注文管理システムの費用は、導入方式、受注規模、連携範囲によって変わります。標準のクラウドOMSは初期0〜30万円・月額数千円〜20万円程度、独自開発は100万円〜1億円以上が目安です。
全体像は、EC・通販業向け注文管理システム開発の完全ガイドでも確認できます。
▼全体ガイドの記事
・EC・通販業向け注文管理システム開発の完全ガイド
Webサービス開発の費用の考え方や見積もりの注意点については、無料ホワイトペーパー「Webサービス開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
EC・通販業向け注文管理システムの費用を左右する全体像

注文管理システムは、ECサイトやモールから届く注文を共通の形式にそろえ、受注後の作業を業務ルールに沿ってつなぐ仕組みです。
開発の範囲と費用は、受注後の作業をどこまで自動化するかで決まります。その作業は、決済確認、在庫引当、出荷指示を中心に、次のものも含みます。
- 配送通知:出荷後の配送情報を連絡する処理です。
- 返品・返金:返品の受付から返金までの処理です。
- 会計連携:売上などの情報を会計システムへ渡す連携です。
OMSに含める機能の範囲と費用
基本機能には、受注取込、受注ステータス管理、在庫連携、送り状データ出力などがあります。受注元は、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、自社EC、電話、FAXなどです。
機能を加えるほど、画面、データ項目、テストケースが増えます。
- 商品管理:商品マスター、セット商品、予約商品の扱い
- 受注業務:定期購入、ギフト、同梱、キャンセルへの対応
- 購入後対応:返品・返金、顧客通知、売上分析の追加
WMS、3PL、会計、ERP、POS、CRMまで連携する場合は、各システムの担当範囲とデータ変換も開発範囲に入ります。
導入方式の5年TCOによる比較
クラウドOMSは初期費用を抑えやすい一方で、受注や出荷の件数に応じた従量課金が発生する場合があります。さらに、追加倉庫、API、サポート、物流費が加わることもあります。
スクラッチ開発では、月額利用料を自社で設計できます。ただし、開発費、保守費、クラウド費、障害対応、法令や外部APIの変更対応を自社で負担します。
そこで、導入費、月額、追加開発、データ移行、教育、保守を合わせた5年間の総保有コスト(TCO)で比べます。初年度だけの安さで判断すると、後の負担を見落としかねません。
EC・通販業向け注文管理システムの費用相場の目安
標準機能を中心にしたクラウドOMSであれば、初期0〜10万円程度、月額0〜6.5万円程度から検討できます。
複数モールや在庫・物流連携を含む中規模の運用では、初期0〜30万円程度、月額3万〜20万円程度に、従量課金が加わる場合があります。
追加開発を含むパッケージは100万〜500万円程度です。スクラッチ開発の目安は、小規模で100万〜500万円程度、中規模で500万〜2,000万円程度、大規模な基幹統合で2,000万円〜1億円以上です。
ここに挙げた金額は、公的統計ではありません。公開料金と、類似する受発注システムの開発目安を、EC向けの要件に照らして幅をとったものです。
導入方式別の価格帯と開発期間
クラウドOMSは、小規模な導入なら数日〜1か月程度です。初期設定やデータ移行を伴う中規模の導入では、1〜3か月程度が目安です。
パッケージの追加開発は2〜6か月程度です。スクラッチ開発は、小規模で3〜4か月程度、中規模で6〜12か月程度、大規模な基幹統合では12〜18か月以上を見込みます。
期間には、繁忙期を避けた切替、並行稼働、受入テストも含めます。そのため、社内のプロジェクト期間は、開発会社が示す実装期間より長くなることがあります。
公開料金から見る月額費用の具体例
公開料金を比べると、月額や初期費用はプランと利用量によって異なります。
- GoQSystem受注管理:初期30,000円、月額15,000円
