通関システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

通関システムの開発会社は、NACCSとの接続方式、通関業務への理解、既存システムとの連携力を基準に選ぶことが重要で、候補として株式会社ripla、NTTデータ、NTTデータ アイ、NEC、エクサ、NSCの6社が挙げられます。

通関の現場では、インボイスやパッキングリストの転記、HSコードの確認、申告状況の共有、許可後の請求処理などが複数の担当者や会社にまたがります。会社名や料金だけで発注先を決めると、NACCSの電文連携や訂正申告、障害時の再送処理で想定外の追加開発が発生することがあります。この記事では、実在する6社の特徴を比較しながら、発注前に確認したいポイント、費用の見方、導入後の評価指標まで解説します。

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通関システムのパートナー選びが重要な理由

通関システムのパートナー選びを検討する担当者

通関システムは、一般的な販売管理システムと異なり、税関手続き、輸送、倉庫、請求、監査を一つの業務フローで扱います。特にNACCSへ接続する場合は、画面を作るだけでなく、業務コード、電文、応答、エラー、再送、保存資料まで設計する必要があります。

業務知識の差が開発の成否を分けます

通関業務では、インボイス、パッキングリスト、B/LまたはAWB、原産地証明書などの情報を案件単位で管理します。荷主が通関業者へ申告を委託する場合は書類共有と進捗確認が中心になりますが、自社通関を行う場合は申告データ作成、関税・消費税計算、許可通知の取得、訂正や更正の履歴管理まで必要です。この違いを要件定義の最初に整理できる会社でなければ、不要な機能に予算を使ったり、重要な例外処理が後回しになったりします。

NACCS更改と運用保守まで見据える必要があります

第7次NACCSは2025年10月12日午前5時に稼働を開始しました(出典: NACCSセンター「第7次NACCSの稼働開始について」、2025年)。そのため、これから新規開発するシステムは第7次仕様を前提にし、接続試験、デジタル証明書、テスト環境、切替時の並行運用を確認しなければなりません。選定時には「NACCS対応」という一文だけで判断せず、どの接続方式に対応し、電文の仕様変更や障害時の切り分けを誰が担当するのかを確認することが大切です。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaのシステム開発支援

株式会社riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

通関システムの導入では、最初から画面や機能を決めるのではなく、紙・Excel・メールで行っている業務を整理し、どこまでを標準化するかを決めることが重要です。riplaは業務課題の整理から関わるため、荷主、通関業者、倉庫、運送会社の間で発生している二重入力や承認の滞留を可視化しやすい点が強みです。NACCSとの直接接続が必要な案件では、専門ゲートウェイや既存製品との役割分担を含めて、過不足のない構成を検討できます。

得意領域・実績

営業・顧客・生産・販売管理など幅広い基幹システムの構築・導入経験を活かし、通関業務を周辺の受発注、在庫、請求、顧客管理とつなぎたい企業に適しています。通関専用パッケージの導入だけでは解決しにくい、既存ERPやWMSとの連携、社内ポータルへの許可情報の反映、部門ごとの権限設計などをまとめて相談したい場合に候補になります。問い合わせ時は、月間申告件数、対象拠点、委託通関か自社通関か、NACCS接続を新設するかを伝えると、適切な提案につながりやすくなります。

NTTデータ|NACCS接続ゲートウェイを大規模業務へ展開

NTTデータの通関システム連携

NTTデータは、国際物流事業者向けにNACCSと企業システムを接続するゲートウェイソフトウエア「SimGate」を提供しています。NTTデータとNTTデータ アイは、2025年7月に第7次NACCS準拠のSimGate新バージョンを発表しており、海上小口貨物に関する簡易通関制度などにも対応しています(出典: NTTデータ「増加する越境ECに迅速対応、第7次NACCS準拠のSimGate新バージョンを提供開始」、2025年)。

