BCP管理システムの開発会社を選ぶなら、安否確認の通知機能だけでなく、BIA、被害情報、復旧タスク、訓練、既存システム連携までを自社の業務に合わせて設計できる会社を比較することが重要です。
本記事では、株式会社riplaを最初に、BCPや安否確認領域で実在する5社を含めた計6社を紹介します。公開料金のあるサービスの目安、会社ごとの得意領域、デモで確認すべき質問、導入後の評価指標までまとめますので、「安否確認だけで足りるのか」「自社向けに開発すべきか」と迷っている担当者の方は、比較の土台としてご活用ください。
▼全体ガイドの記事
・BCP管理システム開発の完全ガイド
BCP管理システムの開発会社を比較する前に、何を決めるべきですか?

BCP管理システムの比較で最初に決めるべきなのは、会社名ではなく「どの業務を、どの段階まで管理したいか」です。安否確認、危機対策本部の情報共有、BCP文書や訓練の管理、さらに基幹システムのIT-DRでは、必要な製品も開発体制も変わります。
安否確認だけか、BCP全体の管理かを切り分けます
安否確認システムは、地震や気象警報をきっかけに従業員へ通知し、回答を集計する仕組みです。一方、BCP管理システムは、重要業務、許容停止時間、RTO・RPO、拠点・設備・在庫・取引先の状況、復旧担当者、意思決定ログ、訓練結果まで扱う仕組みです。安否確認はBCPの初動を支える重要な機能ですが、それだけで事業復旧の優先順位や作業状況まで管理できるとは限りません。
たとえば従業員50名の企業が、まず通知と回答集計を整えるなら既製SaaSが候補になります。複数拠点の被害報告、設備稼働、取引先の停止状況、復旧タスクを横断して見たい場合は、パッケージへの連携開発や個別システムの検討が必要です。基幹システムを止めないことが目的なら、安否確認ベンダーだけでなく、クラウド基盤やDRに詳しいSIerも比較対象に含めます。
発注前にMUSTとWANT、訓練の合格基準を決めます
発注前には、重要業務ごとの停止許容時間、初動の判断者、最低限の通知先、必要な回答項目をMUSTとして定義します。位置情報、家族安否、多言語、設備写真、チャット連携などは、実際の運用に効くかを確認してからWANTに分けます。機能を増やすほど良いとは限らず、災害時に迷わず使える画面と、担当者が異動しても更新できるマスタ運用が重要です。
また、導入時点で「訓練参加者の回答率95%」「初回通知から回答集計まで10分以内」「被害報告の集計時間を従来の半分にする」などの合格基準を置きます。システムが導入できても、連絡先が古い、管理者が操作できない、未回答者を追えない状態ならBCPは機能しません。開発会社には、平時の訓練から改善までを含めた運用設計を提案してもらいます。
株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
BCP管理システムを検討する際、既製の安否確認サービスを導入するだけでなく、社内の業務フローや既存システムに合わせた画面・データ連携が必要になる場合があります。riplaは、業務上の課題を整理してからシステム化する進め方を取りやすく、要件定義、設計、開発、導入後の定着までを一つの相談先にまとめたい企業に向いています。
特に、BCP文書、拠点・設備マスタ、従業員情報、タスク管理を既存の業務システムとつなげたい場合は、最初から製品機能の有無だけで判断しないことが大切です。riplaへ相談する際は、対象拠点、重要業務、通知対象、復旧判断者、既存の人事・勤怠・チャット環境を共有すると、標準サービスで足りる範囲と開発が必要な範囲を整理しやすくなります。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理などの基幹業務を扱ってきた経験をもとに、BCPを単独の防災ツールではなく、通常業務とつながる業務システムとして設計したい企業の候補になります。なお、riplaのBCP管理に関する対応範囲、採用するクラウド、通知経路、可用性要件、保守体制は案件ごとに確認が必要です。安否確認の既製SaaSを使いながら、自社ポータルや復旧タスクだけを追加する段階導入にも適性を確認できます。
費用や納期は、対象範囲、連携数、権限設計、データ移行、訓練支援によって変わります。製品価格だけで比較せず、要件定義から本番訓練までを含む見積もりを依頼し、3年総額と運用担当者の負荷を見比べることをおすすめします。
NTTドコモビジネス株式会社|大規模運用と多様な通知経路を重視する企業向け

