Alibaba Cloudのシステム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

Alibaba Cloudのシステム開発会社は、料金だけでなく、中国・アジアのリージョン、既存システムとの連携、データ管理、運用体制まで提案できるかで比べることが大切です。

株式会社riplaを最初に、提供元、国内SIer、グローバルSIer、アジアのチャネルパートナーの6社を、目的に合う相談先、構成、費用、運用の観点で比較します。

  • リージョンとデータ管理の範囲を確認する
  • ECS・RDS・WAF・ACKの構成を比べる
  • 移行、料金、運用体制を整理する

Alibaba Cloudは、ECSやOSS、ApsaraDB RDSなどを組み合わせて構成するクラウド基盤です。

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・Alibaba Cloudのシステム開発の完全ガイド

Alibaba Cloudのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

Alibaba Cloudのシステム開発パートナー選び

Alibaba Cloudのシステムは、ECSを1台契約すれば完成するものではありません。

利用者からの通信はCDNやWAFで受け、SLBで複数のECSやACKへ振り分けます。さらに、RDSに業務データを保存し、OSSへファイルとバックアップを蓄積するなど、複数のサービスと運用ルールを組み合わせます。

中国本土と日本、香港、シンガポールなどのどこにデータを置くかによって、通信品質、法務確認、障害時の復旧方法も変わります。

目的と業務要件から見るクラウド構成

発注先には、中国・アジアで売上を伸ばしたいのか、海外拠点と日本本社をつなぎたいのか、既存システムの移行が目的なのかを、まず伝えます。目的が違えば、東京リージョンを中心にする構成、中国本土リージョンを使う構成、複数リージョンを組み合わせる構成の判断も変わります。

業務フローや利用者数、RTO・RPOなどを数値で整理できる会社は、過不足の少ない提案を出せます。

また、AIや高機能な分析サービスを先に選ぶと、マスタの重複や入力ルールのばらつきをそのまま拡大することがあります。そのため、受注や在庫などの基礎データを、どのシステムで管理するかを先に決め、必要な範囲でAlibaba Cloudのサービスを組み合わせるのが安全です。

発注前に確認する契約先・責任分界・データの場所

見積書と契約書では、料金の内訳、契約先、データの扱いを確かめておく必要があります。

  • 見積もりの内訳:開発費、Alibaba Cloudの従量料金、監視・保守費を分け、移行費やライセンス費も項目ごとに記載してもらいます。
  • 請求と所有:Alibaba Cloudと開発会社のどちらに料金を払うのか、アカウントの所有者、解約時のデータと設定の受け取り形式を確かめます。
  • パートナー掲載と認定資格:判断材料にはなりますが、自社案件の成功や現行契約を保証するものではありません。
  • 個人データ:海外拠点や海外の運用担当者が扱う可能性があるなら、保管リージョン、サポート担当者のアクセス、再委託先、暗号鍵、ログと削除方法を確認します。

なお、個人情報保護委員会の「外国にある第三者への提供編」は2025年12月に一部改正されており、外国にある第三者への提供では本人同意や相当措置などの該当性を確認する必要があります。出典は個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(外国にある第三者への提供編)」(2025年改正)です。そのうえで、法的な判断は専門家にも相談します。

ポイント

データを置く国や目的によって、構成のほか、通信や法務、復旧の条件も変わります。会社を比べるときは、目的を構成に落とし込めるかと、費用の内訳を分けて示せるかを基準にします。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaのシステム開発支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理などの幅広い基幹システムについて、構築や導入の実績があります。

企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制も整えています。

特徴と強み

Alibaba Cloudを活用したシステムでは、クラウドサービスの選定より先に、業務上の成果と利用定着を設計することが大切です。riplaは、この設計を現場の業務から一緒に組み立てられる点が特徴です。

  • 業務の入力と承認:現場の担当者がどのデータをいつ登録し、誰が承認するのかを一緒に整理します。
  • 既存システムとの連携:既存の営業・顧客・生産・販売管理へどの情報を渡すかを整理し、標準機能や既存SaaS、個別開発の役割分担を検討します。
  • 小さく始める進め方:中国向けの受発注や会員管理では、全機能を作り込まず、主要データと権限を定義し、PoCで通信と業務フローを確かめます。
  • 配置と保守の範囲:東京と中国本土のどちらに何を置くか、クラウド側とアプリ側の保守を誰が持つかまで、業務要件と一緒に考えます。

