ASP.NETのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

ASP.NETのシステム開発費用は、50万円から1億円以上まで幅があります。その差を生むのは、既存資産や機能範囲のほか、連携・移行と品質要件です。

ASP.NETの全体像は、完全ガイドの記事にまとめています。ここでは、費用の目安と、その費用を動かす要因を中心に見ていきます。

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・ASP.NETのシステム開発の完全ガイド

ASP.NETのシステムとは?費用を左右する全体像

ASP.NETは、Microsoftの.NET上でWebアプリケーションやWeb APIを開発するための基盤です。業務システムでは、顧客管理や受発注、在庫、勤怠などに使われます。また、申請・承認や帳票、外部サービス連携にも使えます。

費用を比べるときは、技術名に加えて、作るもの、引き継ぐもの、運用範囲を分けて考えます。

新規開発と既存改修の費用の出方の違い

新規開発では、業務整理から切り替えまでを一つずつ積み上げます。要件定義や設計、実装のほか、テストや教育も工程に含まれます。

Web FormsやASP.NET MVC 5の改修では、まずソースコードと業務ルールの調査が必要になります。古いOSやデータベース、帳票部品との互換性も確認します。さらに、画面を1つ追加するだけでも、調査や回帰テストの費用がかかることがあります。

Web Forms・MVC 5・ASP.NET Coreの区別

費用を比べる前に、対象の方式と移行方針を分けて確認します。

  • Web Forms:.NET Framework上で動く方式です。
  • ASP.NET MVC 5:ASP.NETの方式の一つです。
  • ASP.NET Core:クロスプラットフォーム対応の基盤です。
  • 新規開発:サポート期間を見たうえで、ASP.NET Coreを選ぶことが多いです。
  • 既存システム:保守継続、部分移行、API化、全面再構築のどれで進めるかを比べます。

Microsoftの情報によると、.NET 10は2025年11月にリリースされたLTS版で、2028年11月10日までサポートされます。一方、.NET 8と.NET 9は2026年11月10日にサポート終了予定です(出典:Microsoft「.NET and .NET Core support policy」、2026年確認)。

機能範囲の先決めと相場の比較

見積もり前には、ログインと権限、マスタ管理、検索・登録・更新の機能を洗い出します。CSV入出力や帳票、通知、承認経路も、同じ一覧に入れます。

操作履歴や外部API、スマートフォン対応も確認の対象になります。規模を示す情報として、利用者数や拠点数、月間データ件数を伝えます。さらに、ピーク時の同時利用者数と保存期間も示します。

同じ販売管理システムでも、単一拠点で数十人が使う構成と、複数拠点で大量データを扱う構成では事情が違います。特に、画面数が同じでも費用とテスト量は異なります。

ASP.NETのシステム開発費用の相場

既存改修から基幹系まで、ASP.NETシステムの規模別初期開発費を4本の横棒で示した図。
小規模案と基幹系では、見積もりの幅が大きく異なります。

ASP.NETに限定した公的な全国統計は確認できません。そこで、以下の数字は、業務システムの公開相場と工程、公開事例を組み合わせた企画用の目安として示します。

一般的な業務システム開発費には、10万円〜1,500万円以上の幅があります。一方、小規模事業者では50万〜300万円程度が多いという公開情報もあります(出典:Harmonic Society「2025年版 業務システム開発費の相場と料金まとめ」)。

ただし、この金額をASP.NET固有の相場とは断定できません。費用を比べるには、要件をそろえて複数社に確認してください。

規模別の初期開発費の幅

規模別の見積もりを比べるために、初期費用と期間の目安を並べて確認します。

  • 既存改修:調査と小改修は50万〜200万円が目安です。
  • 小規模新規:300万〜800万円、期間は3〜6か月が目安です。
  • 中規模:800万〜2,000万円、期間は6〜12か月ほどです。
  • 基幹系:2,000万〜1億円以上となる可能性があります。

既存改修では、脆弱性・ライブラリ更新、画面追加、帳票修正、限定的なデータ補正を想定しています。仕様書が不足していたり、複数環境を同時に更新したりすると、金額は上振れします。

