人事管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

人事管理システムの開発実績がある6社を、業務理解と要件定義の力、導入後の運用体制を基準に比べます。

勤怠管理・給与計算・人事評価・採用管理を一つにまとめるため、会社選びを誤ると追加費用や納期遅延につながります。

▼全体ガイドの記事
・人事管理システム開発の完全ガイド

人事管理システム開発におけるパートナー選びの重要性

人事管理システム開発会社を選ぶ判断軸として、業務理解力、技術力、セキュリティ対応実績、運用・保守を並べた図解。
開発前から稼働後まで、確認する視点をそろえられます。

人事管理システムの開発は、企業の人事部門が毎日使い続けるシステムを作るプロジェクトです。機能の実装だけでなく、法改正への対応やセキュリティ要件、将来の拡張性まで見越した設計が求められます。そのため、開発会社選びはプロジェクトの成否を左右する、最も重要な意思決定のひとつといえます。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

失敗を避けるため、選定の段階で次の判断軸を先にそろえておくことが欠かせません。

  • 業務理解:給与計算や人事評価のルールを要件へ落とし込めるか。
  • 安全性:機密情報を守る設計と、稼働後まで続く支援の体制。

人事管理システムの開発が失敗する主な原因は、要件定義が不十分なことと、発注側と開発会社の認識がずれることです。経済産業省の調査でも、ITプロジェクトの約3割は計画どおりに完了していません。その背景には「発注側と開発側のコミュニケーション不足」が挙げられています。

人事管理システムは、給与計算のロジックや人事評価のルール設定など業務知識が深く関わります。そのため、業務要件を正確にシステム要件へ置き換えられる力が、開発会社に求められます。

また、人事データは社員の個人情報や給与情報を含む機密性の高いデータです。セキュリティ設計が不適切だと、データ漏洩が企業への法的・社会的ダメージをもたらします。

こうした点から、業務理解力・技術力・セキュリティ対応実績を総合的に評価して、パートナーを選ぶことが大切です。さらに、開発後の運用・保守まで継続して対応できる会社であれば、法改正への対応や機能追加も、スムーズに進められます。

発注前に確認すべきポイント

発注条件をそろえるため、実績だけでなく、進め方と保守の体制も比べます。

  • 実績件数:人事系の開発経験が10件以上あるかどうか。
  • 対応範囲:要件定義から運用まで、一貫して担当できるか。

開発会社に発注する前に、人事系システムの実績件数や業界経験、開発手法を確認しておきたいところです。自社と近い業界や規模での経験があれば、なお安心できます。

開発手法では、ウォーターフォール型とアジャイル型の対応を見ます。プロジェクトの性質に合った手法を選べる会社かどうかも、判断材料の一つです。

また、要件定義から保守・運用まで一気通貫で対応できるかどうかも重要です。開発のみを担当し、運用保守は別の会社に引き継ぐ会社もあります。一方で、人事管理システムのような業務系システムは、開発後の運用フェーズこそが本番です。

そのため、システムへの理解を保ったまま、開発会社が継続して関われる体制かを必ず確かめてください。加えて、情報セキュリティ管理の認証(ISMSやPマーク)を取得しているかも、信頼性の判断材料として有効です。

発注前に次の3点を並べて確認すると、会社ごとの違いを判断しやすくなります。

  • 実績と業界経験:人事系の開発件数と、自社に近い業界・規模の事例。
  • 開発手法:ウォーターフォール型とアジャイル型、それぞれへの対応範囲。
  • 運用・安全性:保守体制と、ISMSやPマークの取得状況。

ポイント

給与や評価のルールを要件に落とし込める業務理解と、稼働後まで支えられる運用体制の両方を基準に、発注先を比べる考え方が現実的です。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を生かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの強みは、開発技術と現場定着の両面を見て選べる点です。

