Web/ウェブアプリ開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

本記事では、Web・ウェブアプリ開発の進め方・やり方・流れや方法・手法・工程・手順について、要点を整理して解説します。結論として、最後に、Webアプリ開発を成功させるための5つの重要ポイントを整理します。

  • Webアプリ開発の全体像と基本的な工程
  • 企画・要件定義フェーズの進め方
  • 設計・開発フェーズの進め方
  • 開発手法の選び方:ウォーターフォールとアジャイル
  • 外注・発注時に押さえるべきポイント

Webアプリ開発を進めようとしたとき、「何から手をつければいいのか」「どんな工程があるのか」「なぜ途中でプロジェクトが頓挫してしまうのか」と悩む方は少なくありません。要件定義が曖昧なままで開発を始めると、後から大規模な修正が発生したり、最悪の場合はゼロから作り直しを余儀なくされることもあります。成功するWebアプリ開発には、各工程の目的と注意点を正しく理解した上で、一つひとつ着実に進めていくことが何よりも重要です。

本記事では、Webアプリ開発の全体像から各フェーズの具体的な進め方、開発手法の選び方、テスト・リリース・運用の実践的なポイントまでを体系的に解説します。開発を外注する方にも、自社でシステムを構築したい方にも役立つ内容を盛り込みましたので、ぜひ最後までご覧ください。

本テーマに関する全体ガイドは、以下の記事をご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・Web/ウェブアプリ開発の完全ガイド

Webアプリ開発の全体像と基本的な工程

Webアプリ開発の全体像と基本的な工程

Webアプリ開発は、企画・要件定義・設計・実装・テスト・リリース・運用保守という7つの工程で構成されます。これらの工程はそれぞれが密接に連携しており、どれか一つが疎かになると後工程に大きな影響を与えます。まずはWebアプリとは何か、そして開発全体の流れを正しく把握することが成功への第一歩です。

Webアプリとは何か・ネイティブアプリとの違い

Webアプリケーション(Webアプリ)とは、ブラウザ上で動作するアプリケーションのことです。インターネットを介してサーバーとやり取りを行い、ユーザーはアプリをインストールすることなくサービスを利用できます。代表的な例としては、Gmail・Googleドキュメント・Salesforce・Slackのウェブ版などが挙げられます。スマートフォンやタブレットにインストールして使うネイティブアプリとは異なり、Webアプリは特定のOSに依存せず、URLさえあればどのデバイスからでもアクセスできる点が大きな特徴です。ただし、デバイスのカメラや位置情報などのハードウェア機能へのアクセスはネイティブアプリに比べると制約があります。企業の業務システムや社内ツール、BtoBのSaaSプロダクトなど、幅広い用途でWebアプリが採用されています。

開発全体の7工程と各フェーズの役割

Webアプリ開発は大きく「企画フェーズ」「要件定義フェーズ」「設計フェーズ」「実装フェーズ」「テストフェーズ」「リリースフェーズ」「運用・保守フェーズ」の7工程に分かれます。企画フェーズでは、なぜこのWebアプリを作るのか・誰に使ってもらうのかという目的とターゲットを明確にします。要件定義フェーズでは、実装する機能の一覧や非機能要件(パフォーマンス・セキュリティ・可用性など)を具体化します。設計フェーズでは、画面設計・データベース設計・システムアーキテクチャを決定します。実装フェーズでは設計書に基づいてフロントエンドとバックエンドのコーディングを行います。テストフェーズでは単体テスト・結合テスト・システムテスト・受け入れテストの4段階で品質を担保します。リリースフェーズでは本番環境へのデプロイと公開作業を行い、運用・保守フェーズでは継続的な機能改善とバグ対応を実施します。これらの工程を順番に着実に進めることが、高品質なWebアプリを完成させるための基本的な流れです。

企画・要件定義フェーズの進め方

企画・要件定義フェーズの進め方

企画・要件定義フェーズは、Webアプリ開発の中で最も重要と言っても過言ではない工程です。この段階で方向性を誤ると、後工程での修正コストが指数関数的に増加します。要件定義が曖昧なままで開発を始めた場合、発注者と開発者の間で認識のズレが発覚し、大規模な修正や最悪の場合にはプロジェクト全体の頓挫につながるケースも少なくありません。しっかりとした準備が、後のすべての工程を支える土台となります。

