電子帳簿保存システムは、電子取引データや紙書類を法定要件に沿って保存し、検索・履歴管理・会計連携まで一体化する業務基盤です。
ただし、「電子帳簿保存法に対応している」という表示だけで開発会社やベンダーを選ぶと、請求書の受領経路、会計システムとの連携、誤読時の確認、税務調査時のデータ出力などが自社の運用に合わないことがあります。本記事では、株式会社riplaを最初に、実在する開発会社・ベンダーを役割別に計6社紹介し、製品比較と個別開発・導入支援の違い、問い合わせ時の確認ポイントまで整理します。
▼全体ガイドの記事
・電子帳簿保存システム開発の完全ガイド
電子帳簿保存システムのパートナー選びが重要な理由

電子帳簿保存システムの導入では、ソフトウェアの機能だけでなく、書類を取り込んでから確認・承認・会計計上・保管するまでの業務設計が成否を左右します。検索要件を満たす機能があっても、メール、EDI、Web請求書、紙、FAXから届く書類が一つの運用に乗らなければ、保存漏れや二重入力は解消されません。
製品比較と開発会社・SIer比較は別の検討です
既存のクラウド製品を契約する場合は、料金、対応する保存区分、標準機能、サポート範囲を比較します。一方で、既存の会計・販売管理・購買・ワークフローと深く連携する場合や、独自の承認ルートを再現する場合は、要件定義、データ移行、API設計、テスト、教育まで含めて支援できる開発会社を選ぶ必要があります。製品を導入するだけで終わらせるのか、業務システム全体を再設計するのかを最初に区別してください。
発注前に保存区分と業務フローをそろえます
電子帳簿保存法上の保存は、電子的に作成した帳簿・書類の保存、紙で受け取った書類のスキャナ保存、メールやEDIなどで受け取った電子取引データの保存に分けて考えます。国税庁もこの3区分に分けて資料を公開しているため、提案書には「どの区分を、どの書類について、どの機能で対応するか」を記載してもらうと比較しやすくなります(出典: 国税庁「電子帳簿・電子書類関係」、2026年8月確認)。
株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
業務を理解して要件定義から設計できます
電子帳簿保存の案件では、保存場所だけを作るよりも、請求書を受け取った担当者がどこへ登録し、誰が金額と取引先を確認し、どの仕訳と紐づけ、いつ検索できる状態にするかを決めることが重要です。riplaは、現状の業務ヒアリングから対象書類と受領経路を整理し、MUST要件と将来拡張を分けたうえで、クラウド、パッケージ、個別開発を含めた方式を検討したい企業に向いています。
個別連携や定着支援を含めて相談したい企業に適しています
会計ソフト、販売管理、請求書受領、ワークフローが分断され、担当者が同じ情報を複数回入力している企業では、単体製品の導入だけでは効果が限定されます。riplaへの相談では、会計仕訳IDや請求書番号を共通キーにした連携、部門ごとの権限、承認・差戻し、過去データ移行、利用開始後の教育まで一つの計画にまとめることが大切です。料金は要件、連携数、利用範囲によって変わるため、書類件数と現行システム構成を提示して個別見積もりを受けてください。
株式会社オービック|OBIC7で会計・基幹業務と一体化

