行政書士事務所向け案件管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

行政書士事務所向け案件管理システムの費用は、利用人数、業務種別、データ移行や連携の範囲で変わります。

目安は、標準クラウドで初期0〜10万円程度、ローコード構築で初期50万〜300万円程度、個別開発で500万〜1,500万円程度です。

▼全体ガイドの記事
・行政書士事務所向け案件管理システム開発の完全ガイド

行政書士事務所向け案件管理システムの全体像

案件管理の費用は、案件一覧だけでなく前後の業務まで含めて比べます。顧客台帳、案件番号、担当者、書類、期限が、一つの案件に結び付きます。さらに、申請先、補正、請求、入金、事件簿も、同じ案件に結び付いています。

標準機能で使う範囲と、設定・連携・個別開発にする範囲を切り分けると、初期費用と月額費用のバランスが変わります。

顧客・案件・書類を一つの業務データとして扱う設計

依頼者や法人の情報と受任案件を分けて登録し、重複を防ぐデータ構造が案件管理の中心です。業務種別を選ぶと、必要書類、担当者、期限、申請先が切り替わる設計が便利です。

  • 対象業務:建設業許可、産廃収集運搬業、在留資格、会社設立、相続
  • 進捗管理:書類回収から申請、補正、許可・完了までの状態を管理し、所長が都度確認しなくても滞留案件を把握できる
  • 情報管理:機微ファイルの権限設定と操作ログの記録

また、事件簿に必要な情報を案件登録や請求情報から出力すると、同じ内容を何度も転記する負担を減らせます。特に、身分証、戸籍、登記事項証明書、委任状などを扱うため、バックアップや退職者のアカウント停止も要件に含めておく必要があります。

期限・請求・入金までつなげたときの費用対効果

許認可の更新期限については、業務種別ごとに90日前、60日前、30日前など、複数回のアラートを設定できます。さらに、見積、請求、入金、立替金を案件に結び付けると、担当者別の売上や未入金も集計できます。

行政書士HUBの公式ページでは、顧客、案件、許認可期限、帳票、売上入金、監査ログを一体で扱う構成が示されています(出典:YDAIコンサルティング「行政書士HUB」、2026年確認)。

投資効果は、月額だけでなく、案件完了までの日数、期限超過件数、補正回数、請求書作成時間、引き継ぎ時間で判断します。なお、事務所によっては、売上機能より先に、案件データから帳票を作る機能が役立つこともあります。

行政書士事務所向け案件管理システムの費用相場

クラウドSaaS、ローコード構築、個別開発の初期費用目安を3枚のカードで比べた図。
方式を変えると、初期費用の検討幅も大きく変わります。

1〜10名程度で標準業務を使うSaaSなら、初期費用は0〜10万円程度、月額は1名あたり3,000〜10,000円程度が相場です。一方、ローコード構築は初期50万〜300万円程度、個別開発は500万〜1,500万円程度が検討の目安です。

行政書士向けシステムだけを対象にした公的な平均統計は確認できないため、以下の数字は公開価格と類似業務システムの開発費から整理した目安です。

クラウドSaaSの初期0〜10万円程度、月額1名3,000〜10,000円程度

標準SaaSは、初期のアカウント発行や設定が無料から10万円程度です。利用料は、1名あたり月3,000〜10,000円程度が目安です。

  • 行政書士HUB:初期費用は30,000円(税込)
  • 人数別料金:1〜5名は月4,980円、6名以上は月2,980円(税込・1名あたり)
  • CURO:初期0円、1ID込み月5,000円、追加IDは月1,000円(税抜)

行政書士HUBを1名で使う場合、月4,980円なら2年間のライセンス費は約12万円になります(出典:行政書士HUB公式料金、2026年確認)。

CUROには、導入支援と研修を含む2年間の通常総額590,000円(税抜)を、補助金採択時に実質118,000円(税抜)にするプランもあります(出典:株式会社IncBASE「CURO」、2026年確認)。

データ移行や個別帳票が別料金の場合は、その費用も加えて比べます。また、補助金は採択が必要で、移行費など対象外の費用もあります。そのため、適用後の価格を通常の相場と混同しないようにします。