NTTドコモビジネス株式会社は、「Biz安否確認/一斉通報」を提供しています。地震発生時の自動配信・自動集計に加えて、プランによって掲示板、設備確認、音声通知、APIなどを利用できます。安否確認を入口に、拠点や設備の状況を集めたい企業、複数の連絡手段を使い分けたい企業が比較しやすいベンダーです。
特徴と強み
公式料金ページでは、通常プランについて初期費用20万円、月額基本料金1万円、10IDあたり月額400円という税抜の公開例が示されています。10名から10万名までの利用人数帯が案内され、通常プランでは設備確認や音声オプションも比較できます(出典: NTTドコモビジネス「Biz安否確認/一斉通報 プラン/料金」、2026年確認)。公開価格があるため、他社の見積もりと比較する際の基準を作りやすい点が特徴です。
一方、すべての機能が全プランに含まれるわけではありません。ライトプラン、スマホプラン、通常プランでは、自動配信、掲示板、設備確認、音声通知、APIの範囲が異なります。災害時の通知をメールだけに依存するのか、アプリ・電話・別の通信経路を組み合わせるのかを、実際の訓練で確認してから契約プランを選びます。
得意領域・実績
従業員数が多い企業、全国の拠点を持つ企業、設備確認まで一つのサービスで運用したい企業に向いています。公式ページでは、震度7の地震にも耐えるデータセンターで運用し、災害時の安定稼働を目指すサービスとして説明されています。ただし、データセンターの説明だけで自社のBCP要件を満たすとは限らないため、SLA、バックアップ、復旧目標、障害時の連絡方法を契約前に確認します。
人事情報や拠点マスタを自動連携したい場合は、APIの対象データ、連携頻度、異動・退職時の反映タイミング、連携障害時の手動更新方法を質問します。安否確認の導入を急ぐ場合でも、将来の設備・タスク管理まで見据えた拡張性を確認すると、製品の選び直しを避けやすくなります。
インフォコム株式会社|安否確認から危機管理ポータルまで広げたい企業向け

インフォコム株式会社は、緊急連絡・安否確認サービス「エマージェンシーコール」と、企業・団体向け情報管理ポータル「BCPortal」を展開しています。安否の回答を集めるだけでなく、危機情報の集約、指示事項の伝達、状況共有、再稼働に向けた情報管理までを視野に入れたい企業が検討しやすい会社です。
特徴と強み
インフォコムの公式発表では、エマージェンシーコールは導入者数800社超、登録従業員数200万人超と説明されています。また、エマージェンシーコールとBCPortalのシステム間連携を強化し、災害時の安否確認から情報集約・共有、意思伝達、再稼働までをワンストップ基盤化する取り組みが示されています(出典: インフォコム「エマージェンシーコールとBCPortalのシステム間連携と機能向上について」、2026年確認)。
この構成は、対策本部が複数部署から集まる情報を一つの場所で確認したい企業に合います。従業員の安否、拠点の被害、顧客への連絡、復旧判断を別々のメールや表計算ファイルで管理していると、最新情報の所在が分からなくなります。ポータルに何を載せるか、誰が更新し、誰が承認し、どの記録を残すかを業務フローとして設計することが重要です。
得意領域・実績
安否確認だけでなく、危機管理の情報共有や指示事項、復旧までの状況を段階的に管理したい企業に向いています。特に、対策本部の運営を属人的なメール配信から変えたい場合は、訓練で実際に掲示板、報告、承認、エスカレーションを操作してみます。画面の使いやすさだけでなく、情報が時系列で残るか、後から判断根拠を追えるかを評価します。
一方、IT基盤のDRやアプリケーションの復旧そのものを構築する会社とは役割が異なります。サーバーやデータベースをどの目標時間で復旧するか、サプライチェーンの停止をどう扱うかまでが要件なら、BCPortalのような危機管理基盤と、クラウド・インフラを担うSIerの分担をRFPで明確にします。
セコムトラストシステムズ株式会社|運用体制・多言語対応を重視する企業向け

