システムリニューアルの事例/成功事例について

成功事例では、利用者の課題に合わせて刷新し、既存のデータや業務ルールを引き継いでいます。その結果、顧客満足や業務効率が高まっています。他社の成果が見えず、刷新効果に不安という相談もあります。

顧客事例と社内改善の事例から、成功要因を読み取れます。全体像はシステムリニューアルの完全ガイドもご覧ください。

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・システムリニューアルの完全ガイド

システムリニューアル事例から学ぶ視点

作業時間や操作性、データや業務ルールを並べた、システムリニューアルの評価視点の図解。
画面の見た目と、引き継ぐ資産の両面を見渡せます。

事例を読むときは、新しい画面そのものより、使う人の体験がどう変わり、それが成果につながったかに注目します。見た目だけを変えても、業務効率や顧客満足はほとんど動かず、投資を回収できない場合もあります。

成功事例から学べるのは、使いにくさや分かりにくさを機能とUI・UXの作り直しで解く、再現できる体験改善の型です。自社に応用する前に、事例に共通する視点を押さえておきます。

UI・UX改善による体験の変化の見方

リニューアルの評価では、見た目の更新より、操作性や導線がどう変わったかを見ることが大切です。利用者の体験が実際にどう変わったかを確かめて、効果を判断します。

  • 作業時間:対象の作業にかかる時間が短くなったか
  • 問い合わせ:問い合わせや操作ミスが減ったか
  • 操作性:入力項目を業務順に並べ、よく使う機能を上部に置き、スマートフォンでも操作しやすくしたか

基幹システムの事例では、機能はほぼそのままに、画面構成と入力フローを作り直し、現場の負担を軽減しています。

既存の資産を引き継ぐ刷新の確認点

リニューアルでは、蓄積したデータや業務ルールを引き継ぎながら、利用者の体験を変えていきます。成功事例では、とくに移行を丁寧に設計して、新しい体験へ滑らかにつないでいます。

  • データ:会員情報、取引履歴、設定値を失わずに移行
  • 業務ルール:現場が慣れた運用を大きく崩さないこと

事例を自社に応用するときは、旧システムのデータをどう引き継ぎ、利用者が混乱なく移行できたかを確かめます。見える部分の刷新と、見えない部分の継承の両方が、成功の鍵になります。

ポイント

事例は、画面の見た目より、利用者の体験がどう変わったかで評価します。見た目だけの刷新は成果につながりにくく、既存のデータや業務ルールを引き継げているかも、あわせて見ます。

顧客接点を刷新したシステムリニューアル成功事例

顧客が直接使うシステムでは、UI・UXの改善が売上や顧客満足の数値に表れやすく、効果試算のベンチマークにもなります。

BtoBの顧客接点を立ち上げた事例と、システムの作り直しで取引を広げた事例では、どちらも体験刷新が事業成果に直結しました。

山善:2年で会員10万人に広がったBtoB顧客接点の刷新

機械工具などを扱う山善は、法人向けの取引プラットフォーム「山善ビズコム」を立ち上げ、2年で会員10万人を突破しました。また、電話やFAX中心だった受発注を、オンライン化しています。

  • 受発注:電話やFAX中心からオンライン化し、見積もりから納期確認までを一つの流れにまとめる
  • 画面設計:法人顧客が日々の業務で迷わず使える操作の重視

利用を広げる鍵は、取引をデジタル化するだけでなく、既存の取引をどれだけ楽にできるかにあります。新機能を増やすより、顧客の手間や不便を解消する設計を優先します。

さらに、移行初期の問い合わせ対応とオンボーディング支援を整えることも、システムの定着を後押しします。

システムリプレースで伸びた主力チャネルの売上比率

あるTV通販事業者は、老朽化した受注・顧客管理システムをリプレースし、サイトの体験を刷新しました。その結果、オンライン経由の売上比率が17%から27%へ上がりました。

  • 購入導線:利用者が迷わず買えるように整理
  • 使い勝手:表示の遅さと操作の煩雑さの解消

この事例では、導線の整理と使い勝手の改善が、離脱の減少と購入率の向上につながりました。特に、表示速度や操作の分かりやすさは、派手な機能追加よりも数値に確実に表れます。

