自治体向けシステムの機能は、基幹業務、業務自動化、住民向け手続き、セキュリティ・統制の4領域に分けて整理できます。
必要な機能は、対象業務や標準仕様、庁内の運用、既存システムとの連携によって変わります。そこで、調達時に確認しておきたい項目を機能ごとに並べます。全体像は自治体向けシステムの完全ガイドをご覧ください。
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住民記録・税・福祉を担う基幹業務機能
住民記録、税、福祉などの処理は、業務をまたぐ情報連携とあわせて一体で考えます。別々に定義すると、情報がどこで途切れるのかが見えにくくなります。
標準仕様書が定める機能と「標準機能」の考え方
調達範囲は、標準仕様書の対象業務と、庁内固有の運用要件に分けて考えます。両者を混ぜたままだと、標準機能でどこまで賄えるのかが曖昧になります。
- 対象業務:調達する業務の標準仕様書と版の確認
- 機能要件:必須機能、適用条件、例外時の扱いの対応表
- 独自運用:標準機能では対応できない業務と、その代替手順
- 受入確認:要件ごとの試験方法と証跡の取り決め
制度や仕様は改定されることがあります。そのため、更新時期は調達担当部署と最新の公式情報で確かめておきます。
業務間データ連携と宛名管理の機能
住民情報を複数の業務で使うときは、正本データと連携の責任を先に決めておきます。決まっていないと、業務ごとに同じ住民の情報が食い違うおそれがあります。
- 宛名管理:住民を重複なく識別するキーと、更新元の定義
- 連携対象:住民記録、税、福祉などが参照・更新する項目の定義
- 連携方式:インターフェース、頻度、エラー時の再送方法の整理
- 移行と照合:移行前後の件数や内容の突き合わせと、不整合時の担当者
複数の開発会社が関わる場合は、データ仕様と切り分けの窓口を事前に合意しておきます。そうすると、不具合の原因を追いやすくなります。
RPA・AI-OCRによる業務自動化機能

定型処理や紙書類のどの工程を自動化するかは、人が確認する箇所を残す前提で分けます。
業務のすべてを自動化しようとすると、例外に気づけなくなるおそれがあります。
RPAがカバーする機能範囲と適性業務
RPAは、手順が明確で繰り返しの多い作業を候補にします。
例外の判断は、職員が担う設計にしておきます。
- 対象選定:転記、照合、定期的な帳票作成などの作業の洗い出し
- シナリオ:入力元、処理手順、出力先、停止条件の定義
- 例外対応:想定外の画面や不備の検出と、担当者への引き継ぎ
- 保守体制:画面変更時の修正、実行ログ、再実行手順の取り決め
自動化の範囲は、まず現状の業務を確かめてから決めます。
また、人の確認箇所も、その時点で分けておくと後で迷いにくくなります。
AI-OCRが紙起点業務を埋める機能
紙書類の読み取りにはAI-OCRを使い、認識結果は職員が確認してから後続処理へ渡します。読み取りの誤りが、そのまま後の業務へ流れないようにするためです。
- 帳票対応:書式、手書き、添付資料など対象書類の確認
- 読み取り項目:氏名、住所、申請内容など必要な項目の指定
- 確認と補正:低信頼の項目や不一致を、画面上で確認して直す
- 後続連携:確認済みデータのRPAや基幹業務への受け渡しと、結果の照合
誤読が起きたときの責任分担や、原本・認識データの保存方法も、あらかじめ決めておきます。
住民向けの電子申請・予約・チャットボット機能

住民がオンラインで申請・予約・問い合わせを行う場合は、その後の庁内処理まで続けられるかを確かめます。
電子申請・予約が窓口業務を代替する機能
オンライン申請は、受付から庁内処理までつなぎます。また、来庁が必要な場合には、予約情報も共有します。
- 申請入力:本人確認、必要項目、添付書類の扱いの確認
- 受付状況:受領、不備、審査中、完了の住民への通知
- 庁内連携:申請データを担当課の業務システムへ渡す経路
- 予約管理:対象手続き、日時枠、変更・取消、窓口側の一覧
本人確認の方法や対象手続きは、所管部署の要件に合わせて決めます。
AIチャットボットが問い合わせを24時間カバーする機能
チャットボットは、定型的な質問への案内に使います。ただし、回答できない問い合わせは、担当窓口へつなぐ方法も用意しておきます。
- 回答範囲:手続き、必要書類、窓口、受付時間など、扱う対象の決定
- 根拠情報:公式ページや庁内資料との対応と、更新担当
- 回答できない場合:担当窓口、電話、有人対応への誘導
- 改善運用:質問ログの確認と、誤回答や未回答の内容の修正
利用者に個人情報を入力させない案内を用意し、質問ログの保管と閲覧の権限も決めておきます。
権限管理・監査ログなどのセキュリティ・統制機能

個人情報へのアクセスを制御し、操作を記録・点検できる機能は、要件に含めておきます。
役割に応じたアクセスを制御する権限管理機能
職員には、所属や役割に応じて必要最小限の参照・更新権限だけを与えます。
- 権限単位:業務、所属、職務などの管理単位
- 付与と剥奪:異動・退職時の申請、承認、反映の手順
- 棚卸し:利用者と保有権限の一覧での確認と、不要権限の見直し
- 横断確認:複数システム間の役割と認証方式の点検
例外的なアクセスは、理由と承認を記録したうえで、定期的に確認します。
監査ログと操作履歴を残す統制機能
重要な参照や変更の操作は、ログに残しておきます。調査や監査で追跡できる状態を保つためです。
- 記録対象:利用者、日時、対象データ、操作、結果の定義
- 検索と出力:期間、利用者、業務での絞り込みと、必要な記録の取り出し
- 保護:閲覧権限、改ざん防止、バックアップの確認
- 運用:保存期間、点検頻度、異常時の報告先の取り決め
記録対象と保存期間は、適用される方針や基準に照らして、担当部署に確認します。
まとめ
自治体向けシステムは、基幹業務、業務自動化、住民向け手続き、セキュリティ・統制の機能を連携させて設計します。
- 対象業務:適用する標準仕様の確認
- データ連携:連携対象、正本データ、例外時の処理の決定
- 自動化と住民向け機能:確認と運用の方法
- 権限、ログ、保守担当:調達要件への明記
現行業務、庁内規程、連携先、更新時の運用を整理し、必須機能と段階導入する機能を分けて仕様化してください。riplaでは自治体業務に合わせたシステムの要件整理・開発を支援します。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