小規模案は、ログインや権限、マスタ、検索を備えた構成を想定しています。登録・更新、CSV、簡易帳票も含みます。

中規模案は、承認ワークフローや複数拠点、複雑な業務ルールを含む想定です。外部API、既存データの移行、監査ログも含まれます。

基幹系では、ERP・会計連携や大量データの扱いが必要になります。加えて、高可用性や24時間運用、段階移行、厳格なセキュリティ試験も求められます。

価格差は、ASP.NETのライセンス料よりも、業務範囲と品質保証の差から生じます。

公開事例の工数と範囲の確認

公開工数は販売価格とは分けて考え、技術構成や作業量を比べる参考にします。

  • BSSの品質管理・実績収集:ASP.NET Core(C#)・SQL Serverで約2人月です。
  • BSSのホテル内宴会情報管理:ASP.NET(C#)・PostgreSQLで約6人月です。

これらは、株式会社BSSが公開している実績です(出典:株式会社BSS「実績」、2026年確認)。

案件ごとに、要件定義や受入、移行の範囲は異なります。インフラや保守の範囲も、案件によって変わります。そのため、この工数を自社の見積金額にそのまま置き換えないでください。

単価は、担当者の経験や契約形態、要件定義の有無によって変わります。さらに、品質保証や管理費、地域、納期によっても左右されます。公開工数は、含まれる範囲を読むための材料として使います。

1人月単価を80万〜120万円と仮置きすると、2人月は160万〜240万円、6人月は480万〜720万円になります。ただし、この単価は市場価格として確定したものではありません。

保守費用の目安(初期費用の15〜20%)

年間の保守費用は、初期開発費の15〜20%程度を検討の目安にできます。たとえば、初期開発が800万円なら、年120万〜160万円という機械的な試算になります。

実際の費用は、保守の範囲によって変わります。問い合わせ時間や障害対応の待機、OS・ミドルウェア更新、法改正対応、軽微な改修、脆弱性対応などが対象です。また、24時間監視や高い復旧目標を求める場合は、別途運用費用が必要です。

ポイント

相場は企画段階の目安として使い、金額を比べる前に要件をそろえてください。公開事例の工数や保守費用の目安も、含まれる範囲を確かめてから使います。

ASP.NETのシステム費用の内訳

ASP.NETシステム費用を、要件定義・設計、開発・テスト・移行、ライセンス・インフラ・監視費用の3層で示した図。
見積もりでは開発工程と運用基盤の費用を分けて確認できます。

見積書の合計だけでは、どの工程で費用が増えたのかが分かりません。そこで、要件定義、設計、開発、テストに分けて見るとともに、移行、インフラ、教育、保守も別々に確かめます。作業内容と成果物もあわせて確認します。

特に業務システムでは、開発そのものより、曖昧な要件や移行データの整理に時間がかかることがあります。

要件定義と設計が占める費用割合(25〜35%前後)

見積もりの配分を見るために、要件定義と設計の割合と、その成果物を確かめます。

  • 要件定義:業務システム全般の見積もりの10〜15%という見方があります。
  • 設計:15〜20%程度という見方があります。
  • 合計:両工程で25〜35%前後です(出典:NotebookLMリサーチノート「業務システム全般_7」、2026年確認)。
  • 業務・機能:業務フロー、機能一覧、画面一覧をまとめます。
  • その他:権限マトリクス、帳票一覧、データ項目、連携仕様、非機能要件、移行方針も含めます。

要件定義では、例外フローやデータ保持、障害時の復旧条件も決めておく必要があります。ただし、要件を削りすぎると、後工程で追加費用が発生しやすくなります。

現場の例外処理やExcelでの補完を拾わずに始めると、完成後に実務で使えないおそれがあります。そこで、発注側は業務ルールとマスタの正しさを確かめ、開発会社は設計と実装に反映します。役割の分担も、書面に残します。