特徴と強み

SimGateは、企業内システムの情報をNACCSへ連携し、社内システムとNACCSの双方へ同じ内容を入力する作業を減らすためのゲートウェイです。海上貨物と航空貨物の業務を扱い、複数のインターフェースを備えるため、既存の国際物流基盤を大きく変えずに接続部分を整えたい企業に向いています。越境ECの取扱量が増え、短時間で大量の小口貨物を処理したい場合は、重複入力の削減効果を評価しやすい候補です。

得意領域・実績

SimGateは2004年から国際物流事業者向けに提供され、NTTデータの発表では大手事業者を中心に数十社が導入しています。大規模な輸出入業務、既存基幹システムとの連携、NACCS更改への継続対応を重視する企業に適しています。一方、数件の通関書類共有だけを始めたい企業には構成が大きくなりやすいため、必要な接続範囲と運用体制を先に切り分けることが大切です。

NTTデータ アイ|NACCSゲートウェイの導入・運用を支援

NTTデータ アイのNACCSゲートウェイ支援

NTTデータ アイは、NTTデータとともにSimGateを提供する企業として、NACCS接続を業務システムへ組み込む際の導入支援や運用設計を比較しやすい会社です。単に通信をつなぐのではなく、社内の案件情報をどのタイミングで電文に変換し、NACCSから返る結果をどの部門へ戻すかまでを設計することが重要です。

特徴と強み

既存システムからのファイル連携、NACCSセンターとの接続、電文の送受信、エラーの確認、管理資料の保管という流れを一つの運用として検討できます。通関担当者だけでなく、情報システム部門や物流企画部門が関わるプロジェクトでは、専門用語の差を埋めながら役割分担を決める支援が有効です。第7次NACCSで旧環境がそのまま利用できるとは限らないため、現在の接続方式と移行対象を一覧化して相談することをおすすめします。

得意領域・実績

NTTデータ アイは、越境EC物流のように件数の増加と制度対応を同時に進めたい企業や、複数拠点からNACCSを利用する企業の比較候補になります。特に、ゲートウェイを導入した後の監視、障害時の連絡経路、バージョンアップ時の試験、バックアップと復旧手順を重視する場合に適しています。見積もりでは、製品費だけでなく、接続設定、既存システム側の改修、テスト用データ作成、運用引き継ぎの費用を分けて確認してください。

NEC|第7次NACCS対応とAI-OCRを組み合わせた通関DX

NECの通関デジタル化ソリューション

NECは、第7次NACCS対応ゲートウェイサーバ「NISMAIL/N7」を提供しています。NISMAIL/N7はNACCSとゲートウェイ接続するための機能をまとめたパッケージで、既存の業務システムとNACCSを連携し、管理資料を取得・保存する運用にも対応しています(出典: NEC「NACCS業務対応ゲートウェイサーバ NISMAIL/N7」、2026年確認)。

特徴と強み

NISMAIL/N7は、NACCS関連業務を一元管理し、汎用的なファイル転送インターフェースによって直接NACCSへ接続できない業務システムの自動連携を支援します。専用回線やメールボックスの集約によって維持コストを抑えられる構成もあるため、接続拠点が増えてきた企業は、現状の回線数、メールボックス数、端末数を整理して相談すると効果を見積もりやすくなります。

得意領域・実績

NECは、日本通運向けの通関デジタル化ソリューションで、インボイスなどをAI-OCRでデータ化し、関税計算や申告書作成を支援する事例を公開しています。書類の画像化から基幹システム連携、通関事務所ごとの運用までを視野に入れたい大手企業に適した比較候補です。AI-OCRを採用する場合は、読み取り後の人による確認、誤読時の差戻し、学習データの管理、原本保管のルールまで要件に含める必要があります。

株式会社エクサ|クラウド型eGATEでNACCS接続を支援

株式会社エクサのNACCS接続サービス

株式会社エクサは、NACCS対応ゲートウェイサービス「eGATE」を提供しています。eGATEはエクサのクラウド型SaaS・ASPサービスとNACCSを接続し、情報を連動させる仕組みです。自社でゲートウェイサーバーを保有する構成だけでなく、クラウドで接続部分を利用したい企業も比較しやすい会社です。

