BCP管理システムの開発会社は、管理する業務の範囲、災害時の継続性、導入後の運用と費用を比べると、自社の復旧業務に合う会社を選びやすくなります。
riplaと実在する5社を含む6社は得意領域が異なるため、同じ観点で並べると違いが見えてきます。
▼全体ガイドの記事
・BCP管理システム開発の完全ガイド
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BCP管理システムの開発会社を比べる前の決め事

比較の前に決めるのは、会社名より「どの業務を、どの段階まで管理するか」です。扱う範囲が安否確認から対策本部の情報共有、基幹システムのIT-DRへと広がるほど、必要な製品と開発体制も変わるためです。
安否確認とBCP全体の管理の範囲
安否確認とBCP管理は、扱う情報も必要な導入の範囲も異なります。通知と回答集計で足りるのか、復旧に関わる情報まで管理するのかで、候補となる製品や会社が変わります。
- 安否確認:地震や気象警報をきっかけに従業員へ通知し、回答を集計する仕組み
- BCP管理:重要業務と停止許容時間、RTO・RPO、拠点・設備・在庫・取引先、復旧担当者、意思決定ログ、訓練結果まで扱う管理
- 従業員50名:通知と回答集計で足りるなら、既製SaaSが候補です。
- 横断管理・IT-DR:複数拠点の被害や復旧タスクなら連携や個別システム、基幹システムの継続ならDRに詳しいSIerも検討します。
安否確認はBCPの初動を支えます。ただし、それだけでは復旧の優先順位や作業状況まで管理しきれないことがあります。
発注前の必須要件・希望要件と訓練の合格基準
必須要件(MUST)と希望要件(WANT)を分けておくと、各社に同じ条件で見積もりを頼めます。訓練の合格基準も、あらかじめ決めておきます。
- MUST:停止許容時間、初動の判断者、最低限の通知先、必要な回答項目
- WANT:位置情報、家族安否、多言語、設備写真、チャット連携など、運用に役立つ機能
- 合格基準:回答率95%、初回通知から集計まで10分以内、被害報告の集計時間を従来の半分にするなど
機能は多いほど良いとは限りません。災害時に迷わない画面と、担当者が異動しても更新できるマスタ運用を優先して見ます。
連絡先が古いまま放置されたり、管理者が操作できなかったり、未回答者を追えなかったりすると、BCPは機能しません。そのため、開発会社には平時の訓練から改善までを含めた運用設計を求めます。
株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援
riplaは、コンサルティングから開発までを一気通貫で手がけます。社内DXを推進してきたIT事業会社としての経験を活かし、成果の創出とシステムの定着を支えます。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。企業ごとの業務要件に合わせて、柔軟に対応する体制です。
特徴と強み
既製のサービスでは足りず、業務に合わせた画面やデータ連携が必要な場合は、riplaが候補になります。
- 一貫支援:課題整理から要件定義、設計、開発、導入後の定着まで相談できます。
- 連携対象:BCP文書、拠点・設備マスタ、従業員情報、タスク管理
- 相談時の共有事項:対象拠点、重要業務、通知対象、復旧判断者、人事・勤怠・チャット環境
製品機能の有無だけで決めず、標準サービスで足りる範囲と開発が必要な範囲を分けて整理します。
得意領域・実績
基幹業務の経験を活かし、BCPを日常業務とつなげたい企業に候補として挙がります。
- 案件ごとに確認:対応範囲、採用クラウド、通知経路、可用性要件、保守体制
- 段階導入:既製SaaSを土台に、自社ポータルや復旧タスクを後から足す方法もあります。
費用と納期は、対象範囲や連携数、権限設計、データ移行、訓練支援の内容によって変わります。そのため、製品価格だけで比べず、3年間の総額と運用の負荷を並べて見ます。さらに、見積もりには要件定義から本番訓練までを含めて比べます。
NTTドコモビジネス株式会社|大規模運用と多様な通知経路を重視する企業向け