  • 実務起点:自社DXの経験を、業務整理に生かせる点。
  • 一貫対応:要件定義から運用保守まで、同じ体制で手がけられます。

riplaの最大の強みは、「IT事業会社としての実務経験」に基づくコンサルティング力にあります。システム開発会社の多くは技術的な実装に特化しています。一方でriplaは、自社でDXを推進してきた経験があるため、業務課題の本質を捉えた設計ができます。さらに、業務要件が固まる前から参画し、実現すべき要件へ落とし込みます。

人事管理システムの開発でも、機能の実装に加えて、「どうすれば現場に使ってもらえるか」という定着支援の視点を持って開発に臨みます。

また、要件定義・設計・開発・テスト・リリース・運用保守という全工程を、一社でカバーできる体制を整えています。担当会社が変わると、認識の引き継ぎ漏れや連絡コストが増えます。これらを防げる点は、管理経験が少ない企業の安心材料です。

得意領域・実績

相談の段階から既存システムの改修まで、依頼の入口と規模をすり合わせられます。

  • 基幹業務:営業・顧客・生産・販売・在庫を扱う業務システム。
  • 人事領域:従業員情報の管理や、評価制度のデジタル化に対応します。

riplaは、営業管理・顧客管理・生産管理・販売管理・在庫管理など、幅広い基幹業務システムの構築実績を持ちます。加えて、評価制度のデジタル化や労務管理のペーパーレス化など、企業ごとの制度に合わせた開発も得意です。

「まずは業務課題を整理したい」という相談にも応じています。ビジネス課題の整理から始められる点が、他社と異なる特徴です。

中堅・中小企業から大企業まで幅広い規模に対応し、業種・業態を問わず柔軟な提案ができます。また、人事管理システムをゼロから構築するスクラッチ開発に加えて、既存システムの改修・機能追加やパッケージソフトのカスタマイズにも対応しています。

株式会社LIG|DX支援とシステム開発のワンストップ提供

株式会社LIGは、東京・台東区に本社を構えるデジタル支援企業です。Web制作やデジタルマーケティングで知名度を得たあと、近年はシステム開発やDX支援の事業を大きく広げています。

フィリピンやベトナムのリソースを生かした開発体制を持っています。また、コストパフォーマンスの高さと、コンサルティングから運用までの一貫対応が特徴です。

特徴と強み

LIGを比べるときは、企画支援とクラウド基盤の両面を見ることが大切です。

  • 上流支援:要件が固まる前の段階から、整理を支えます。
  • 技術基盤:AWSやデータ分析基盤の構築に対応します。

LIGは、エンジニアの採用や技術力に課題を抱える企業を支援しています。新規プロダクトの市場受容に不安がある企業にも、企画から運用まで伴走します。

特に要件定義の支援に強みがあり、実現すべき要件へ落とし込みます。開発技術の面では、AWSクラウドを活用したシステム基盤の構築が得意です。

CRM・CMSのパッケージ導入や、データ収集・分析基盤の構築にも強みがあります。人事管理システムの開発でも、クラウドネイティブな設計でスケーラビリティと保守性を確保しながら、現場の担当者が使いやすいUI/UXを実現する提案力が特徴です。

得意領域・実績

デザインや育成の実績は、利用者向けの画面を重視する案件で判断材料になります。

  • 評価制度:MBO・OKRに合わせた人事評価の構築。
  • 人材育成:LIGスクールの知見を、開発に生かす。

LIGは、サービス開発やアプリ開発でも多くの実績があります。特に、スタートアップや中堅企業のシステム開発支援では、豊富な経験を積んでいます。

国内外でWebデザイン賞を受賞しており、デザイン品質にも強みがあります。使いやすい管理画面を重視する案件に適しています。

また、ITエンジニア育成スクール「LIGスクール」を運営しており、教育事業で培った知見をシステム開発の現場に生かしています。技術力の高い若手エンジニアを継続的に育成・採用する仕組みを持っています。そのため、開発チームの質を安定して保てる点も、発注先としての安心材料といえます。