ローコード構築の初期50万〜300万円程度

kintoneやMicrosoft Power Appsで、顧客、案件、期限、書類チェック、担当者、簡単な帳票を組み立てる方式です。

  • 構築費:ライセンスを除く設定、設計、権限、テスト、研修の費用で、50万〜300万円程度
  • 追加工数:複雑なワークフロー、添付制御、帳票、API連携があると、受託の設定費が増えます
  • kintone:ライト月1,000円、スタンダード月1,800円、ワイド月3,000円(税抜)
  • Power Apps Premium:1ユーザー月2,998円相当(年払い・税抜)

機能を増やすほど費用が下がる方式ではない点に注意が必要です。なお、kintoneのライトやスタンダードを契約する場合は、最低10ユーザー分のライセンスが必要になります。

ライセンス費だけでなく、設計、設定、プラグイン、保守も含めた総額で確認します(出典:サイボウズ「kintone料金」、Microsoft「Power Appsの価格」、2026年確認)。

個別開発の500万〜1,500万円程度、基幹連携を含む場合は1,500万円超の水準

案件台帳や業務種別ごとの書類チェックを独自ルールで作る場合は、個別開発が候補になります。初期費用は500万〜1,500万円程度が目安です。

  • 業務機能:期限アラート、帳票、事件簿、請求
  • 管理機能:権限、監査ログ
  • 基幹連携を含む場合:1,500万〜3,000万円超になる可能性

この価格帯は、会計・電子申請・顧客ポータルとの連携や、複数拠点での利用を含む場合の目安です。

小規模な案件台帳と帳票だけなら、300万〜700万円程度に収まる可能性もあります。ただし、これは機能、画面数、連携、テスト範囲が限定される場合の推定です。

AIによる書類不足チェック、顧客向けの進捗画面、電子申請の受付番号や公文書、補正履歴、会計連携を初期から盛り込むと、要件定義や検証が増えます。その結果、1,000万円を超えやすくなります。

見積を依頼するときは、優先度と対象範囲を明示します。

導入・開発期間の目安は、SaaSが数日〜1か月、個別開発が4〜9か月程度

導入までの期間は、標準SaaSで数日〜1か月、パッケージで2週間〜2か月、ローコードで1〜4か月、個別開発で4〜9か月程度が目安です。

複数拠点、既存システム連携、データ移行、全職員研修を含む大規模な法人基盤では、8〜15か月以上かかることもあります。また、発注側が業務ルールとデータを整理できるかどうかも、期間を左右します。

ポイント

方式の見当を付けるなら、まず利用人数と業務範囲で標準SaaS、ローコード、個別開発を分けてみてください。その後、データ移行や連携を含めた総額で比べるのが安全です。

行政書士事務所向け案件管理システムの費用・コストの内訳

見積書を中心に、要件定義・設計、製造・テスト、移行・研修、保守の費用項目を示す図。
項目ごとに分けると、見積の抜けや追加範囲を照らし合わせやすくなります。

見積書は、本体開発だけでなく、現状調査、要件定義、設定を分けて確認します。移行、教育、保守、連携についても、項目ごとに内容を確かめます。特に、「一式」とだけ書かれた見積では、契約後の追加範囲が判断できません。

各項目を同じ条件で比べると、方式の違いによる費用差が見えやすくなります。

要件定義・設計費の50万〜350万円程度の推定レンジ

要件定義では、顧客、案件、書類、期限、請求、事件簿の項目を決め、誰がいつ入力するかも一緒に整理します。

  • 業務整理:業務フロー図と権限表
  • 設計資料:画面・帳票・連携一覧、非機能要件
  • 費用目安:要件定義は50万〜150万円程度、画面・データベース設計込みは50万〜200万円程度の推定レンジ

事務所数や業務種別が増えるほど、工数も増えます。

要件定義を省くと、事件簿の項目不足や在留資格への対応、担当者ごとの閲覧範囲などが、開発中に追加要望として出てきます。その結果、追加開発に加えて、画面やデータ構造のやり直しも起こり得ます。