株式会社オービックは、統合業務ソフトウェア「OBIC7」を提供する企業です。会計だけでなく、販売、人事、給与などの基幹業務を同じ業務基盤で扱いたい中堅企業から大企業まで検討しやすいベンダーです。JIIMAの電子取引ソフト法的要件認証製品一覧にはOBIC7が掲載されています(出典: JIIMA「電子取引ソフト法的要件認証製品一覧」、2026年8月確認)。
会計帳簿と証憑を相互に確認しやすい構成です
オービックの公式情報では、OBIC7のスキャナ保存システムについて、タイムスタンプ、電子化書類の検索、承認履歴、訂正・削除履歴、帳簿との相互関連性確保などの機能が示されています。請求書や領収書を保存するだけでなく、会計仕訳から証憑へたどる確認や、証憑から関連帳簿を確認する運用を重視する企業にとって、ERP一体型である点が強みになります。
基幹刷新と一緒に進める企業に向いています
既存の会計・販売・債務管理がOBIC7中心であれば、電子帳簿保存を別システムとして追加するより、基幹データとのつながりを保ったまま統合する方向を検討できます。一方、保存だけを短期間・低コストで始めたい小規模事業者には、導入範囲が大きくなりやすく、比較対象のクラウドサービスが適する場合があります。導入時は、対象モジュール、拠点数、過去証憑の移行範囲、個別帳票、保守費用を同じ見積書で確認してください。
株式会社日立ソリューションズ|活文で大規模な文書ライフサイクルを管理

株式会社日立ソリューションズは、文書管理・情報活用の「活文」シリーズを展開しています。電子帳簿保存法対応支援ソリューションでは、電子取引情報、紙をスキャンした文書、業務システムから出力する帳簿書類を一元管理する考え方が示されています。大量の文書を部門や拠点をまたいで管理し、保管期限や権限、監査対応まで設計したい企業に適した候補です。
3つの保存区分と導入コンサルティングを組み合わせます
日立ソリューションズの公式ページでは、活文について電子取引情報・スキャナ保存・帳簿書類のすべてに対応すること、システム構築から導入コンサルティングまでワンストップで支援することが説明されています。また、活文 Contents Lifecycle ManagerはJIIMA認証を取得した製品として案内されています。認証の有無だけで判断せず、契約する製品・バージョン・対象区分を提案書で特定してもらうことが重要です。
大企業・公共系の統制や既存文書基盤を重視する企業向けです
拠点ごとに書類を保管している、既存の文書管理基盤や業務システムと連携したい、監査や内部統制のために操作履歴を長期管理したいという企業では、活文のような文書ライフサイクルを意識した製品が比較対象になります。反対に、数名から始める保存だけの導入では、機能と導入体制が過剰になる可能性があります。想定利用者、文書量、保存期間、検索頻度、権限階層を提示し、クラウドか自社環境かも含めて相談してください。
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ|企業間データ連携と業務基盤を支援

株式会社エヌ・ティ・ティ・データは、税務・会計領域や業務データ連携を含む大規模なシステム構築を手がける企業です。JIIMAの電子取引ソフト法的要件認証製品一覧には、「データ収集・配信 電帳法オプション」が株式会社エヌ・ティ・ティ・データの主製品として掲載されています(出典: JIIMA「電子取引ソフト法的要件認証製品一覧」、2026年8月確認)。
企業間の受け渡しと業務システムの接続を考えやすいです
電子帳簿保存の難しさは、社内の保存場所だけでなく、取引先、会計事務所、金融機関、販売チャネルなどから届くデータの形式や受領責任がばらばらなことです。NTTデータの公式情報では、税理士事務所向けのデータ収集・配信サービスが電子帳簿保存法への対応を意識して提供されています。複数企業からデータを集める仕組みや、既存の税務・会計基盤との接続が論点になる案件では候補になります。
大規模連携の運用監視とSLAを重視する場合に比較します
取引量が多い企業や、停止が月次決算・支払業務に直結する企業では、機能一覧だけでなく、データ連携の再送、障害時の切り分け、監視時間、問い合わせ窓口、バックアップと復旧目標まで確認してください。大規模な構築では個別見積もりになることが多いため、接続先、月間件数、ピーク時の処理量、保存年数、利用者数をRFPに明記し、複数社で同じ条件を比較することが有効です。
NTTファイナンス株式会社|ClimberCloudで小さく始めやすい従量課金型

