DynamoDBのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

DynamoDBのシステム開発は、6つのフェーズで進めるのが基本です。要件整理から定着まで、各フェーズの成果物を次の入力にしながら、後戻りしやすい設計段階で仮説を検証します。

全体像は、DynamoDBのシステム開発の完全ガイドもあわせてご覧ください。

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・DynamoDBのシステム開発の完全ガイド

DynamoDBのシステム開発の全体像

DynamoDBを中央に置き、データ形式と更新・連携機能を注釈で示した図解。
データの持ち方と処理機能を分けて確認できます。

開発では、業務上の読み書きと非機能要件を満たす構成を決めます。そのために先に明らかにするのは、「誰が、どの画面やAPIで、どのキーを使い、何をどの順にどれだけ読むか」です。続いて、必要なデータモデルと周辺サービスを選び、本番相当の負荷・障害・復旧をテストします。

DynamoDBが向いている業務と特徴

DynamoDBは、アクセス量が変動し、一定の応答性能が求められる業務に向いています。たとえば、状態管理やイベント連携などが該当します。

  • 状態管理:ログイン状態、セッション、ECのカート、予約枠、通知の未読状態
  • 最新値・状態遷移:IoT機器の最新値、注文や決済の段階の移り変わり
  • イベント連携:出来事の発生をきっかけに連携するデータ

DynamoDBは、キー・バリュー型とドキュメント型のデータを扱えます。条件付き書き込み、トランザクション、TTLを組み合わせられます。さらに、DynamoDB StreamsとGSIも使えます。

出典: AWS「What is Amazon DynamoDB?」(2026年8月確認)によると、DynamoDBはサーバーレス・フルマネージド型です。同文書は、あらゆる規模で1桁ミリ秒の性能を狙うデータベースとしています。

ただし、この説明はアプリケーション全体の応答時間を保証するものではありません。そのため、目標値はAPI、Lambda、認証などを含めて決めます。外部連携やネットワーク、クライアント処理も、対象に入れます。

RDBを残すべき業務と分担の考え方

データをまたいだ自由な集計が中心であれば、Aurora、PostgreSQL、MySQLなどのRDBが適する場合があります。そのうえで、業務ごとの検索や集計の特徴を踏まえ、DynamoDBとRDBの分担や移行範囲を決めます。

  • RDB向きの業務:複雑なJOIN、任意条件の検索、月次集計、帳票、会計仕訳
  • サービスの分担:記録はDynamoDB、分析はS3とAthena、全文検索はOpenSearch、管理画面はRDB
  • 部分移行:セッションや高頻度参照を分離し、マスタや帳票基盤はRDBに残す

既存RDBから移す際は、全移行と部分移行を比べます。部分移行であれば、移行の範囲と業務への影響を抑えられます。分担は、アクセスパターン、可用性、変更頻度を基に決めます。また、検索要件やデータの正本も判断の材料になります。

ポイント

DynamoDBを使うかどうかは、業務の読み書きや検索、集計の特徴で決めます。RDBが向く業務は分けて残す構成も、現実的な選択肢です。

DynamoDBのシステム開発の進め方

DynamoDBのシステム開発は、要件整理から定着までの6フェーズで進めます。また、各フェーズの成果物を次の入力にしながら、後戻りしやすい設計段階で仮説を検証します。

特に大切なのは、画面一覧に加えてアクセスパターン表を作ることです。ここが、成功の分かれ目になります。

フェーズ1:業務と非機能要件の整理

対象業務と利用者、画面、APIを一覧にします。加えて、バッチ、外部連携、データの正本も洗い出します。アクセス量と性能は、次の項目を整理します。

  • 読み書き量:1日平均の読み書き数、ピーク時の毎秒リクエスト数
  • データ・利用規模:1項目の平均・最大サイズ、同時利用者数
  • 性能目標:許容レイテンシー

数値が分からない場合は、アクセスログや現場へのヒアリングから幅のある仮説を置きます。次に、PoCで実測する計画を立てます。

非機能要件は、可用性、RTO、RPO、障害通知時間を決めることから始めます。そのうえで、保存期間と削除期限、監査ログ、個人情報の取り扱いを決めます。国内リージョン要件と、開発者の権限分離も確認事項に含めます。