NTTドコモビジネス株式会社は「Biz安否確認/一斉通報」を提供しています。地震時の自動配信と集計に加え、プランによっては掲示板、設備確認、音声通知、APIも利用できます。
安否確認を入口に拠点や設備の状況を集めたい企業や、複数の連絡手段を使い分けたい企業が比較しやすいベンダーです。
特徴と強み
通常プランの公開例は、初期費用20万円、月額基本料金1万円、10IDあたり月額400円です。いずれも税抜で、利用人数帯は10名から10万名までです。公開価格は、他社の見積もりを比べるときの基準になります(出典:NTTドコモビジネス「Biz安否確認/一斉通報 プラン/料金」、2026年確認)。
- プラン機能:ライト・スマホ・通常プランの自動配信、掲示板、設備確認、音声通知、API
- 通知経路:メールだけで足りるか、アプリや電話を組み合わせるかは訓練で確かめます。
すべての機能が全プランに含まれるわけではないため、プランごとの機能範囲を確認しておきます。なお、通常プランでは設備確認や音声オプションも比べられます。
得意領域・実績
従業員数が多く、全国拠点や設備確認を一つのサービスで運用したい企業に向いています。導入前には、データセンターの説明に加えて、契約条件と人事連携の範囲を確かめておく必要があります。
- データセンター:公式ページでは、震度7の地震にも耐える施設で運用すると説明されています。
- 契約前の確認:SLA、バックアップ、復旧目標、障害時の連絡方法
- 人事・拠点連携:APIの対象データと頻度、異動・退職の反映時期
- 連携障害:手動での更新方法と、将来の設備・タスク管理への広がり
同社は災害時の安定稼働を目指しています。ただし、データセンターの説明だけで自社の要件を満たせるとは限りません。導入を急ぐ場合でも、製品の選び直しを避けるには、拡張の見通しを先に確かめておくことが大切です。
インフォコム株式会社|安否確認から危機管理ポータルまで広げたい企業向け
インフォコム株式会社は、緊急連絡・安否確認サービス「エマージェンシーコール」と情報管理ポータル「BCPortal」を展開しています。安否の回答にとどまらず、危機情報の集約や指示の伝達、状況の共有まで考える企業が検討しやすい会社です。再稼働に向けた情報管理も含めて考えたい企業にも向いています。
特徴と強み
エマージェンシーコールは導入者数800社超、登録従業員数200万人超と公式発表されています。両サービスは、安否確認から情報の集約・共有、意思伝達、再稼働までを担う基盤として、連携の強化が示されています。
出典はインフォコム「エマージェンシーコールとBCPortalのシステム間連携と機能向上について」です(2026年確認)。
- 情報集約:安否、拠点被害、顧客連絡、復旧判断を一か所で見られます。
- 運用設計:ポータルの掲載情報、更新者、承認者、保存する記録の取り決め
複数の部署の情報を別々のメールや表計算で管理すると、最新の情報がどこにあるか分かりにくくなります。
得意領域・実績
安否確認に加えて、危機管理の情報共有や指示、復旧状況まで段階を踏んで管理したい企業に向いています。
- 訓練:掲示板、報告、承認、エスカレーションの操作を、担当者が実際に試します。
- 記録:画面の使いやすさに加え、情報が時系列で残るか、判断の根拠をたどれるかを評価します。
- 役割分担:IT基盤のDRやアプリ復旧を担う会社との分け方
サーバーやデータベースの復旧目標、サプライチェーン停止への対応も必要な場合は、危機管理基盤とクラウド・インフラを担うSIerの役割を、RFPで明確にします。
セコムトラストシステムズ株式会社|運用体制・多言語対応を重視する企業向け
セコムトラストシステムズ株式会社は「セコム安否確認サービス」と、300名以下の企業でも始めやすい「セコム安否確認サービス スマート」を提供しています。専門スタッフによる運用体制や、複数の連絡手段、多言語対応を比べたい企業に向いています。グループ会社や家族を含めた安否確認が必要な企業も候補になります。
特徴と強み
