CMS開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

CMS開発は、業務とデータを整理するところから始めて、方式を選び、設計・開発とテストを経て、稼働と定着まで進む6段階の流れです。

各段階の内容と、費用や見積もりの確認点は、この後の見出しで順に説明します。

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CMS開発の全体像

CMSを中心に、コンテンツ管理、サイト運用、製品情報連携、権限・承認を結んだ図。
業務の範囲に合わせて、必要な機能を組み合わせます。

CMSは、企業サイトや採用サイトなどのコンテンツを、決めたルールに沿って登録・承認・公開・更新する仕組みです。オウンドメディアや会員サイトのほか、製品情報サイトや社内ポータルの管理にも使われます。

開発の成否は、誰が何をどの手順で公開するか、公開後の安全性と品質を誰が担保するかで変わります。

コンテンツ業務を管理する基盤としてのCMS

必要な機能は、扱うコンテンツや公開の流れ、外部連携の有無に応じて決めます。

  • コンテンツ管理:記事やページ、画像・PDF・動画の登録から、下書き、レビュー、承認まで扱います。予約公開、公開終了、版管理も含みます。
  • サイト運用:ユーザー権限、SEO項目、パンくず、サイトマップを扱います。検索、フォーム、アクセス解析も含みます。
  • 製品情報連携:商品データベースや基幹システムと、APIまたはCSVで連携する方法の検討。

SEO項目には、ページごとのタイトルやdescription、canonicalに加えて、XMLサイトマップも含まれます。

広報が記事を作り、事業部と法務が承認する企業では、単一ユーザー向けの簡易CMSだと業務が止まってしまいます。一方で、担当者一人が小規模サイトを更新する場合に多数の権限や承認機能を備えると、費用と運用負荷が過剰になる可能性があります。

業務要件から選ぶCMSの方式

従来型やパッケージ型は、表示画面と管理画面が一体になっています。一方、ヘッドレスCMSはAPIでコンテンツを配信し、表示側を分けて作ります。

WordPressやDrupalなどのオープンソース型や、インフラ運用を含むクラウド・SaaS型もあります。

  • クラウド型:標準的なサイトを短期間で立ち上げ、サーバー管理を減らしたい場合に向きます。
  • ヘッドレスCMS:Web、アプリ、サイネージへ同じデータを配信したい場合の候補。
  • オープンソース型:ライセンス費を抑えやすい反面、更新や脆弱性対応は自社か保守会社が担います。
  • パッケージ型:承認が複雑な場合や、複数サイト・多言語・監査ログ・オンプレミスが必要な場合に比較します。

独自の業務があっても、スクラッチ開発を急がず、まず標準機能と追加開発の範囲を確かめます。そのうえで、3年から5年の運用費も含めて判断します。

ポイント

CMSを選ぶ前に、公開の流れや承認の範囲、外部連携の有無を業務ごとに整理し、必要な機能と不要な機能を見分けます。方式は業務要件から決めます。

CMS開発の進め方と流れ

CMS開発は、要件整理から定着までの6フェーズで進みます。

各フェーズで成果物と承認者を決めておくと、「想定と違う」「機能が見積もりにない」といった手戻りを抑えられます。また、移行と運用設計は終盤に回さず、最初の計画から含めておきます。

