AWS導入/構築の見積相場や費用/コスト/値段について

結論から言うと、AWS導入・構築の費用は、AWSサービス利用料だけでなく、設計・構築、移行・テスト、保守・運用まで含めて考えます。

小規模構成なら初期20万円〜50万円程度、中規模なら100万円〜300万円程度、大規模では500万円〜3,000万円以上が目安です。

月額は小規模Webサイトで1万円〜2万円程度、中規模Webアプリケーションで8万円〜20万円程度が目安です。要件と利用サービスで変わるため、3年〜5年のトータルコストで比較します。

本テーマに関する全体ガイドは、以下の記事をご覧ください。

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・AWS導入/構築の完全ガイド

AWS導入/構築の費用概要

AWS導入/構築の費用概要

費用は「初期費用」と「月額ランニングコスト」に分かれます。初期費用は外部のシステム開発会社やSIerへの設計・構築委託費用、

月額はAWSサービス利用料と保守・運用費用です。専門人材がいない場合は外部委託を含めて予算化します。

費用の種類と全体像

AWS導入費用は4要素で構成されます。AWSサービス利用料はEC2・RDS・S3・CloudFrontなどの従量課金です。設計・構築費にはネットワーク、

セキュリティ、インフラ、IaC実装が含まれます。移行・テスト費はデータ移行・動作検証・性能テスト、保守・運用費は監視・障害対応・セキュリティ管理・定期メンテナンスです。

  • AWS利用料:使ったサービスと量に応じて課金
  • 初期作業費:設計・構築、移行・テストを含む
  • 運用費:稼働後の監視・保守を含む

無料利用枠(Free Tier)では、EC2(t2.microまたはt3.micro、

750時間/月)・S3(5GB)・RDS(20GB)などを12ヶ月間無料で利用できます。小規模な検証環境なら、ほぼ無料で始められる場合があります。

規模別の費用目安

規模別の目安は、構成と要件の複雑さで前後します。

  • 小規模:EC2(t3.small)×1、RDS(db.t3.micro)、Route 53。初期20万円〜50万円、月額5,000円〜2万円程度
  • 中規模:EC2複数台、RDSマルチAZ、ALB、CloudFront、WAF。初期100万円〜300万円、月額3万円〜15万円程度
  • 大規模:マルチリージョン、DR、高度なセキュリティ、マイクロサービス。初期500万円〜3,000万円以上、月額50万円〜300万円以上

コーポレートサイト・ランディングページは小規模です。社内業務システム・ECサイト・Webアプリケーションは中規模です。基幹システム・金融系・大規模ECサイト・エンタープライズシステムは大規模の例です。

ポイント

初期費用と月額費用を分け、AWS利用料・委託費・移行費・保守費の4要素を合算して見積もります。

初期費用の内訳

AWS導入初期費用の内訳

初期費用は設計・構築費用と移行・テスト費用に分かれます。外部委託では人月で換算し、AWSエンジニアの人月単価は70万円〜150万円程度、

AWS認定資格を持つシニアエンジニアは150万円〜200万円程度になることがあります。

設計・構築費用

稼働までの作業を、要件整理・設計・構築に分けて確認します。

  • 要件定義・ヒアリング:小規模10万円〜30万円、大規模50万円〜100万円程度
  • インフラ設計:小規模20万円〜50万円、中規模80万円〜200万円程度
  • 環境構築:小規模20万円〜80万円、大規模200万円〜1,000万円以上

VPC、サブネット、セキュリティグループ、IAMを設計し、EC2・RDS・ロードバランサー・CloudFrontを設定します。

Terraform・CloudFormationなどのIaCも利用できます。CI/CD、

CodePipeline・GitHub Actions連携などのDevOps環境は、さらに50万円〜200万円程度かかる場合があります。

移行・テスト費用

既存オンプレミス環境や他クラウドから移行する場合は、データ移行と検証の費用を追加します。

  • データ移行:中規模システムで30万円〜150万円程度
  • 性能・負荷テスト:小規模10万円〜30万円、大規模50万円〜150万円程度
  • セキュリティ診断:脆弱性診断やペネトレーションテストで20万円〜100万円程度

AWS DMSは比較的安価ですが、OracleからAurora PostgreSQLなどスキーマ変換にはSCTの作業が必要です。

負荷テストはApache JMeterやLocustを使い、金融・医療・個人情報取扱いシステムでは診断が必須となる場合があります。

ポイント

初期費用は人月単価だけでなく、移行・性能テスト・セキュリティ診断までスコープに含めて確認します。

月額・ランニングコストの内訳

AWS月額ランニングコストの内訳

ランニングコストはAWSサービス利用料と保守・運用費用の2本柱です。初期費用だけで判断せず、3年〜5年のトータルコストで比較します。

AWSサービス利用料の目安

東京リージョンのオンデマンド料金を基準にした主な目安です。

  • EC2:t3.micro約1,800円、t3.small約3,600円、t3.medium約7,200円、m5.large約1万5,000円/月
  • RDS・S3:db.t3.micro約2,000円〜3,000円、db.t3.medium約7,000円〜1万円、S3は1GB約2.6円/月
  • 周辺サービス:CloudFront 100GB約1,140円、ELB月額3,000円〜1万円、WAF月額5,000円〜3万円程度

m5.xlargeは月額約3万円です。RDSのマルチAZはシングルAZの約2倍です。S3は100GBで約260円ですがGETやデータ転送費が別途発生します。

WAFはWebACL単位で約600円、リクエスト課金を含めると月額が増えます。小規模Webサイト構成は月額1万円〜2万円、中規模Webアプリケーション構成は月額8万円〜20万円程度が目安です。

