Azure OpenAIのシステム開発会社は、社内データの検索、権限管理、監査ログ、既存業務システムとの連携、リリース後の運用まで設計できるかで比べるのが基本です。
株式会社riplaを含む6社を取り上げ、用途別の向き不向き、発注時の確認項目、PoCから本番までの費用目安を順に比べます。
▼全体ガイドの記事
・Azure OpenAIのシステム開発の完全ガイド
- 社内検索・権限・監査ログ・既存連携
- 6社の用途別の支援範囲
- 発注項目・PoC・本番費用
AIシステム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「AIシステム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
Azure OpenAIのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

Azure OpenAIで成果を出すには、モデルの性能だけでなく、モデルを業務のどこに置くかを先に決める必要があります。たとえば、社内FAQなら検索基盤と権限フィルタが重要になり、契約書の要約なら文書抽出と人による確認が欠かせません。
顧客対応や業務エージェントでは、認証済みユーザーの権限に応じて、参照・更新できる範囲を制御しなければなりません。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
生成AIのPoCは短期間でも形にできますが、本番システムでは例外処理やデータ更新まで考える必要があります。
- 版の管理:規程の改訂前と改訂後の文書が混在している場合は、最新文書を優先するメタデータ設計が求められます。
- 権限の失効:退職者のアカウントが残っていると、その人が閲覧できる情報をAIが回答してしまう可能性があります。
- 回答の扱い:回答に自信がないときに「分かりません」と返す条件や、有人窓口へ引き継ぐ条件を、システム要件として決めておく必要があります。
このため、開発会社はプロンプトを書けるかだけでなく、業務整理やデータ設計から保守まで、どこを担えるかで比べることが大切です。MicrosoftのAzure AI Searchの現行資料でも、RAGにはクエリ理解や複数データソース、トークン制約、応答時間、権限管理といった課題があると説明されています。
出典はMicrosoft Learn「RAG and Generative AI」です(2026年)。
さらに、業務整理やデータ設計に加えて、Azure基盤、アプリ開発、セキュリティ、評価、教育の各工程について、どこまで担うかを確認します。
発注前に確認すべきポイント
発注前には、AIに答えさせたい質問を代表例として100〜300件程度用意します。そのうえで、正答率だけでなく、根拠文書の提示や権限外情報の遮断、応答時間、利用1回あたりの費用を測れるようにしておきます。
社内のデータ保存先には、SharePointやファイルサーバーのほか、Blob StorageやSQL、CRMなどがあります。発注側はそのなかから正本とするデータを決め、更新頻度や保存期間、個人情報の区分、削除時の反映方法まで共有しておくと、見積もりの比較条件が揃いやすくなります。
見積書は、「AIシステム一式」とまとめず、要件定義から保守まで作業ごとに分けてもらうことが大切です。たとえば、データクレンジング、RAG検索、認証・権限は、別の項目として見えるようにします。3社以上に同じRFPを渡し、納品物や責任分界、モデル変更時の対応、ソースコードとIaCの引き渡し条件まで同じ質問をすると、価格だけに引っ張られず比べられます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
Azure OpenAIを業務に組み込むときは、先に「どの部署のどの作業を、どの指標で改善するか」を決めることが重要です。riplaは、業務ヒアリングから対象業務の優先順位付け、画面・データ・権限の設計、開発、利用定着までを一つの流れで相談したい企業に向いています。
RAGを採用する場合も、文書を登録すれば自動的に正確になるとは限りません。そのため、文書を部署・製品・日付・公開範囲などのメタデータで整理し、検索結果に権限フィルタをかけ、回答に参照元を表示する構成を検討します。