開発・テスト・移行の費用の増減要因

実装費は、画面数だけでなく業務ルールや権限、整合性で変わります。さらに、帳票やバッチ、通知、API連携も費用を左右する要素です。テストの範囲も、見積もりの段階で確かめます。

  • 機能テスト:単体、結合、業務シナリオを対象にします。
  • 品質テスト:権限、負荷、障害復旧が対象です。
  • セキュリティ試験:個人情報や契約・請求データを扱うなら、ログとアクセス制御も対象です。

テスト費用は、機能開発と同じ金額感で考えないよう注意してください。

データ移行では、顧客や商品の重複、コード体系、表記揺れ、欠損を整理し、過去データの保存年数も決めます。そのうえで、移行プログラムを作り、リハーサルも行います。

特に、移行件数が多い場合や、複数の旧システムを統合する場合は、変換ルールと検証作業が大きな費用要因になります。

ライセンス・インフラ・監視費用の確認範囲

開発費のほかにかかるライセンスや運用費は、見積もりから漏れないよう確認します。

  • 基盤:ASP.NET Coreはオープンソースでも、全体が無料とは限りません。
  • 追加費用:SQL Server、帳票製品、認証、監視、バックアップの費用がかかる場合があります。ログ、CI/CD、ドメイン、証明書なども対象です。
  • 契約:Microsoft契約や追加ライセンスの有無によって、初期費用と年間費用が左右されます。
  • Azure:App Service、DB、ストレージ、バックアップ、監視、通信も、課金対象になる場合があります。
  • 見積条件:月額利用量と環境数、保持期間、上限アラートを、見積書に書いてもらいます。

費用の計画では、Azureの各リソースを含めて考えます(出典:Microsoft Learn「Azure App Service のコストの計画と管理」、2026年確認)。

ポイント

見積もりは合計額だけで判断せず、工程ごとの内訳を並べて比べます。開発費と、ライセンスやインフラ、監視などの運用基盤の費用は、分けて見ておくと判断しやすくなります。

ASP.NETのシステム開発期間と費用が変動する要因

開発期間と費用の変動要因として、既存コードの状態、外部連携とデータ移行、非機能要件とセキュリティを並べたチェックリスト図。
この3領域を早めに調べると、見積もりの前提をそろえやすくなります。

費用と期間は連動しますが、人数を増やせば単純に期間が短くなるわけではありません。要件の確定やレビュー、テストデータの作成、業務部門の受入、移行リハーサルには、一定の時間が必要です。

小規模改修は1〜3か月、小規模な新規開発は3〜6か月、中規模は6〜12か月が起点になります。なお、基幹連携や段階移行は、12〜24か月以上を計画します。

既存コードの状態と改修費用

既存システムでは、コード量に加えて、テストの有無や設計書の正確さを調べます。開発環境の再現性や外部部品のサポート状況も確かめます。

Web Formsの画面に業務ロジックが埋め込まれている場合や、担当者しか知らない運用がある場合は、影響範囲の調査が欠かせません。特に、調査を省いた安い見積もりは、追加改修や納期延長につながることがあります。

外部連携とデータ移行の増額要因

連携先との接続方法と、データ移行の進め方を、費用の見積もりに反映します。

  • 連携先:会計や勤怠、在庫、決済のほか、メールや電子契約の有無も確かめます。
  • 連携試験:異常時の再送や復旧も、試験の対象です。
  • 移行条件:停止時間と並行稼働、過去履歴の範囲を決めておきます。
  • 移行計画:対象データと、変換・検証の段取りを定めます。

連携先のAPIの仕様や認証方式は、先に確かめておきます。エラー時の再送や同期のタイミング、どこまでを誰が受け持つかも確認します。

連携先が複数ある場合は、タイムアウトや重複送信、サービス停止時の復旧を試しておく必要があります。また、Excel・CSV連携を自動化するときは、ファイルの形式と運用担当者も仕様に含めます。