最初に実案件を3〜5件選び、受任から完了・請求まで通して確認すると、必要な要件が見えてきます。

製造・テスト・データ移行・研修の300万〜1,150万円程度の幅

個別開発では、製造・テストが300万〜900万円程度、移行・教育・導入が50万〜250万円程度という分け方ができます。

  • 費用が変わる要素:画面・帳票数、スマートフォン対応、権限ロール
  • 検証・運用要素:ログ、バックアップ復旧テスト、業務種別ごとの例外処理
  • 受入テスト:案件登録から書類不足通知、補正履歴、請求、事件簿出力まで確認

単体テストだけでなく、業務を通した受入テストも必要です。

移行費は件数だけでは決まりません。Excelの列の統一、顧客名の表記揺れ、紙台帳の入力、不要な個人情報の有無によって、作業量が変わるからです。

CUROの公式ページでも、移行費はデータ構造や件数ごとの個別見積です(出典:株式会社IncBASE「CURO」、2026年確認)。そのため、全件を移すか、進行中の案件と必要な顧客マスタに絞るかを先に決めておきます。

月額・年額の保守費の目安は、初期費用の10〜20%程度

クラウドでは、月額料金以外にどんな費用が発生するかを確認します。一方、個別開発では、運用に関わる作業と法改正・様式変更への対応が保守の対象になります。初期開発費の年10〜20%を保守費の目安とする考え方もあります。

  • クラウド:月額ライセンス、ストレージ、追加ユーザー、帳票オプション
  • 連携・決済:API利用料、決済手数料
  • 個別開発:サーバー、監視、バックアップ、障害・脆弱性対応
  • 保守範囲:更新、法改正・様式変更、24時間監視、休日対応、訪問サポート

個人情報保護委員会のガイドラインは、個人データについて、組織的・人的・物理的・技術的な安全管理措置を求めています(出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年確認)。

SSLに加えて、多要素認証、権限分離、操作ログ、バックアップ世代、復旧訓練、漏えい時の連絡体制も、保守契約と仕様書に記載します。

ポイント

複数社の金額を比べる前に、同じ項目で揃えて見ることが大切です。項目の抜けを見つけられれば、安く見えた見積の理由も見えてきます。

行政書士事務所向け案件管理システムの費用が変動する要因

開発工数を中心に、事務所の体制、業務と帳票、外部連携、セキュリティや移行対応が周囲に並ぶ図。
機能数だけでなく、事務所の規模や導入後の対応範囲も工数に関わります。

同じ案件管理でも、1人事務所の進捗管理と複数拠点の法人基幹システムでは、必要な工数が大きく異なります。そのため、金額を下げる交渉の前に、費用を押し上げる条件を把握し、削れる範囲と必要な範囲を分けておきます。

事務所の人数・拠点数・権限の複雑さ

1人事務所なら、顧客、案件、期限、書類、請求を自分で管理する構成から始められます。一方、3〜5人規模になると、担当者別の一覧、引き継ぎ、承認、閲覧範囲、入退社への対応が必要になります。

10人以上や複数拠点になると、拠点別の売上、全社の案件状況、管理者と一般スタッフの権限、監査ログ、マスタ統一が加わります。さらに、ライセンス費だけでなく、設計・テスト費も増えます。

業務種別・必要書類・帳票の数

建設業許可や産廃許可では更新期限と法人情報、在留資格では本人情報・期限・連絡履歴、相続では家族関係と預かり書類が重視されます。

  • 業務種別:必須・任意項目と入力画面
  • 書類:業務ごとの書類チェック
  • 帳票・検証:テンプレートとテストケース

業務種別が増えるほど、必要な設定や開発の工数も増えます。

帳票では、案件データの差し込み、印刷位置、押印欄、改行、PDF化を検討します。さらに、制度変更時の改修も考えておく必要があります。

IZUシステムの事例では、建設業許可の必要項目や更新予定、請求書のExcel出力が導入内容として示されています(出典:株式会社IZUシステム「行政書士事務所向け案件管理システム導入事例」、2026年確認)。業種に特化した要件を、標準化、設定、開発のどこまでで対応するかが、費用を左右します。