自社で検討するときは、利用者がどこでつまずくかを特定し、その解消を優先します。まずは基本的な改善から手を付けると、投資対効果を高めやすくなります。

ポイント

投資を決める前に、利用者のつまずきを洗い出します。表示速度や操作の分かりやすさといった基本の改善から手を付けると、投資に見合う効果が見込めます。

社内システムの操作性を刷新した改善事例

基幹システムの画面を中心に、入力フロー、項目配置、画面遷移、自動保存を示した図解。
日々の入力を支える変更点が画面の周囲にまとまっています。

リニューアルの効果は、顧客向けだけでなく、社員が日々使う社内システムにも表れます。入力の手間や画面遷移の多さ、検索の難しさは、現場の生産性に影響します。

たとえば、機能を大きく変えずに操作性を刷新した基幹システムや、スマートフォン対応で現場の業務を変えた例があります。

基幹システムの画面刷新による入力作業の負担軽減

長く使われてきた基幹システムは、機能が十分でも画面が古く、操作に熟練が必要で、新人が育ちにくいことがあります。そこで、ある企業は裏側のロジックとデータ構造を活かして画面を刷新しました。

  • 入力フロー:業務の流れに沿って画面レイアウトと入力順を変更
  • 項目配置:よく使う項目を画面の上部に集約
  • 画面遷移:不要な遷移の削減と、入力途中の自動保存の追加

この刷新により、ベテランに頼っていた入力を、誰でも迷わず行えるようになりました。機能には満足しているものの操作性に不満がある場合は、内部を活かしてUIだけを変える方法もあります。

システム全体を作り直さずに済むため、コストを抑えながら体験を改善できます。さらに、属人化した操作を標準化できる点も、組織にとって価値があります。

スマートフォン対応による、その場で完結する現場入力

パソコン専用だった業務システムを、スマートフォンやタブレットでも使えるよう刷新した事例があります。現場で紙に記録して事務所で転記していた作業を、その場で完了できるようにしました。

  • 現場入力:スマートフォンから記録を入力し、その場で完了
  • 画面設計:ボタンを大きくし、入力項目を絞った画面

この画面により、二重入力や転記ミスがなくなり、報告までの速度が上がりました。

リニューアルの際は、システムがどこで、どんな状況で使われているかを見直します。利用の場面に合う画面設計が、現場に受け入れられる改善につながります。

ポイント

社内システムの改善では、機能を変えずに画面と入力の流れを見直せるかが、最初の判断点になります。現場の利用環境に合うかも、あわせて検討します。

事例に共通する成功要因と自社への応用

課題の特定から刷新範囲、移行方法の事前検証、利用者支援までを並べた計画の図解。
検討の入口から利用者支援まで、計画に含める論点を追えます。

事例を並べると、成功した組織に共通する要因が見えてきます。自社に転用できるのは、利用者の課題を起点に範囲を決めることと、移行まで含めて設計することです。学びを実践につなげる視点として、この2つを自社の刷新計画に当てはめてみてください。

利用者の課題を起点としたリニューアル範囲の決め方

成功事例では、システムの古さではなく、利用者の具体的な課題を起点に刷新する範囲を決めています。山善は法人顧客の受発注に、基幹システムの事例は現場の入力負担に着目しました。

  • 課題を定める:「新しくしたい」を、解消すべき体験上の課題に置き換えること
  • 範囲を選ぶ:課題に応じた、全面刷新か画面だけの改修かの判断

利用者へのヒアリングや操作ログの分析で、不満や非効率が集中する箇所を把握します。課題に合う範囲を選べば、過剰な投資を避けられ、効果の高い改善に集中できます。

移行のスムーズさまで含めた設計

優れた画面でも、データ移行でつまずいたり、利用者が操作に戸惑ったりすれば、定着しません。そこで成功事例では、移行方法を事前に検証し、並行運用やオンボーディング支援を計画しています。

  • データ範囲:移行対象の確定
  • リハーサル:本番前に移行を実施し、結果を確認すること
  • 利用者支援:旧画面に慣れた人向けの説明資料の準備

新機能やデザインと同じ熱量で、移行計画も整えておく必要があります。目立ちにくい移行設計の丁寧さが、新しい体験が現場に定着するかどうかを分けます。

ポイント

成功事例に共通するのは、利用者の課題を起点に範囲を決めることと、移行まで含めて設計することです。刷新の範囲は課題に合わせて選び、リハーサルまで計画に含めます。

まとめ

UI・UXや機能の見直しで体験がどう変わったかという視点から、事例を振り返りました。

山善は顧客接点を刷新し、2年で会員10万人を突破しました。また、TV通販事業者では、リプレース後にオンライン売上比率が17%から27%へ上がりました。

社内システムでは、画面刷新が入力の負担を減らし、スマートフォン対応で二重入力がなくなりました。成功の要因は、利用者の課題を起点に範囲を決め、移行の円滑さまで設計することです。

リニューアルでは、見た目よりも利用者の体験と成果に注目することが大切です。つまずく箇所を把握し、必要な範囲を刷新して、移行まで丁寧に進めます。

既存資産を活かした体験設計を見据えて、システムリニューアルの相談を始めてみてください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。