1. 要件整理:目的・業務・データの言語化

CMSの導入は手段として捉え、解決したい業務課題を現状値と目標値で定義します。

  • 更新時間:平均2日から半日への短縮。
  • 公開後の修正:月10件から3件への削減。
  • 情報入力:商品情報の二重入力の解消。

KPIが具体的であれば、必要な承認やプレビュー機能を判断しやすくなります。さらに、問い合わせや検索流入の目標も、現状値と並べて整理します。

ページや記事に加えて、コンテンツ種別や必須項目、公開期限を一覧にします。言語やURL、画像・PDFの保管先も、同じ一覧に含めます。

作成者や編集者、承認者、管理者の役割も整理します。

既存URLの維持、301リダイレクト、SEO項目の編集も確認します。加えて、差し戻しや操作履歴、バックアップ復元、API失敗時の再送の扱いも確かめます。

現行サイトは、ページ数だけでなく、ファイル数や重複コンテンツ、古い情報の割合も把握しておきます。

2. 選定:製品・方式・支援会社を分けた比較

選定では、製品、開発、保守の役割と、機能・運用・費用の範囲を分けて比べます。

  1. 製品、開発、保守それぞれの担当者と役割を分けて確認します。
  2. 提案書では、標準機能と設定対応、追加開発、運用で補う機能を分けてもらいます。
  3. 実データで記事作成と画像差し替えを試し、予約公開や差し戻し、権限、プレビューも確かめます。検索とCSV入出力、APIエラー時の扱いも確認します。
  4. ヘッドレスCMSでは、プレビュー環境、表示側のホスティング、キャッシュ更新、API障害時の表示、データの取り出し方法も確かめます。

CMS製品を提供する会社、画面やインフラを開発する会社、公開後に保守する会社は、同じとは限りません。また、クラウドSaaSであっても、画面開発と移行は必要になります。ライセンス以外に、要件定義やデザイン、実装が別費用になる場合があります。連携や教育も、別費用になることがあります。

候補の会社には、同じRFPを渡し、前提条件のそろった見積もりを並べて比べます。

3. 設計・開発:編集しやすさと拡張性の両立

設計から試作の確認までを順に進め、編集のしやすさと将来の拡張性を整えます。

  • 設計の定義:設計対象とコンテンツモデルを先に定めます。
  • 入力ルール:必須と任意の項目、入力例、文字数上限、公開前チェックを定めます。
  • 代表ページ:先に実装して現場の確認を受け、全ページ作成後の手戻りを減らします。
  • 試作の確認:見出し構造、キーボード操作、代替テキスト、フォームのエラー表示を確認します。
  • 連携先:基幹システムやCRM、会員基盤、検索、分析ツールです。

試作では、画像圧縮、スマートフォン表示、速度も確かめます。各連携では、タイムアウト、重複送信、文字コード、認証切れ、データ欠損も設計します。

自由入力欄が多いと表現がばらつき、固定しすぎると現場が運用できなくなります。そのため、両方を避けるように入力のルールを決めておきます。

設計対象には、サイトマップや画面一覧、項目定義、URLを含めます。さらに、権限マトリクスと承認フロー、外部連携仕様も含めます。

コンテンツモデルは、「ニュース」「導入事例」「製品」「FAQ」など、将来増えていく情報の単位で設計します。

4. テスト:公開後に困る条件の事前再現

テストは、画面表示の確認だけで終えず、目的ごとに分けて行います。

  • 機能テスト:要件どおりに操作できるかの確認。
  • 連携テスト:システム間でデータが正しく受け渡されるかの確認。
  • 負荷テスト:アクセスが集中しても耐えられるかの確認。
  • セキュリティテスト:権限、認証、脆弱性の確認。
  • 受入テスト:担当者が実際に公開できるかの確認。

受入条件には、対象ページや試験データ、合格基準、未解決課題の扱いまで記載します。「問題がなければ公開」では条件が曖昧なままになるため、合格の基準を具体的に書いておきます。

移行テストでは、少量のデータで先にリハーサルします。タイトルや本文、画像、公開日を確認し、著者やカテゴリも見ます。さらに、canonicalと旧URL、新URLの対応も確かめます。

公開前には、主要URLの301と404、XMLサイトマップ、robots.txtを検証します。さらに、構造化データや意図しないnoindex、計測タグ、フォーム送信も検証します。

個人情報や会員情報を扱う場合は、本番データを安易にテスト環境へコピーせず、マスキングしたデータを用意します。

5. 稼働:切り替え手順と復旧条件の取り決め

稼働前の判定から切り替え、公開直後の確認、必要なときの復旧まで、手順として決めておきます。

  1. 判定会議で、未解決課題と移行件数、リダイレクト、バックアップ、連絡体制、切り戻し条件を確かめます。
  2. DNSや配信設定の変更も含めて、担当者が何時に何を行うかを切り替え手順書に時系列で記します。
  3. 公開直後は、トップページや主要ランディングページを優先して確認します。
  4. 段階稼働と、公開後の監視方法の決定。
  5. 切り戻しの判断者と期限を決め、担当範囲を確かめます。