たとえば、営業担当が顧客情報を探す時間を減らしたい場合は、チャット画面だけでなく、顧客マスタの正本、閲覧範囲、回答後にCRMへ記録する手順まで設計します。また、更新系のAIエージェントでは、発注や顧客情報の変更を即時実行せず、承認画面、二重送信防止、操作ログを組み込むことが必要です。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理など、複数部門にまたがる基幹業務を整理しながらAzure OpenAIを使いたい企業にとって、比較候補にしやすい会社です。社内FAQや営業支援、文書要約、申請内容の確認など、最初のユースケースを小さく切り出し、効果を見ながら業務システムへ広げる進め方とも相性があります。
また、既存システムを残したままAIの検索・入力補助を追加したい場合も、業務側と開発側を同時に相談できます。見積もりでは、Azure OpenAIの呼び出し部分だけでなく、データ整備や評価用の質問セット、権限連携が含まれるかを確認してください。さらに、利用者教育や運用時の改善支援も含まれるかを見ておきます。
PoCだけを短期間で作るのか、本番の監査・監視まで見据えるのかで必要な工数が変わります。そのため、段階別の提案を依頼すると判断しやすくなります。
NTT DATA|大規模な生成AI活用とガバナンスを一体で支援

NTT DATAは大手システムインテグレーターとして、生成AIについて組織変革からデータ活用、プラットフォーム構築、導入・運用まで包括的な支援を案内しています。
公式の生成AI活用システム構築では、業務アプリケーションやインフラ、AIモデルに加えて、導入・運用、BPSまでをフルスタックで提供すると説明されています。
NTT DATAは、Azure OpenAIを既存の業務アプリケーションやレガシーシステムのモダナイゼーションに組み込みたい場合に、検討しやすい候補になります。
特徴と強み
全社の生成AI戦略と個別システムの開発を切り離さず、AIガバナンスまで整えたい企業に強みがあります。公式ページでは、生成AI活用にともなうセキュリティ、法規制、倫理面のリスクを評価し、対策の計画・実行・運用まで支援するとしています。
部門ごとに別々のチャットボットを作るより、共通の認証、ログ、モデル管理、評価基準を設けて展開したい場合に適しています。また、Azure OpenAIを中心とする生成AIだけに固定せず、用途に応じて複数のモデルやデータ基盤を組み合わせる視点も持てます。
大規模案件では、要件定義の段階で業務・情報システム・セキュリティ・法務の各部門の役割を整理し、意思決定の会議体まで設計することが大切です。
得意領域・実績
NTT DATAの公式ページでは、7万人超の実践的な生成AI人材、グローバルで2,000件超の生成AI事例、AI関連の特許出願・登録500件超を掲げています。出典はNTT DATA「生成AI(Generative AI)」です(確認日2026年8月)。
公開された実績は、特定案件の成功を保証するものではありませんが、金融、製造、公共、医療など、業界固有の要件を含む大規模案件で経験を確認したい企業には参考になります。
向いているのは、複数部門・複数拠点への展開、レガシーシステム連携、社内のAI推進組織づくりまでまとめて依頼したい企業です。一方、単一部署の小規模FAQを数週間で試したい場合は、担当チームや契約規模が適合するかを事前に確認し、PoCの範囲を明確にする必要があります。
TISI株式会社(旧TIS株式会社)|セキュアな環境構築から活用・運用まで支援

TISI株式会社は、2026年7月の社名変更前はTIS株式会社として知られていた企業です。また、公式のAzure OpenAI Service活用支援サービスでは、セキュアな環境構築から、社内データを使った照会応答や文書作成、運用ルールやガイドラインの整備、AI推進人材の育成、定着化支援までを案内しています。
Azure OpenAIを安全に使い始める環境づくりから相談したい企業に向いています。
特徴と強み
TISIのサービスページでは、ネットワークソリューションを基盤に、企業専用のセキュアな環境を短期間で構築すると説明しています。Azure OpenAIを社内で使う際に、外部の一般向けサービスへ機密情報を入力することを避けたい、利用ルールを整えたい、導入後の問い合わせ先を一本化したいという企業に適しています。