セコムトラストシステムズ株式会社は、「セコム安否確認サービス」と、300名以下の企業でも始めやすい「セコム安否確認サービス スマート」を提供しています。セコムの専門スタッフによる運用体制、複数の連絡手段、多言語対応、グループ会社や家族を含めた安否確認の要否を比較したい企業に向いています。
特徴と強み
公式ページでは、セコム安否確認サービス スマートは月額220円(税込)から、初期料金と毎月の基本料金が0円で利用できるプランとして案内されています。メールやLINEとの連携、日本語・英語を含む多言語対応も特徴です。また、同等機能を持つセコム安否確認サービスについて、契約社数約9,500社、利用者数約859万人と、2026年3月末時点の実績が掲載されています(出典: セコムトラストシステムズ「セコム安否確認サービス スマート」、2026年確認)。
安価に始められることは魅力ですが、基本機能だけでBCP全体を管理できるとは限りません。グループ会社を含む情報共有、家族安否、掲示板、管理者権限、訓練結果の保存、API連携が必要なら、スマートと通常サービスのどちらが適切かを確認します。無料体験が案内されているため、実際の従業員構成と通信環境で回答率を測ると判断しやすくなります。
得意領域・実績
専任のBCP担当者が少ない企業、外国籍の従業員がいる企業、まず安否確認と訓練を早く始めたい企業が候補にしやすい会社です。セコムのサービス運用やサポートをどこまで利用できるか、問い合わせ窓口の時間帯、災害時の代替連絡、利用者情報の更新方法を契約前に確認します。
災害時にLINEやメールが使えないケースも想定し、複数経路の優先順位を決めておきます。通信障害時に管理者が誰へ連絡し、未回答者をどう追い、手作業の名簿をどこで参照するかまで訓練しなければ、サービスの契約だけでは復旧力につながりません。
綜合警備保障株式会社(ALSOK)|安否確認と防災運用を早く始めたい企業向け

綜合警備保障株式会社(ALSOK)は、ALSOK安否確認サービスを提供しています。地震や防災気象情報を起点にした自動配信、メール・アプリによる回答、管理者によるリアルタイム集計、写真・音声の登録、家族安否、掲示板などを備えています。警備会社としての防災支援と、安否確認サービスの導入・運用支援をまとめて相談したい企業に向いています。
特徴と強み
公式ページでは、50名まで月額17,600円、251名から300名まで月額28,600円、951名から1,000名まで月額48,400円、初期費用55,000円という税込料金が公開されています。専用サイトは最短10日で構築できる案内もあり、短期間で本番運用へ移りたい企業が検討しやすい価格・導入期間です(出典: ALSOK「災害時・緊急時の安否確認サービス」、2026年確認)。ただし、現地対応、研修、追加機能は別料金になる場合があります。
アプリのプッシュ通知は、メールの受信規制や迷惑メール設定の影響を減らす選択肢になります。災害時には回答画面の分かりやすさも重要ですので、社員役、拠点管理者役、全社管理者役に分けて操作テストを行います。写真や音声を含む被害報告を使う場合は、位置情報や個人情報の取得範囲、保存期間、閲覧権限も確認します。
得意領域・実績
導入を急ぐ企業、安否確認に加えて簡易アンケートや訓練を平時から使いたい企業、現場の写真を集めたい企業に適しています。ALSOKの公式情報では、2003年からサービスを提供し、東日本大震災や熊本地震でもサーバーが継続稼働した実績が紹介されています。これはベンダー発表の実績であるため、自社の想定災害や利用人数での負荷試験、SLA、障害時の対応範囲も別途確認します。
安否確認から設備・業務の復旧管理まで広げる場合は、標準のアンケート機能でどこまで表現できるか、外部APIやCSVで何を連携できるかを確認します。最初から大規模な個別開発を行うより、1回目の訓練で不足項目を計測し、必要な機能を追加する方が、担当者の負荷と投資リスクを抑えやすくなります。
日本電気株式会社(NEC)|人数別の公開価格と既存業務連携を重視する企業向け

