトラブルにつながりがちです。要件定義書とRFPを整えたうえで複数社から見積もりを取り、技術力・実績・コミュニケーション力を総合的に評価して発注先を選ぶことが、プロジェクトを成功させるうえで有効です。

Webアプリ開発は、正しい手順と知識があれば、コストと品質のバランスを取りながら着実に成功させられます。本記事を参考に、プロジェクトを前進させてください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。