会計・電子申請・通知・AIなど外部連携の数

会計、請求書、メールとの連携では、APIの有無と連携方向を確認します。SlackやChatwork、電子申請、顧客ポータルとの連携も、同じ観点で確かめます。同期の頻度、失敗時の再送、障害時にどこまでを誰が受け持つかは、事前に決めておく必要があります。

AI機能は、「搭載する」と指定するだけでは、見積の条件が曖昧になります。

  • 連携設計:接続、認証、同期頻度、失敗時の再送
  • AIの用途:書類不足検出、案件メモ要約、期限候補抽出
  • AIの管理:学習利用、保存期間、確認者、誤判定時の扱い

連携先が増えるたびに、テスト、監視、仕様変更への対応が必要になります。そのため、単純な機能追加より費用が大きくなることもあります。

法令判断や申請内容の最終確認は、行政書士が行います。そこで、AIは補助機能に限定すると、費用とリスクを小さくできます。

セキュリティ・データ移行・法改正対応の範囲

身分証や戸籍を扱う場合は、二段階認証や権限ロール、端末制御を比べます。操作ログや暗号化、バックアップも、あわせて比べます。

  • 情報管理:データの持ち出し、解約時の返却・削除
  • 制度変更:SaaS更新に含むか、個別開発の保守契約や都度見積にするか
  • 総額比較:3年・5年の運用費、追加ユーザー、ストレージ、移行、研修

安全対策によって、初期設計や運用費が上がる可能性はあります。ただし、情報漏えいや更新漏れによる信用の損失と比べて判断します。なお、管理者アカウントの共有やローカル保存が残ると、対策の効果が弱まります。

法改正や行政機関の様式変更に、どう対応するかを確認します。個別開発では、保守契約に含めるか、都度見積もるかを決めておきます。

方式を比べるときは、安全対策や制度変更への対応を含めた総額で見ます。

ポイント

金額を見るときは、機能の数より、人数・業務種別・連携先・移行範囲がどこまで広がるかを確かめます。範囲が広がった分だけ工数が増えると考えると、判断しやすくなります。

行政書士事務所向け案件管理システムの見積を取る進め方

価格だけを先に聞くと、各社で機能や作業範囲が異なるため、安い見積かどうか判断できません。そこで、現行業務と目標を整理し、同じRFPや質問票を複数社へ渡します。

見積は、初期費用、運用費、移行費、保守費、追加費用を分けて提出してもらいます。

現行のExcel・紙・メールの洗い出しと要件の整理

顧客・案件台帳や紙の事件簿、共有フォルダから、メール、チャット、カレンダー、請求書、入金表まで、情報の置き場所を洗い出します。

  • 業務情報:案件の状態、担当者、期限、必要書類、申請先
  • 完了・請求:補正、完了条件、請求条件
  • 優先度:「必須」「できれば」「将来」に分けて初期範囲を決定

業務種別ごとに要望を分けておくと、初期リリースの範囲が明確になります。

RFPには、利用人数、拠点数、案件数、添付容量、過去データの件数を記載します。加えて、帳票数、外部サービス、同時利用者数、必要な稼働時間も書いておきます。

匿名化した実案件を渡すと、画面数だけでなく、入力・検索・出力・権限の工数を見積もりやすくなります。

複数社の見積の比較と、安さの理由の確認

比較対象には、完成品SaaS、パッケージ、kintoneなどのローコード、スクラッチ開発を含められます。比べるときは、初期費用、月額、開発費のどれか一つだけでなく、1年目・3年目・5年目の総額を確認します。

  • 固定費:ライセンス、保守、ストレージ
  • 導入費:移行、研修、初期設定
  • 追加費:帳票、ユーザー追加、連携

見積の差が大きい場合は、まず移行範囲、受入テスト回数、研修時間、問い合わせ受付時間を確認します。さらに、復旧目標、法改正対応、ソースコードやデータの返却条件も確かめます。

