おすすめの開発会社は、設計用語を掲げる会社ではなく、業務ルールを理解し、設計からテスト、移行、運用まで責任を持てる会社です。株式会社riplaを最初に、実在する開発会社・ベンダー5社を加えた計6社を、この観点で比べます。
業務が複雑な企業ほど、会社選びの段階でドメイン理解をどこまで示せるかを確かめることが大切です。
▼全体ガイドの記事
・クリーンアーキテクチャのシステム開発の完全ガイド
- 業務ルールと設計方針の確認
- テスト・移行・運用を含む6社比較
- 見積、納品物、保守体制の確認
・業務システム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「業務システム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
・スクラッチシステム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「スクラッチシステム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
クリーンアーキテクチャのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

クリーンアーキテクチャを実現するには、業務上の重要なルールを見つけ、ユースケースとして整理したうえで、外部の画面・DB・APIに依存しない形に落とし込む必要があります。製品を導入すれば自動的に実現するものではないため、開発会社の業務理解と設計力が成果を左右します。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
クリーンアーキテクチャで中心に置くのは、顧客・注文・在庫・請求などの業務概念と、「受注を確定する」「与信を判定する」といったユースケースです。ここを曖昧にしたままフレームワークやクラウドの話から始めると、画面とDBの作成は進んでも、例外処理や権限ルールが各所に分散します。
業務ルールをどこに置くかで、変更時の影響は大きく変わります。
- 整理しない場合:法改正や業務変更のたびに複数の画面を修正することになり、回帰テストと障害調査に時間がかかる
- 集約した場合:業務ルールをドメイン層とユースケースに集約し、外部接続をポートとアダプターに閉じ込めれば、DBやAPI交換時の影響を抑えやすい
重要なのは、層やインターフェースを増やすこと自体より、利用部門の言葉を設計に反映し、テストで守るべきルールを開発会社と合意できるかです。
発注前に確認すべきポイント
提案依頼時は、「クリーンアーキテクチャに対応できますか」と聞くだけでなく、受注確定など代表的なユースケースを一つ選んで質問すると、具体的な回答を引き出せます。たとえば、ドメイン層からプレゼンテーション層まで責務をどう分けるか、DB障害や外部APIのタイムアウトをどう扱うか、どのテストを自動化するかを聞きます。
- 検証の方法:設計書だけでなく、コード例やテスト例を確認できると、広告文と実力を見分けられます。
- 納品物の範囲:契約前に明記し、ソースコードやテストコード、API仕様書を含めるかを決める
- 付随の成果物:設計判断を記録したADRのほか、IaCや監視設定、データ出力手順も渡されるか
- 保守の範囲:月額保守の範囲と脆弱性対応の期限を、契約前に確かめておく
- 引き継ぎと移行支援:担当者が交代した場合の引き継ぎや、契約終了時の移行支援まで見ておくと、ベンダーロックインのリスクを下げられる
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を生かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みを持っています。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築と導入の実績があります。加えて、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaへ相談する強みは、システムを作る前の業務整理から、利用部門への定着までを同じ目線で進めやすい点です。
クリーンアーキテクチャを採用する場合も、最初に業務用語と例外、権限を洗い出します。既存データや外部連携も確かめたうえで、複雑な業務ルールに設計の労力を集中させる進め方が適しています。
riplaでは、単純なCRUDには過剰な構造を持ち込まず、必要な部分に設計とテストを厚くする判断も相談できます。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理といった基幹業務を扱う企業では、画面の見た目より、マスタの整合性や承認経路が成否を分けます。データの所有者や既存業務との接続も、欠かせない確認事項です。
riplaは、社内DXを推進してきた事業会社の視点から、開発後に現場が使い続けられるかまで含めて計画しやすい会社です。
相談時には、代表的な業務フロー、将来追加したい機能、現在のExcelや既存システムの課題を共有すると、概算と段階導入の提案を受けやすくなります。
NTT DATA|大規模な業務システムとモダナイゼーションの強み