切り戻しに備えて、CMS、ホスティング、CDN、WAFのどこまでを誰が受け持つかを確かめます。DNS、証明書、メール配信の担当範囲も押さえておきます。

検索やフォーム、ログインの動作は、続けて確認します。画像、外部連携、アクセス解析も、同様に見ておきます。

可能であれば、一部のカテゴリや社内ポータルから稼働させ、問題がなければ全体へ広げます。大規模サイトでは、旧サイトを一定期間参照できる状態にしておきます。

公開後は、404や検索順位、フォーム件数、表示速度、エラー率を監視します。

6. 定着:教育・保守・改善の業務への組み込み

公開後の教育、保守、改善は、担当者と契約の両方に組み込み、継続して運用できる状態にします。

  • 研修と編集ルール:画像サイズ、タイトル、公開前チェック、緊急連絡先の用意。
  • 実操作の確認:記事作成、レビュー、差し戻し、予約公開、公開終了、修正履歴を実際に操作し、部署ごとの権限も確かめます。
  • 保守範囲:CMSやプラグインの更新、脆弱性情報、バックアップ、復元テストを契約に明記します。障害監視、問い合わせ、軽微な修正、追加開発も含みます。
  • 運用改善:更新時間、公開ミス、検索流入、問い合わせ、エラー、脆弱性対応時間の月次の振り返り。

IPAの「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」は、ソフトウェア更新、管理画面のアクセス制限、二要素認証を整理しています。また、ログとバックアップの保護も扱っており、EC以外の公開サイトにも応用できます。

(出典:IPA「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」、2023年)

ポイント

工程の判断に迷ったときは、どの段階で誰が決めるかを先に決めておくと、進行が止まりにくくなります。発注側と開発会社の受け持ち範囲も、同じ時点で明確にしておきます。

CMS開発の費用相場とコストの内訳

小規模からエンタープライズまで、CMS開発の初期費用の検討レンジを4本の横棒で比較した図。
規模が大きくなるほど、検討する金額の幅も広がります。

CMSの費用は、本体の利用料と、サイトの設計・開発・移行・連携・保守に分けて考えます。

無料のCMSでも、デザインや実装、移行、SEO確認、教育、セキュリティ運用には費用がかかります。一方で、ライセンス料が高くても、標準の承認や権限機能があれば追加開発を抑えられる場合があります。

公開されているCMS本体・サイト制作の相場

公開されている料金はCMSの方式とサイト規模で異なるため、CMS本体とサイト全体の費用は分けて読みます。

  • クラウド型CMS:2025年の国内解説では初期無料から100万円程度、月額無料から10万円程度が目安です。
  • パッケージ型:同じ資料では、初期50万円から300万円程度、月額1万円から10万円程度とされています。
  • オープンソース型:更新や脆弱性対応は、自社または保守会社が担います。
  • 小規模サイト:10ページ以下で30万円から50万円程度です。
  • 中・大規模サイト:ページ数に応じて、制作費の目安が上がります。

オープンソース型は、ライセンス料が無料で、導入費は200万円程度まで、月額費は無料から3万円程度です。これは、LeadGrid「CMSの導入費用の相場はいくら?」(2025年)の公開情報に基づく目安です。

この目安はCMS本体や導入の額にとどまり、サイト制作、移行、連携、保守は含まれません。

HubSpotの相場では、30ページから50ページで100万円から200万円程度、100ページ以上で500万円程度です(出典:HubSpot「CMS導入 Webサイト構築の相場」、確認日:2026年8月)。

