スケジュール管理システムの導入/開発事例や活用/成功事例について

スケジュール管理システムは、予定の共有、要員の把握、予約の衝突防止によって業務を改善します。

近い規模や業種の事例は、課題の解決法や効果を考える参考になります。発注企業の視点で、課題・解決法・効果から着手点を考えます。全体像はスケジュール管理システムの完全ガイドもご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・スケジュール管理システムの完全ガイド

アナログ管理から脱却し年332万円を削減した事例

20名規模の試算で、アナログ管理と一元化後の年間コストを比較した図。
一元化後のコストは試算上で小さくなっています。

アナログ管理からの脱却は、導入効果を数字で示しやすいコスト削減策です。紙やホワイトボード、個人別Excelでは、予定確認の問い合わせや資料探しに時間がかかります。予定確認や資料探しの時間が積み上がると、年数百万円の損失となるケースも珍しくありません。

20名規模で年720万円が387万円に圧縮された試算

20名規模の試算では、1人あたり資料探しや予定確認に月10時間を使います。人件費に換算すると1人あたり月約3万円で、20人では年間約720万円相当になります。

  • 一元化後:予定共有と検索で年387万6,000円相当まで圧縮
  • 試算上の削減額:年間332万4,000円

削減額は、自社の社員数、予定確認や調整の時間、人件費単価を当てはめれば概算できます。ただし、事例の数字をそのまま使わず、自社の数字に置き換えて確認しましょう。

月額固定型を1万〜5万円で導入した場合、上記の規模では年間費用が数十万円に収まります。そのため、論理上は初年度から十分に回収できる水準です。

二度手間・二重入力の解消で定着した事例

アナログ管理では、手帳から共有カレンダーへ予定を転記する作業が起きます。

  • 予定の一度登録:共有、通知、会議室予約まで連動
  • 入力の見返り:リマインドや空き時間の共有で調整の問い合わせを削減

時間の短縮だけでなく、手帳や会議室予約表への二重・三重入力も、一度入力すれば不要になります。

定着した事例では、入力すると自分の作業が楽になるという実感を現場が持てています。そのため、入力が習慣になりやすくなります。

コスト削減の事例を読むときは、省力化の効果だけでなく、現場が使い続けられる仕組みかも見ておきます。入力しても本人に利点が返らない設計では、現場がアナログ管理に戻るおそれがあります。

ポイント

削減額は、自社の社員数、予定確認や調整の時間、人件費単価で概算し、年間費用と比べて見ます。事例の数字は、自社の条件に置き換えて読むことが目安になります。

要員把握の徹底で大幅なコストカットを実現した事例

協力会社を含む要員の稼働状況を把握し、社内リソースを優先活用して3,000万円以上を削減した事例の図。
稼働の見える化が外注費の圧縮につながります。

スケジュール管理では、誰がいつ何にアサインされているかを一覧にできます。社員や協力会社の稼働が見えれば、無駄な待機や二重発注を防ぎやすくなります。

協力会社の稼働把握で3,000万円超を削減した開発会社の事例

この事例では、協力会社を含めて要員の把握を徹底し、大きなコスト削減につなげています。

  • 対象:協力会社を含む要員の稼働状況
  • 効果:社内リソースの優先活用で3,000万円以上を削減

あるソフトウェア開発会社では、部署ごとに案件への要員配置を管理していました。手が空いている社員がいても、新たに外注を発注する無駄が生じていました。

そこで、稼働状況を一元的に見える化し、社内の人員を優先して配置しました。その結果、外注費を構造的に圧縮できました。

要員把握は、予定共有にとどまらず、経営資源を適切に配分する基盤にもなります。さらに、稼働の配置が見えないと、過剰な投入や人手不足を見抜きにくくなります。

要員把握を目的に導入すると、効果をROIで示しやすく、投資判断の説得材料にもなります。

集計・報告作業の自動化で年200万円を削減した事例

要員把握と並ぶ効果が、集計・報告作業の自動化です。削減効果と、管理者の時間の使い方の両面から見ていきます。

  • 集計の自動化:システムインテグレータ社のOBPM事例で、年間約200万円の管理コストを削減
  • 時間の活用:管理者が改善活動や現場フォローに移れる

予定や工数を手作業で集めて表にする作業は、それ自体が大きな間接コストです。一方で、予定や稼働データが蓄積されていれば、レポートをボタン一つで生成できます。

削減額だけでなく、集計に使っていた時間の行き先も含めて見ると、価値はさらに広がります。こうした副次効果も、事例から読み取れます。

ポイント

社内の空きを先に確認してから外注を判断できるかが、要員把握の効果を見る目安です。要員把握を目的に導入すれば、ROIを示して投資を説明しやすくなります。

ダブルブッキングと会議室予約の混乱を解消した事例

ダブルブッキングは、スケジュール管理で日常的に起きるトラブルです。同じ会議室や担当者の予定が重なると、信頼の低下や手戻りを招きます。予約の衝突を防いだ前後の事例を取り上げます。

