決済システムの必要機能や標準機能の一覧について

決済システムの機能は、「支払う」「継続して課金する」「安全に処理する」「会計や販促につなぐ」の4領域で整理できます。

ただし、必要な機能は決済手段や課金モデル、社内の経理・運用によって変わるため、領域ごとに確認項目をまとめます。費用や選定方法を含む全体像は、決済システムの完全ガイドをご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・決済システムの完全ガイド

決済システムの基本機能とマルチ決済対応

決済システムの基本機能とマルチ決済対応のイメージ

支払手段を追加できることに加えて、決済結果を一元管理し、入金と照合できるかも確認しておきます。

客層に合わせた支払手段の網羅機能

支払手段は、利用者層と販売地域に合わせて選びます。そのうえで、追加するときの接続方法も確認しておく必要があります。

  • 対応手段:カード、電子マネー、QR、コンビニ払い、口座振替、後払いなどから必要な手段
  • 対象顧客:個人・法人・越境販売など、購入者がどの手段を使えるか
  • 追加と変更:決済代行経由か個別接続か、審査・開発・運用の手順
  • 画面と例外処理:支払方法の表示、決済失敗時の案内、注文状態の更新まで試す

決済手段や利用条件は、契約内容と提供会社の仕様を突き合わせて確かめます。

入金サイクルと売上一元管理の機能

入金予定と確定額は、決済手段や取引単位ごとに追えるかどうかで見ます。

  • 予定日と実績日:締め日・振込日を管理画面で見られるか
  • 差額の内訳:決済手数料、振込手数料、返金、取消を分けた表示
  • 売上集計:複数手段の売上を、同じ期間・条件で集計できること
  • 照合用データ:取引IDや注文番号を出力して、会計データと突き合わせられること

入金サイクルや手数料は候補ごとに異なるため、見積もりと規約で確かめます。

ポイント

支払手段は利用者層と販売地域に合うものを選び、決済結果を一元管理して入金と照合できるかまで含めて比べます。追加時の接続方法も、審査や開発の手順と合わせて見ておくと、候補の差が分かりやすくなります。

継続課金・日割計算と解約防止の機能

継続課金・日割計算と解約防止の機能のイメージ

定期契約では、プラン変更や請求の失敗が起きたときの処理を先に決めておきます。

日割計算・プラン変更・トライアルの機能

定期課金では、契約を変えたときに請求額がどう動くかを、運用ルールと合わせて設定します。

  • 日割り計算:変更日、残日数、締め日の扱い
  • プラン変更:差額請求や返金の計算方法
  • トライアル:無料期間の終了後に課金へ移る条件と通知
  • 割引と周期:初回割引や月払い・年払いなどを、管理できるかどうか

移行するときは、既存契約の開始日や請求履歴も引き継げるかを確かめます。

洗替・ダニングによる解約防止機能

請求に失敗した契約をすぐには止めず、再試行と顧客への案内を行う手順を整えておきます。

  • カード更新情報:更新後のカードを継続課金に反映する方法
  • 再請求:失敗理由に応じた回数、間隔、停止条件の設定
  • 顧客通知:支払方法の更新手順と期限の案内
  • 状態管理:未収、再試行中、回復、停止の状態を、契約・売上データに記録すること

洗替や自動再試行の提供範囲は、決済事業者やカードブランドの条件に従うため、事前に確かめておきます。

ポイント

定期課金では、契約変更時の請求額と、請求失敗後の再試行や顧客への案内は、運用ルールと合わせて先に決めておくのが判断の目安です。

セキュリティ・不正対策の機能

決済システムのセキュリティ・不正対策の機能のイメージ

カード情報の扱い、本人認証、不正利用への対応は、決済方式と運用に合わせて見ていきます。

トークン管理・非保持化と3Dセキュアの機能

カード情報の保存方法と本人認証は、決済事業者の仕様と適用要件に沿って確かめます。

  • トークン化:決済事業者のトークンで継続課金できるかどうか
  • 権限と保管:トークンや取引情報のアクセス範囲、ログ、保管期間の定め
  • 本人認証:3-Dセキュアの認証結果や追加認証の扱い
  • 障害時の処理:認証失敗や中断が起きたときの再試行と、利用者への案内

準拠の範囲や必要な対策は、構成・契約・適用基準によって異なります。そのため、専門窓口と確かめながら進めます。

AI不正検知とチャージバック対策の機能

不正検知の判定は、疑わしい取引を確認する担当者の手順と合わせて設計します。

  • 判定条件:金額、頻度、接続元など、判定に使う情報
  • 処理の選択:保留、追加認証、拒否など、判定後の動作の設定
  • 誤判定の確認:正規取引が止まった場合の調査・解除手順の用意
  • 異議申立ての記録:取引、注文、配送、顧客対応の情報を紐づけて保管

なお、利用できる検知機能や証拠の保存期間は、サービスごとに確かめておきます。

ポイント

カード情報の扱いや本人認証は、決済方式と運用に合わせて決めます。不正検知で正規の取引が止まったときの解除手順まで、事前に用意しておくのが判断の目安です。

会計連携・ポイント・クーポンなど周辺機能

決済システムの会計連携・ポイント・クーポンなど周辺機能のイメージ

決済データを会計や会員管理へ渡す範囲と、ポイント・クーポンの適用ルールを、先に整理しておきます。

会計連携・入金消込・収益認識の機能

決済結果から会計処理までの受け渡し項目と、例外が起きたときの確認者を決めておきます。

  • 仕訳データ:売上、手数料、返金、取消の記録方法
  • 入金消込:取引ID・入金日・金額で、売上と入金を照合すること
  • 連携方式:API、CSV、会計ソフト連携の範囲と更新の頻度
  • 期間按分:前受や継続サービスの計上方法を、経理担当者と詰めておくこと

表示や計上の方法は、自社の会計方針に合わせる必要があるため、会計担当者と確かめます。

ポイント付与・失効とクーポン併用制御の機能

ポイントとクーポンの適用条件をはっきりさせたうえで、重複利用や取消時の扱いを試しておきます。

  • ポイント付与・利用:対象額、付与率、利用単位、取消時の戻し方
  • 有効期限:失効日や会員区分ごとの条件の設定
  • クーポン条件:最低購入額、対象商品、配布期間を指定できるかどうか
  • 併用制御:複数クーポンやポイントとの同時利用の可否

会員管理システムと連携する場合は、会員IDと決済取引を照合できるかを確かめます。

ポイント

決済データを会計や会員管理へどこまで渡すかと、ポイントやクーポンの併用ルールを、会計担当者と合わせて先に決めておくのが判断の目安です。

まとめ

決済システムの機能まとめイメージ

ここまでの機能は、支払手段と入金管理、継続課金、セキュリティ、会計・販促連携の4つにまとめられます。

  • 顧客の支払方法と販売地域に合う決済手段を選ぶ
  • 継続課金の変更、失敗、再請求の運用を決める
  • カード情報、本人認証、不正取引への対策
  • 会計、入金消込、ポイント、クーポンの連携条件

候補サービスや開発方式を比べる前に、必須機能、運用担当、連携先、例外時の処理を要件としてまとめてください。なお、riplaでは、業務に合わせた決済システムの要件整理・開発を支援しています。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。