日本電気株式会社(NEC)は、緊急連絡・安否確認システムを提供しています。安否確認通知への回答、管理者による集計、部署ごとの運用に加え、人事異動などの情報をシステム間で連携できる機能が案内されています。既存の組織情報を活用して、担当者が手作業で名簿を更新する負担を減らしたい企業が比較しやすい会社です。
特徴と強み
NECの公式料金ページでは、初期費用は不要で、100名以下が月額12,000円、300名以下が月額16,000円、1,000名以下が月額30,000円という税抜の人数別価格が示されています。1,000名を超える場合は100ユーザーごとに2,000円の追加料金が案内されています(出典: NEC「緊急連絡・安否確認システム 利用料金」、2026年確認)。人数が増えた場合の費用を事前に試算しやすい点がメリットです。
価格が明確でも、安否確認から設備確認、BCP文書、対策本部タスクまで標準で含まれるとは限りません。人事システムとの連携方式、APIの有無、組織変更の反映、管理者権限、回答データの出力、訓練履歴の保存を要件表にして確認します。既存のNEC製品や社内インフラとの連携を検討する場合は、担当部署をまたいだ運用窓口も確認しておきます。
得意領域・実績
中堅・中小企業から大規模組織まで、人数に応じた月額を比較したい企業や、人事異動の多い企業に候補になります。従業員の連絡先が更新されないことは、安否確認の回答率を下げる代表的な要因です。マスタ連携によって更新の抜けを減らせるか、連携が止まった場合の検知と手動復旧を含めてデモで確認します。
BCP全体を管理する場合は、安否確認システムと別の文書管理・設備管理・チケット管理をどう接続するかが重要です。NECのサービス単体で完結させるのか、既存のMicrosoft 365や社内ポータルと組み合わせるのかを決め、連携開発の費用と保守責任を見積書に明記してもらいます。
株式会社アバンセシステム|中小・中堅企業が価格と機能を確認しやすいANPIC

株式会社アバンセシステムは、安否確認システム「ANPIC」を提供しています。企業や学校などでの安否確認を中心に、初期導入費と月額費用を人数帯で確認しやすいサービスです。大規模な危機管理基盤を一度に構築するのではなく、安否確認と訓練から段階的に始めたい企業に向いています。
特徴と強み
ANPICの公式料金ページでは、100名の場合に初期導入費50,000円、月額5,510円、1,000名の場合に初期導入費150,000円、月額21,375円という税抜の例が案内されています。マスタ連携などは別料金とされているため、公開価格をそのまま総額と扱わず、必要な連携や導入支援を加えて見積もります(出典: アバンセシステム「ANPIC 料金」、2026年確認)。
費用を抑えやすいサービスでも、災害時の使い方を社内に定着させる訓練は必要です。回答方法、未回答者への再送、管理者の権限、異動・退職者の削除、データの出力、契約終了時の返却方法を確認し、初回訓練の結果を次年度の運用改善につなげます。
得意領域・実績
専任の情シス担当者が少ない企業、学校や複数拠点で連絡網を運用する組織、安否確認の導入効果を小さく検証したい企業が比較しやすい会社です。機能が自社の想定災害に合うかを確認する際は、地震だけでなく豪雨、感染症、停電、サイバー攻撃、取引先停止を訓練シナリオに含めます。
一方、BIAやRTO・RPO、設備・在庫・復旧タスクを一つの画面で管理したい場合は、ANPICで対応できる範囲と追加開発の可否を問い合わせます。安否確認SaaSと自社ポータルを組み合わせる方法もありますので、導入初年度に何を標準化し、2年目以降に何を連携するかを整理して比較します。
BCP管理システムの開発会社を選ぶ3つのポイント