企画フェーズで決めるべき6つの項目

企画フェーズでは、「なぜ作るのか(目的)」「誰が使うのか(ターゲット)」「何を解決するのか(課題)」「いつまでに完成させるのか(スケジュール)」「いくらで作るのか(予算)」「誰が担当するのか(体制)」という6つの項目を明確にします。特に目的とターゲットの設定は、その後の要件定義・設計・UI/UXすべてに影響を与えるため、関係者全員で認識を揃えることが不可欠です。例えば社内の営業管理ツールであれば、使い手は営業担当者であり、日次の商談記録や進捗確認がスムーズにできることが求められます。一方でCtoBの顧客向けサービスであれば、初心者でも直感的に操作できるUI/UXが最優先となります。この段階で具体的なユーザーストーリーやペルソナを作成しておくことで、要件定義フェーズへの移行がスムーズになります。

要件定義書に盛り込むべき内容と作成のポイント

要件定義書には、機能要件と非機能要件の両方を記載します。機能要件とは「ログイン機能」「商品検索機能」「決済機能」のような、システムが実現すべき具体的な機能のリストです。非機能要件とは、「同時接続ユーザー数1,000人に耐えられるパフォーマンス」「ページ読み込み速度2秒以内」「セキュリティ認証基準への準拠」のような品質・性能・セキュリティに関する要件です。要件定義書の作成で最も注意すべきポイントは、曖昧な表現を避けることです。「使いやすいUI」や「高速な検索」といった定性的な表現ではなく、「検索結果は0.5秒以内に表示される」「モバイル・PC両対応のレスポンシブデザインとする」のように、測定可能な形で記述することが求められます。また、要件定義書は開発会社との契約における重要な合意文書となるため、開発チームと発注側の双方が内容を確認した上で署名・承認するプロセスが重要です。

設計・開発フェーズの進め方

設計・開発フェーズの進め方

設計フェーズは、要件定義で決めた「何を作るか」を「どのように作るか」に落とし込む工程です。ここでの設計の質が、その後の開発効率と完成品の品質を大きく左右します。設計が不十分なまま実装に入ると、後から仕様変更が続発し、開発コストと期間が当初の想定を大幅に超えてしまうリスクが高まります。

基本設計と詳細設計の違いと作成すべき設計書

設計フェーズは「基本設計(外部設計)」と「詳細設計(内部設計)」の2段階に分かれます。基本設計では、ユーザーから見たシステムの動きを定義します。具体的には画面設計(ワイヤーフレーム・UIモックアップ)、画面遷移図、データベースの概念設計、外部システムとの連携仕様などが含まれます。詳細設計では、開発者向けの実装レベルの仕様を定義します。具体的にはAPIの仕様定義、データベースの物理設計(テーブル定義・インデックス設計)、クラス設計・処理フロー、エラー処理の仕様などが含まれます。作成すべき主な設計書としては、「画面設計書」「画面遷移図」「データベース設計書(テーブル定義書)」「API仕様書」「システムアーキテクチャ図」があります。これらの設計書は、開発中だけでなく運用・保守フェーズでも参照する重要なドキュメントとなります。

フロントエンド・バックエンド実装の進め方

実装フェーズでは、フロントエンドとバックエンドの開発が並行して進みます。フロントエンド開発では、ユーザーが直接操作する画面部分をHTML・CSS・JavaScriptで実装します。近年ではReact・Vue.js・Next.jsといったフレームワークを利用することで、動的で高速なUIを効率よく構築できるようになっています。バックエンド開発では、サーバー側のビジネスロジックやデータベースとの接続処理を実装します。Python(Django/FastAPI)・Ruby on Rails・Node.js(Express)・PHP(Laravel)などのフレームワークが広く使われています。フロントエンドとバックエンドの連携はAPIを通じて行われることが多く、REST APIまたはGraphQL APIの設計・実装が重要なポイントになります。また、実装フェーズではコードレビューの仕組みを導入し、品質を継続的に担保することが推奨されます。GitHubやGitLabを使ったプルリクエストベースのレビューフローは、現在の開発現場では標準的なプラクティスとなっています。