スマートは、初期料金と月額基本料金が0円のプランで、月額220円(税込)からです。同等の機能を持つ通常サービスは、2026年3月末時点で契約社数が約9,500社、利用者数が約859万人です(出典:セコムトラストシステムズ「セコム安否確認サービス スマート」、2026年確認)。
- 連絡・言語:メール・LINE連携、日本語・英語を含む多言語対応
- プラン選択:グループ共有、家族安否、掲示板、権限、訓練履歴、APIの要否を、プランごとに見比べます。
- 無料体験:従業員構成と通信環境ごとの回答率
安価でも、基本機能だけでBCP全体を管理できるとは限りません。
得意領域・実績
専任のBCP担当者が少ない企業や、外国籍の従業員がいる企業が候補になります。
- 早期導入:安否確認と訓練を早く始めたい企業
- サポート確認:運用範囲、窓口時間、災害時の代替連絡、利用者情報の更新
- 通信障害への備え:複数経路、連絡担当、未回答者の追跡、手作業名簿の保管場所
LINEやメールが使えない場合も想定して、連絡方法を訓練しておきます。契約しただけでは、復旧力にはつながりません。
綜合警備保障株式会社(ALSOK)|安否確認と防災運用を早く始めたい企業向け
綜合警備保障株式会社(ALSOK)は、ALSOK安否確認サービスを提供しています。地震や防災気象情報による自動配信、メール・アプリでの回答、リアルタイムの集計を備えています。写真・音声の登録、家族安否、掲示板も利用できます。防災支援とサービスの導入・運用をまとめて相談したい企業に向いています。
特徴と強み
公式料金は、50名まで月額17,600円、251名から300名まで月額28,600円です。
951名から1,000名までは月額48,400円で、初期費用は55,000円です。いずれも税込です。
専用サイトは最短10日で構築できる案内があります(出典:ALSOK「災害時・緊急時の安否確認サービス」、2026年確認)。
短期間で本番運用に移りたい企業が検討しやすい価格と期間です。ただし、現地対応や研修、追加機能は別料金になる場合があります。
写真や音声で被害を報告する場合は、位置情報や個人情報が関わるため、扱いのルールを先に確かめておく必要があります。
災害時は、回答画面が迷わず使えるかどうかが大切です。
- 通知:プッシュ通知は、メールの受信規制や迷惑メール設定の影響を減らせる選択肢です。
- 操作テスト:社員、拠点管理者、全社管理者の立場ごとに行う
- 被害報告:取得範囲、保存期間、閲覧権限
得意領域・実績
導入を急ぐ企業や、安否確認と簡易アンケート・訓練を平時から使いたい企業に適しています。公式情報では、2003年からサービスを提供し、東日本大震災や熊本地震でもサーバーが継続稼働した実績が紹介されています。
ただし、これはベンダー自身の発表による実績です。そのため、自社の想定災害や人数での負荷試験、SLA、障害時の対応範囲も確かめます。
- 現場写真:被害の状況を写真で集めたい企業にも適しています。
- 復旧管理:標準アンケートの範囲と、外部API・CSVの連携情報
- 段階導入:初回訓練で不足を測ってから追加する進め方で、負荷と投資リスクを小さくできます。
日本電気株式会社(NEC)|人数別の公開価格と既存業務連携を重視する企業向け
日本電気株式会社(NEC)は、緊急連絡・安否確認システムを提供しています。通知への回答、管理者による集計、部署ごとの運用機能が案内されています。
人事異動などの情報は、システム間で連携できます。組織情報を使って名簿の更新にかかる担当者の負担を減らしたい企業が、比べやすい会社です。
特徴と強み
NEC公式料金ページでは、初期費用不要で人数別の料金が示されています。利用人数の区分が上がるにつれて、月額も高くなっていきます。
- 100名以下:月額12,000円
- 300名以下:月額16,000円
- 1,000名以下:月額30,000円
- 1,000名超:100ユーザーごとに2,000円加算
いずれも税抜価格です(出典:NEC「緊急連絡・安否確認システム 利用料金」、2026年確認)。人数が増えた場合の費用も、事前に試算しやすい点が利点です。
ただし、設備確認、BCP文書、対策本部のタスクまで標準で含まれるとは限りません。人事連携の方式やAPIは、契約前に確かめておきたい項目です。