- GoQSystem受注・在庫連携:初期40,000円、月額29,800円
- GoQSystem商品・在庫連携:初期50,000円、月額44,800円。エンタープライズは月額200,000円から
- LOGILESS:初期0円。ライトは月額20,000円で月300件、スタンダードは月額25,000円で月500件まで
- ネクストエンジン:初期0円、月額3,000円で200件まで含み、201件以降は1件5〜35円
GoQSystemのエンタープライズは、独自業務のカスタマイズを含めて相談する料金体系です(出典: GoQSystem「料金プラン」、2026年8月確認)。
LOGILESSの超過分は、出荷数に応じて1件25円、12円、7円、5円、2円と段階的に変わります。たとえば、スタンダードで月間6,000件を出荷する計算例は、税抜149,500円です(出典: 株式会社ロジレス「EC事業者さまのご利用料金」、2026年8月確認)。
倉庫の追加やPOS連携などは別見積もりになります。そのため、月額だけで導入総額を判断しないようにします。
ネクストエンジンの料金情報は、同社が2025年5月時点で公開した比較記事の内容です。料金は変わることがあるため、見積もり時には最新の公式料金ページで確認します(出典: ネクストエンジンの「EC一元管理システムの料金相場を8サービスで比較した記事」、2025年5月時点)。
注文管理システムの費用内訳
見積書の金額は、画面を作る費用のほかに、要件定義、設計、実装の費用が積み上がって決まります。次の作業の費用も加わります。
- テスト:動作や業務の流れを確認する費用です。
- 移行:既存データを新しいシステムへ移す費用です。
- 教育:現場が使えるようにするための研修の費用です。
- 稼働後の保守:リリース後の運用と修正にかかる費用です。
項目ごとに分けて確認すると、安く見える見積もりで抜けている作業も見つけやすくなります。
要件定義・設計・開発の人件費と工数
見積もりを読むときは、業務分析から設計、開発までのそれぞれについて、対象と工数を確認します。
- 業務分析:受注受付から出荷、返品、会計計上までを整理し、ステータスや在庫の正データ、注文IDの重複防止、担当者、権限、監査ログを決めます。
- 設計:データ項目、API・CSV仕様、再送・エラー処理、画面、帳票、通知を具体化します。
- 開発工程:スクラッチでは要件定義、基本・詳細設計、実装、テスト、移行に工数を配分します。
- 複雑な業務:定期便、ギフト、冷凍・冷蔵、複数倉庫、予約、返品を同時に扱うと、状態遷移と組み合わせテストが増えます。
基本の受注登録だけであれば、小さく始められます。一方で、業務が複雑なほど実装前の工数を削ると、後工程の手戻りが増えます。
見積もりでは、人月の合計に加えて、各機能の前提と除外範囲も確認します。
外部連携・データ移行・テストの費用
外部連携と移行では、接続方式、扱うデータ、障害時の動きを先に決めておきます。
- 接続方式:ECモールやカートが公式API、Webhook、CSVのどれに対応するかで難易度が変わります。
- 倉庫連携:WMS・3PLとの出荷指示、出荷実績、在庫差分、送り状番号、返品情報の受け渡しを決めます。
- API運用:レート制限、認証情報更新、障害時の再送、二重取込を防ぐ冪等性を設計します。
- 移行データ:商品・SKU・顧客・在庫・注文履歴・配送先の重複や表記揺れを整理し、過去注文の範囲と個人情報の保持年数を決めます。
返品や問い合わせの対応では、移行後のデータを参照できるかも確認しておきます。連携の運用設計まで含めると、単純な項目の対応付けより工数が多くなります。
移行リハーサル、受入テスト、ピーク時の性能テスト、障害復旧テストを省くと、切替後に手作業へ戻ってしまうおそれがあります。
月額利用料以外のランニングコスト
稼働後の費用は、システム利用料と周辺の業務コストに分けて確認します。