開発環境の構築とCI/CDパイプラインの活用

現代のWebアプリ開発では、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインの整備が開発効率と品質向上の鍵を握っています。CI/CDとは、コードの変更を自動的にビルド・テスト・デプロイする仕組みのことです。GitHub ActionsやCircleCIなどのツールを使うことで、開発者がコードをプッシュするたびに自動テストが実行され、問題のあるコードが早期に発見できます。また、開発環境・ステージング環境・本番環境の3つの環境を用意し、各環境を分離することでリリース前の最終確認をステージング環境で行い、本番への影響を最小化することが標準的な開発体制です。AWSやGoogle Cloud・Azureなどのクラウドサービスを利用すると、インフラの構築・管理コストを大幅に削減しながら、スケーラビリティの高い環境を実現できます。2025年時点では、クラウドネイティブな開発手法とCI/CDパイプラインの組み合わせが、品質の高いWebアプリを効率よくリリースするためのデファクトスタンダードとなっています。

開発手法の選び方:ウォーターフォールとアジャイル

開発手法の選び方:ウォーターフォールとアジャイル

Webアプリ開発の現場では、「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」という2つの代表的な手法があります。どちらの手法が優れているという話ではなく、プロジェクトの性質・規模・チーム体制によって適切な手法は異なります。手法の選択を誤ると、開発効率の低下や品質問題につながるため、それぞれの特性を正しく理解した上で判断することが大切です。

ウォーターフォール開発の特徴と向いているプロジェクト

ウォーターフォール開発は、企画→要件定義→設計→実装→テスト→リリースという工程を順番に一方向に進める手法です。「水が上から下へ流れる」ように各工程が完了してから次へ進むため、この名前がつけられています。最大の特徴は計画の明確さで、全体のスケジュール・コスト・成果物があらかじめ定義されるため、プロジェクト管理がしやすいという利点があります。一方で途中の仕様変更が難しく、変更が発生すると前工程に戻るコスト(手戻りコスト)が大きくなります。ウォーターフォール開発が向いているプロジェクトは、仕様が固まっていて変更が少ない大規模システム(基幹系システムや官公庁向けシステムなど)や、契約形態として請負契約を採用する場合です。予算とスコープが厳密に管理される必要がある企業向けの業務システムでは、現在も多くの現場でウォーターフォール開発が採用されています。

アジャイル開発の特徴と向いているプロジェクト

アジャイル開発は、「スプリント」と呼ばれる短い開発サイクル(通常1〜2週間)を繰り返しながら、機能を少しずつリリースしていく手法です。各スプリントの終わりにレビューとフィードバックを行い、次のスプリントの計画に反映させることで、変化する要件に柔軟に対応できます。スクラムやカンバンといったフレームワークがアジャイル開発の代表的な実践手法です。アジャイル開発の最大のメリットは、仕様変更への柔軟性とユーザーフィードバックを素早く取り込める点にあります。WebサービスやSaaSプロダクトのように、ユーザーの反応を見ながら継続的に改善していくタイプのプロジェクトに特に適しています。ただし、アジャイル開発を成功させるには、チームメンバー全員がアジャイルの原則を理解していること、プロダクトオーナーが意思決定を素早く行えること、そして定期的なコミュニケーションが取れる体制が必要です。ウォーターフォールとアジャイルのいいとこ取りをした「ハイブリッド開発」も現場では広く採用されており、上流工程はウォーターフォール、開発・テスト工程はアジャイルで進めるというアプローチも有効です。

テスト・リリースフェーズの進め方

テスト・リリースフェーズの進め方

テストフェーズはWebアプリの品質を保証する最後の砦です。どれほど優れた設計と実装であっても、テストが不十分では本番環境でのバグや障害を防ぐことはできません。テストは単体テスト→結合テスト→システムテスト→受け入れテストの順に段階的に実施し、それぞれの観点で品質を確認します。また、テスト完了後のリリース作業にも正しい手順と確認事項があります。

4段階のテストとそれぞれの目的

単体テスト(UT:Unit Test)は、関数やモジュールといった最小単位のコードが正しく動作するかを検証するテストです。開発者自身が実装と並行して行うことが多く、JestやPyTestなどの自動化ツールを使って効率的に実施します。結合テスト(IT:Integration Test)は、複数のモジュールや機能が連携した際に正しく動作するかを確認するテストです。フロントエンドとバックエンドのAPI連携や、外部の決済システム・認証システムとの連携を検証します。システムテスト(ST:System Test)は、システム全体が要件定義で定めた要件を満たしているかを検証します。性能テスト・負荷テスト・セキュリティテストもこの段階で実施されます。受け入れテスト(UAT:User Acceptance Test)は、実際のユーザーや発注者がシステムを操作し、業務で使えるかを最終確認するテストです。UATで合格することが、本番リリースの承認条件となります。この4段階を経ることで、コードレベルから業務レベルまで多角的に品質が担保されます。