公開情報に基づく目安は、ページの種類や独自デザインによって変わります。このほか、移行データ、外部連携、承認・権限、セキュリティ要件によっても金額は変わります。

相場は上限や保証価格ではなく、自社の前提条件に置き換えて見積もります。

実在サービスの料金と開発費の切り分け

公開されている料金は製品の利用料で、サイト構築や移行の費用とは分けて確認します。

  • microCMS:Hobbyは0円、Teamは月4,900円から、Businessは月75,000円から、Enterpriseは見積もりです。料金は税抜きです。
  • 上位プラン:BusinessとEnterpriseでは、権限や認証などの機能が異なります。
  • microCMSの別費用:フロントエンド構築、移行、運用設計は、CMS利用料とは別費用です(出典:株式会社microCMS「料金プラン」、2026年8月確認)。
  • Movable Typeソフトウェア版:2026年改定後の価格と年間保守費の確認。
  • Movable Typeクラウド版:プランとストレージ構成によって、月額料金が変わります。

Businessには権限管理やIP制限、複数環境、技術サポートが含まれます。一方、Enterpriseでは、監査ログや二要素認証の必須化、SAMLのシングルサインオンが案内されています。

ソフトウェア版は、2026年4月1日以降132,000円(税込)、年間メンテナンス44,000円(税込)です。Advancedは1,650,000円(税込)です(出典:シックス・アパート「Movable Type価格改定のお知らせ」、2026年4月適用)。

クラウド版では、月額8,250円から262,900円(税込)の例があります(出典:シックス・アパート「Movable Type価格改定のお知らせ」、2026年4月適用)。

いずれも製品価格で、設計、開発、移行、教育、保守を含めた総額ではありません。発注前には、公式の料金表と契約条件を改めて確認します。

3年TCOによる初期費用とランニングコストの比較

初期費用だけでなく、3年TCO(総所有コスト)と開発期間もあわせて計画します。

  • TCOの内訳:CMS利用料、サーバー・CDN・WAF、デザイン、実装、移行、連携、フォーム、SEO、脆弱性診断、教育、保守、追加開発、将来の再構築
  • クラウドの月額:初期費用を抑えやすい一方、メンバー数、API数、転送量、ストレージ、環境数で変わります。サポートや解約時のデータ取得でも変わります。
  • 小・中・大規模の初期費用:小規模30万円から100万円程度、中規模100万円から300万円程度、大規模500万円から1,500万円程度が検討レンジです。
  • エンタープライズの初期費用:複数サイト、多言語、基幹API、厳格な監査を含む場合、1,500万円から5,000万円超を見込みます。
  • 開発期間:小規模1〜2か月、中規模2〜4か月、大規模4〜9か月、エンタープライズ6〜12か月超が目安です。移行と社内確認も含みます。

ここに示す費用は、CMS固有の全国統計ではなく、公開相場と類似するWebサイトや業務システムの導入費をもとにした推定です。

ポイント

費用は本体利用料だけで比べず、設計、開発、移行、連携、保守を含めた総額で見ます。初期費用と3年分のランニングコストを並べると、比較の前提がそろいます。

CMS開発の見積もりを取る際のポイント

CMS開発の見積もり比較で確認する成果物と検収条件、機能の対応範囲、評価軸と導入実績、追加費用と契約・保守を示す4枚のパネル図。
同じ前提で並べると、各社の提案範囲を見比べやすくなります。

金額だけで比べると、追加請求や作業漏れが起きる可能性があります。そこで、RFPに範囲と前提、成果物、検収条件を明記し、分担や除外、保守も同じ条件で比べます。

RFPの対象コンテンツと受入条件

各社の提案範囲と受入可否を比べられるよう、RFPには目的とKPI、対象範囲、機能要件、公開日、保守体制をまとめます。

移行範囲には、画像とPDFの紐付けや、公開日、著者、カテゴリを含めます。また、旧URLとリダイレクト、重複や古い情報の扱いも書きます。

対象範囲には、サイトと環境、ページ数、コンテンツ種別を含めます。ほかにも、移行件数、言語数、ユーザー数や、権限・承認とデザインの範囲を明示します。さらに、フォーム、検索、分析、外部連携、アクセシビリティ、セキュリティも範囲に含めます。