会議室の重複予約をゼロにしたBefore/After

会議室予約の運用を変えた前後で、重複がどう解消されたかを整理します。

  • 導入前:紙やホワイトボードで予約し、重複が頻発
  • 導入後:共有カレンダーで衝突を検知し、重複を防止

記入漏れや上書きで、会議直前に部屋を探す時間の浪費が常態化していました。そこで、会議室を共有カレンダー上のリソースとして管理し、同時間帯の二重予約に警告します。

空き状況をリアルタイムで全員に見せ、予約が重なる前に気づけるようにします。人の注意だけに頼る運用では、ダブルブッキングをゼロに保つのが難しくなります。

会議室予約は一件ごとの手間が小さく見えても、毎日繰り返す業務のため、改善効果が積み上がります。

社外との日程調整の往復を削減した事例

この事例では、日程調整機能によって変わった予約の流れを確認します。

  • 候補枠の提示:空き時間を自動で示し、相手が選ぶと予約が確定
  • 予定の反映:確定した打ち合わせを自分のカレンダーにも登録

候補日を3つ出した後、相手や別の参加者の都合で再調整するメールが重なります。そこで候補枠から選ぶ方式にしたところ、事例では日程調整の往復が大幅に減りました。

営業やカスタマーサクセスなど、社外との打ち合わせが多い部門ほど効果が顕著です。たとえば、1件あたり数回のメールがなくなれば、月に何十件も設定する担当者の時間を節約できます。

社内の見える化だけでなく、社外とのやり取りも効率化できる好例です。また、調整業務の効率化は、後述する機能面の解説とも関わります。

ポイント

会議室の予約が、人の注意に頼らず衝突を見つけられる仕組みかどうかが目安です。社外との日程調整も、候補枠から選ぶ方式にすると往復を減らしやすくなります。

段階導入で定着に成功した事例と失敗からの学び

一部部署で予定共有を始め、現場が便利さを実感してから機能を加え、説明会やマニュアルで支える段階導入の図。
利用者への支援は機能追加と並行して進みます。

導入のハードルは比較的低くても、運用に失敗すると誰も入力しない状態に陥ります。成功だけでなく、定着や形骸化の理由も、発注側にとって役立つ経験です。

多機能を入れすぎて形骸化した失敗の教訓

形骸化した事例から、利用を妨げた要因と、定着に必要な条件を確認します。

  • 失敗の原因:入力項目が増え、予定登録の負担が大きくなる
  • 定着の決め手:現場が無理なく入力を続けられる軽さ

要員把握や抜け漏れ防止が目的でも、全項目を埋めること自体が目的にすり替わる場合があります。項目を細かく設けると、現場は登録の手間を重く感じます。その結果、現場は徐々に使わなくなります。

問題は機能の数よりも、導入目的が変質していることにあります。たとえば、目的が空き時間の共有であれば、必要な入力は最小限で済みます。入力コストが効果を上回ると、システムは使われなくなります。

段階導入と研修の並行で定着させた事例

定着した事例では、導入の順序と利用者への支援をどう進めたかが分かります。

  • 段階導入:一部部署で予定共有から始め、必要な機能を追加
  • 周知と研修:説明会やマニュアル、利用ルールを導入と並行して整備

まず現場が便利さを実感してから、会議室予約や工数管理を加えていきます。この順序が、現場の納得を伴う定着につながります。

一部の人だけが使い方を知る状態では、情報の行き違いが起き、混乱を招きます。ITリテラシーの差を埋めるのが、周知と研修の役割です。

riplaはフルスクラッチ受託と業務伴走の立場から、現場の業務に必要な機能を絞ります。そのうえで、業務から逆算して段階的に定着させる進め方を重視しています。

事例では、成果だけでなく現場で使われ続けた理由を見ることが、失敗を避ける手がかりになります。

ポイント

多機能な導入より先に、現場が無理なく入力を続けられるかを見ます。予定共有から始めて機能を段階的に加え、説明会で周知することが定着の目安です。

まとめ

導入事例では、成功も失敗からの回復も、現場に必要な機能を絞り、ROIを起点に段階導入して定着させる流れに集まります。

20名規模の試算では、アナログ管理の脱却により年332万4,000円を削減できます。

協力会社を含む要員把握では3,000万円以上、集計の自動化では年間約200万円の削減事例があります。

会議室の重複予約や社外との日程調整は、衝突を防ぐ仕組みで解消できます。一方で、機能が多くても定着するとは限らず、入力の負担に注意が必要です。

事例では、現場で使われ続けた理由を確認しておきましょう。そのうえで、自社の規模と業務に合わせ、予定共有や会議室予約など、効果の大きい業務から始めます。

riplaはフルスクラッチ受託と国内開発を組み合わせ、業務からの要件整理と定着を支援します。

全体像の確認には、スケジュール管理システムの完全ガイドをご覧ください。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。