得意領域・実績

営業・顧客・生産・販売管理などの基幹業務を含め、部門ごとに分断されたデータをつなぎたい企業に向いています。さらに、要件定義から開発、導入、定着支援まで同じ窓口で進めたい企業も、比較候補に入れられます。

  • 相談時に伝える情報:利用国、想定ユーザー数、既存システム、扱う個人情報に加え、必要なRTO・RPO、月額上限、連携したいAPIも示します。
  • 見積もりと契約:クラウド利用料と開発・保守費を分けた見積もりを依頼します。
  • 案件ごとの確認事項:Alibaba Cloudの認定資格や特定リージョンの対応可否、日中間のネットワーク設計、24時間監視の範囲です。

契約書では、設計書やIaC、ソースコードの扱いと、Alibaba Cloudアカウントの帰属を確認します。

Alibaba Cloud(Alibaba Cloud Japan)|製品・技術の一次窓口

Alibaba Cloudのクラウド基盤

Alibaba Cloudは、ECSやOSS、ApsaraDB RDSのほか、VPC、SLB、CDN、WAF、ACK、Function Computeなどを提供するクラウド基盤の提供元です。業務アプリケーションを個別に開発する会社とは役割が異なります。

ただし、製品仕様や料金、リージョンを確かめる一次窓口として、最初に相談する価値があります。サポート窓口やパートナー紹介の確認にも使えます。

特徴と強み

中国本土やアジア圏を含むリージョンやデータベース、ネットワークを、公式仕様に基づいて比べられます。セキュリティやAI関連サービスも、あわせて見比べられます。

料金確認では、Alibaba Cloud公式の第8世代ECSページを見ます。2 vCPU・8GBのg8iインスタンスは月額72.32米ドルから、g8aは月額61.28米ドルからと表示されています(出典:Alibaba Cloud「8th-generation ECS」、2026年8月確認)。これはインスタンスの一例にすぎないため、RDSやディスク、通信などの料金は別に見積もります。

  • 契約の形:直接契約するか、認定・チャネルパートナーを通して契約するかで、請求や一次対応、運用範囲が変わる場合があります。
  • 見積もりの取り方:公式パートナーを確かめ、開発会社から設計・開発・移行・保守の見積もりを別途取ると、提供元と開発の責任を整理できます。

得意領域・実績

自社の候補リージョンやサービスの可用性、料金体系を確かめたい企業や、PoCの前提を固めたい企業に適しています。公式パートナーを紹介してほしい場合にも、相談先の候補になります。

Alibaba CloudだけでなくAWS、Microsoft Azure、Google Cloudなども比べ、国内利用だけのシステムでは、データの場所と利用者の分布から選定理由を説明できるようにします。ただし、クラウド提供元への相談だけで、業務要件定義やアプリ開発まで完了するとは限りません。既存データ移行や利用者教育、運用設計も、別途確かめる必要があります。

発注側は、どこまでをAlibaba Cloud側が支援し、どこからをSIerや開発会社が担当するのかを、RACI表と見積書で明確にします。

ポイント

製品仕様や料金、リージョンは、Alibaba Cloudの一次窓口で確かめられます。業務アプリの開発や移行まで含むとは限らないため、開発範囲は開発会社の見積もりで比べます。

SCSK株式会社|国内企業のPoC・構築・運用をまとめて相談できるSIer

SCSKのAlibaba Cloudシステム支援

SCSK株式会社は、国内のシステム構築・運用に幅広く対応するSIerです。

SCSKは2019年4月の公式発表で、SBクラウド株式会社が提供していたAlibaba Cloudの販売代理店契約を締結したと示しています。さらに、検証やPoC、構築、運用まで全面的に支援すると説明していました(出典:SCSK株式会社「Alibaba Cloud 販売代理店契約を締結」、2019年)。