NTTファイナンス株式会社は、「楽々クラウド電子帳簿保存サービス by ClimberCloud」を提供しています。公式ページでは、電子帳簿保存法全般の保存区分の法的要件に対応するサービスとして案内され、電子取引の書類やスキャン書類をタイムスタンプ付きで保存できます。保存件数が月によって変動する企業や、まず電子取引・スキャナ保存から段階的に始めたい企業に向く候補です。
月額基本料900円からで登録件数に応じて計算します
公開料金では、月額基本料は税抜900円で、電子取引・スキャナ保存のファイルは100ファイルまで基本料金のみとされています。登録件数に応じた従量課金が加わり、累計保存枚数ではなく月ごとの登録件数を基準にする仕組みです(出典: NTTファイナンス「楽々クラウド電子帳簿保存サービス by ClimberCloud」料金表、2026年8月確認)。月間件数が少ない会社は試算しやすい一方、繁忙期のファイル数やオプション料金も含めて月別に見積もる必要があります。
低価格の入口と導入支援のバランスを確認します
操作を簡単に始められることや、問い合わせ対応・導入支援のオプションがあることも公式情報で説明されています。紙書類のスキャン、メール添付の登録、検索項目の入力、社内での確認担当を一つの手順書に落とし込めるかを確かめてください。保存だけを目的にするなら有力ですが、会計仕訳の自動生成や複雑な承認を求める場合は、APIや周辺システムとの連携可否を先に確認することが大切です。
株式会社invox|AI-OCRと受領処理を段階的に使えるクラウド

株式会社invoxは、「invox電子帳簿保存」を提供しています。紙・電子を問わず国税関係書類を取り込み、日付、金額、取引先などの検索項目をデータ化するクラウド文書管理サービスです。JIIMAの電子取引ソフト法的要件認証と電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証を取得していると公式ページで案内されており、電子取引とスキャナ保存を同じ運用にまとめたい企業が比較しやすいサービスです。
セルフ入力・AI-OCR・オペレーター入力を選べます
invoxの公開料金では、ミニマムが税込月額2,178円、ベーシックが税込月額10,780円、プロフェッショナルが税込月額32,780円です。AI-OCRは1件税込22円、オペレーター入力は1件税込110円で、プランによって複数段階ワークフローやEDI取り込み、APIからの書類登録などが追加されます(出典: invox「invox電子帳簿保存」料金・機能、2026年8月確認)。自社で確認する書類と、入力を外部に任せたい書類を分けて費用を試算できる点が特徴です。
受領から確認までを早く整えたい企業に向いています
AI-OCRを導入する場合も、読み取り結果を無条件に確定するのではなく、信頼度の低い項目だけ人が確認する運用にすると安全です。メール、アップロード、スキャン、APIなど複数の取り込み方法を自社の受領経路に割り当て、誰がどの項目を確認するかを決めてください。安価なプランから始めて、書類量や承認段階が増えた時に上位プランへ移行する方法を取りやすい一方、従量料金と保管件数、契約終了時のデータ出力条件は事前に確認が必要です。
電子帳簿保存システムのパートナー選びで確認するポイント

6社は、同じ順位のランキングではなく、得意領域の異なる比較候補として紹介しました。実際の選定では、法的要件、現場の使いやすさ、連携方式、料金の課金単位、導入後の運用を同じRFPで確認し、2〜3社の提案を並べて判断してください。
実績は製品名ではなく自社に近い業務で確認します
「導入実績が多い」という説明だけでは、自社の判断材料になりません。受領する書類の種類、月間件数、拠点数、会計ソフト、承認段階、紙の割合が近い事例を示せるか確認してください。事例が公開されていない場合も、匿名化した業務フロー、移行件数、導入期間、利用開始後の問い合わせ体制を説明できるかを聞くと、実装経験を見極めやすくなります。
技術要件は検索・履歴・連携・復旧を一つずつ確認します
デモでは、実際の請求書や領収書を使って、日付・金額・取引先の範囲検索、複数条件の組み合わせ検索、一括ダウンロードを試してください。訂正・削除履歴が誰にどう見えるか、権限を変更した時に過去の操作ログが残るか、バックアップからどの程度で復旧できるかも重要です。会計連携では、CSV、API、RPAのどれを使うのか、連携失敗時に再送できるのか、同じ証憑が二重登録されない仕組みがあるのかを確認します。
見積もりと契約は初年度総額・3年総額で比べます
料金は月額だけでなく、初期設定、業務整理、データ移行、教育、AI-OCR、オペレーター入力、API、保管容量、タイムスタンプ、導入後サポートを分けて記載してもらいます。小規模な保存のみなら初期費用0円から数十万円、月額1,000円台から5万円程度が入口の目安になりますが、会計連携や独自ワークフローを含むと別途の設計・開発費が必要です。これは一律の公定相場ではなく、公開料金と類似する会計・文書管理案件から整理した目安です。
また、契約終了時にデータをどの形式で、いくらで、何日以内に出力できるかを確認してください。税務上の保存期間に合わせてデータを保持する必要があるため、解約後の閲覧、エクスポート、証明書、バックアップの扱いを契約前に明確にしておくと、将来の乗り換えリスクを抑えられます。
電子帳簿保存システムについてよくある質問