また、Microsoft Azureの契約やネットワーク、アクセス管理、監視などを既存の運用とつなげて考えられる点も特徴です。なお、社内文書を検索するだけなら、最初から大規模な業務アプリケーションを作る必要はありません。
まずは、認証と文書の取り込みに加え、出典表示、ログ、利用ルールを含む小さな環境から始め、質問データを集めたうえで、RAGの検索方式や画面を改良するのが現実的です。
得意領域・実績
TISIは公式サービスページで「AI Platform on Microsoft Azure」Specializationの取得を掲げています。また、Azure OpenAIを活用したAIサービスについて、アセスメントから設計、実装、運用までを支援してきたと説明しています。出典はTISI株式会社「Azure OpenAI Service 活用支援サービス」です(確認日2026年8月)。
Microsoft製品やAzureの利用環境がすでにあり、生成AIだけでなくクラウドの運用・セキュリティも同じ方針で整えたい企業が比較しやすい会社です。また、製薬・ヘルスケア領域については、旧TISの公式発表で、治験業務文書の自動作成に向けたプロセス検討、PoC計画、結果評価の支援が案内されています。
業界固有の文書やルールを扱う場合は、同じ業界の本番事例や再委託先を確認し、データの保管場所や、導入後に自社へ移管できる運用手順も見ておくとよいです。
SCSK|統制された生成AI基盤とRAGの拡張性を重視

SCSKは、Microsoft Azure上に顧客専用の生成AI活用基盤を構築する「生成AI 統合活用基盤」を案内しています。公式ページでは、RAGによる回答精度の向上や、複数の生成AI環境を扱える点を挙げています。さらに、統一したセキュリティ、リソース共有によるコスト最適化、拡張性やガバナンスも特徴として掲げています。
部門ごとにAI環境が乱立することを防ぎ、共通基盤から利用を広げたい企業に適しています。
特徴と強み
生成AIを使う部署が増えるほど、同じ文書を複数の環境へコピーすることによる更新漏れや、管理者が把握できないアプリの増加が問題になります。そこで、SCSKの統合基盤は、社内データを活用するRAG、複数モデル、共通の認証・セキュリティを一つの基盤で扱いたいケースに合います。
将来、Azure OpenAI以外のモデルやAIエージェントも比較したい場合は、モデルを交換できる設計かどうかを初期に確認できます。また、RAGの本番化では、検索結果の関連度を上げるだけでなく、古い文書の除外や文書単位の権限、引用元の表示、ログの保管期間、回答できない場合の処理まで決めておきます。
Azure AI Searchの現行ドキュメントでは、従来型のハイブリッド検索に加えて、複雑な質問を分解して複数検索するagentic retrievalも案内されています。ただし、新規案件で採用する場合は、プレビュー機能の扱いと、一般提供機能だけで構成する代替案の両方を見積もることが大切です。
得意領域・実績
すでにAzureのインフラやネットワーク、データ活用を利用していて、生成AIを部門横断で展開したい中堅・大企業が検討しやすい会社です。また、SCSKは2025年3月にMicrosoft Azure活用支援サービスのリニューアルも発表しており、Azure導入支援の続きとして生成AIを検討できる体制を確認できます。
出典はSCSK「Azure 生成AI 統合活用基盤」および関連発表です(確認日2026年8月)。
向いている企業でも、共通基盤を先に大きく作ると、利用目的が曖昧なまま費用が膨らむことがあります。まずは、社内検索や文書要約など、利用部門とKPIが明確なユースケースで始め、利用量や検索品質、問い合わせ削減などの実測値をもとに、他部門へ展開する段階設計を依頼してください。
NTTドコモビジネス|閉域接続とマネージド運用まで任せやすい会社

NTTドコモビジネスは、Azureの導入検討から設計、構築、運用までを一気通貫で支援するAzureマネージドサービスを案内しています。また、Azure OpenAI Serviceを使った「社内情報検索&生成アプリ」や、Azure基盤環境を約5営業日で提供する短納期モデルも紹介されています。
生成AIのアプリ開発にとどまらず、ネットワーク、監視、クラウド運用まで任せたい企業が比較しやすい会社です。
特徴と強み