6社は同じ「BCP管理システムの会社」でも、得意な範囲が異なります。安否確認の既製SaaS、危機管理ポータル、個別業務システムの開発、IT基盤のDRを同じ尺度で比べず、自社の目標に近い会社へ同じ要件を渡して比較することが大切です。
1. 安否確認・危機管理・IT-DRの範囲を確認します
会社紹介で触れたとおり、安否確認は人の回答を集める領域、危機管理は被害・指示・意思決定を扱う領域、IT-DRはシステムやデータの復旧を扱う領域です。見積書の機能名だけでなく、どの担当者がどの画面で何を更新し、どの判断を記録できるかを業務シナリオで確認します。
2. 通知の集中、冗長化、バックアップを確認します
災害発生直後は、多数の従業員が同時にログインし、通知・回答・管理画面の閲覧が集中します。ピーク時の処理能力、複数拠点のデータセンター、バックアップ頻度、復旧目標、SLA、通信経路の切り替え、障害時のサポート窓口を質問します。ベンダーの「安定稼働」という説明だけで判断せず、本番相当の訓練や負荷試験の実施方法を確認します。
3. マスタ更新、権限、訓練支援を確認します
従業員の異動・退職、拠点の統廃合、管理者の交代は、導入後に必ず発生します。人事・勤怠システムとのAPIまたはCSV連携、更新エラーの通知、管理者権限の分離、位置情報や家族情報の閲覧制限、操作ログ、契約終了時のデータ返却を確認します。個人情報を扱うため、保管場所、暗号化、委託先、保存期間も自社の規程と照らし合わせます。
導入支援では、マスタ登録、説明会、テスト配信、訓練の振り返り、マニュアル更新までが見積もりに含まれるかを見ます。担当者が一人で操作できるようにするだけでなく、部署ごとの管理者が交代しても同じ手順で運用できる状態を目指します。
BCP管理システムの費用相場と導入期間はどのくらいですか?

結論として、安否確認を中心としたクラウド型は初期費用0円から20万円程度、月額5,000円から5万円程度が入口の目安です。BCP文書、BIA、設備・在庫・取引先、復旧タスク、外部API、負荷試験、訓練支援まで含めると、個別の要件定義と開発が必要になり、費用も期間も大きくなります。以下は公開料金と類似する業務システムの開発範囲から整理した目安で、個別見積もりではありません。
50名・300名・1,000名で見る公開価格の目安
50名規模では、ALSOKの公式例が月額17,600円、初期費用55,000円です。300名規模では、ALSOKが月額28,600円、NECが月額16,000円という公開例があります。1,000名規模では、ALSOKが月額48,400円、NECが月額30,000円です。セコム安否確認サービス スマートは1ID月額220円から、NTTドコモビジネスの通常プランは初期費用20万円、月額基本料金1万円に10IDあたり400円という料金が示されています(いずれも公式ページの公開例、税区分は各社の表示に準拠)。
この比較から分かるのは、人数だけで価格が決まるわけではないことです。電話・SMS・音声、API、設備確認、家族安否、データ移行、研修、導入支援を追加すると、月額や初期費用が変わります。50名なら安否確認SaaSを早期導入し、300名なら部署・拠点管理を、1,000名なら人事連携とピーク時の処理能力を重点確認するなど、規模に応じて質問を変えます。
個別開発・連携開発の費用と期間の目安
既存SaaSへの人事・拠点・気象・チャット連携や帳票追加は、要件によって100万円から500万円程度、期間は1か月から3か月程度が一つの目安です。BIA、BCP文書、被害報告、タスク、訓練、ダッシュボードを含む中規模の個別開発は、500万円から1,500万円程度、3か月から6か月程度が目安になります。多拠点・多言語・複数会社・設備・サプライチェーン・DR・高度な権限・多数のAPIまで含めると、1,500万円から4,000万円以上、6か月から12か月程度になる可能性があります。
これらはBCP専用の公的な統計ではなく、類似する業務システムの受託開発工数と、BCP特有の可用性・訓練・連携要件から整理した推定値です。見積もりでは、要件定義、BIA整理、マスタ整備、データ移行、負荷試験、災害訓練、マニュアル、保守、24時間対応、バックアップ・DRを含むかを項目別に確認します。
2026年のBCP管理で押さえたいサイバー攻撃とサプライチェーン

BCP管理システムは、地震や台風だけを対象にするものではありません。ランサムウェア、クラウド障害、通信障害、委託先の停止が起きたとき、どの業務をいつまでに復旧し、誰が判断し、どの代替手順を使うかを管理できることが重要です。2026年4月公開のIPA「指示8」でも、サイバー攻撃による業務停止を想定し、既存のBCPと連携した復旧体制、IT系・社内・インシデントだけでなくサプライチェーンを含む演習が示されています(出典: IPA「指示8 インシデントによる被害に備えた事業継続・復旧体制の整備」、2026年)。
インシデント対応と事業復旧の担当をつなぎます
自然災害の対策本部と、サイバー攻撃のインシデント対応チームが別々に動くと、復旧優先順位や連絡先が食い違うことがあります。BCP管理システムには、重大度、影響業務、復旧目標、承認者、外部連絡先、証跡を共通の項目として持たせ、どの種類の危機でも同じ流れで初動から復旧までを記録できるようにします。
サプライチェーンを含む訓練に対応できるかを見ます
取引先の停止や物流の遅延が自社の重要業務に影響する企業は、社内従業員の安否だけでなく、委託先の稼働状況、代替調達先、連絡責任者、納期、復旧判断を訓練シナリオに入れます。ベンダーには、外部ユーザーを含む情報共有、権限分離、回答の期限設定、未回答のエスカレーション、報告書の出力が可能かを質問します。
BCP管理システムについてよくある質問