成果物と検収条件は、確認できる形で列挙します。成果物には、要件定義書、サイトマップ、画面・項目定義を含めます。加えて、設計から運用までの資料も納品物として求めます。

  • 画面まわり:権限表、デザイン、テンプレート
  • データの受け渡し:API仕様、移行結果
  • 検証の資料:テストの計画と結果
  • 引き渡しの文書:操作マニュアル、運用設計書、公開手順書

検収条件は、指定ブラウザでの表示や閲覧制限、旧URL転送、フォーム通知、バックアップ復元などを、確認できる文で書きます。

複数社比較での標準機能と追加費用の区分

比較表では費用項目と評価軸をそろえ、見積もりの総額と実績の条件を確かめます。

  • 費用の行:CMS利用料、初期設定、要件定義、情報設計を、比較表で別行にします。
  • 比べ方:機能の対応範囲を分類し、構築全体の総額で比べます。
  • 実績の確認:評価軸を設けたうえで、自社に近い導入実績を確かめます。
  • 導入事例の効果:ベンダーの掲載値なので、対象範囲と測定条件を確かめ、自社のKPIにそのまま置き換えないようにします。

続けて、デザイン、実装、移行、連携の行を設けます。テスト、教育、公開作業、保守の行も、表に加えます。

機能ごとに「標準」「設定」「追加開発」「対象外」を示してもらいます。

ヘッドレスCMSでは、フロントエンド、プレビュー、ホスティング、キャッシュ、API監視も確かめ、表示側を含む総額で比べます。

評価軸は、価格、要件適合、操作性、移行計画などです。セキュリティや開発体制、保守、将来拡張も評価軸に含めます。また、実績は件数だけでなく、自社に近い規模や業界、データ量、承認、連携、公開後の運用まで確かめます。

契約前に確認する追加費用と運用リスク

追加作業の条件と運用の責任は、契約前に明確にしておきます。そうすると、費用や対応範囲の食い違いを防げます。

  • 追加費用の要因:追加作業の種類と発生条件の確認。
  • 見積もりの曖昧さ:「一式」「別途」「要相談」は、数量や単価、発生条件、承認方法を確かめます。前提が曖昧なら、調査と要件定義を先に行う段階契約も選択肢になります。
  • 契約と保守:障害の定義、初動時間、復旧目標、時間外対応、脆弱性対応、バックアップ保持、データ返却、解約時の移行支援、SLA、再委託先、知的財産権の確認。
  • 生成AIの扱い:入力データの確認と、誤情報、著作権、個人情報、公開承認の責任の明確化。下書きやレビューで効率化しても、公開前の担当者確認は必須です。

追加費用は、要件確定後のページ追加や、移行データの不備、旧URLの整理、特殊な承認などで生じやすくなります。さらに、API仕様の変更や会員データの移行、画像・PDFの大量整理も、追加費用の要因になります。

アクセシビリティ対応や脆弱性診断、公開後の緊急対応も、契約前に確かめます。

ポイント

見積もりは金額だけで比べず、RFPで範囲、前提、成果物、検収をそろえてから比較します。標準機能と追加費用を分けて見ると、後から生じる追加請求の理由が見えてきます。

CMS開発でよくある質問

CMS開発では、製品の選び方や費用、期間のほか、既存サイトの移行や公開後の運用についての質問が寄せられます。

CMS開発の費用はどのくらいかかりますか?

小規模は初期30万円から100万円程度、中規模は100万円から300万円程度、大規模は500万円から1,500万円程度を、計画上の検討レンジとして置けます。

複数サイトや多言語、基幹連携、厳格な承認や監査を含む場合は、1,500万円から5,000万円超になる可能性があります。

CMS利用料だけでなく、設計やデザイン、移行、連携を含めて、個別に見積もりを取得してください。テストや教育、保守も、別の項目として見積もります。

CMS開発にはどのくらいの期間が必要ですか?