アルサーガパートナーズ株式会社|300名超の専門家チームによるDX一気通貫支援

アルサーガパートナーズ株式会社は、東京・渋谷区に本社を置く総合DXファームです。コンサルティングからIT開発、UX/UIデザイン、Webマーケティングまで、一社で対応しています。

月800件以上の応募を背景に、300名超の専門家体制を整えています。AIやIoTなどの先端技術を活用したシステム開発にも、積極的に取り組んでいます。

特徴と強み

アルサーガパートナーズを比べるときは、社内の専門家体制と画面品質を見ます。

  • 専門家体制:300名超のチームで一貫して進める体制。
  • 先端活用:AI・IoTを含む高度化の提案。

アルサーガパートナーズは、コンサルタントとエンジニアが一体となってプロジェクトを進めます。そのため、業務課題の整理からシステム実装まで、一貫した考えのもとで開発が進みます。

外部のフリーランスや下請け会社に大きく頼らず、自社の専門家チームが主体的に開発に関わります。この点は、品質を担保するうえで大きなメリットです。

また、デザイン品質にも定評があり、人事管理システムのような社内向けのシステムでも、使いやすさと見やすさを追求したUI/UX設計を提供しています。システムが現場に定着するかどうかは、インターフェースの使いやすさに大きく左右されます。そのため、この点へのこだわりは、実際の業務効率化に直結します。

さらに、AI・IoT活用の提案もでき、将来のシステムの高度化を見据えた開発が期待できます。

得意領域・実績

複数の機能をまとめて刷新する企業は、次の対応領域を見ておくとよいでしょう。

  • 統合開発:採用から給与まで、複数の機能を組み合わせた開発。
  • HR理解:採用・育成・評価のデジタル化への支援。

アルサーガパートナーズは、公共サービスや不動産テックで実績があります。エンターテインメントやAI搭載サービスにも対応できます。大規模プロジェクトへの対応力も高く、複数の業務システムを統合する複合的な案件を引き受けられる体制が整っています。

人事管理では、採用・勤怠・評価・給与を統合した構築経験があります。大手企業から中堅企業まで支援しています。

また、ソーシャルリクルーティング支援の実績もあります。HR領域への理解が、人事システムのパートナーとしての信頼性を高めます。DX推進の文脈で採用・育成・評価の仕組みをデジタル化したい企業には、特に適した選択肢です。

ウルシステムズ株式会社|ビジネスとITのギャップを埋めるコンサルティング開発

ウルシステムズ株式会社は、2000年に創業し、2006年にJASDAQ市場に株式を上場した独立系ITコンサルティング会社です。「ビジネスとITのギャップを埋める」というコンセプトのもと、設立以来、大企業の基幹業務システムの開発を多数手がけてきた実績を持ちます。

同社では、業務を理解するコンサルタントと技術に精通したエンジニアの力を、一人の担当者が備えています。この「二刀流」のアプローチで、有名企業のCIOを支援しています。

特徴と強み

ウルシステムズを比べるときは、業務と技術を一体で扱えるかを確かめます。

  • 二刀流:分析から実装まで、同じ視点で進める姿勢。
  • 改善提案:業務プロセスの革新まで視野に入れた提案。

ウルシステムズの最大の特徴は、コンサルタントとエンジニアを明確に分けず、「ビジネスとITの両方を理解した人材」を育成・活用する組織文化にあります。この「二刀流」のアプローチにより、業務課題の分析からシステム要件の定義、技術選定、実装まで、一貫したビジョンのもとでプロジェクトを進められます。

特に、人事管理システムのように複雑な業務ロジックを持つ開発では、業務理解の深さが設計品質に直結します。そのため、この強みは大きなアドバンテージになります。

「攻めのIT」をコンセプトに掲げている点も、特筆すべきです。現状の業務をシステム化するだけでなく、ITを活用して業務プロセスそのものを改善・革新する提案を行います。人事管理の分野では、データに基づく人材配置の最適化や、分析ダッシュボードによる経営への可視化支援も、提案の対象に含まれます。