組織変更や権限まわりの設定、データの出力、訓練履歴も確認の対象です。既存のNEC製品や社内インフラと連携するなら、部署をまたいだ運用の窓口も確かめておきます。
得意領域・実績
人数別の料金を比べたい中堅・中小から大規模な組織、人事異動が多い企業が候補になります。
- マスタ連携:更新漏れを減らせるか、停止の検知と手動での復旧方法
- BCP管理:安否確認と文書・設備・チケット管理をつなぐ方法
- 構成と費用:NEC単体にするか、Microsoft 365や社内ポータルと併用するか、費用と保守責任の見積もり
連絡先が更新されないままだと、安否確認の回答率が下がる要因になります。そのため、デモで連携後の更新が正しく行われるかを確かめておきます。
株式会社アバンセシステム|中小・中堅企業が価格と機能を確認しやすいANPIC
株式会社アバンセシステムは安否確認システム「ANPIC」を提供しています。企業や学校の安否確認を中心に、初期費用と月額を人数帯で確認しやすいサービスです。大規模な危機管理基盤を一度に構築せず、安否確認と訓練から段階的に始めたい企業に向いています。
特徴と強み
ANPICの公開価格は、100名で初期導入費50,000円・月額5,510円、1,000名で初期導入費150,000円・月額21,375円です。
税抜の例です。マスタ連携などは別料金のため、必要な費用を加えて試算します(出典:アバンセシステム「ANPIC 料金」、2026年確認)。
- 訓練:回答方法、未回答者への再送、管理者権限の確認
- データ管理:異動・退職者の削除、データの出力、契約終了時の返却
費用を抑えやすくても、利用を定着させるには訓練が欠かせません。初回の訓練は、次年度の改善につなげます。
得意領域・実績
専任の情シス担当が少ない企業、学校や複数拠点で連絡網を運用する組織に向いています。
- 小規模検証:安否確認の導入効果を小さく確かめたい企業
- 訓練:地震、豪雨、感染症、停電、サイバー攻撃、取引先停止を想定したシナリオ
- 機能拡張:必要機能の対応範囲と、追加開発の可否
BIAやRTO・RPO、設備・在庫・復旧タスクを一画面で管理したいなら、ANPICの対応範囲を見ておく必要があります。安否確認SaaSと自社ポータルを組み合わせる方法もあります。その場合は、初年度に標準化する範囲と、2年目以降の連携を分けて整理すると進めやすくなります。
BCP管理システムの開発会社を選ぶ3つのポイント

6社は、安否確認SaaS、危機管理ポータル、個別業務システム、IT基盤のDRのどこを得意とするかが異なります。そのため、これらを同じ尺度で比べることはせず、自社の目標に近い会社へ同じ要件を渡して比べます。
1. 安否確認・危機管理・IT-DRの対象範囲
各社が主に扱う領域を、次のように分けて確かめます。
- 安否確認:従業員への通知と回答集計
- 危機管理:被害、指示、意思決定の管理
- IT-DR:システムやデータの復旧
見積書に並ぶ機能名だけでは判断しにくいため、業務シナリオを使って確かめます。担当者がどの画面で何を更新し、どの判断を記録できるかを見ます。
2. 通知の集中への備えと冗長化・バックアップ
災害直後は、多数の従業員が同時にログインするため、通知や回答、管理画面の閲覧が一度に集中します。ピーク時の処理能力や、複数拠点のデータセンター、バックアップの頻度を確かめます。加えて、復旧目標やSLAを見ます。通信経路の切り替えと、障害時のサポート窓口も確認しておきます。
「安定稼働」という説明だけでは判断しきれないため、本番に近い訓練や負荷試験の進め方も確認します。
3. マスタ更新・権限・訓練支援
異動や退職、拠点の統廃合に備えて、マスタの更新方法を確かめ、権限と導入支援の内容も見ておきます。
- 連携と更新:API・CSV、人事・勤怠連携、更新エラー通知、権限分離
- 情報管理:位置・家族情報の閲覧制限、操作ログ、終了時の返却、保管場所、暗号化や委託先、保存期間
- 導入支援:マスタ登録、説明会、テスト配信、訓練振り返り、マニュアル更新の費用
個人情報の扱いは、自社の規程と照らし合わせて確認します。担当者ひとりに頼らず、管理者が代わっても同じ手順で運用できる状態を目指します。