過去の発表は現在の契約条件の根拠にせず、提案時点の対応範囲を確認します。

特徴と強み

国内の業務システムとクラウド基盤を一緒に考えたい企業や、既存のオンプレミスや別クラウドを含むマルチクラウド環境を整理したい企業が比較しやすい会社です。Alibaba Cloudのリソースだけでなく、認証やネットワーク、監視など、運用サービスとしてどこまで提供されるかも確認できます。ヘルプデスクや障害時のエスカレーションも、その範囲に含まれるかを見ます。

PoCを行う場合は、想定ユーザー数や利用リージョン、対象データを先に定義します。通信経路や検証期間、成功条件も、事前に決めておきます。

本番移行では、既存DBの停止時間や文字コード、時刻を確認します。データ整合性と切り戻し手順も、あわせて見ておきます。設計や開発、移行、運用は、別々の工程として見積もってもらいます。

得意領域・実績

日本語での要件整理や社内稟議向けの見積もりを重視し、既存の基幹システムとの接続や長期運用の体制も大切にする企業に向いています。

大規模組織では、業務部門や情報システム部門、海外拠点など、関係部門の合意形成が必要です。そのため、設計書や試験成績書、運用手順書の納品範囲も選定項目にします。一方で、小規模なWebシステムや短期間の検証では、体制や見積もりの粒度が合わない可能性があります。

案件規模に対して担当チームが過大にならないか、日常の軽微改修を誰が担当するか、Alibaba Cloudの請求先とSCSKの運用費がどのように分かれるかを確認します。

ポイント

国内の業務システムとクラウド基盤を一緒に考えたい企業には合いますが、小規模な検証では体制や見積もりの粒度が合わないこともあります。過去の発表は契約条件の根拠にせず、提案時点の対応範囲で判断します。

アクセンチュア|大企業の海外業務変革とクラウド移行

アクセンチュアの海外クラウド移行支援

アクセンチュアは、業務変革やデジタル戦略、システム開発などを手がけ、クラウド移行もグローバルに支援する企業です。

Alibaba Cloud公式のSephora China事例では、Alibaba Cloudとアクセンチュアがクラウドコンピューティング製品・サービスを提供しています。

Sephora Chinaが2021年に、従来のデータセンターからクラウドへデータを移行した事例が紹介されています(出典:Alibaba Cloud「Sephora China Customer Success Story」、2026年8月確認)。

自社案件への適用可否は、現行の提案内容で確認します。

特徴と強み

Sephora Chinaの公式事例について、内容は次のとおりです(出典:Alibaba Cloud「Sephora China Customer Success Story」、2026年8月確認)。

  • 構成:ECSやSLB、OSS、ApsaraDB RDSに、Auto Scalingとクロスリージョンのディザスタリカバリを組み合わせています。
  • 復旧の目安:クロスリージョンの復旧について、RPOが最短1分、RTOが最短15分と記載されています。
  • 参考になる点:単にサーバーを移すだけでなく、可用性と事業継続性まで設計する際の参考になります。
  • 自社での設計:RTO・RPOは、自社の業務影響を基に個別に設計します。

大企業の中国・アジア展開、グループ会社をまたぐ業務標準化、既存データセンターからの大規模移行を検討する企業に適しています。公式事例はあくまで他社の構成であり、自社でも同じ結果になるとは限りません。そのうえで、自社の業務停止許容時間、地域別の利用者、個人情報の分類を示し、段階移行と切り戻しを含む計画を作成します。

得意領域・実績

クラウド技術の選定にとどまらず、業務プロセスや組織、データまで含め、海外拠点の運用もまとめて変革したい企業に向いています。

見積もりは、戦略や要件定義、実装などの各フェーズに分けてもらい、国内側と海外側の担当範囲や会議体を明記します。ただし、大規模な体制が必要ない企業では、費用や意思決定のスピードが合わない場合があります。

候補にする際は、案件に参加する担当者の経験と、Alibaba Cloudの具体的な作業範囲を確認します。内製化後の引き継ぎ方法や月次の運用改善まで確かめたうえで、他の国内SIerや専門パートナーとも比べます。