- SaaS・クラウド:月額料金、受注・出荷の従量課金、追加店舗・倉庫・アカウント、API・帳票オプションが発生します。
- スクラッチ:コンピューティング、データベース、ストレージ、監視、バックアップ、メール配信、ログ保管が必要です。
- 保守・変更対応:年間保守は開発費の10〜20%程度を仮置きし、外部サービスの料金改定やAPI仕様変更への対応費も確認します。
- 物流などの業務費:物流代行費、倉庫費、梱包資材費、決済手数料、配送費はシステム利用料とは別です。
出荷ルールや倉庫連携の組み方によって、配送費や作業時間は変わります。そのため、TCOではこれらも業務コストとして評価します。
導入前には、1件あたりの処理時間、出荷ミス、返品処理時間、繁忙期の残業時間を測っておき、価格以外の変化も比べます。
費用が高くなる変動要因

月500件の単一店舗と、月2万件を複数モール・複数倉庫で処理する事業では、必要な設計が異なります。価格は画面数だけでなく、データの正確性や、例外時に業務を止めない仕組みによっても左右されます。
受注件数・SKU・販売チャネルの規模
受注件数は、SaaSの従量課金と必要な性能の両方に影響します。そのため、平均の月間件数に加えて、セールや季節イベント時のピーク件数を伝えます。同時取込数や出荷締め時間も、あわせて示します。
SKUが多い場合は、バリエーションやロット、賞味期限の管理が必要です。セット商品、販売停止、チャネル別の販売在庫も扱う必要があります。店舗数が増えるときは、各モールのAPI仕様、商品コード、在庫の更新間隔も確認します。
複数倉庫・配送条件・例外業務
倉庫の数や商材ごとの業務条件を、見積もりに反映します。
- 倉庫・配送ルール:出荷元、在庫引当の優先順位、欠品時の振替、分割出荷、温度帯、配送地域、締め時間を決めます。
- 商材・販売条件:食品・化粧品はロットや賞味期限、ギフトは納品書、定期便は次回注文やスキップを扱います。
- 卸売:得意先別の価格や与信が加わります。標準SaaSに合わせられない業務は追加開発となり、費用とテスト期間が増えます。
たとえば、LOGILESSの公式事例には、受注処理時間や配送費の削減を紹介するケースがあります。2026年の事例には、残業時間61%削減や、毎日の受注処理を2〜3時間からほぼゼロにした例が掲載されています。
ただし、導入前の業務量や物流体制は異なるため、ベンダー公表値として自社の試算とは分けて扱います(出典: 株式会社ロジレス「LOGILESS導入事例」、2026年確認)。
セキュリティ・性能・可用性の要件
見積もりには、必要な安全性や稼働条件を明記しておきます。
- 情報保護:氏名、住所、メール、購買履歴、配送先、決済状態を扱うため、権限分離、暗号化、操作ログ、バックアップ、脆弱性対策を含めます。
- 決済対応:カード情報を直接扱うか、決済代行のトークン方式を使うかで対応範囲が変わります。
- 性能:平常時だけでなく注文集中、在庫更新の遅延、API障害時の再送、データベース復旧時間を定義します。
- 可用性:高可用性、複数リージョン、24時間監視、厳格な監査ログを求めると費用が上がります。
経済産業省は2025年3月に、クレジットカード・セキュリティガイドラインの改訂を公表しました。決済事業者と最新の要件を確認しておきます(出典: 経済産業省「『クレジットカード・セキュリティガイドライン』が改訂されました」、2025年)。
復旧目標も見積もりに含めます。たとえば、「落ちないシステム」とだけ依頼すると、必要以上の構成や不足した構成になりやすいです。
費用を確定するための開発の進め方と期間

費用を抑えながら失敗を避けるには、最初から全機能を作らず、業務の正と例外を整理して優先順位を付けます。注文量は、平均より繁忙期の数字を基準にします。
現実的なのは、受注取込、在庫引当、出荷指示、通知という最小限の業務を先に安定させる進め方です。
要件定義での業務状態とデータの管理元