標準テーマの小規模サイトは1か月から2か月、独自デザインや権限・フォームを含む中規模サイトは2か月から4か月が目安です。

大規模な移行や外部連携を含む場合は、4か月から9か月程度が目安です。また、要件整理や社内確認、原稿、移行データの整理、受入テストにも時間がかかります。

希望の公開日から逆算して、社内の確認者と原稿準備の期間を先に確保します。

既存サイトのデータやSEO評価は移行できますか?

移行はできますが、CMSを変えるだけで完全に移せるとは限りません。

記事や画像、PDFを洗い出して、マッピングを作成します。著者やカテゴリ、公開日、URLも、同じマッピングに含めます。少量のリハーサルを経てから全件を移行し、目視で確認します。

主要な旧URLから新URLへの301や404、canonical、サイトマップ、noindex、構造化データを確認します。そのうえで、公開後も検索流入とエラーを監視します。

WordPressとヘッドレスCMSはどちらを選ぶべきですか?

管理画面で記事を作りWebサイトへ公開する業務が中心で、テーマやプラグインを使いたい場合は、WordPressなどの従来型が候補です。

Web、アプリ、サイネージへ同じコンテンツを配信し、表示側を自由に設計したい場合は、ヘッドレスCMSが候補になります。

ヘッドレスの場合は、表示側の開発やプレビュー、ホスティング、監視も設計に含めます。判断は月額料金だけでなく、構築と運用の総額、社内の技術体制で行います。

CMSのセキュリティ対策は何を確認すべきですか?

確認項目は、機能面と運用面に分けて見ていきます。

  • アクセス制御:多要素認証、最小権限、IP制限の確認。
  • 通信保護:HTTPSとWAFの確認。
  • 更新・診断:ソフトウェアとプラグインの更新、脆弱性診断の確認。
  • 運用・復旧:操作ログ、バックアップ、復元テスト、障害時の連絡体制の確認。

クラウドSaaSであっても、アカウントや公開権限、APIキー、連携先、入力データは、利用企業の責任範囲になり得ます。

自社、保守会社、サービス提供会社の担当項目は、契約書と運用設計書で分けて示してください。

ポイント

CMSの選択は、月額料金だけでなく構築と運用の総額、社内の技術体制で判断します。費用や期間は目安として受け取り、自社の前提条件に置き換えて見積もります。

CMS開発の進め方まとめ

CMS開発では、製品選びより先に、更新業務やコンテンツ、権限、承認を整理します。移行や連携、セキュリティ、公開後の責任も、あわせて整理しながら進めます。

6フェーズのそれぞれで成果物と判断者を決めます。そのうえで、費用は初期費用だけでなく、3年TCOで比べるのが導入の基本です。

発注前に確認するチェックリスト

発注前には、目的とKPI、コンテンツ種別、移行数を確かめます。そのうえで、旧URL、権限と承認フロー、外部連携は、費用を変えやすい項目なので早めに押さえます。

  • 旧URL:既存URLの維持と301リダイレクトの扱い
  • 権限と承認フロー:誰が編集し、誰が承認するかの範囲
  • 外部連携:基幹システムやCRMなどとの連携範囲

SEOやアクセシビリティ、バックアップ、脆弱性対応も、確かめる項目に入ります。さらに、公開手順や教育、保守、データ返却も含めて確認します。

見積書は、利用料と設計・開発、移行、連携、テストで分けてもらいます。教育、保守、除外事項は、別の項目として示してもらいます。そのうえで、担当者が代表コンテンツを更新し、公開後の運用を想像できる提案を選びます。

まず作るべき資料と次の一歩

発注の準備は、現行業務と移行対象の整理から始めます。次に候補を試用し、最後に複数社へ提案を依頼します。

  1. 現行サイトのページやURL、コンテンツ種別を一覧にします。そこに、更新者や承認者、連携先、移行要否、課題も加えます。
  2. 必須機能と将来要件を分け、代表ページと編集フローで候補製品を試します。
  3. 資料を2社から3社へ渡し、同じ条件で提案を依頼します。

提案は、標準機能、追加開発、移行、テスト、教育、保守を分けて受けます。業務の整理から運用の定着まで支援できる会社であれば、公開後もCMSを使い続けやすくなります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。