BCP管理システムの費用相場と導入期間の目安
安否確認中心のクラウド型は、初期費用0円から20万円程度、月額5,000円から5万円程度が入口の目安です。BCP文書やBIA、設備・在庫・取引先、復旧タスクまで含めると、個別の要件定義と開発が必要になります。さらに、外部APIや負荷試験、訓練支援まで加わると、費用も期間も大きくなります。
以下の数字は、公開料金と類似の業務システムの開発範囲から整理した目安で、個別の見積もりではありません。
50名・300名・1,000名で見る公開価格の目安
公開価格は人数帯で差が出るため、各社の数字を並べて比べます。
- 50名:ALSOKは月額17,600円、初期費用55,000円
- 300名:ALSOKは月額28,600円、NECは月額16,000円
- 1,000名:ALSOKは月額48,400円、NECは月額30,000円
- その他:セコムは1ID月額220円から。NTTは初期20万円、月額基本1万円と10IDあたり400円
公式ページの公開例で、税区分は各社の表示に従っています。人数だけで価格が決まるわけではありません。
電話・SMS・音声の通知、APIや設備確認を加えると、費用は変わります。家族安否の機能やデータ移行、研修や導入支援も、費用に影響します。
50名なら早期導入、300名なら部署や拠点の管理、1,000名なら人事連携とピーク時の処理能力を重点的に確かめます。
個別開発・連携開発の費用と期間の目安
費用と期間は、開発範囲の広さによって大きく変わります。
- SaaS連携・帳票追加:人事・拠点・気象・チャット連携など。100万〜500万円程度、1〜3か月程度
- 中規模開発:BIA、文書、被害報告、タスク、訓練、ダッシュボードを含み500万〜1,500万円程度、3〜6か月程度
- 広範囲の開発:多拠点・多言語・複数会社、設備・サプライチェーン・DR、高度な権限、多数のAPIを含む構成
広範囲の開発は1,500万円から4,000万円以上、期間は6か月から12か月程度になる可能性があります。BCP専用の公的統計ではありません。類似業務の受託工数と、BCP特有の可用性・訓練・連携の要件から整理した推定値です。
見積もりでは、要件定義やBIA、マスタ整備、データ移行に加え、負荷試験と災害訓練、マニュアルが含まれるかを確かめます。さらに、保守や24時間対応、バックアップ・DRの範囲も見ておきます。
2026年のBCP管理で押さえたいサイバー攻撃とサプライチェーン

BCP管理システムは、地震や台風だけでなく、ランサムウェアやクラウド障害、通信障害、委託先の停止も想定します。そのため、どの業務をいつまでに復旧するか、誰が判断するか、どの代替手順を使うかを管理できるかが問われます。
2026年4月に公開されたIPAの「指示8」は、サイバー攻撃による業務停止を想定しています。既存のBCPと連携した復旧体制のほか、IT系・社内・インシデントだけでなく、サプライチェーンを含む演習も示されています。
出典はIPA「指示8 インシデントによる被害に備えた事業継続・復旧体制の整備」です(2026年)。
インシデント対応と事業復旧の担当の連携
自然災害の対策本部とサイバー攻撃の対応チームが別々に動くと、復旧の優先順位や連絡先が食い違うことがあります。
重大度、影響業務、復旧目標を共通項目にそろえ、承認者や外部連絡先、証跡も同じ形で残します。そうすると、どの危機でも同じ流れで初動から復旧まで記録できます。
サプライチェーンを含む訓練への対応力
取引先の停止や物流の遅れが重要業務に響く企業は、訓練に委託先の稼働や代替調達先、連絡責任者を入れておきます。納期や復旧判断も、訓練の対象にします。
外部ユーザーとの情報共有や権限分離について、ベンダーに質問しておきます。回答期限や未回答のエスカレーション、報告書の出力も、可能かどうかを確かめます。
BCP管理システムについてよくある質問
選ぶときは、公開価格や機能一覧だけでなく、自社の危機シナリオで運用できるかを確かめておくことが欠かせません。導入前によくある疑問に答えます。
安否確認システムがあればBCP管理システムは不要ですか?