電子帳簿保存システムを選ぶ際は、法令の一般論だけでなく、自社の書類と担当者が実際に運用できるかを確認することが大切です。ここでは、導入前によくある質問に直接回答します。
電子帳簿保存システムには何を保存しますか?
対象は、電子的に作成した帳簿・書類、紙で受け取ってスキャンする書類、メール・EDI・Webサービスなどで授受する電子取引データです。請求書、領収書、見積書、注文書、契約書、納品書などが含まれる場合がありますが、対象範囲や保存方法は取引形態と自社の税務運用で変わるため、国税庁の最新資料や税理士に確認してください。
JIIMA認証があれば自社の対応は十分ですか?
JIIMA認証は、対象ソフトウェアが一定の法的要件を満たすことを確認する有力な比較材料です。ただし、認証だけで自社の受領経路、入力責任、運用規程、権限設定、税務調査時の検索手順まで整うわけではありません。認証の対象区分とバージョンを確認し、実際の書類で取り込みから検索・出力までテストしてください。
電子帳簿保存システムはスクラッチ開発すべきですか?
法改正への追従、監査ログ、検索、バックアップを短期間で整えたい場合は、まず既存クラウドやパッケージを比較する方法が現実的です。独自の商流、複雑な承認、既存基幹との特殊な連携が競争力や内部統制に直結する場合は、標準製品を核にした追加開発や個別開発を検討します。要件を分解し、標準機能で対応する部分と開発する部分を分けると、費用と保守負担を抑えやすくなります。
まとめ|自社の業務タイプに合う6社へ同じ条件で相談します

電子帳簿保存システムの会社選びでは、株式会社riplaのように業務整理から個別開発まで相談できる会社、OBIC7のように会計・基幹業務と一体化しやすいベンダー、活文のように大規模な文書管理を支援する会社、NTTデータのように企業間データ連携を扱う会社、ClimberCloudのように低価格の従量課金で始めやすいサービス、invoxのようにAI-OCRや受領処理を段階導入できるサービスを比較できます。
最初に書類と業務フローを棚卸しします
問い合わせ前に、月間の書類件数、紙と電子の割合、受領経路、保存年数、利用者数、承認段階、会計・販売管理との連携有無を整理してください。その情報を同じRFPに入れて2〜3社へ渡し、対応区分、検索、履歴、OCR確認、移行、教育、解約時の出力まで回答してもらうと、月額料金だけでは見えない差が分かります。
実データを使ったPoCで定着可能性を確かめます
最後は、実際の請求書・領収書・注文書を使って、取り込み、検索、誤読の修正、承認、会計連携、ダウンロードを試してください。法令要件への適合だけでなく、現場が毎日迷わず使えること、担当者が変わっても運用できることを確認してから契約すると、電子帳簿保存を一時的な法対応で終わらせず、業務改善へつなげられます。
▼全体ガイドの記事
・電子帳簿保存システム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