業務を停止できる許容時間と、必要なデータの復旧時点を確認します。さらに、誤削除の承認者や、退職者の権限を無効化する時期も決めておきます。

要件が曖昧なままだと、Global Tables、バックアップ、24時間監視などが後から追加されやすくなります。その結果、費用と工程が膨らみます。

フェーズ2:DynamoDBと周辺サービスの選定

DynamoDBを新規開発の中心に据えるか、RDBと併用するか、既存RDBから段階的に移行するかを比べます。選定では、次の観点で確かめます。

  • 要件への適合:アクセスパターン、検索と集計の実現方法
  • 移行と運用:データ移行の難易度、運用体制、セキュリティ
  • 将来性:リージョン展開、AWS以外への移行可能性

DynamoDBを採用しても、周辺サービスは必要なものを選べば足ります。候補には、Lambda、API Gateway、Cognitoを含めます。S3とAthenaも候補に入ります。OpenSearchとKinesisは、必要性に応じて選びます。CloudWatchとCloudTrailについても、必要かどうかを見て決めます。

2026年2月、DynamoDB Global Tablesは複数AWSアカウント間のレプリケーションに対応しました(出典: AWS「Amazon DynamoDB global tables now support replication across multiple AWS accounts」、2026年)。

アカウント単位の障害分離やデータの境界づくりには有効です。一方で、複数リージョン化すると、書き込みとレプリケーションの設計が増えます。監視やデータ配置の設計も加わり、費用も増えます。

採用するかどうかは、RTOとRPO、業務継続性、セキュリティ統制を満たすかで決めます。

フェーズ3:アクセスパターン設計と開発

アクセスパターンの整理から実装まで、次の順で設計します。

  1. 画面やAPIごとの検索キー、一覧の並び順、1回の操作で読む件数、同時更新時に保証する内容を表にまとめます。
  2. 注文管理なら、顧客別一覧、注文番号での詳細取得、ステータス別の未処理一覧、注文更新時の在庫反映を別々に記載します。
  3. アクセスパターンに、パーティションキー、ソートキー、GSI、非同期処理、トランザクションを割り当てます。
  4. 構成管理:IaCで環境ごとの設定差を防ぎます
  5. DynamoDB StreamsをLambdaやKinesisと連携する場合は、重複イベント、順序、再送、失敗時の退避先、冪等性まで仕様に含めます。

実装では、CDKやCloudFormation、TerraformといったIaCを使います。テーブルやGSI、IAMをコード化し、Lambda、API Gateway、アラームも同じ方法で扱います。こうすることで、開発・検証・本番で同じ構成を再現でき、手作業で本番だけ設定が変わる事態も避けられます。

AWS公式の指針は、複数のエンティティを1つのテーブルにまとめるシングルテーブル設計と、エンティティごとに分ける複数テーブル設計を示しています(出典: AWS「Data Modeling foundations in DynamoDB」、2026年8月確認)。

前者は、関連データを1回のQueryで取得しやすい反面、学習の難しさや、暗号化・バックアップ単位の制約があります。後者は理解しやすいものの、テーブルをまたぐ読み取りと監視が増えます。

どちらの設計にするかは、アクセスパターンと運用体制を見て選びます。

フェーズ4:性能・障害・移行の本番前テスト

本番前の検証は、性能・障害対応・移行の順に確認します。機能テストに加えて、本番相当の負荷・障害・復旧も確かめます。

  1. 代表的な読み書きの応答時間、ピーク負荷、急なアクセス増加、ホットパーティション、スロットリングを試します。
  2. 条件付き書き込みの競合、Streamsの再送、Lambdaのタイムアウトも試験します。
  3. 移行データの対応表、文字コード、NULLと空文字、重複排除、個人情報のマスキング、件数照合、差分同期、切り戻し条件を用意します。
  4. 初回ロード、並行稼働、最終差分、切り替え、旧システム停止の順でリハーサルし、担当者が手順書だけで実行できる状態にします。

CloudWatchでは、ConsumedReadCapacityUnitsとConsumedWriteCapacityUnitsを確認します。加えて、ThrottledRequestsやSuccessfulRequestLatencyも見て、目標値と実測値を比べます。