Azureと社内システムを閉域網やVPNで接続し、社内情報を安全に扱いたい場合に強みを発揮できます。公式ページでは、Flexible InterConnectによってAzureの各種サービスと社内システムを接続できると説明されています。
たとえば、社内FAQの構築では、文書の投入と権限設定をまとめて任せられ、別々に発注する手間を抑えられます。さらに、この構成の周辺も含め、同じ会社が受け持てる範囲は広めです。
- 利用者と管理者の画面
- Azure環境
- ネットワーク
- 問い合わせ対応
ただし、「約5営業日」という短納期モデルは、決められた構成の環境を早く用意するための目安です。複数の業務データを統合したRAGや、業務APIを呼び出すエージェント、厳格な監査要件、既存システムとの個別連携まで、同じ期間で完了するとは限りません。短納期の基盤提供と、個別アプリ開発・データ整備・本番テストの期間は、分けて見積もる必要があります。
得意領域・実績
複数拠点や大規模テレワーク、ハイブリッドクラウドなど、既存の通信・ICT運用とAzure OpenAIをつなげたい企業に向いています。社内情報検索の利用者を増やす場合は、回答品質だけでなく、アカウント管理や利用ログ、障害監視、問い合わせの一次受付、モデルや検索設定の変更手順まで、運用サービスに含まれるかを確認してください。
また、運用を外部へ委託する場合でも、内製化は続けられます。日常監視と障害対応は委託し、質問データの評価や業務ルールの更新は自社が担当するなど、役割を分けられます。
発注側は、運用引き継ぎ時の設計書やダッシュボード、アラート一覧、月次レポートのサンプルを見せてもらうと、契約後のイメージを具体的につかめます。
NEC|企画・PoC・構築とAIガバナンスを総合支援

NECは、生成AIの企画、PoC、システム構築・導入を一気通貫で提供するサービスメニューを公開しています。公式資料では、Microsoft Azure OpenAI Serviceを活用した仮説検証や環境構築、教育、ガバナンス・セキュリティの検討を含む支援内容が示されています。
Azure OpenAIのほか、NEC独自のLLMやオンプレミス環境も含めて、自社の情報区分や利用目的に合う構成を比べたい企業に適しています。
特徴と強み
NECの公式資料では、対象業務の選定、既存環境や規定の整理、モデル・アーキテクチャの定義まで、段階的な支援内容が整理されています。そのうえで、セキュリティとガバナンスの定義やPoCと効果検証に加え、ログ分析、教育、SOCやインシデント対応体制の整備まで含まれます。
チャット画面を試すだけでなく、業務適用の範囲と社内ルールを同時に作りたい企業が相談しやすい内容です。特に、機密性の高い文書を扱う企業では、すべてを同じクラウド構成に入れず、処理地域、ネットワーク分離、データセンター、オンプレミス、モデルの選択肢を比べることがあります。
Azure OpenAIを採用する場合でも、発注側は、入力・出力データの扱いやログの保存、コンテンツフィルター、監視時のレビューについて、Microsoftの現行仕様と自社の契約・運用を照合する必要があります。
得意領域・実績
金融、公共、製造など、規制・監査・機密性を重視する業界で、生成AIの利用ルールから実装・教育まで一貫して進めたい企業に合います。公式資料では、環境導入と試行、企画、導入・活用という段階的な進め方が示され、期間の参考値は3〜6か月とされています。出典は日本電気株式会社「NEC Generative AI Service Menu」です(確認日2026年8月)。
実際の期間は、データ量や連携数、承認プロセスによって変わるため、工程ごとの前提条件を確かめてください。見積もりでは、モデルの利用費に加えて、AI倫理・ガバナンスの規定、教育、SOCやインシデント対応、効果測定の担当範囲まで見ておくとよいです。
Azure OpenAIに決め打ちする前に、どの情報を外部クラウドで処理できるか、オンプレミスや閉域環境が必要か、将来モデルを切り替えられるかを整理したい企業が検討しやすい候補です。
Azure OpenAIのシステム開発パートナー選びのポイント

6社には、業務改革から大規模SI、Azure基盤、統合活用基盤、マネージド運用、ガバナンスまで、それぞれ得意領域があります。
発注側は、知名度やモデル名より、自社が困っている工程を最も具体的に説明できる会社を選ぶことが重要です。