BCP管理システムを選ぶ際は、公開価格や機能一覧だけでなく、自社の危機シナリオで運用できるかを確認します。ここでは、導入前によくある疑問に直接回答します。
安否確認システムがあればBCP管理システムは不要ですか?
不要とは限りません。安否確認システムは従業員の状況を迅速に把握する初動機能として有効ですが、BIA、RTO・RPO、拠点・設備・取引先の被害、復旧タスク、訓練の是正項目まで管理できるかは製品によって異なります。自社が必要とする範囲を先に定義し、安否確認だけで足りるか、危機管理ポータルや個別開発を組み合わせるかを決めます。
最初からスクラッチ開発を選ぶべきですか?
多くの企業では、最初から大規模なスクラッチ開発を選ばず、公開価格のあるSaaSで安否確認と訓練を始め、実際の不足を計測してから連携や個別画面を追加する段階導入が現実的です。ただし、金融・医療・重要インフラ、複数会社の厳しい監査要件、既存基幹システムとの深い連携がある場合は、最初にSLA、監査証跡、DR、サプライチェーン演習を要件化します。
デモや提案時に何を質問すればよいですか?
通知の開始から回答集計までの時間、未回答者への再送、代理回答、メール・アプリ・電話などの代替経路、同時アクセス時の処理、複数拠点の冗長化、バックアップと復旧目標を確認します。さらに、BIAやBCP文書の版管理、被害報告、設備・在庫・取引先、タスク、承認、API・CSV連携、個人情報と位置情報の権限、訓練レポート、導入後の支援体制を質問します。質問への回答を実際の訓練で再現できるかが判断のポイントです。
まとめ:BCP管理システムは自社の復旧業務から会社を選びます

BCP管理システムの開発会社を選ぶときは、知名度や料金の安さだけで決めず、安否確認、危機管理、IT-DRのどこまでを必要とするかを先に整理します。株式会社riplaは業務要件の整理から開発・導入までを一気通貫で相談したい企業の候補となり、NTTドコモビジネス、インフォコム、セコムトラストシステムズ、ALSOK、NEC、アバンセシステムは、それぞれ公開価格、危機管理ポータル、運用体制、短期導入、人数別価格、段階導入の比較軸を持っています。
6社を自社の導入パターンに当てはめます
小規模で安否確認を始めるなら公開価格と短期導入、多拠点・グループ会社で危機情報を統合するならポータルや権限管理、基幹システムを止めないことが目的なら連携開発とDRを重視します。候補を2〜3社に絞った後、同じ訓練シナリオと同じ要件表で比較すると、企業規模や知名度だけでは見えない適合性を判断できます。
最初の訓練で不足を測り、必要な機能だけを追加します
導入後は、回答率、初回通知完了時間、被害報告の集計時間、訓練で見つかった是正項目の完了率をKPIとして記録します。紙やExcelから一気に全機能を移すのではなく、重要業務と初動連絡を整え、1回目の訓練で見つかった課題をもとに設備、取引先、復旧タスク、API連携を広げると、投資と運用のバランスを取りやすくなります。
まずは自社の重要業務、許容停止時間、拠点数、従業員数、既存システム、想定する危機を一枚に整理し、2〜3社へ同じ条件でデモと見積もりを依頼します。機能一覧ではなく、本番相当の訓練で「通知が届くか」「回答を集計できるか」「復旧判断を記録できるか」まで確認することが、BCPを作って終わらせない最短ルートです。
▼全体ガイドの記事
・BCP管理システム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
