バース管理システム開発の費用は、導入方法と機能範囲で大きく変わります。SaaS型は月額3万〜20万円、カスタム開発は初期費用150万〜500万円、フルスクラッチ開発は500万〜5,000万円以上になる場合があります。
費用は規模・機能・連携先で左右されます。全体像は次の記事で解説しています。
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バース管理システム開発の費用相場
費用相場を比べるときは、導入方法(SaaS活用・パッケージカスタマイズ・フルスクラッチ開発)と機能範囲を分けて見ます。物流現場の待機時間問題や2024年問題への対応でも、相場を知ることが予算計画の出発点です。自社の要件に照らし合わせれば、必要な予算の見当がつきます。
SaaS型バース管理ツールの費用
SaaS型は初期費用を抑えやすい一方で、利用規模によって月額が変わります。比べるときは、次の3点を確認します。
- 初期費用:おおむね0〜30万円程度です。
- 月額費用:規模により3万〜20万円程度です。
- 向く規模:5〜10バース程度の中小規模です。
SaaS型の製品には、MOVO Berth、トラック簿、TruckBerthなどがあります。このうちMOVO Berthは、月額3万円からと公表されています。
年間のランニングコストは36万〜240万円です。初期開発費がほぼ不要なため、導入しやすい選択肢といえます。一方で、自社固有の業務フローや既存システムとの深い連携には、制限がある場合があります。
バース数・拠点数・予約数によって月額が変わるプランも多くあります。そのため、拠点を広げた後の費用も事前に確認しておきます。さらに、データの所有権と移行のしやすさも、長期利用を考えるうえで確認が必要です。
カスタム開発・フルスクラッチ開発の費用
既存パッケージを使うか、完全オリジナルで作るかによって、費用は大きく変わります。費用の違いは、次の2つに分けて見ていきます。
- カスタム開発:初期開発費は150万〜500万円程度です。
- フルスクラッチ開発:最低ラインは500万〜1,000万円程度です。
カスタム開発は既存パッケージの機能を土台にし、業務フローへの対応やAPI連携の追加費用が含まれます。中規模の物流センターで既存パッケージが要件の7割程度を満たす場合は、費用対効果の高い選択肢になります。
一方、フルスクラッチ開発では、WMS/TMSとの深い連携やAI・IoTによる車両自動検知などを実装できます。特に、複数拠点の一元管理や複雑なバース割り当てを含めると、2,000万〜5,000万円以上になる場合もあります。
費用を左右する主な要因

規模・機能・連携先は、費用の見通しを左右します。見積もりを依頼する前に、この3点を整理しておく必要があります。
規模・機能複雑さによるコスト増減
バース管理システムの規模は、バース数・拠点数・ユーザー数で決まります。特に次の3点は、インフラと開発量に影響します。
- バース数:5バースと30バースでは、必要な規模に大きな差があります。
- 拠点数:1拠点と10拠点では、システムの構成が変わります。
- ユーザー数:50人と5,000人では、かかる負荷が大きく異なります。
これらを組み合わせると、インフラ要件もアプリケーションの複雑さも大きく変わります。同時アクセスが増えるほど、リアルタイム処理の負荷は高まります。そのため、拡張しやすい設計が必要になります。
AI車両検知やナンバープレート認識、GPS連動も、費用を押し上げます。AIによる自動割り当ても、費用を増やす要因です。WMS/TMSとの双方向リアルタイム連携も、高度な機能に含まれます。
各機能には、数百万円単位の追加費用が必要になる場合があります。一方で、予約受付と基本的な入退場記録に絞れば、費用を大幅に抑えられます。
既存システム連携が費用に与える影響
既存システムとの連携は、調査・開発・テストの工数を増やします。そのため、連携では次の3点を先に整理しておきます。
- 連携先:WMS・TMS・ERPなどのうち、対象となるシステム
- 連携方法:リアルタイム同期にするか、バッチ処理にするか
- 優先度:連携の深さと、進める順番
連携先が1つ増えるごとに、API仕様の調査、開発、テストが追加で発生します。連携が深くなるほど、費用も積み上がります。
APIがない場合は、DBへの直接アクセスやファイル連携になることがあります。その場合は安定性を保ちにくいため、注意が必要です。
連携要件が多いときは、どのシステムとどの粒度で連携するかを優先付けしておくと、費用を管理しやすくなります。
ランニングコストと保守費用の相場