保守・運用費用

MSPへの委託費はサービス範囲と規模で変わります。

  • 最小限プラン:監視・アラート対応で月額5万円〜15万円程度
  • 標準プラン:障害対応・バックアップ・パッチ適用で月額15万円〜50万円程度
  • フルマネージド:最適化レポート・月次報告・性能改善で月額50万円〜150万円程度

自社運用は外部費用を抑えられますが、24時間365日対応には複数名が必要です。AWSビジネスサポートは月額1万円〜または月額費用の3%のいずれか高い方で、

24時間365日のテクニカルサポートを受けられます。AWS利用料と保守運用費を合わせた中規模の月額は20万円〜80万円程度が一般的です。

ポイント

月額はサービス利用料、保守委託、AWSサポートを合算し、運用体制と3年〜5年の総額で判断します。

コスト最適化のポイント

AWSコスト最適化のポイント

オンデマンド料金を使い続けると費用が膨らみやすく、施策により月額20%〜70%程度削減できるケースがあります。

適切なインスタンスタイプの選び方

まずCost ExplorerでCPU・メモリ・ネットワーク転送量を確認し、実使用量に合うサイズへ調整します。

  • ダウンサイジング:m5.largeからt3.mediumへ変更すると月額約7,800円、約52%削減
  • 世代更新:m4やt2からm6iやt3へ移行すると10%〜15%程度削減
  • Graviton:対応アプリならx86比で同等性能を最大20%安くできる

AWS Compute Optimizerは使用率を分析します。平均CPU使用率10〜20%程度の過剰スペックもあるため、m5.largeで平均CPU15%以下ならt3.mediumを検討できます。

リザーブドインスタンスとスポットインスタンスの活用

利用期間と中断許容度に合わせて料金オプションを選びます。

  • RI:1年または3年のコミットで最大72%割引。前払いは全額・一部・なしの3方式
  • Savings Plans:Computeは最大66%、EC2 Instanceは最大72%割引で柔軟性がある
  • スポット:最大90%割引だが中断があり、バッチ・機械学習・開発・テスト向け

m5.largeはオンデマンド約1万5,000円、1年全額前払いで月額換算約9,000円(約40%削減)、3年で約5,800円(約61%削減)です。本番では中断対策を講じて慎重に適用します。

コスト管理ツールの活用

公式ツールを定期利用すると、無駄なコストを早期発見できます。

  • Cost Explorer:サービス・リージョン・タグ別に12ヶ月分を無料分析
  • AWS Budgets:上限超過または超過見込みをメール・SNS通知
  • Compute Optimizerほか:適正サイズ、未使用リソース、料金試算を支援

Trusted Advisorはセキュリティ・可用性・性能・コストを確認します。Pricing Calculatorは構成変更の試算に使えます。

一部機能はビジネスサポート以上が必要です。月次レビューを運用に組み込みます。

ポイント

利用状況を確認してサイズと契約を見直し、Cost Explorer・Budgetsなどで月次レビューを続けます。

見積もりを取る際のポイント

AWS見積もりを取る際のポイント

見積もりは要件をそろえて依頼します。前提が曖昧だと比較が難しく、後から追加費用やスコープ変更が発生します。

要件明確化と仕様書の準備

RFPに判断材料をまとめると、各社へ同一条件で依頼できます。

  • システム条件:目的・機能、ユーザー数・同時接続数・データ量と増加率
  • 品質条件:RTO・RPO、個人情報・PCI DSS・ISO 27001などの要件
  • 実行条件:外部連携、希望稼働日、移行の有無

要件定義書が難しければ、1〜2社に要件整理だけを依頼してから構築を競合見積もりにかける方法もあります。

複数社比較と注意点

最低3社、理想は5社程度へ依頼し、金額だけでなく前提と体制を比較します。

  • スコープ:AWS利用料、保守、テスト、文書化の含有を確認
  • 内訳:単価と人月、安価な場合の追加費用リスクを確認
  • 体制・契約:APN認定、固定価格か準委任か、割引の有無を確認

APNアドバンスドまたはプレミアコンサルティングパートナーは実績・技術力の目安です。要件が明確なら固定価格、不確実なら準委任が柔軟です。

AWSパートナー経由でボリュームディスカウントを受けられる場合もあります。

ポイント

複数社の総額だけを比べず、スコープ・工数・認定・契約条件を同じ表で確認します。

まとめ

AWS導入構築費用まとめ

AWS導入費用は規模・要件・発注先・サービス構成で変わります。小規模は初期20万円〜50万円、月額1万円〜10万円、中規模は初期100万円〜300万円、

月額10万円〜50万円、大規模は初期500万円〜3,000万円以上、月額50万円〜300万円以上が目安です。

RI最大72%割引、スポット最大90%割引、Savings Plans、公式ツールを活用し、詳細なRFPで最低3社へ依頼します。初期費用だけでなく3年〜5年の費用対効果で判断します。

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株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。