NTT DATAは、基幹系を含むアプリケーション開発・管理を幅広く扱う実在のITサービス企業です。クラウドやアジャイル、DevOpsなどに加え、既存システムのモダナイゼーションも手がけています。公式のアプリケーション開発・管理ページでは、従来型の開発とAgile、DevOps、Cloud Nativeなどを適材適所で組み合わせ、業務の変化に合わせて提案・実践する方針を示しています。
特徴と強み
大規模組織で多数の利用者や複数部門、複数ベンダーが関わるプロジェクトでは、個別のコード設計だけでなく標準化と統制が必要です。
NTT DATAの公式情報では、世界全体のアプリケーション開発者が6万人以上、SAFeの有資格者が2,000人以上とされています(出典: NTT DATA「アプリケーション開発・管理」、2026年確認)。大規模な開発体制や専門人材を活用したい企業にとって、NTT DATAは比較候補になりやすい会社です。
得意領域・実績
既存の基幹システムと新しいクラウドサービスを連携し、全体のロードマップを描きながら段階的に刷新したい案件に向いています。
NTT DATAには、パッケージやSaaSを活用する領域と、独自の業務ルールをスクラッチで作る領域を分ける相談も可能です。
発注時は、担当する子会社や再委託先を具体的に確認します。アーキテクチャレビューの責任者は誰か、テスト自動化はどこまで含むか、契約終了時に何を渡すかも確かめます。
TIS株式会社|基幹システムからアプリケーションまで幅広い対応

TIS株式会社は、基幹システムから、競争力につながるアプリケーションまで幅広いITサービスを提供する実在企業です。既存資産を活かしたモダナイゼーションと、新しい業務機能の開発を同時に検討したい企業に適した候補です。
公式の企業情報でも、ビジネスを支える基幹システムからアプリケーション、プラットフォームまで、業界をまたいで扱うことが示されています。
特徴と強み
基幹システムの刷新では、古いコードを新しい言語へ置き換えることに加えて、残すべき業務ルールと廃止する業務を分ける必要があります。
TISは、金融をはじめとする大規模業務の知見と、基盤・アプリケーションを組み合わせた提案を比較しやすい会社です。
クリーンアーキテクチャを取り入れる場合は、ドメイン境界をどの単位で切り出すか、既存DBをどの期間併用するか、データ移行の検証を誰が担うかを確認します。
得意領域・実績
公式の企業情報では、ビジネスを支える基幹システムからプラットフォームまで、業界を横断して扱うことが示されています。基幹システムからアプリケーション、プラットフォームまでを一体的に提供する体制も確認できます。
2025年には金融業界向けに、モダナイゼーション後のJavaプログラムを対象とした生成AIによる仕様書作成オプションも発表されています(出典: TIS「企業情報」および2025年度ニュースリリース、2026年確認)。
レガシー資産の中身を把握し、仕様を整理し直し、API化や段階的な移行まで重視する案件では、提案内容を比べるとよいです。
SCSK株式会社|クラウドネイティブ化と既存システムのモダナイゼーション

SCSK株式会社は、クラウドネイティブや既存システムのモダナイズ、アジャイル開発などを支援する実在企業です。公式のクラウドネイティブ情報では、顧客のビジョンや事業構造に合わせて、アプリケーション基盤の構築まで幅広く支援すると説明されています。
特徴と強み
クリーンアーキテクチャとクラウドネイティブは別の考え方ですが、外部サービスへの依存をアダプターに閉じ込める設計は、クラウドサービスやAPIを段階的に交換する際に役立ちます。
SCSKへの相談では、クラウドの採用を目的にとどめず、開発・運用の自動化、可観測性、アジャイルな改善サイクルまで含めて提案できるかを確認します。
得意領域・実績
既存システムを止めずに、機能単位でクラウドへ移行したい企業や、将来の開発・運用を自動化したい企業が比較しやすい会社です。最初からマイクロサービスへ分割するのではなく、モジュラーモノリス、API境界、CI/CDを組み合わせて段階的に進める提案も検討できます。
見積では、クラウド利用料や監視・バックアップを開発費と分けて確認します。性能試験や障害時の復旧訓練も切り分けて見ると、後から発生する費用を把握しやすくなります。
フューチャーアーキテクト株式会社|業務改革とシステム刷新を一体で支援