得意領域・実績

大規模企業や複雑な要件を持つ企業は、対応できる規模との相性を見ておきます。

  • 基幹業務:製造・金融・流通・サービスの各分野。
  • 大規模基盤:多拠点や多言語・多通貨の案件を扱えます。

ウルシステムズは、創業から20年以上にわたり大企業の基幹システム開発を中心に実績を積み重ねてきました。さまざまな業界の大手企業を顧客に持っています。また、CIO(最高情報責任者)レベルへの戦略的なIT支援も、継続して行っています。

人事管理では、複数拠点を持つ企業の統合基盤を構築します。グローバル展開に向けた多言語・多通貨への対応も得意としています。

スタートアップよりも、大企業や中堅企業と相性の良い会社です。経営層と長期の視点でIT基盤を整えたい企業に適しています。

ポイント

複雑な業務ルールや多拠点の統合が必要な案件では、業務理解の深さを重く見る候補になります。大企業の長期的なIT基盤を整えたい場合に、特に検討する価値があります。

株式会社豆蔵|大規模システムの上流工程から保守運用まで対応

株式会社豆蔵は、東京・新宿区に本社を置くソフトウェア開発・コンサルティング会社です。モデル駆動開発や組込みシステム開発に強みを持ちながら、エンタープライズ向けの大規模システム開発でも豊富な実績を誇ります。特に上流工程での支援力が高く、要件定義やアーキテクチャ設計の段階から保守運用まで、一気通貫で対応できる体制が整っています。

特徴と強み

豆蔵を比べるときは、規模の大きい案件で設計と品質管理を任せられるかを見ます。

  • 上流対応:アーキテクチャの定義から保守まで支援。
  • 品質文化:教育・研修と自動化による品質管理。

豆蔵は、開発人数がピーク時に2000人を超える案件にも対応します。

大規模案件では、チーム間の認識統一が品質を左右します。豆蔵は、課題解決用のフレームワークや自動化ツールを保有しています。

また、教育・研修事業にも力を入れており、自社エンジニアの技術力向上に継続して投資しています。テスト方式やフレームワークの提供、教育研修も行っており、品質管理への高い意識が組織文化として根付いています。人事管理システムのような重要な業務システムを、安全かつ確実に開発・運用したい企業にとって、この品質文化は大きな信頼の根拠になります。

得意領域・実績

長期運用を前提にする場合は、変更に対応できる設計力を確かめておきます。

  • 統合経験:人事系システムの移行案件への対応。
  • 保守性:モデル駆動開発で、拡張を見越した設計。

豆蔵は、製造業や通信、金融などの業界で、大規模システム開発の実績を持ちます。公共系の分野でも実績があります。

特に組込みシステムやロボット制御システムの分野では、業界トップクラスの実績を誇ります。一方で、エンタープライズシステムの開発でも、高い品質で実績を積み重ねています。

人事管理システムの開発では、大企業の統合人事プラットフォーム構築の実績があります。モデル駆動開発(MDA)のアプローチを活用して、システムの保守性・拡張性を高める設計を行う点も、特筆すべき強みです。

人事制度の変更や法改正への対応が頻繁に求められる人事管理システムでは、変更に強い設計が長期的な運用コストの削減に直結します。長期的なパートナーシップを前提に、10年・20年単位でシステムを進化させたいと考える企業に適した選択肢です。

ポイント

長く運用し、制度変更や法改正に何度も対応する前提のシステムなら、変更に強い設計と品質管理の体制を重く見て比べる価値があります。大規模案件を上流から保守まで任せたい企業の候補です。