Sunthy Cloud|アジア圏の認定・運用パートナー

Sunthy CloudのAlibaba Cloudパートナー支援

Sunthy Cloudは、Alibaba Cloud公式のチャネルパートナーページで、ゴールドチャネルパートナーとして紹介されている実在企業です。

公式ページでは、Alibaba CloudがSunthy Cloudチームへ包括的なトレーニングと認定試験を提供していると説明しています。さらに、主要プロジェクトでは両社が顧客とのやり取りやリソース調整に協力するとしています(出典:Alibaba Cloud「チャネルパートナープログラム」、2026年8月確認)。

現行の案件対応範囲は、提案時点で確認します。

特徴と強み

Alibaba Cloudのサービス選定や導入、アジア圏での運用体制を比べたい企業にとって、パートナー制度上のトレーニングや認定の有無は、確かめる手がかりになります。ゴールドチャネルパートナーであることは、公式プログラム上の位置付けを示す情報です。ただし、個別案件の業務アプリ開発や日本語対応まで含むとは限りません。

依頼前には、対象国や希望する言語、対応時間を確認します。監視場所や障害時のエスカレーション、クラウドアカウントの所有者も、あわせて確かめます。日本法人の請求や日本の個人情報を扱う場合は、日本国内の法務・セキュリティ確認を誰が担当するかも、契約条件として明記します。

得意領域・実績

中国・東南アジアに拠点や顧客を持ち、現地の通信や運用を踏まえてAlibaba Cloudを使いたい企業が、比較候補にできます。日本の社内システムまで一体で作る場合は、Sunthy Cloud単独の対応範囲と、国内の業務開発会社との分担を確認します。

パートナー制度の掲載内容は更新される可能性があります。そのため、問い合わせ時には、現時点のパートナー資格や担当エンジニアの認定を示してもらいます。過去の類似業務や24時間運用の実績、月額費用に含まれる作業も、あわせて提示してもらい、公開情報と提案内容の差を確かめます。

NC Services Limited|多国展開を支えるアジア圏のチャネルパートナー

NC Services LimitedのAlibaba Cloud支援

NC Services Limitedは、Alibaba Cloud公式のチャネルパートナーページで、ゴールドチャネルパートナーとして紹介されている実在企業です。

公式ページには、Alibaba CloudチームがアジアでNC Services Limitedを支援し、過去4年間のクラウドビジネスで成果を得たという同社の声が掲載されています。出典は、Alibaba Cloud「チャネルパートナープログラム」(2026年8月確認)です。

日本向けの現行対応範囲は、提案時点で確認します。

特徴と強み

アジア複数国でサービスを展開し、現地の導入・運用支援や英語でのコミュニケーションを重視する企業が候補にできます。Alibaba Cloudの販売・チャネルパートナーの役割は、業務アプリを必ず開発する会社の役割とは異なります。

そのため、インフラ設計や移行、監視がどこまで担当できるかを分けて確認します。問い合わせ対応やアプリ開発についても、担当範囲を別に確かめます。また、多国展開では、国ごとのデータ保管や利用者の言語、請求通貨が論点になります。

障害連絡や現地時間のサポートも、あわせて検討する必要があります。発注側と開発会社で、国別のデータ分類表やリージョン間接続、バックアップの保管先などを先に作成します。そのうえで、提案書に具体的な構成と責任分界を記載してもらいます。

得意領域・実績

日本国内だけでなく、香港、東南アジアなどを含むサービス基盤を検討し、英語での運用や現地パートナーとの連携も視野に入れる企業に適しています。日本語での要件定義、国内法務、国内利用者向けのヘルプデスクが必要な場合は、NC Services Limitedの対応範囲を確認し、国内SIerとの共同体制も比較します。

公開された公式ページは、実在性とパートナー制度上の位置付けを確認する材料です。導入事例や対応地域、料金などを保証する資料ではありません。そのため、候補にする場合は、同じ要件で国内企業と見積もりを取り、通信品質、運用言語、データの返却方法まで比較します。

Alibaba Cloudのシステム開発パートナーを選ぶポイント

Alibaba Cloudのシステム開発会社の選び方

6社は、提供元や国内SIer、グローバルSIer、アジア圏のチャネルパートナーという、役割の異なる会社です。そのため、自社の要件を同じRFPにそろえ、会社の知名度やパートナーランクだけでなく、設計・移行・運用を実行する担当者と契約条件を比べることが大切です。