全データを一度に移すより、基幹マスタ、直近取引、参照用アーカイブに分けて移す方法もあります。見積もりの段階で件数と品質を示し、変換・検証の担当を決めておきます。

非機能要件とセキュリティの事前検討

設計の段階で、運用条件と情報保護に必要な対応を洗い出します。

  • 運用条件:処理時間や同時利用者数、バックアップ、復旧時間を決めます。ログや通知、保守時間も含めます。
  • アプリ対策:認証・認可やデータ保護、HTTPS、CSRF、CORS、XSSへの対策を検討します。
  • 個人情報・取引情報:権限の最小化や操作記録、秘密情報の保管、診断、復元確認を費用に含めます。
  • 法務・監査:安全管理措置のほか、電子帳簿保存法に関わる履歴について、検索性と保存期間を確かめます。

ASP.NET Coreには、認証やデータ保護などの機能とガイダンスが用意されています。ただし、採用するだけで安全は保証されません(出典:Microsoft Learn「ASP.NET Core security topics」、2026年確認)。

法務・監査の要件は早めに確認し、要件定義の段階で合意しておくと、総額を管理しやすくなります。

ポイント

期間と費用は、既存コードの状態、外部連携とデータ移行、非機能要件とセキュリティの3点で大きく動きます。着手前にこの3点を調べておくと、見積もりの前提がそろいやすくなります。

ASP.NETのシステム開発と見積もりの進め方

費用を早く正確につかむには、画面設計から入らず、現状整理から段階的に進めます。発注側は業務目的と優先順位を示し、開発会社は技術と工数、リスクを見積もります。

役割を分けておくと、価格だけでなく提案の妥当性も比べられます。

要件定義での業務・利用者・データの洗い出し

誰が、いつ、どの業務で何を入力し、どの帳票や通知を使うかを確かめます。さらに、部門・拠点ごとの権限や代理承認、締め後の修正、取消や返品も対象になります。

機能をMust・Should・Couldに分けて、初回リリースに必須の範囲を決めます。これにより、300万〜800万円の小規模案と、将来機能を含む中規模案を比べられます。

PoCによる難所の検証と、採用技術・移行方針の決定

手戻りを防ぐため、技術上の難所と採用方針を先に確かめます。

  • 検証対象:外部APIや大量帳票、古いActiveX、複雑な認証、既存DB、リアルタイム通知を試します。
  • 新規開発:MVC、Razor Pages、Web API、Blazorの中から構成を選びます。
  • 既存改修:部分移行と全面再構築を、費用、期間、保守性の面で比べます。
  • バージョン:サポート期間やライブラリ、人材、保守契約を見て、更新時期を決めます。
  • PoC成果:PoCで得た成果と再利用できる範囲を、見積書に書き込みます。

SQL ServerとPostgreSQLのどちらにするか、Azureとオンプレミスのどちらにするかも決めます。また、Microsoftの情報を確認したうえで、旧版を許容する年数も定めます。

受入テストと切り替えリハーサルの見積もり計上

本番切り替えを円滑に進めるため、受入と移行準備を見積もりに含めます。

  • 受入テスト:利用部門が、実際の業務シナリオで権限や帳票、計算、通知、例外処理を確かめます。
  • 役割分担:発注側は担当者と期間を確保し、開発会社は仕様書や結果、対応範囲を示します。
  • 切り替え準備:移行リハーサルや停止時間、切り戻し、教育、問い合わせ窓口を決めます。
  • 短納期:テストを削らず、機能を段階に分けて、主要業務から先に公開します。

開発会社のテストが終わったあとも、現場の業務が止まらず進むとは限りません。増員や休日作業が必要なら、別途費用がかかることがあります。

ASP.NETのシステム開発でコストを最適化するポイント

コストを抑えるとは、単価の安い会社を選ぶことではありません。使われない機能や重複入力、過剰なインフラ、将来の変更を妨げる設計を減らし、重要な業務と品質に予算を振り向けます。

初期費用だけでなく、3〜5年間の開発、移行、クラウド、保守、更新を合わせたTCO(総所有コスト)で判断します。

主要業務に絞ったMVP

全機能を最初から作ると要件が膨らみ、使い勝手を確かめる前に予算を使い切ってしまいます。そこで、第1期は認証や権限、主要マスタ、重要な業務フロー、最低限の検索・帳票に絞ります。