要件定義では、業務の状態と各データの管理元をそろえておきます。
- 業務状態:注文元、注文ID、決済状態、出荷可能条件、キャンセル・返品の状態遷移を一覧にします。
- 注文モデル:自社EC、楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、電話注文を同じ注文モデルに変換できるか確認します。
- データの責任:「在庫はOMSが正」「会計はERPが正」のように管理元を決め、二重管理や連携の手戻りを減らします。
- 期間:標準導入は小規模なら数日〜1か月、独自要件の整理を含む場合は1〜3か月程度です。
設計・開発での連携と例外の検証
設計・開発では、連携仕様と例外ケースを先に確かめ、追加開発の範囲を定めます。
- 連携仕様:API・CSVの項目、エラーコード、再送、重複防止、権限、通知を具体化します。
- 例外テスト:住所不備、決済未完了、在庫不足、同梱、分割出荷、返品、キャンセル、予約、定期便を確認します。
- 方式と期間:パッケージ追加開発は2〜6か月、小規模スクラッチは3〜4か月、中規模は6〜12か月程度です。
- 完了条件:機能ごとの完了条件と利用部門の確認時期を、開発会社に明示してもらいます。
標準SaaSの設定で対応できる業務と、個別開発が必要な業務を分けておくと、追加費用がどの箇所で発生するかを説明しやすくなります。
期間は、連携先の審査、API利用申請、現行データの品質、社内の意思決定の速さによっても変わります。
テスト・移行・リリースでの繁忙期の再現
テストから稼働後の改善まで、次の順に準備します。
- 受入テストでは通常注文に加え、注文集中、在庫同時更新、決済エラー、配送対象外地域、返品・返金、複数倉庫の振替を再現します。
- 移行リハーサルで件数と金額を突合し、在庫、売上、顧客、配送先が一致するか確認します。
- 繁忙期を避けてリリースし、旧システムの参照、手動出荷への切替、問い合わせ窓口、障害時の連絡先を決めます。
- 受注、倉庫、カスタマーサポート、経理の役割別に、手順書と練習環境を用意します。
- 稼働後1〜3か月はミス件数、処理時間、出荷リードタイム、問い合わせ数を測り、追加開発の優先順位を決めます。
担当部門によって必要な画面や権限は異なるため、導入後の教育と定着も費用の一部として見ておきます。
注文管理システムのコストの抑え方
コストを抑えるには、単価を下げるよりも、必要な業務に費用を集中させ、後から作り直す範囲を減らすことが効果的です。
現場の手作業をすべてシステム化する前に、各業務を評価します。標準機能へ寄せられるか、例外の発生頻度は高いか、将来の売上に直結するかを見ます。
標準機能とMVPの優先
初期リリースでは、受注取込、在庫引当、出荷指示を中心に絞ります。注文の検索・更新、配送番号の反映、基本通知を含めたこの範囲が、MVP(Minimum Viable Product)に当たります。
分析ダッシュボードやAIによる提案、複雑な自動化は、稼働データを見てから追加します。細かな帳票も、同様に後から加えます。標準SaaSでは、独自画面を増やす前に、業務ルールを標準設定へ合わせられるかを確認します。
標準から外れる機能は、売上やミス削減にどれだけ寄与するかを、数値で比べます。
連携先の優先順位と既存資産の再利用
連携の優先順位と既存資産を再利用できるかどうかは、次の観点で決めます。
- 先行する連携:注文と在庫の正確性に直結する受注取込、在庫更新、WMSへの出荷指示を先に安定させます。
- 後段の連携:会計やCRMは後段にし、API連携を共通データモデルと再送可能な基盤にまとめ、販売チャネル追加時の個別処理の作り直しを抑えます。
- 再利用の判断:CSV、商品マスター、認証・監視基盤は、データ品質、セキュリティ、将来の変更頻度で再利用を決めます。
既存資産を再利用できる場合は、初期費用を抑えやすくなります。一方で、古いデータ形式や属人化したExcelは、後の保守費を増やす可能性があります。