自社と似た条件での実績と経験の確認

実績は、「Alibaba Cloudの導入実績があります」という一文では判断しません。業種や利用国、データ量が自社に近い事例を提示してもらいます。利用者数やリージョン、既存DBに加えて、移行方式や運用時間も近いかを確かめます。

公開事例は構成の参考になりますが、事例企業と自社では業務や法務条件が違うため、成果をそのまま期待しないようにします。質問例は、「中国本土リージョンを使った理由は何ですか」「東京リージョンとの通信をどう設計しましたか」「移行中の停止時間は何時間でしたか」「障害時に誰がAlibaba Cloudへ問い合わせますか」です。

回答が一般論にとどまらず、構成図や試験項目まで具体化されているかを確認します。切り戻し条件や担当者名も、同じ観点で見ます。

非機能要件まで見る技術力と専門性

Alibaba Cloudの技術力は、サービス名を多く知っているかよりも、設計として説明できるかで見ます。非機能要件では、構成、運用と復旧、試験と権限、基盤の責任の4点を、一つの設計としてつなげて説明できるかが分かれ目になります。

  • 構成:ECSとACKの使い分け、RDSのバックアップ、VPCとセキュリティグループなどを、一つの設計として示せるかを見ます。
  • 運用と復旧:WAFとログ、RAMの最小権限、監視と通知、リージョン障害時の復旧まで、同じ設計の中で説明できるかを見ます。
  • 試験と権限:PoCでは、機能だけでなく負荷試験や障害試験まで実施し、バックアップからの復元や権限レビューも、あわせて行います。
  • 基盤の責任:Alibaba Cloudの共有責任モデルでは、基盤の安全性はAlibaba Cloudが担います。

一方で、顧客側にはOSの更新やアプリケーション、アクセス制御などの責任が残ります(出典:Alibaba Cloud「ECS shared security responsibility model」、2026年5月更新)。そのため、「クラウドに置けば安全」と考えず、保守会社がどの設定とパッチを担当するのかを契約に落とし込みます。

プロジェクト管理と納品範囲の確認

工程配分は、要件定義が10〜15%、基本設計が15〜20%、詳細設計が10〜15%です。さらに、開発が30〜40%、結合・総合テストが15〜20%、移行・導入が5〜10%です。これらは業務システムの企画段階で使える目安です(出典:業務システム開発の一般的な見積もり整理、2026年の企画目安)。

Alibaba Cloud固有の公式見積もりではないため、対象機能や画面数、API数を記載します。データ移行量や試験範囲も書き添えて、各社の工数を同じ条件で比べます。

  • 保守費:初期開発費の年10〜20%程度が一般的な初期目安です。ただし、対応時間や障害対応、軽微改修などをどこまで含むかで変わります。
  • 納品物:アプリケーションのほかに、構成図やパラメータシート、IAMやRAMの権限表、監視項目、テスト結果などを示してもらいます。
  • 運用と契約:バックアップ・復旧手順や障害連絡網、データ移行手順も確認し、ソースコードやIaC、アカウント情報の扱いは契約で確かめます。

ポイント

実績は業種や利用国、データ量が自社に近い事例で確かめ、技術力は設計として説明できるかで見ます。工数は同じ条件で見積もらせ、比べられる形にしてから判断します。

Alibaba Cloudのシステム開発でよくある質問

Alibaba Cloudのシステム開発に関するよくある質問

Alibaba Cloudのシステム開発では、料金や対応会社、リージョン、セキュリティについて質問が集中します。発注前に確認しやすい3つの質問を取り上げ、先に答えを示します。

Alibaba Cloudのシステム開発費用はいくらですか?