小さなデータで成功しても、本番の件数・項目サイズ・ピーク時間で同じ結果になるとは限りません。そのため、本番に近い条件で確かめておく必要があります。

フェーズ5:稼働と復旧手順の管理

稼働前には、保護設定を確認し、復旧手順を実地で試しておきます。

  1. テーブル削除保護、PITR、オンデマンドバックアップ、IAMの最小権限、KMSキーを確認します。
  2. CloudTrail、CloudWatchアラーム、ログのマスキングを確認します。別の環境へ復元し、アプリ接続、データ件数、DNSやAPIの切り替えを試します。

PITRは継続的なバックアップですが、復旧は設定だけでは完了しません。2025年1月のAWS更新で、DynamoDBのPITR保持期間は1日から35日の範囲で設定できるようになりました(出典: AWS「Amazon DynamoDB now supports configurable point-in-time-recovery periods」、2025年)。

AWS料金ページでは、保持期間を短くしてもPITR料金が下がるとは限らないと説明されています。保存期間は、法令や社内規程、RPO、誤操作からの復旧要件を照らし合わせて決めます。

フェーズ6:運用と現場定着

稼働後は、技術面の監視と業務への定着を確認します。毎週または毎月、次の状況を見ます。

  • システム状況:エラー率、スロットリング、レイテンシー、バックアップ成否
  • 利用と運用:AWS利用料、Streamsの滞留、未処理データ、現場からの問い合わせ

費用増加を検知したら、原因を順に切り分けます。最初に項目サイズ、Scanの頻度、強整合性読み取りを確認し、次にGSI、不要データ、TTL、キャッシュを確かめます。

現場には、操作マニュアルに加えて、例外処理と問い合わせ先を用意します。入力の負担や検索結果の不一致、紙やExcelとの二重入力が残ると、システムが使われなくなることがあります。

稼働後1か月、3か月、6か月の時点で、レビュー日を設定します。そのうえで、利用率や処理時間、手戻り、障害件数をもとに、小さく改善できる体制を残します。

ポイント

迷ったときは、アクセスパターン表が要件から漏れなく作れているかで判断します。表が曖昧なままでは、設計や開発の段階で手戻りが増えやすくなります。

DynamoDBのシステム開発にかかる費用相場

開発初期の検証から多リージョンや高負荷運用まで、DynamoDBの月額AWS利用料の範囲を4本の棒で比較した図。
利用規模が上がるほど、想定する月額の幅も広がります。

費用は、初期開発費、AWS月額利用料、保守・運用費に分けて考えます。サーバーの管理が不要でも、要件整理やアクセスパターン設計、業務画面の費用は発生します。移行やテスト、監視、セキュリティの費用もかかります。

次の金額は、2026年時点の公開料金体系と一般的な業務システムの工程をもとにした概算です。特定の案件の確定見積もりではありません。

規模別の開発費と期間の目安

開発費と期間は、機能や移行の範囲に応じて次のように変わります。

  • 検証・小規模API:100万〜300万円程度、1〜3か月程度
  • 小〜中規模業務システム:500万〜1,500万円程度、3〜6か月程度
  • RDB移行・イベント連携:1,000万〜3,000万円程度、6〜12か月程度となる場合があります
  • 多リージョン・高可用性:3,000万円〜1億円以上、9〜18か月以上となる可能性があります

小〜中規模の金額には、認証、管理画面、監視、バックアップが含まれます。また、RDB移行などのケースでは、並行稼働とデータクレンジングも含まれる場合があります。

高難度の案件では、大量トラフィックへの対応、24時間監視、厳格なセキュリティ審査まで含まれる可能性があります。

金額と期間は、規模、移行範囲、非機能要件、画面数、外部連携数から算出した推定値であり、公的な一律の相場ではありません。

初期予算の仮説としては、要件定義10〜15%、設計25〜35%、実装30〜40%程度に配分する方法があります。さらに、テスト15〜20%、移行・教育5〜10%程度を見込む考え方もあります。

AWS利用料の内訳と積み上がる費用

AWS利用料の試算では、課金方式、付帯費用、処理量による差を分けて確認します。

  • 課金方式:選択した方式に応じて課金単位が変わる
  • 別途加算:保存、バックアップ、PITR、Streams、Global Tables、データ転送

出典: AWS「Amazon DynamoDB pricing」(2026年8月確認)によると、オンデマンドは読み書きリクエスト単位で課金されます。一方、プロビジョンドは、確保した読み書きキャパシティ単位で課金されます。