高度な分析や細かな通知、多言語化、周辺部門の機能は、第2期以降に回します。第1期で得た利用者の声を次期要件に反映でき、作り直しのリスクも抑えられます。

既存資産の調査と、再利用・段階移行の使い分け

業務ルールやデータモデル、認証、帳票テンプレートを再利用できる場合は、調査をもとに、残す部分と作り直す部分を分けます。

古い部品を無理に残すと、更新費用やセキュリティ対応が増えることがあります。そのため、Web Formsの延命、APIの先行整備、業務単位のASP.NET Core移行を、ライフサイクル費用で比べます。

業務に合わせたクラウド・パッケージ・スクラッチの選び方

業務への合い方と運用の負荷を比べるため、各方式の特徴を確かめます。

  • パッケージ・SaaS:標準業務に使い、独自部分だけASP.NETで開発できます。
  • スクラッチ:業務に合わせやすい一方、要件定義や保守人材への依存が大きくなります。
  • クラウド:標準サービスを使いやすく、利用量に応じて拡張できる場合があります。
  • オンプレミス:既存のLANや特殊機器がある環境に向いています。

パッケージやSaaSでは、業務の変更や連携、追加開発が必要になる場合があります。また、クラウドでも、複数環境やDB、ログ、通信、バックアップの管理が要ります。

初期費用に加えて、追加機能や移行、解約時のデータ返却、保守範囲も確かめます。

クラウドの月額は、利用量などで変動します。一方、オンプレミスでは、サーバー更新や電源、バックアップ、監視、障害対応の費用も比べます。

ポイント

初期費用の安さだけで選ばず、3〜5年間のTCOで比べます。過剰なインフラを減らし、クラウドとオンプレミスの運用費も含めて見るのが基本です。

ASP.NETの見積もりを取る際のポイントと会社選び

「C#対応」という点だけで判断せずに、FrameworkからCoreへの移行やWeb Forms・MVCの解析実績を確かめます。さらに、SQL Server、帳票、認証、Azure、保守の実績も比べます。

公式サイトに技術構成や工数が載っているか、要件定義から運用まで同じ担当者が関わるかを比べます。加えて、成果物と契約条件が明確かも確かめます。

RFPに書く利用者数・データ・移行・連携

見積もりの漏れを減らすため、依頼書に業務と技術の情報をそろえます。

  • 業務・規模:目的、部門、利用者・拠点数、画面・帳票数、月間データ件数を記します。
  • 既存環境:システム種類、ソース・設計書の有無、移行対象、連携先を示します。
  • 運用条件:希望時期、Azureかオンプレミスか、保守時間帯、同時利用者数を含めます。
  • 非機能要件:応答時間、バックアップ、障害復旧、監査ログを書き入れます。
  • 見積条件:調査と本開発を分け、前提・対象外・追加単価・役割・納品物を明記します。

条件がまだ固まっていない場合は、確定の見積もりではなく、調査・要件定義費と本開発の概算を分けて出してもらいます。

同じRFPを3社程度に渡したうえでの提案比較

価格だけで決めず、対応範囲と実施体制を同じ条件で比べます。

  • 費用:初期開発、移行、インフラ、テスト、教育、保守を比べ、価格差の理由も聞きます。
  • 条件:要件定義や移行の対象外、社内テストのみか、保守の別契約になっていないかを確かめます。
  • 経験:ASP.NETの調査経験、サポート終了版からの移行経験、障害連絡の方法、成果物の範囲を担当者に尋ねます。
  • 面談:営業だけでなく、設計・実装・保守の担当者が参加するかを確かめます。