企画段階の費用は規模によって幅があり、小規模な検証、中小規模の業務Webシステム、中国・日本をまたぐECや受発注の3つで目安が異なります。

  • 小規模な検証:クラウド利用料は月額1万〜10万円程度、構築・設定・監視設計は50万〜300万円程度です。
  • 中小規模の業務Webシステム:クラウド利用料は月額10万〜50万円程度、開発費は300万〜1,500万円程度になる場合があります。
  • 中国・日本をまたぐECや受発注:開発・移行費が1,500万〜8,000万円程度になることもあります。

いずれも正式な見積もりではなく、冗長化や通信量、データ移行、運用時間によって変わります。

クラウド料金だけを見ると、公式ECSページの2 vCPU・8GBは月額72.32米ドルからです。ただし、本番環境では、複数台のECSやRDS、ディスク、通信、SLBなどが加わります。そのため、開発費、月額クラウド費、運用保守費を分けて3年総額で比較すると、安さだけで選ぶ失敗を減らせます。

日本企業は中国本土リージョンを使うべきですか?

中国本土リージョンを使うかどうかは、利用者の場所やデータの種類、通信品質で決めます。現地制度や運用体制も、判断材料になります。

  • 日本国内の利用者だけの場合:東京リージョンを基本候補にします。
  • 中国の利用者へ低遅延で提供する場合:中国本土、香港、シンガポールなどを含めて比較し、必要に応じてマルチリージョン構成を検討します。
  • 個人情報や業務データを置く場合:中国本土に置くなら、データ分類や越境移転、アクセス権限を先に確認します。

ログやバックアップ、現地の申請・契約要件も、あわせて見ておきます。そのうえで、開発会社には、なぜそのリージョンを選ぶのか、障害時にどこへ切り替えるのか、データをどの国へ移す可能性があるのかを文書で説明してもらいます。

Alibaba Cloudの公式パートナーなら安心ですか?

公式パートナー掲載は、実在性やAlibaba Cloudとのプログラム上の関係を確かめる有効な材料ですが、自社案件の成功を保証するものではありません。

  • 掲載の確認:掲載地域や資格の有効性、担当エンジニア、実績は、発注時点で個別に確認します。
  • 対応範囲:対応言語や現行の契約、SLAも、発注時点で確かめる項目です。
  • 販売と業務範囲:公式パートナーがクラウド料金の販売を担当しても、業務アプリの要件定義や移行などまで含むとは限りません。
  • 担当の分け方:RFPでは、構築と運用、障害対応の担当者を分けて記載します。アカウント管理やデータ返却の担当も明記し、契約先と責任分界を確定させます。

ポイント

クラウド料金だけでなく、開発費と運用保守費を分けて3年総額で比べることが、安さだけで選ぶ失敗を防ぐ目安です。リージョンは利用者の場所とデータの種類で決め、公式パートナーでも業務範囲は個別に確かめます。

まとめ

Alibaba Cloudのシステム開発会社6社の比較

Alibaba Cloudのシステム開発会社を選ぶときは、クラウド基盤の提供元と業務アプリの開発会社、移行や監視を担う運用会社を、役割ごとに分けて考えます。

今回の6社では、株式会社riplaが業務要件から開発・定着まで、Alibaba Cloudが製品と技術の一次情報を比べやすい候補です。

SCSKは国内のPoCや構築・運用、アクセンチュアは大規模な海外業務変革、Sunthy CloudとNC Services Limitedはアジア圏のチャネル支援で、それぞれ比較しやすい候補です。

発注前にRFPへ記載する項目の整理

発注前には、目的や対象業務、利用国を一つの資料にまとめます。そこには、データ分類や利用者数とピークアクセス、希望リージョン、RTO・RPOを書き込みます。さらに、既存システムや移行対象、月額上限などのほか、必要な言語と監視時間も含めます。

そのうえで、クラウド利用料や開発費、移行費を分けた見積もりを取り、保守費やライセンス費も、分けて示してもらいます。設計書やソースコード、Alibaba Cloudアカウントの帰属まで、各社で比較します。

業務とインフラを一緒に設計できる相談先

Alibaba Cloudは、中国・アジア向けサービスや越境ビジネス、高負荷なWebサービスで検討しやすい一方、日本国内だけの小規模システムでは他クラウドとの比較も必要です。複数拠点のデータ基盤にも向きます。そのうえで、料金やリージョン、セキュリティ、移行、運用などをまとめて考え、自社の業務成果と利用定着まで説明できる相談先を選ぶことが、発注後の手戻りを抑える第一歩です。

▼全体ガイドの記事
・Alibaba Cloudのシステム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。