同じ1,000件の処理でも、項目サイズや読み取り整合性、トランザクション、GSIの有無によって消費量が変わります。

リサーチノートの公開料金例では、米国東部で4,217.7万回の1KB書き込みと強整合読み取り、平均27GBの保存がある場合、読み書きと保存のみで月3.16ドルです。

別の例として、バックアップやPITR、DAX、Kinesisなどを含む場合は、単一リージョンで月68.42ドル、2リージョンで月99.03ドルです。

1ドル150円で単純に換算すると、それぞれ約474円、約10,263円、約14,855円です。ただし、これは米国東部の例であり、日本の実案件の請求額ではありません。

料金は、リージョンや無料利用枠、データサイズによって変わります。周辺のAWSサービスや為替も含めて、料金計算ツールで再計算します。

開発初期の検証では、AWS利用料が月0〜3万円程度に収まる場合があります。小〜中規模では、周辺サービス込みで月3万〜30万円程度です。

RDB移行やイベント連携では月10万〜100万円程度、多リージョンや高負荷運用では月30万〜300万円超になる可能性があります。

AWS利用料は開発費の代わりにはならず、利用量で変わる運用費として別に管理します。

保守・運用費の対応範囲による違い

保守費は、監視のみにするか、障害の一次対応、軽微な改修、AWS設定変更まで含めるかによって変わります。初期開発費の年10〜20%程度を仮置きする方法もあります。

24時間365日対応や月次レポート、セキュリティパッチの有無でも、費用は大きく変わります。復元訓練、性能改善、問い合わせ窓口も、費用に影響します。そのため、割合だけで発注せず、対応範囲を書き出すことが大切です。

AWS請求代行やアカウント管理の手数料は、別項目として扱います。

ポイント

費用は、開発費、AWS利用料、保守・運用費を分けて比べ、どこまで含まれるかをそろえます。金額だけで比べると、対応範囲の違いを見落としやすくなります。

DynamoDBのシステム開発で見積もりを取るポイント

DynamoDB開発の見積もりで確認する工程、工程の条件、成果物、追加費用の条件を4枚のカードに並べた図。
4項目を同じ粒度で並べ、見積もりの抜けを見つけやすくしています。

見積もりは、合計金額だけでなく、前提、成果物、品質基準をそろえて比べます。たとえば、テーブル設計やAWS環境構築、移行、復元訓練の担当範囲によって、「開発一式」の中身は変わります。

RFPには、業務・非機能要件やアクセスパターン、データ量を記載します。加えて、ピーク、移行範囲、希望納期も書いておきます。

工程別・成果物別の内訳

見積もりでは最低限、工程、成果物、追加費用の条件を分けて確認します。

  • 工程:要件整理、現状調査、データモデル・AWS設計、実装、IaC、テスト、移行、教育、運用引き継ぎ
  • 工程の条件:担当者、工数または期間、前提条件、納品物、検収条件
  • 成果物:アクセスパターン表、テーブル定義、GSIの理由、IAM設計、構成図、IaCコード、テスト仕様書、負荷試験結果、移行・復元手順、運用監視項目
  • 追加費用の条件:「要件定義は別途」「AWS費用は実費」「仕様変更は追加」の具体的な適用範囲

画面や検索条件、項目、外部APIの追加は、変更管理の対象です。リージョンやSLAの変更、移行データの品質不良も、対象になります。そのため、見積もりでは安さよりも、追加費用の境界が明確かを見ます。

開発会社の設計・移行・運用の実績

「AWSに詳しい」と言われただけでは判断できないため、設計・移行の実績と契約後の引き継ぎを確認します。

  • 設計・試験実績:パーティションキーやGSIの決定、スロットリングやホットパーティションの検証
  • 移行実績:RDB移行時の件数照合、並行稼働、データクレンジング
  • 運用体制:IaCとCI/CD、監視・バックアップ・障害訓練、個人情報と監査対応、保守、AWS請求
  • 引き継ぎ範囲:ソースコードと設計書の納品、自社での改修、契約終了後のAWS環境の引き継ぎ