リリース作業の手順とリリース後の初期確認

リリース作業では、まずリリースチェックリストを用意し、本番デプロイ前に確認すべき項目を網羅的に整理します。主な確認事項としては、「本番環境の設定ファイルが正しく設定されているか」「データベースのマイグレーションが完了しているか」「SSL証明書が有効か」「バックアップが取得済みか」「ロールバック手順が準備されているか」などが挙げられます。デプロイ方法としては、ブルーグリーンデプロイメント(旧バージョンと新バージョンを並行稼働させて切り替える手法)やカナリアリリース(一部のユーザーから段階的に新バージョンを展開する手法)などが、ダウンタイムを最小化するための実践的な方法として広く使われています。リリース直後は、エラーログの監視・レスポンスタイムの確認・ユーザーからの問い合わせへの対応体制を整えておくことが重要です。初動対応の遅れが大きな障害につながるケースもあるため、リリース当日は開発チームがオンコール体制を取ることを推奨します。

セキュリティ対策と運用・保守フェーズの進め方

セキュリティ対策と運用・保守フェーズの進め方

Webアプリのリリース後は、運用・保守フェーズに入ります。多くの企業がWebアプリ開発において、開発コストには注目しながらも運用・保守コストを後回しにしてしまいがちです。しかし、実際にはWebアプリの総保有コスト(TCO)の中で、運用・保守費用が占める割合は非常に大きく、場合によっては初期開発費用を上回ることもあります。また、セキュリティ対策はリリース後だけでなく、設計・実装段階から継続的に取り組むべき重要な課題です。

Webアプリに必須のセキュリティ対策とOWASP Top 10

Webアプリのセキュリティ対策の指針として広く参照されているのが「OWASP(Open Worldwide Application Security Project)Top 10」です。OWASPはWebアプリケーションセキュリティの重大リスクをまとめた国際的なガイドラインで、「インジェクション攻撃(SQLインジェクションなど)」「認証の不備」「機密データの露出」「セキュリティの設定ミス」「クロスサイトスクリプティング(XSS)」などが代表的な脆弱性として挙げられています。これらの脆弱性に対処するためには、設計段階から「セキュアコーディング」を意識した実装を行い、SQLインジェクション対策としてのプリペアドステートメントの使用、XSS対策としての出力エスケープ処理、CSRF対策としてのトークン検証といった実装が必要です。また、定期的な脆弱性診断(ペネトレーションテスト)の実施や、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の導入も有効な対策です。2025年現在、DevSecOps(セキュリティを開発プロセスに統合したDevOps)の考え方が普及しており、CI/CDパイプライン内にセキュリティスキャンを組み込むことで、コードの変更のたびに自動的に脆弱性チェックを行う体制が標準化されつつあります。

運用・保守フェーズで対応すべき4つの業務

Webアプリの運用・保守フェーズでは主に4つの業務が発生します。第一に「障害対応・バグ修正」です。本番環境で発生したエラーやバグを迅速に検知し、影響範囲を特定して修正します。監視ツール(Datadog・New Relicなど)を導入し、アラートを自動的に通知する仕組みを整えることが重要です。第二に「機能改善・追加開発」です。ユーザーからのフィードバックや市場変化に合わせて、既存機能の改善や新機能の追加開発を継続的に行います。第三に「インフラ・セキュリティ管理」です。OSやライブラリのセキュリティパッチの適用、SSL証明書の更新、サーバーリソースの監視と増強などを定期的に実施します。特にOSやフレームワークの脆弱性情報は常に最新の状態を追い続ける必要があります。第四に「データ管理・バックアップ」です。データベースの定期バックアップ、リストア手順の確認、ストレージ容量の管理を行います。重要なデータを扱うシステムでは、RPO(目標復旧ポイント)とRTO(目標復旧時間)を定め、それを満たすバックアップ・DR(ディザスタリカバリ)体制を整えることが求められます。