初期費用・月額・業務コストの合算比較
初期費用と月額だけでなく、利用量別の費用と業務効果を合わせて比べます。
- 費用シナリオ:月500件、5,000件、2万件などで、初期費用、5年利用料、保守、追加開発、移行、教育、物流作業を比べます。
- 費用変化:受注増で従量課金が上がり、オプションやサポート費が加わる場合と、処理時間削減でパッケージが有利になる場合を見ます。
- 業務効果:人員を何人減らせるかだけでなく、取りこぼし、在庫切れ、出荷ミス、問い合わせ、残業、返品処理時間の変化を測ります。
導入前に1週間または1か月の実績を取り、導入後も同じ指標で比べます。そうすると、ベンダーの事例に頼らず、自社で投資判断できます。
見積もりを取る際のポイントと比較方法
複数社の見積もりは、会社名やプラン名だけでなく、同じ要件と前提をそろえて比べます。そのため、受注件数、ピーク件数、SKU数、チャネル数、倉庫数は、各社に同じ条件で伝えます。
月間出荷数や返品率に加えて、連携先や移行対象、稼働希望日も共有すると、価格差の理由が見えやすくなります。
RFPに記載する件数・業務・連携・非機能
RFPや見積もり依頼では、数量や業務の範囲を中心に、連携と運用条件もそろえておきます。
- 規模と業務:販売チャネル、自社EC・モール・電話・卸の区分、平均・最大受注数、SKU、倉庫・3PL数を記載します。
- 商材とデータ:温度帯、予約・定期・ギフト、返品・返金の流れと、商品・顧客・注文・在庫・配送の項目を整理します。
- 連携・非機能:APIかCSVか、更新頻度、失敗時の再処理、権限、監査ログ、バックアップ、復旧・問い合わせ対応時間。
- 見積もり内訳:要件定義、設定、追加開発、連携、移行、テスト、教育、リリース支援ごとに分けた金額。
- 方式別費用:SaaSは月額、課金単位、無料枠、追加店舗・倉庫・API・サポート、スクラッチはクラウド、保守、監視、セキュリティ、API変更対応を確認します。
価格以外に見る担当範囲と実績
価格差の背景と、契約後の運用条件を、候補ごとに照らし合わせます。
- 導入経験:似た業態、注文量、商材、倉庫構成の導入経験を確認します。
- 公表値:導入社数や自動化率は参考にとどめ、ベンダーの数字と明記したうえで、自社の業務量に置き換えて検証します。
- デモ:欠品、住所エラー、決済未完了、分割出荷、返品、API障害の再処理を、実データに近い形で確認します。
- 契約・障害対応:連絡窓口、復旧目標、バックアップ、データ返却、解約時の出力、仕様変更通知、追加単価、保守範囲を確認します。
- 個人情報管理:委託・再委託先、保管場所、アクセス権限、事故報告、プライバシーポリシーと運用の整合性。
個人情報保護委員会のガイドラインには、購買履歴を分析して広告に使う場合など、本人が利用目的を予測できる程度に具体化する例が示されています(出典: 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年確認)。
安すぎる見積もりと追加費用のリスク
金額とあわせて、見積もり範囲や変更時の扱いを確認します。
- 抜けた作業:移行、テスト、教育、API申請、障害時の再処理、帳票、保守が含まれるか確認します。
- 前提と追加費用:対象外、追加料金の条件、納期遅延時の扱いを明らかにします。
- 過剰な要件:利用予定のない高可用性や大量の独自画面は、段階導入に分けられるか相談します。
- 変更管理:固定価格か準委任か、検収単位、予備費を決め、業務フローと優先順位を固めて候補をバックログ化します。
評価するときは、金額の安さより、予算内でどこまで安全に稼働できるかを基準にします。
よくある質問(FAQ)
注文管理システムの費用について、導入前によく質問される点をまとめています。答えは受注件数や業務内容によって変わるため、見積もり依頼の前提をそろえておく必要があります。
EC・通販業向け注文管理システムは月額いくらから使えますか?