フューチャーアーキテクト株式会社は、経営戦略、業務改革、システム改革を一体で扱うITコンサルティングとシステム開発の実在企業です。業務の変革から実装までを一気に進めたい企業にとって、比較候補になります。
公式の事例ページでは、金融機関へのFutureBANK導入を含む実績や、現行システムからあるべき業務・システムへの移行支援が紹介されています。
特徴と強み
クリーンアーキテクチャの導入で難しいのは、技術者が層を作ることではなく、業務部門と開発チームが同じ用語でルールを定義することです。
経営・業務・ITを横断して整理する会社であれば、現行踏襲では見えにくい不要な承認や二重入力を見直し、今後の変更を前提にユースケースと境界を設計できます。
設計判断を誰が承認し、現場の受入基準をどう作るかを、提案段階で聞くことが大切です。
得意領域・実績
金融、流通、製造など、業務ルールやデータ連携が複雑で、システム刷新を事業成長と結び付けたい企業に向いています。
公式サイトでは、金融機関30行以上へのFutureBANK導入実績が示されています(出典: フューチャーアーキテクト「事例・実績」、2026年確認)。
また、佐川急便の基幹システム刷新では、40%を超えるITコスト削減を実現した事例も公開されています。ただし、これは個別事例の実績値で、すべての案件に同じ効果が出るわけではありません。
日本アイ・ビー・エム株式会社|レガシー刷新とAI活用の組み合わせ

日本アイ・ビー・エム株式会社は、企業向けのシステム開発やクラウド、データ活用を扱う実在企業です。レガシーモダナイゼーションも手がけています。
既存システムの解析や刷新を含めて、技術負債の大きい環境を近代化したい企業にとって、比較候補になります。ただし、クリーンアーキテクチャを一律に採用している会社という位置づけではありません。
特徴と強み
IBMの公式事例では、APIS ITがIBM Bobを使い、10年以上経過した.NETのSOAPサービスをREST APIへリファクタリングし、クリーンアーキテクチャ化した事例が紹介されています。
公開情報では、コードを100%更新し、通常は数週間かかる作業を数時間で終えたとされています。あわせて、コードベースを30%、依存関係を50%削減したとされています(出典: IBM「Unravelling the past, rebuilding the future, with Bob」、2026年確認)。
ただし、この数値はAPIS ITの個別事例として読み、提案時には自社環境での再現条件を確認します。
得意領域・実績
古いSOAPやメインフレーム、複雑な依存関係を抱え、まず現行資産を解析してから段階的にREST APIや新しい実装へ移したい企業に適しています。
AI支援を使う場合は、生成されたコードを誰がレビューするか、機密データを学習や外部処理へ使わないか、テストと説明責任をどう担保するかを契約に含めます。
速さだけでなく、依存方向や例外処理を受入基準に入れることが大切です。監査ログや性能、復旧性まで含めて、判断の材料にします。
クリーンアーキテクチャのシステム開発会社を選ぶポイント