株式会社日立ソリューションズ|249万人超の実績を誇る人事総合ソリューション

株式会社日立ソリューションズは、日立グループのITソリューション事業を担う企業として、エンタープライズ向けのシステム開発・導入支援で豊富な実績を持ちます。人事総合ソリューション「リシテア(Lysithea)シリーズ」は、2025年3月末現在で1,780社・249万人超の実績があります。

人事管理システムの代表的な選択肢の一つで、パッケージソフトをベースにしながら、企業固有の要件に合わせたカスタマイズ開発にも対応しています。

特徴と強み

日立ソリューションズを比べるときは、導入実績と法改正対応の厚みを判断材料にします。

  • 導入知見:1,780社・249万人の導入実績。
  • 安全な運用:日立グループの体制による支援。

日立ソリューションズの最大の強みは、導入実績から得られた、豊富な業界知識とベストプラクティスの蓄積です。多様な業界や規模の企業への導入経験があります。そのため、「自社と似た条件での導入事例」を参照しながらプロジェクトを進められ、発注企業にとって大きな安心材料になります。

特に、労働基準法や育児介護休業法、マイナンバー法といった法改正への対応実績も豊富で、法的リスクを抑えながらシステムを維持管理できます。また、日立グループの一員として、強固なセキュリティ体制とサポート体制を持つ点も評価されています。

人事データは機密性が高く、信頼性のあるグループ企業のソリューションが選択肢になります。情報セキュリティ管理の面でも判断材料です。さらに、充実したサポート体制により、導入後も安心して運用を継続できます。

得意領域・実績

複数法人を管理する企業は、標準機能と追加開発の範囲を見比べるとよいでしょう。

  • 統合機能:人事・給与・勤怠・就業を扱う機能。
  • 拡張対応:固有の業務ルールや評価制度の組み込み。

日立ソリューションズの「リシテアシリーズ」は、人事管理・給与計算・勤怠管理を統合するとともに、タレントマネジメントにも対応しています。

TIS株式会社をはじめとする大手企業での導入実績も豊富です。5,000人以上の大企業から中堅企業まで、幅広い規模の企業に対応しています。特に、グループ会社を含む複数法人の人事情報を統合管理したい大企業グループには、最適な選択肢のひとつです。

カスタム開発でも、リシテアシリーズをベースに、自社固有の業務ルールや評価制度を組み込めます。パッケージの標準機能で対応しきれない複雑な業務要件がある場合も、日立ソリューションズのエンジニアチームが追加開発で対応します。導入から運用保守まで日立グループが責任を持って支える点は、長期的なパートナーを求める企業から評価されています。

ポイント

導入実績の厚みや法改正への対応を重視する企業にとって、有力な候補になります。自社の要件が標準機能でどこまで収まるかを先に洗い出しておくと、追加開発の範囲を判断できます。

人事管理システム開発パートナー選びのポイント

人事管理システム開発パートナーの選定ポイントとして、実績、技術力、プロジェクト管理体制を並べたチェックリスト。
3つの観点を並べると、各社の提案を同じ目線で見比べられます。

人事管理システムの開発会社は、費用の安さだけで決めず、長期的な視点で見極めることが大切です。選定時に確認したい観点は、実績、技術力、プロジェクト管理体制の3つです。

実績と経験の確認方法

実績を比べるときは、件数より自社との近さを優先して確かめます。

  • 業界・規模:小売と製造、300人と1万人の違い。
  • 上流経験:要件定義の段階から参加した事例の有無。

開発会社の実績を確認するときは、「人事系システム全般の開発件数」だけでなく、「自社に近い業界・規模での開発実績があるか」まで具体的に確かめてください。例えば、小売業と製造業では勤怠管理のルールが大きく異なります。従業員300人規模の企業向けのシステムと、10,000人規模のシステムでは、設計の複雑さもまったく違います。

提案の段階で過去の事例を詳しく説明してもらい、類似案件の経験があるかを見ることが、ミスマッチを防ぐ最も有効な手段です。また、開発実績の中に「要件定義からプロジェクト参画した案件」が含まれているかを見ることも大切です。