標準機能を中心にしたクラウドOMSなら、初期費用0〜10万円程度、月額0〜6.5万円程度から検討できます。
無料枠や低価格のプランでも、追加費用は件数や店舗数、倉庫数によって変わります。API、商品数、サポートなどでも加算されることがあります。そのため、月間の平均とピークを伝えて試算してもらいます。
スクラッチ開発は最低いくらかかりますか?
受注登録と検索、CSVを中心に、在庫引当と出荷指示まで絞った小規模開発は、100万〜500万円程度が目安です。
複数チャネルやWMS・会計連携を含む中規模開発は、500万〜2,000万円程度です。対象には、次の内容も含まれます。
- 業務の範囲:返品・定期・ギフトの扱いが対象に入ります。
- 権限:利用者ごとの操作範囲を含みます。
- 監査ログ:誰が何を操作したかの記録を含みます。
- ピーク性能:注文が集中する時間帯の処理能力を含みます。
大規模な基幹統合は、2,000万円〜1億円以上になることがあります。
正確な金額は、要件定義と連携仕様、データ移行を固め、テスト範囲を決めてから確定します。
SaaSとスクラッチ開発はどちらが安いですか?
短期の初期費用だけを見れば、標準機能に合うSaaSが安くなりやすいです。一方で、独自業務が多い場合や、受注量と連携先が増える場合は、従量課金とオプションを含めた5年TCOで比べます。
パッケージの追加開発やスクラッチが有利になる場合もあります。標準機能で対応できる範囲と、競争力に直結する独自業務を分けて判断します。
導入にはどれくらいの期間が必要ですか?
標準機能を中心にしたクラウドOMSは、数日〜1か月程度です。複数モールやWMS連携を含む導入は、1〜3か月程度が目安です。
追加開発を含むパッケージは2〜6か月程度です。スクラッチは小規模で3〜4か月程度、中規模で6〜12か月程度を見込みます。
データ移行、教育、繁忙期を避けた切替、並行稼働を含めると、期間はさらに長くなります。そのため、稼働希望日から逆算して計画します。
まとめ
費用の幅は、クラウドOMSなら初期0〜30万円程度・月額数千円〜20万円程度から、スクラッチや基幹統合なら100万円〜1億円以上までと広くなっています。
受注件数やSKU、チャネル、倉庫、連携、例外業務が金額の幅を生みます。セキュリティやピーク性能の要件も、金額を左右します。
自社の規模と業務に合う導入方式
1〜数店舗で標準業務が中心ならSaaS、複数モールや倉庫連携が必要ならOMSとWMSの一体運用が候補です。
独自の価格や与信、出荷ルール、基幹連携が競争力を左右するなら、パッケージやスクラッチを検討します。公開料金は参考にしつつ、最新の料金やオプション、従量課金を確認します。
データ移行と保守も含めて、5年TCOで比較します。
見積もり前の実績データと業務フローの準備
見積もりの前には、平均とピークの受注数、SKU、チャネル、倉庫の数を共有します。あわせて、連携先、返品・定期・ギフトなどの例外業務、移行対象、希望時期も伝えます。
正常系だけでなく、エラー時の再処理や手動運用も確認して、費用と期間の根拠を比べます。最初は範囲を絞って稼働後の効果を測り、段階的に広げていくと、予算と現場の定着を両立しやすくなります。
▼全体ガイドの記事
・EC・通販業向け注文管理システム開発の完全ガイド
▼見積依頼前に読みたい無料ホワイトペーパー
・Webサービス開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