6社を比べるときは、会社規模や知名度で決めるのではなく、同じ質問を同じ資料で投げて回答の具体性を見ます。
クリーンアーキテクチャは案件の目的に応じて適用範囲を調整する設計方針です。そのため、「対応可能」という一言より、どの業務でどの境界を作り、何をテストし、どの納品物を納めるかを確認することが大切です。
実績と経験の確認方法
会社名や導入社数よりも、自社と似た業務の複雑さを扱った経験があるかどうかが判断材料になります。その経験は、案件の中身を聞くと見えてきます。
- 担当業務:受発注、在庫、請求など、どの業務を担当したか
- 案件の規模:新規開発か既存刷新か、利用者数と外部連携数はいくつだったか
- 提示できる資料:公開できない案件でも、匿名化した設計図やユースケースの分割例なら提示できる場合がある
- テストと移行:テスト方針や移行リハーサルの進め方を、見せてもらえるか
技術力と専門性の評価
技術評価では、ドメイン層にフレームワークやORMの型が漏れないか、依存方向をどう検査するか、外部API障害をどう扱うかを確認します。
テストは、ドメインの単体テストやユースケースのアプリケーションテストに分けて説明してもらいます。DBやAPIアダプターの統合テスト、画面のE2Eテストについても、層ごとに示してもらうと確認しやすくなります。
カバレッジの数字より、金額計算や権限拒否など、失敗すべきケースを押さえているかをデモで確認します。
費用とプロジェクト管理体制の確認
費用は、設計方針の名前より業務の中身で決まります。ドメイン設計やテスト自動化を含む業務システムは、単純なCRUDより上振れしやすい傾向があります。
業務システムの概算レンジは、次のとおり仮置きできます。
- 小規模:350万〜850万円
- 中規模:800万〜1,800万円
- 大規模:2,000万〜1億円以上
2026年7月更新のSIAの相場情報は、次のとおりです(出典: SIA株式会社「システム開発の費用・相場 2026年版」、2026年確認)。
- 小規模システム:100万〜300万円
- 中規模:500万〜1,000万円
- 大規模:1,000万円〜数千万円以上
- 人月単価:60万〜200万円程度
ただし、この概算は一般相場と設計・テスト工数からの推定で、クリーンアーキテクチャだけの市場統計ではありません。そのため、見積は、CI/CD、移行、監視も含めて作業項目を分けて受け取り、5年分の保守、クラウド、追加開発、障害対応まで含めて比較することが大切です。
プロジェクト管理では、次の点を見ておきます。
- 責任者の経験:プロジェクトを率いる責任者の経験
- 利用部門との定例:利用部門と定例を持つ体制
- 課題と変更要求の管理:課題と変更要求をどう管理するか
- 品質ゲート:工程ごとの品質の関門
- リリース判定者:本番リリースを判定する人
よくある質問

発注を検討する際によく質問される内容です。答えは、自社の業務ルールや既存システム、将来の変更予定によって変わります。
クリーンアーキテクチャのシステムとは何ですか?
クリーンアーキテクチャのシステムとは、業務ルールを、画面やDB、外部APIといった技術詳細から切り離して設計したシステムです。
変更しやすさとテストしやすさを高めるための設計方針で、製品名やクラウドサービス名を指すものではありません。
クリーンアーキテクチャの開発費用はどのくらいですか?
費用は、業務の複雑さや機能数によって変わります。利用者数や外部連携も、費用を左右する要素です。データ移行やセキュリティ、運用要件も、見積の前提として確認しておきます。
小規模な社内システムでも数百万円、中規模の部門横断システムでは1,000万円前後から、大規模な基幹システムでは数千万円以上になることがあります。そのため、設計・テスト・保守を含めた見積を比較します。
小規模なシステムにも採用すべきですか?
単純な登録・一覧・更新だけで、今後の変更も少ないシステムなら、すべての層を厚くする必要はありません。
一方、少人数の業務でも、料金計算や承認などのルールが複雑で、数年にわたり変更が続くなら、クリーンアーキテクチャの考え方を取り入れる価値があります。在庫引当や外部連携が絡む場合も、適用するのは重要なドメインとユースケースに絞るのが基本です。
まとめ

今回紹介した6社の比較の観点
クリーンアーキテクチャのシステム開発会社を選ぶときは、対応可否の宣伝文句ではなく、業務ルールをどう定義し、どの境界へ分け、どのテストで守り、どう運用へ引き継ぐかを比べます。
今回紹介したのは、株式会社ripla、NTT DATA、TIS株式会社の3社です。残る3社は、SCSK株式会社、フューチャーアーキテクト株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社です。
発注前の準備
初期費用だけでなく、変更リードタイムや障害からの復旧まで含めて相談します。クラウドやパッケージとの組み合わせ、5年程度の保守費用、ソースコードと設計書の引き渡しも、同じ場で確認します。
まずは代表的な業務フローを一つ選び、例外処理と権限を含めた小さなPoCや提案デモを依頼すると、自社に合うパートナーかを判断しやすくなります。
▼全体ガイドの記事
・クリーンアーキテクチャのシステム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