契約・成果物・保守の担当範囲

後からの追加負担や引き継ぎの難しさを避けるため、担当の範囲を項目ごとに確かめます。

  • 契約条件:請負か準委任か、要件変更、検収、遅延時の対応を定めます。
  • 権利と情報:ソースや設計書の権利、再委託、秘密情報の扱い、脆弱性対応を定めます。
  • 引き継ぎ:リポジトリ、DB定義、構築・運用手順、テスト結果を含めます。
  • 保守範囲:問い合わせや障害優先度、更新、改修上限、バックアップ、監視、月次報告を、それぞれ分けて書きます。
  • 年間費用:15〜20%の目安だけでなく、費用に含まれる作業も確認します。

成果物が不足すると、保守会社を変えにくくなる場合があります。

ポイント

会社を比べるときは、同じRFPを渡して費用、条件、経験、面談の4点をそろえて見ます。契約や保守の範囲は、確定前に項目ごとの担当を書面で確かめます。

ASP.NETのシステム費用に関するよくある質問(FAQ)

開発費に加えて、既存資産やライセンス、クラウド、データ移行、保守も含めて検討します。発注前によく質問される点を、順に回答します。

ASP.NETは無料なので、システム開発費も無料ですか?

ASP.NET Coreはオープンソースの基盤ですが、それだけで開発費が無料になるわけではありません。要件定義や設計、実装、テストといった工程に費用がかかります。さらに、移行やクラウド、データベース、帳票、監視、保守も費用の対象です。

既存のMicrosoft契約や社内インフラを使えるかどうかで、追加費用の範囲は変わります。

Web FormsからASP.NET Coreへ移行する費用と期間はどれくらいですか?

小規模な部分移行なら数か月、画面・データ・外部連携を含む全面刷新なら6〜12か月以上が目安です。

既存コードや画面数、仕様書、古い部品、移行データ、並行稼働の有無によって変わるため、一律の費用は示せません。

現状調査と移行方針の検討を行い、保守継続、API化、段階移行、全面再構築を比べます。

SQL ServerやAzureの料金は開発費に含まれますか?

見積書によって異なるため、初期開発費、ライセンス費、クラウド月額費、監視・バックアップ費を分けて確認します。

Azureでは、App Serviceのほか、データベースやストレージ、ログ、通信も課金対象になる場合があります。見積もりを頼むときは、想定利用量や環境数、バックアップ保持期間を伝えます。

月額試算と上限管理の方法を提示してもらうと、費用を把握しやすくなります。

ASP.NETシステムの保守費用は毎年どのくらい必要ですか?

初期開発費の15〜20%程度を検討の目安にできますが、金額は作業範囲によって変わります。問い合わせや障害対応、OS・.NET更新、脆弱性対応は、範囲を分けて確かめます。軽微な改修や監視、バックアップ、法改正対応も、範囲の内外を示してもらいます。

対応時間と上限も確かめてください。重要な更新や障害対応が対象外になっていないかも、あわせて見ておきます。

まとめ

ASP.NETの開発費は、既存改修で50万〜200万円、小規模な新規業務システムで300万〜800万円、中規模で800万〜2,000万円が企画段階の目安です。

基幹連携や高可用性まで含む場合は、2,000万〜1億円以上になります。ASP.NETのライセンス代だけで決まるわけではなく、開発や運用の費用も合わせて考えます。

見積もりを比べる観点:前提条件と範囲

発注前には、FrameworkかCoreか、既存改修か新規かを整理したうえで、利用者数や画面・帳票の範囲を決めておきます。連携や移行データの扱いも、あらかじめ洗い出します。非機能要件と、クラウドかオンプレミスかの選択も定めておきます。

同じRFPを複数社に渡し、要件定義や移行、テスト、保守の範囲をそろえます。初期費用に加えて3〜5年間のTCOで比べると、短期的に安い提案が、長期的には高くなるリスクも把握できます。

現状調査と優先順位の整理

Web FormsやMVCを使い続けるか、ASP.NET Coreへ段階移行するか、新しい業務システムを作るかで、進め方は変わります。

仕様書やソースコード、データ、現場の例外処理を確かめられる開発会社に相談します。調査、概算、本見積もりと段階を踏んで進めると、予算と品質を両立させやすくなります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。