実績と経験の確認方法
実績は「生成AIを導入した」という一文だけでなく、業界から利用者数、データ量、連携対象、運用期間、成果指標まで確認します。
たとえば、社内FAQなら、回答の正確さや出典表示、権限外文書の遮断、質問1回あたりの応答時間、月間利用回数を尋ねます。文書処理なら、入力形式の種類や抽出項目、人による確認率、誤抽出時の修正フローを確認します。
公開事例が自社と完全に一致する必要はありませんが、実装の再現性を確かめることは大切です。デモでは、わざと古い資料や権限外の質問を入力し、AIがどのように拒否・保留・出典提示するかを見せてもらうと、本番を意識した評価ができます。さらに、PoCの評価データとログを本番開発へ引き継げるかも、契約前に確認してください。
技術力と専門性の評価
Azure OpenAIの技術力は、モデルの呼び出し方法に加えて、周辺の構成をどこまで設計できるかで見ます。認証や検索、周辺サービスをどう組み合わせるかは、構成図と文章で説明してもらいます。
- 認証と鍵:Entra ID、Managed Identity、Key Vault
- 検索と通信:Private Endpoint、Azure AI Search
- 周辺サービス:Blob Storage、監視、API管理、IaC、CI/CD
- 運用と保存:構成ごとに確認するデプロイ方式(Global、Data Zone、Regional)、ステートフル機能、不正使用監視、ログの保存
RAGでは、チャンク分割やベクトル検索、キーワード検索、ハイブリッド検索を確認します。さらに、メタデータによる権限フィルタや回答評価、文書の追加・削除反映も見ておきます。
セキュリティ面では、「Azureだから安全です」という説明だけで終わらせず、データの扱いを確かめることが欠かせません。Microsoftの公式説明では、Azure Direct Modelsへの入力・出力・埋め込みは、他顧客やモデル提供者に利用可能な形で提供されないとされています。同じ説明では、これらのデータも、明示的な許可なしに基盤モデルの学習には使われないとされています。
出典はMicrosoft Learn「Azure Direct Modelsのデータ、プライバシー、セキュリティ」、2026年です。
プロジェクト管理体制の確認
生成AI案件では、モデルやAzureの仕様が変わるため、納品日だけをゴールにすると運用で行き詰まりやすいです。そのため、各役割を誰が担うかを確認してください。
- 責任者:プロジェクト責任者と、業務側の責任者
- 担当領域:Azure基盤、データ、セキュリティ、評価の各担当
進め方に関する取り決めも、RFPに含めます。
- 会議と課題:定例会議の頻度、課題管理の方法
- 変更と障害:仕様変更の承認、障害時の連絡先
- 委託先:再委託の範囲
費用は、ドメインQ&AとAzure OpenAI・検索・アプリ・ネットワーク・ログなどを踏まえた推定で、小規模PoCが300万〜700万円、社内RAGの本番化が700万〜1,500万円の目安です。CRMやERPの更新処理を含む業務システム連携は1,500万〜5,000万円以上で、期間はそれぞれ1.5〜3か月、3〜6か月、6〜12か月以上となります。
これは公開された一律の価格ではなく、データ量、利用者数、セキュリティ要件、既存システム連携で変わる見積もりの目安です。
Azure公式の価格説明では、Standardは入力・出力トークンの従量課金、Provisionedはスループットを確保するPTUとされています。Batch APIは、Global Standard価格から50%割引で24時間以内の処理を返す方式とされています。
また、Global、Data Zone、Regionalのデプロイ方式があり、出典はMicrosoft Azure「Azure OpenAI Serviceの価格」です(確認日2026年8月)。夜間に大量の文書を要約するのか、日中に数秒で返す対話システムなのかによって、適した課金方式は変わります。
Azure OpenAIのシステム開発でよくある質問

Azure OpenAIの導入では、ChatGPTとの違いや社内データの扱い、開発期間と費用についての質問が多く寄せられます。発注前に確認しておきたい代表的な疑問に、順に答えます。
Azure OpenAIはChatGPTや通常のOpenAI APIと何が違いますか?