安否確認は、従業員の状況を素早くつかむ初動の機能として役立ちます。ただし、それだけで足りるかどうかは、自社が何を管理したいかで変わります。
BIAやRTO・RPOを管理できるかは、製品によって異なります。拠点・設備の被害や復旧タスクを扱えるか、取引先の被害や訓練の是正項目まで含めるかで、必要な製品の範囲が変わります。まず必要な範囲を定めたうえで、安否確認だけで足りるのか、危機管理ポータルや個別開発を組み合わせるのかを決めます。
最初からスクラッチ開発を選ぶべきですか?
多くの企業は、大規模なスクラッチ開発を避け、公開価格のあるSaaSで安否確認と訓練を始めています。まず不足を測り、そのうえで連携や個別画面を追加する段階導入が現実的です。ただし、金融や医療、重要インフラに加え、複数会社にまたがる厳しい監査要件や深い基幹連携がある場合は、事情が異なります。
その場合は、SLAや監査証跡、DRを要件として最初に整理します。サプライチェーン演習は、要件として早い段階で加えます。
デモや提案時に何を質問すればよいですか?
デモでは、通知から復旧管理まで自社の訓練を再現できるかを見ます。質問は、通知、継続性、危機管理、連携・運用の四つに分けて用意します。
- 通知・回答:集計時間、未回答者への再送、代理回答、メール・アプリ・電話の代替経路
- 継続性:同時アクセス、複数拠点の冗長化、バックアップ、復旧目標
- 危機管理:BIA・文書の版管理、被害報告、設備・在庫・取引先、タスク、承認
- 連携・運用:API・CSV、個人情報・位置情報の権限、訓練レポート、導入後支援
まとめ:自社の復旧業務に合わせた開発会社の選び方
開発会社は、知名度や安さだけで決めず、安否確認、危機管理、IT-DRのどこまで必要かを整理してから選びます。
riplaは業務要件の整理から開発・導入まで一貫して相談できます。NTTドコモビジネスは公開価格、インフォコムは危機管理ポータルが比べどころです。セコムは運用体制、ALSOKは短期導入、NECは人数別の価格、アバンセシステムは段階導入が特徴として挙げられます。
6社の導入パターンへの当てはめ
小規模で安否確認を始めるなら公開価格と短期導入を、多拠点やグループ会社の情報を集めるならポータルや権限管理を重視します。
基幹システムを止めないなら、連携開発とDRを優先して見ます。候補を2〜3社に絞り、同じ訓練シナリオと要件表で比べると、企業規模や知名度だけでは見えない適合性を判断できます。
最初の訓練による不足の把握と機能追加
導入後はKPIを記録し、訓練で見つかった課題をもとに改善します。追う指標と広げる順番は、導入前に決めておきます。
- KPI:回答率、初回通知完了時間、被害報告の集計時間、是正項目の完了率
- 段階導入:紙やExcelからの移行は、重要業務と初動連絡から始め、残りを段階的に広げる形です。
- 機能追加:訓練の課題をもとに、設備や取引先、復旧タスク、API連携へ広げていく進め方
- 候補比較:重要業務、停止許容時間、拠点・従業員数、既存システム、想定危機を整理し、2〜3社へ同条件で依頼する
機能を一度に広げず、投資と運用のバランスを見ながら進めれば、導入の負担を抑えやすくなります。本番に近い訓練で、通知や回答集計、復旧判断の記録を確かめ、BCPを作って終わらせないようにします。
▼全体ガイドの記事
・BCP管理システム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