外注・発注時に押さえるべきポイント

外注・発注時に押さえるべきポイント

Webアプリ開発を外注する場合、開発会社の選び方・契約形態・プロジェクト管理の方法を正しく理解することが、プロジェクトを成功させる上で極めて重要です。外注で失敗するケースの多くは、「要件定義を発注側だけで行った」「複数社の比較を十分に行わなかった」「契約内容の確認が不十分だった」という要因によるものです。

開発会社の選び方と見積もり比較のポイント

Webアプリ開発を外注する際は、最低でも3社以上から見積もりを取得することを推奨します。見積もりを比較する際は、単純に価格の安さだけで判断せず、「実績・経験の豊富さ」「技術力と対応できる技術スタック」「プロジェクト管理体制の充実度」「アフターサポートの質」を総合的に評価することが重要です。Webアプリ開発の費用相場は開発規模によって大きく異なります。シンプルな業務管理システムで300〜500万円程度、ECサイトや会員制サービスで500〜1,500万円程度、複雑なBtoBサービスや大規模プラットフォームでは1,500万円を超えるケースも珍しくありません。基本的には「人月(エンジニアが1ヶ月フルタイムで作業する単位)×人月単価×開発期間」で計算されるため、同じ機能でも会社ごとに見積もりが異なることがあります。発注前にRFP(提案依頼書)を作成し、各社に同じ条件で提案・見積もりを出してもらうことで、公平な比較検討が可能になります。

契約形態とプロジェクト管理で失敗しないための注意点

開発会社との契約形態は主に「請負契約」と「準委任契約(時間工数型)」の2種類があります。請負契約は、成果物(完成したシステム)の納品に対して報酬を支払う形式です。仕様が固まっており変更が少ないプロジェクトに向いており、コストが予測しやすいメリットがあります。準委任契約は、エンジニアの稼働時間に対して報酬を支払う形式(タイム&マテリアル)です。アジャイル開発や要件が変化しやすいプロジェクトに向いており、柔軟な対応ができる反面、コストがかさむリスクもあります。プロジェクト管理においては、週次の定例ミーティングの設定・進捗レポートの共有・課題管理ツール(JiraやBacklogなど)の活用が、認識のズレを防ぐための実践的な方法です。また、開発途中で要件変更が発生した場合の変更管理プロセス(変更依頼→見積もり→承認→実装)をあらかじめ取り決めておくことで、追加費用をめぐるトラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ:Webアプリ開発を成功させる5つのポイント

まとめ:Webアプリ開発を成功させる5つのポイント

本記事では、Webアプリ開発の全体像から企画・要件定義・設計・実装・テスト・リリース・運用保守の各フェーズの進め方、開発手法の選択、セキュリティ対策、外注時のポイントまでを体系的に解説しました。最後に、Webアプリ開発を成功させるための5つの重要ポイントを整理します。

第一のポイントは「要件定義に十分な時間をかける」ことです。要件定義の不備は後工程での手戻りコストを数倍に膨らませます。機能要件・非機能要件を具体的かつ測定可能な形で定義し、関係者全員で内容を確認した上で承認プロセスを踏むことが大切です。第二のポイントは「プロジェクトの性質に合った開発手法を選ぶ」ことです。仕様が固まっている場合はウォーターフォール、仕様が変化しやすいWebサービスにはアジャイル、両方の特性を持つプロジェクトにはハイブリッド開発を検討してください。第三のポイントは「CI/CDパイプラインと自動テストを整備する」ことです。開発効率と品質を同時に高めるためには、自動化が欠かせません。テストの自動化とデプロイの自動化を早期に整備することで、後半の工程での品質問題を大幅に削減できます。第四のポイントは「セキュリティを設計段階から組み込む」ことです。リリース後にセキュリティ問題が発覚すると、対応コストが極めて大きくなります。OWASP Top 10を参照しながら、設計・実装・テスト・運用の全工程でセキュリティを意識した取り組みを行いましょう。第五のポイントは「外注の場合は要件定義書とRFPを準備してから発注する」ことです。曖昧な仕様で発注すると、後から追加費用や認識のズレによるトラブルが起きやすくなります。要件定義書とRFPを整備した上で複数社から見積もりを取得し、技術力・実績・コミュニケーション力を総合的に評価して発注先を選ぶことが成功への近道です。Webアプリ開発は正しい手順と知識があれば、コストと品質のバランスを取りながら着実に成功させることができます。ぜひ本記事を参考に、プロジェクトを前進させてください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。