安く見えた見積でも、発注側の作業が多く含まれている場合があります。そのため、「誰が何をいつまでに行うか」を表にして確認します。

無料デモと受入テストで再現する実案件の流れ

匿名化した建設業許可、在留資格、相続などの案件を用意し、実案件に近い流れを再現します。

  • デモ操作:受任、書類回収、担当者変更、期限通知、補正、完了
  • 業務処理:請求、事件簿出力
  • 受入テスト:必須書類不足の検出、担当者以外には閲覧許可情報だけ表示、期限通知、請求額と入金状態の一致、事件簿出力

行政書士HUBは全機能の無料体験を案内しており、kintoneも30日間無料で試せます(出典:行政書士HUB公式、サイボウズ「kintone料金」、2026年確認)。実際の利用者が触ってみると、入力の手間や検索のしやすさを確かめられます。

テスト仕様書、課題一覧、修正期限、稼働判定基準を契約に含めておくと、納品後の追加費用や認識違いを抑えられます。

ポイント

見積を比べるときは、価格の安さより、同じ条件で出ているかを優先して見てください。条件がそろっていない見積は、安く見えても追加費用に変わる場合があります。

行政書士事務所向け案件管理システムのコスト最適化ポイント

コストを抑えるうえで大切なのは、初期費用が最も安いシステムを選ぶことより、現場で使い続けられるかどうかです。入力されずにExcelへ戻ってしまう、期限通知が届かない、データを持ち出せないといった状態や、法改正のたびに高額な改修が必要になる状態は、初期費用以上の損失になり得ます。

標準機能を活用して、事務所の信用と継続運用に直結する機能に予算を配分します。

案件・期限・書類・権限に絞ったMVPと段階導入

初期リリースは、毎日使う機能に絞ります。

  • 初期導入:顧客・案件台帳、ステータス、期限、書類
  • 日常運用:担当者、権限、検索、バックアップ
  • 後から検討:請求・入金、帳票、通知、会計連携、顧客ポータル、AI支援

MVPで入力が定着してから、後から検討する機能の優先順位を見直します。最初からすべてを個別開発するより、要件の不確実性や追加改修のリスクを小さくできます。

後から変えにくいデータ項目、権限、データ出力、監査ログは、初期設計に含めておきます。特に、データを閉じた構造にすると、ベンダーを変えるときや二次開発で費用が増えます。

CSV形式、データの所有権、解約時の返却、API利用条件は、早い段階で確認しておくと、長期的な費用を管理しやすくなります。

標準機能と設定の優先、個別開発の限定

既製品やローコードの標準機能で足りるかを、先に確認します。

  • 標準機能で確認:案件登録、一覧、期限アラート、添付
  • 運用機能:担当者、権限、検索
  • 個別開発の候補:許可更新ルール、在留資格の期限、独自帳票、事件簿出力

個別開発は、標準機能では業務の品質に影響する差分だけに絞ります。一方、細かな画面の色や操作順の作り込みは、初期費用と更新費を増やす可能性があります。

業務種別、期限、メール文面、担当者、休日、帳票を、担当者が自分で変更できるかを確認します。変更を毎回ベンダーへ依頼すると、制度変更のたびに納期と費用が発生します。

管理画面で変更できる範囲、承認の流れ、変更履歴、誤操作からの復旧方法をデモで確かめます。そのうえで、運用担当者が自分で対応できる範囲を広げていきます。

総額と補助金条件による判断

クラウドでは、ユーザー追加、ストレージ、帳票、移行、研修、外部連携が別料金になる場合があります。一方、個別開発は業務に合えば、二重入力や確認作業を減らせる可能性があります。

  • クラウド費用:追加ユーザー、容量、帳票、移行、研修、連携
  • 比較期間:1年目、3年目、5年目の総額
  • 補助金:採択率、対象サービス・役務、申請時期、自己負担、対象外費用

総額と、削減できる作業時間、期限漏れのリスク、引き継ぎの改善を並べて判断します。

補助金が採択されない場合や、対象外の保守費を見落としてしまう場合があります。そのため、適用後の実質負担だけで方式を選ばないようにします。

補助金がなくても運用できる予算を基準にします。そのうえで、採択された場合は研修や移行に充てると、予算計画が崩れにくくなります。

ポイント

節約を考える際は、初期費用の安さに加えて、現場で使い続けられるかと、数年分の総額を合わせて見ます。どちらかが欠けると、安く入っても損失が大きくなりやすいと考えてください。

行政書士事務所向け案件管理システムのよくある質問

導入後に使い続けられるか、過去データを安全に移せるか、行政書士特有の業務に対応できるかも、大切な確認点です。

1人事務所でも案件管理システムを導入する価値はありますか?