Azure OpenAIは、Microsoft Azureの認証やネットワーク、監視、データ基盤などと組み合わせて、企業向けシステムを構成しやすい点が違いです。
たとえば、ChatGPTは完成された対話サービスで、OpenAI APIはモデルを呼び出すための開発者向けAPIです。一方、Azure OpenAIは、Azureの契約・セキュリティ・運用の境界の中でモデルを業務アプリへ組み込む選択肢と考えると整理しやすいです。
社内データをAzure OpenAIの学習に使われない形で扱えますか?
Azure Direct Modelsの公式説明では、入力・出力・埋め込みは他顧客やモデル提供者に利用可能な形で提供されず、明示的な許可や指示なしに基盤モデルの学習へ使われないとされています。
権限設計や誤入力防止は、学習に使われないからといって不要になるわけではありません。
発注側は、処理地域や、Global・Data Zone・Regionalの違い、状態を保持する機能、不正使用監視、ログ保存、個人情報の取り扱いを、採用する構成と契約条件に沿って確認してください。
Azure OpenAIのシステム開発費用はいくらですか?
小規模なPoCなら300万〜700万円、社内RAGの本番化なら700万〜1,500万円が一つの目安です。既存のCRMやERP、ワークフローと更新処理まで連携する場合は、1,500万〜5,000万円以上が目安になります。
開発費とは別に、Azure OpenAIのトークンやAI Search、アプリ実行環境の月額費用が発生します。さらに、ネットワーク、ログ、監視、保守にも費用がかかります。
利用者数や質問の回数、プロンプトの長さ、応答速度、データ量で変わるため、代表的な利用量を示して見積もりを依頼してください。
まとめ|Azure OpenAIを業務で使い続けられる会社の選び方

Azure OpenAIのシステム開発会社は、モデルを呼び出す技術だけでなく、業務データ、権限、監査、評価、運用まで含めて比べることが大切です。
株式会社riplaは、業務整理から開発・定着まで一気通貫で相談したい企業にとって候補になります。NTT DATAは大規模な業務変革やガバナンス、TISI株式会社はセキュアなAzure環境と社内活用から検討しやすい候補です。SCSKは統合基盤とRAGの拡張、NTTドコモビジネスは閉域接続とマネージド運用、NECは企画・PoC・ガバナンスを含む総合支援から比べやすい候補です。
比較時にそろえる情報
相見積もりでは、対象ユーザー数、月間質問数、代表質問100〜300件、文書の種類と件数、更新頻度、既存システムを同じ条件で渡します。さらに、必要な認証、権限区分、処理地域、許容応答時間、月額上限も含めて伝えます。
成果指標は、問い合わせ削減率、検索時間、回答採用率、誤回答率、業務処理時間などから選び、PoCの合否条件として定義します。
まずは小さな業務から始める進め方
最初から全社の文書やすべての基幹システムをつなぐより、効果を測りやすく、失敗時に人が確認できる業務から始めると安全です。
社内FAQや文書要約、営業資料の検索などで評価データを集め、権限・監査・費用・運用の条件を固めてから、更新系のエージェントや複数部門へ広げます。
ベンダーには、PoCだけでなく本番移行後の評価・監視・モデル変更への対応まで含めたロードマップを依頼してください。
▼全体ガイドの記事
・Azure OpenAIのシステム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・AIシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