特徴と強み

クラウド型の接続サービスを使う場合、企業側が準備するサーバー、回線、証明書、監視環境を減らせる可能性があります。海貨事業者、船社、代理店、NVOCCなど港湾業務に関わる複数の組織で情報を扱う場合は、システム境界と権限を明確にしながら、どの情報をeGATE経由で連携するかを決めることが重要です。SaaS・ASPの可用性、障害時の連絡窓口、データの保管場所も契約前に確認してください。

得意領域・実績

エクサは、港湾・海貨業務の個別ニーズに合わせてクラウドサービスとNACCSを連携したい企業の候補になります。申告だけでなく、搬入・搬出、船積み、在庫、関係会社とのデータ共有まで視野に入れる場合に、eGATEが対象業務をどこまでカバーするのかを確認してください。自社の業務システムを残したまま接続部分を刷新したい場合は、既存インターフェースの種類とデータ変換の範囲を提示して見積もりを取ると比較しやすくなります。

日本ソフトウェアコンサルタンツ株式会社|通関業務を一気通貫で管理

日本ソフトウェアコンサルタンツの通関業務システム

日本ソフトウェアコンサルタンツ株式会社(NSC)は、通関業務システム「G-FLEXS DS」を提供しています。公式情報では、受注、運送手配、NACCS申告、請求・立替・支払い管理までを扱い、書類共有やCyberPortとのWeb API連携にも対応しています。通関業者の現場業務を中心に、案件の受付から許可、請求までを一つのシステムで管理したい企業に適した候補です。

特徴と強み

G-FLEXS DSは、見積・受注から輸出入の手配やNACCS申告までを連携し、進捗、請求、立替金、支払をまとめて管理できる点が特徴です。輸出ではS/Iや申告依頼書、輸入ではB/Lや申告依頼書の情報を基に処理し、許可書の出力や申告履歴の活用も行えます。申告部門だけでなく、営業、配車、倉庫、経理も同じ案件情報を使いたい場合に、業務の分断を減らしやすい構成です。

得意領域・実績

通関業者、海貨業者、保税倉庫を運営する企業や、CyberPortを含めた港湾物流の電子化を進めたい企業に向いています。G-FLEXS DSの公式情報では、CyberPortへ取引を作成してNACCS連携を自動化する機能も案内されています。導入時は、自社の業務フローに合わせた帳票、既存会計システムとの連携、過去のHSコードや申告履歴の移行、拠点別の権限設定がどこまで標準機能で対応できるかを確認してください。

通関システムのパートナー選びで確認するポイント

通関システムの比較と選定

6社はそれぞれ得意分野が異なります。NACCSへの接続を中心にするのか、通関業者の案件管理を一体化するのか、貿易管理や基幹システムとの連携を重視するのかを先に決めると、比較対象を絞りやすくなります。

実績は会社名ではなく業務単位で確認します

「物流実績があります」という説明だけでは不十分です。自社と同じように、輸出か輸入か、航空か海上か、直取引か委託か、月間申告件数はどれくらいかを確認してください。さらに、NACCSの接続方式、利用した業務コード、エラー時の再送、訂正・取消の履歴、許可情報の社内連携まで質問すると、実際の経験が見えやすくなります。可能であれば、担当者に代表的なインボイス1件を示し、どのデータをどの画面へ登録するかを説明してもらうと評価が具体的になります。

技術方式と費用の境界を確認します

費用は、周辺業務のクラウド利用なら初期数十万円と月額数万円から、NACCS接続済みパッケージなら初期130万〜300万円程度、既存ERPやWMSとの連携を含むと300万〜1,500万円程度、ゲートウェイと自社システムを連携する構成では500万〜2,000万円程度まで広がります。これらは公開料金と類似案件をもとにした企画段階の目安で、正式な相場ではありません。要件定義、NACCS接続、データ移行、テスト、教育、保守を見積書で分け、追加費用が発生する条件を明記してもらってください。