あります。1人事務所の場合は、期限、必要書類、請求、事件簿への転記を一つにまとめられる点に価値があります。初期費用0〜10万円程度、月額3,000〜10,000円程度のSaaSから始め、更新漏れや請求作成の時間がどれだけ減るかを確かめます。

クラウドと個別開発ではどちらが安いですか?

初期費用と導入期間だけを見れば、クラウドのほうが安く、早く始めやすい傾向があります。標準業務に合わせられる1〜10名程度の事務所であれば、初期0〜10万円程度、月額1名3,000〜10,000円程度のSaaSが現実的です。

独自帳票、複数拠点、会計・電子申請連携、細かな権限が不可欠なら、個別開発の500万〜1,500万円程度も含めて比べます。そのうえで、5年運用で発生する手作業のコストも加えて考えます。

Excelや紙のデータ移行にはいくらかかりますか?

移行費は一律の金額では決められません。ただし、Excelの列が整理されていて件数が少なく、CSV取込ができる場合は、設定費に含まれることがあります。

紙台帳の入力、顧客名寄せ、重複削除、欠損補正、添付整理、移行後の照合まで行う場合は、個別見積になります。

移行対象と対象外、リハーサル、本番移行、発注側の確認作業を分けて提示してもらいます。

機微な個人情報をクラウドで管理しても大丈夫ですか?

安全性は、クラウドか自社サーバーかの違いだけで決まるものではありません。そのため、多要素認証、権限分離、暗号化、操作ログ、バックアップ、復旧手順を確認します。

委託先の管理、漏えい時の連絡体制、解約時のデータ返却と削除も確認します。あわせて、事務所内の端末やアカウントの運用も決めておきます。

個人情報保護委員会のガイドラインを参考に、ベンダーのセキュリティ資料と、契約上どこまでをベンダーが負うかを確認します。

補助金を使えばシステム費用を大きく下げられますか?

採択され、対象のサービス・役務・期間の条件を満たせば、自己負担を抑えられる可能性があります。ただし、補助金は採択を保証するものではありません。

消費税、個別データ移行費、対象外の追加開発費が残る場合があります。そのため、補助金なしの5年総額を確認しておき、採択時は導入支援や研修に充てます。

まとめ

標準クラウドは、初期0〜10万円程度、1名あたり月3,000〜10,000円程度が目安です。また、ローコードは初期50万〜300万円程度です。個別開発は500万〜1,500万円程度が目安です。

この数字は、公開料金と類似業務システムの開発費から整理したレンジです。全国統計ではありません。人数、業務種別、帳票、移行、連携、セキュリティで変動します。

毎日使う機能と5年総額による方式の選択

案件、期限、書類、担当者、事件簿、請求のうち、どこを一つにまとめると効果が出るかを決めます。無料デモでは、実案件の流れを再現して確かめます。

見積では、初期費用、移行、研修、月額を分けて確認します。さらに、保守、追加機能、解約時のデータ返却も、別々に確かめます。なお、標準機能で足りる部分は活用し、事務所固有の業務差分に予算を使います。

業務とデータの整理と、複数社への同条件での相談

Excel、紙、メールに散らばる情報を洗い出し、実案件3〜5件でMVPを定義します。次に、完成品SaaS、ローコード、個別開発を同じ質問票で比べます。

1年目・3年目・5年目の総額と、削減できる作業時間を確認します。そのうえで、行政書士業務の理解、データ移行、セキュリティ、法改正対応まで相談できるパートナーを選ぶことが、費用を無駄にしない近道です。

▼全体ガイドの記事
・行政書士事務所向け案件管理システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。