リリース後も、保守・インフラ・通知などの費用が続きます。そのため、初期費用だけでなく、年間と5年間の総コストで比べましょう。
保守・運用費用の目安
開発後も保守費用はかかり続けるため、主な費用は次の3つに分けて把握できます。
- 保守費用:年間で開発費の10〜20%が目安です。
- インフラ費用:月額3万〜15万円程度です。
- 設備費用:大型サイネージディスプレイやネットワーク機器の購入費と保守費用もかかります。
たとえば、保守費用は500万円の開発費なら年間50万〜100万円、1,000万円なら100万〜200万円になります。
保守費用には、バグ修正や監視が含まれます。さらに、セキュリティパッチやOS・ミドルウェアの更新、障害対応も含まれます。
小〜中規模の場合、この月額を年間に換算すると、36万〜180万円が目安になります。また、SMSなどの通知サービス、SSL証明書、QRコードリーダーなども、別途見込んでおく必要があります。
SaaS vs スクラッチ開発:5年間TCOの比較
5年間の総所有コスト(TCO)で見ると、初期費用と継続費用の違いが分かります。比較例は次の2つです。
- SaaS型:5年間のTCOは約320万円です。
- フルスクラッチ:5年間のTCOは約1,200万円です。
SaaS型は月額5万円で、5年間の利用料は300万円です。初期費用20万円を加えると、約320万円になります。
比較例の内訳は、年間保守費80万円×5年間で400万円、インフラ費年間60万円×5年間で300万円です。
費用面だけで見れば、SaaS型が有利です。ただし、固有の要件や深い連携が必要なら、判断は変わります。
また、データセキュリティ上の理由から、自社管理が必要な場合もあります。費用だけでなく、業務効率化によるROIも比べる必要があります。
開発費用を抑えるためのポイント

費用対効果を高めるには、最初に開発する範囲を絞ることが欠かせません。そのうえで、段階的な開発と見積もり比較を組み合わせます。
フェーズ分けによる段階的開発
すべての機能を一度に開発すると、費用が膨らみます。そこで、まず必須機能に絞り、現場の課題を見ながら広げていきます。
- Phase 1:予約受付と入退場記録に絞った段階
- Phase 2:WMS連携とデータ分析を加えた段階
Phase 1は200万〜400万円程度に抑えつつ、早期に立ち上げる考え方です。実際の課題を確認しながら改善を重ねることで、費用を管理しながらシステムを育てられます。
見積もり比較と補助金活用
見積もりは金額だけでなく、機能範囲と内訳を含めて比べます。確認する項目は、次の3つです。
- 相見積もり:複数の開発会社から取得します。
- 機能スコープ:各社の前提をそろえます。
- 公的補助金:利用できる制度があるか。
開発会社は3〜5社から選び、単価×工数の内訳まで確認しましょう。内訳をそろえて比べることで、金額の差が何によるものかが見えてきます。
IT導入補助金は、中小企業などが対象で、バース管理システムの開発・導入に適用できる場合があります。補助上限額や要件は毎年変わるため、最新の情報は中小企業庁や各支援機関のウェブサイトで確認してください。
まとめ
バース管理システムは、SaaS型なら月額3万〜20万円が目安です。カスタム開発は初期費用150万〜500万円、フルスクラッチ開発は500万〜5,000万円以上になる場合があります。
費用はバース数・拠点数・機能範囲で左右されます。5年間のTCOではSaaS型が有利です。ただし、固有要件や連携、データ管理によっては、カスタム開発が必要な場合もあります。
費用を抑えるには、必須機能から始め、複数社の見積もりと補助金を確認します。焦らず予算計画を立てましょう。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