プロジェクト管理と運用保守を評価します

通関システムは、現場担当者、情報システム部門、通関業者、倉庫、運送会社、NACCS接続事業者など多くの関係者が参加します。要件定義の成果物として業務フロー、権限表、電文一覧、外部連携一覧、移行計画、障害時の手作業手順を作成する会社を選んでください。開発後も、法改正やNACCS更改、証明書更新、脆弱性対応、バックアップ復元テストが続くため、保守窓口の時間帯とSLA、緊急時の連絡経路を契約に含めることが必要です。

よくある質問

通関システムに関するよくある質問

通関システムの発注では、NACCSの利用料と開発会社への費用を分けて考える必要があります。ここでは、比較検討の初期段階でよく出る質問に、業務範囲を踏まえて回答します。

通関システムを開発するとNACCSへ直接接続できますか?

可能ですが、必ずしも自社システムから直接接続する必要はありません。NACCS接続済みパッケージやゲートウェイ、クラウド型サービスを介して連携する方法もあります。申告主体、処理件数、既存基幹システム、運用保守の体制を比較し、接続方式を選んでください。

通関システムの開発費用はいくらかかりますか?

書類共有や案件管理だけなら初期数十万円から始められる場合がありますが、NACCS接続、AI-OCR、ERP・WMS連携、複数拠点、24時間監視を含めると数百万円から数千万円まで広がります。NACCSセンターの料金プランでは、プランAの基本料金が月額5,000円で、別途従量料金などが発生します(出典: NACCSセンター「システム利用料金プラン等について」、2025年)。これは開発会社への費用とは別なので、見積もりを分けて管理してください。

自社通関と委託通関では選ぶシステムが変わりますか?

変わります。自社通関なら、申告データ作成、関税計算、電文送受信、訂正・更正、監査ログなどが必要になります。一方、通関業者へ委託する荷主は、書類収集、案件進捗、差戻し、許可情報の共有、請求や在庫との連携が中心になります。発注前に、誰が申告を行い、誰が最終承認し、どの会社が原本とログを保管するのかを決めてください。

まとめ

通関システム開発会社の選定まとめ

6社を比較する際の結論

今回の6社は、NACCS接続ゲートウェイに強い会社、通関業務を一体管理する会社、業務整理から柔軟に支援する会社に分けて考えると比較しやすくなります。特定の会社がすべての企業に最適とは限らないため、自社の業務範囲と将来の拡張方針に合うかを確認してください。

まず整理したい項目

問い合わせ前に、月間申告件数、輸出入の区分、貨物の種類、拠点数、ユーザー数、現在の入力方法、利用中のERP・WMS、NACCSの接続方式を一覧にしてください。加えて、入力時間や差戻し件数などの現状値を記録しておくと、導入後に改善効果を測定できます。

通関システムの開発会社は、株式会社ripla、NTTデータ、NTTデータ アイ、NEC、エクサ、NSCの6社を、通関・NACCSに関する製品や支援内容で比較してください。各社の得意領域は異なるため、NACCS接続を中心にするのか、通関業務の案件管理を一体化するのか、既存基幹システムとの連携を重視するのかを整理することが大切です。

最初に、自社通関か委託通関か、月間申告件数、拠点数、既存ERP・WMSとの連携、NACCS接続の要否を整理します。そのうえで、実績、接続方式、第7次NACCSへの対応、障害時の運用、費用内訳、保守体制を同じ条件で確認すると、価格だけでは見えない適合性を判断できます。導入後は、1件あたりの入力時間、二重入力数、差戻し件数、申告から許可までの時間を測定し、システム投資の効果を継続的に確認してください。

通関業務は制度と物流現場の変化を受け続けます。最初からすべてを作り込むのではなく、書類共有や案件管理から始め、代表品目・代表航路でPoCを行い、必要な接続と自動化を段階的に広げる方法も有効です。自社の業務を理解し、現場に定着する仕組みまで伴走できるパートナーを選ぶことが、開発後の成果につながります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。