上流工程から参画した会社は、業務課題の整理や要件の言語化に慣れています。そのため、設計の整合性を保ち、発注側の負担を軽減できます。

実績リストの公開に消極的な会社も、守秘義務上の理由があるにしても、概要レベルでは説明できるはずです。説明が不明瞭な場合は、慎重に判断しましょう。

技術力と専門性の評価

技術選定は、新しさだけでなく、人事情報を守る設計になっているかで評価します。

  • 構成:保守性と安定性を含めた技術スタック。
  • 安全設計:ISMS・Pマークの取得と、初期設計の姿勢。

人事管理システムに求められる技術要件は多岐にわたります。画面や基盤の構築から、セキュリティ対応まで含まれます。

10年以上前の技術体系をそのまま使う会社は、将来の保守コストが増えるリスクがあります。そのため、提案の段階で使用予定の技術スタックを確認し、モダンな技術構成を採用しているかどうかを見極めます。

一方で、流行の技術を無計画に取り入れていないかも、大切な評価点です。セキュリティ対応については、ISMSやPマークの取得状況を確かめるだけでなく、開発プロセスでどのようにセキュリティを設計するかを質問するとよいでしょう。

セキュリティ要件を設計の初期段階から組み込む会社が望ましいです。「セキュリティ・バイ・デザイン」の姿勢は、人事データを扱ううえで重要です。個人情報保護法やマイナンバー法への対応実績があるかも、合わせて確かめておきたいところです。

プロジェクト管理体制の確認

管理体制は、担当者の役割と変更時のルールを契約前に確かめます。

  • 専任PM:進捗・品質・コストをまとめて見る役割。
  • 変更管理:課題・リスク・追加費用の扱いを決めておく。

プロジェクト管理体制の充実度は、人事管理システム開発の成否を大きく左右します。まず確かめたいのは、専任のプロジェクトマネージャー(PM)が割り当てられるかどうかです。

PMを置かず、エンジニアが直接やり取りする会社では、プロジェクトが大規模になるほど進捗管理や認識の統一が難しくなります。そのため、専任のPMが窓口を担っている会社を選ぶとよいでしょう。

また、定例報告の頻度と内容も、事前に確かめておくべきです。週次または隔週で進捗報告会議を設け、課題・リスク・変更管理を明確に追っている会社は、プロジェクト管理の経験が豊富な証拠です。

さらに、開発の途中で仕様変更が起きた場合の対応フロー(変更管理プロセス)が、明確に決まっているかも大切です。変更管理があいまいな会社では、追加費用や納期延長が起きた際にトラブルになりやすくなります。そのため、契約前に確かめておくことを強くおすすめします。

ポイント

見積もりの金額が近い会社同士でも、実績の近さや変更時の進め方で差が出るため、契約前に比べる項目を先に決めておく姿勢が大切です。

まとめ

人事管理システム開発でおすすめの開発会社・ベンダー6社と、パートナー選びのポイントを解説してきました。

各社の強みは、それぞれ異なります。riplaはコンサルから開発まで、LIGはDX支援、アルサーガパートナーズは300名超の体制が特徴です。ウルシステムズはビジネスとITの二刀流、豆蔵は大規模開発の品質管理、日立ソリューションズは1,780社・249万人の実績が強みです。

人事管理システムの開発パートナーを選ぶうえで最も大切なのは、「費用の安さ」より「自社の要件・規模・業界に合った実績と体制を持つ会社かどうか」です。要件定義から運用保守まで一気通貫で対応できる会社を選べば、プロジェクトのリスクを抑えながら、現場に定着するシステムを実現しやすくなります。

まずは、この6社に相談を持ちかけ、提案内容や担当者の業務理解度を比べたうえで、発注先を決めることをおすすめします。

▼全体ガイドの記事
・人事管理システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。