可能であれば、担当予定のエンジニアにアクセスパターン表を見せ、設計上の懸念を説明してもらいます。

失敗しやすい見積もりと対策

失敗しやすい見積もりの例と、発注前に決めておく対策を順に挙げます。

  1. RDBの表変換だけを見積もらず、検索・一覧・集計を実現するQuery、GSI、別サービス、非同期処理も含めます。
  2. PoCが小さすぎると本番のピークを再現できません。実際の項目サイズや読み書き比率、ピーク係数、同時更新を含めた負荷試験を行います。
  3. 保守の範囲は、監視ツールの導入だけでなく、障害時の連絡経路、再送、復元、ロールバック、セキュリティインシデント、AWS料金の異常検知まで含めます。
  4. 個人情報の移行手順が曖昧にならないよう、作業環境の権限や暗号化、マスキング、ログへの出力禁止、削除確認、委託先による再委託を確かめます。

ポイント

見積もりは、工程、成果物、追加費用の条件がそろっているかで比べます。条件がそろわない見積もりは、金額の安さだけで選ばないようにします。

よくある質問(FAQ)

DynamoDBのシステム開発では、RDBとの使い分け、費用、移行、セキュリティについて質問を受けることが多くあります。実務で判断するときの基準を、質問ごとに答えます。

DynamoDBとRDBはどちらを選べばよいですか?

キーを使った高速な読み書き、急なアクセス増加、高可用性、イベント連携が中心ならDynamoDBが候補です。

複雑なJOINや任意条件の検索、集計や帳票が中心であれば、RDBが適する場合があります。また、全体を一つに決めず、セッションや状態管理だけをDynamoDBに分ける構成も現実的です。

DynamoDBのシステムは安く開発できますか?

小さな検証ではAWS利用料が月0〜3万円程度になることがありますが、開発費まで自動的に安くなるわけではありません。

比べる際は、アクセスパターン設計や管理画面、移行まで含めます。テスト、監視、バックアップ、保守も、同じ比較に入れます。

月額の試算は、オンデマンドかプロビジョンドか、項目サイズ、GSIを前提に依頼します。さらに、PITR、Streams、Lambdaも前提に含めてもらいます。

既存RDBからDynamoDBへ移行できますか?

移行はできますが、テーブルを変換するだけでは不十分です。まず、既存の検索や一覧、更新を、アクセスパターンに分解します。帳票や連携、権限も、同じ手順で分けます。

DynamoDBでの実現方法と、RDBに残す範囲を決めます。そのうえで、初回ロード、差分同期、件数照合をテストします。個人情報のマスキング、並行稼働、切り戻しも検証します。

切り替えの条件も、業務部門が受け入れられる内容で定めます。

個人情報をDynamoDBに保存しても問題ありませんか?

保存の可否は、データの種類と利用目的、委託契約から判断します。さらに、リージョンや社内規程、法令、アクセス主体も確かめます。

アクセス面では、IAMの最小権限、KMS暗号化、VPCエンドポイントを確かめます。記録と保管では、CloudTrail、監査ログ、バックアップ先を見ます。ログのマスキングと削除期限も、あわせて確認します。

AWS公式のセキュリティ指針も参照したうえで、法務・情シス・開発責任者が責任分界を承認してから、本番データを扱います。

ポイント

RDBとの使い分けや移行、個人情報の扱いは、業務ごとの条件で決まります。一律の答えはないため、法務や情シスとあわせて判断します。

まとめ

開発を成功させる要点

DynamoDB開発は、要件整理から定着までの6フェーズで進めます。特に大切なのは、画面・API・バッチごとのアクセスパターンを整理することです。RDBの表をそのまま移さず、ここから設計を始めます。

パーティションキー、ソートキー、GSI、周辺サービスを業務要件に合わせて設計します。

次に確認するチェック項目

発注時は、費用の内訳、要件の前提、会社の成果物と実績をまとめて確認します。

  • 費用:開発費、AWS利用料、保守費を分け、小規模検証は100万〜300万円程度、小〜中規模は500万〜1,500万円程度を目安にする
  • 前提:移行や高可用性を含む場合は金額が増える可能性を見込み、データ量、ピーク、検索条件、移行品質、RTO・RPO、運用範囲をRFPに反映する
  • 成果物と実績:設計理由、負荷試験、移行・切り戻し、復元訓練、IaC、設計書、運用引き継ぎを確認する

ここでの金額は、公開料金体系と一般的な工程から置いた概算です。そのため、複数社の見積もりを比べます。

成功させるには、自社の業務で使い続けられ、障害時に復旧でき、将来の変更にも対応できる仕組みとして定着させることが必要です。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。