エネルギー管理システム(EMS)開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

エネルギー管理システム(EMS)の開発会社は、工場・ビル・店舗・多拠点のどこを管理するかと、見える化にとどめるか自動制御まで行うかで選ぶことが重要です。自社の設備や業務システムを理解し、計測・分析・制御・運用を一つの計画にできる会社が適しています。

本記事では、株式会社riplaを最初に、公開情報でEMS関連の製品やサービスを確認できる5社を加えた計6社を紹介します。富士電機は工場・プラント、アズビルは建物、三菱電機は多拠点の再エネ活用、セイコーソリューションズは工場・店舗の監視制御、Siemensはグローバル製造データ、EMIは小〜中規模施設という切り口で整理します。費用の考え方、会社選びの質問、2026年時点の注意点もまとめますので、問い合わせ先を比較する材料にしてください。

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エネルギー管理システム(EMS)のパートナー選びが重要な理由

エネルギー管理システムのパートナーを比較するイメージ

EMSは、電力メーターやセンサーのデータを集めて画面に表示するだけの仕組みではありません。電力・ガス・熱・水などの使用量を計測し、設備ごとの原因を分析し、必要に応じて空調・照明・冷凍冷蔵設備・蓄電池・太陽光発電・EV充電器を制御します。設備の安全性、製造品質、室内の快適性、既存システムとの連携まで含めて設計するため、会社の得意領域が導入結果を左右します。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

EMSを導入すれば、自動的に電気料金やCO2排出量が下がるわけではありません。計測したデータから無駄の原因を見つけ、運用を改善し、効果を検証するPDCAが必要です。たとえば、空調の設定温度を変更して電力を削減できても、作業者の快適性や食品の品質、生産設備の稼働率が下がれば、事業全体では成功とはいえません。

また、同じEMSでも、ビルの空調・照明を中心に管理するBEMS、工場の生産設備や熱・蒸気まで扱うFEMS、複数の施設や地域を束ねるCEMSでは必要な設計が異なります。計測点数だけで会社を比べず、制御点数、既存のBMS・PLC・SCADA・MES・ERPとの接続、現地工事、導入後の運用支援まで確認してください。

発注前に確認すべきポイント

相談前には、対象拠点、受電点、既設メーター、設備一覧、エネルギー種、計測周期、計測点数、制御点数を整理します。さらに「電気料金の削減」「ピーク抑制」「省エネ法に必要なデータ管理」「CO2排出量の集計」「設備の安定運転」など、最初に達成したい目的を一つか二つに絞ります。目的が曖昧なまま機能を増やすと、使われないダッシュボードや不要な制御機能に費用をかける可能性があります。

見積書では、調査・要件定義、メーターやセンサー、ゲートウェイ、電気・通信工事、画面・帳票設定、既存設備連携、クラウド利用料、保守、現場教育を分けて記載してもらいます。通信が切れたときにローカルで計測・保存・制御を継続できるか、データをエクスポートできるか、契約終了時にデータと設定を返却してもらえるかも、初回提案で質問することが大切です。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaの業務システム開発支援を表すイメージ

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

EMSでは、センサーやクラウドを導入すること自体ではなく、現場の課題を業務上の成果につなげる設計が求められます。riplaは、どの設備を残し、どのデータを新しく集め、誰がどの画面で何を判断するのかを、業務フローとシステム要件の両面から整理したい企業の相談先になります。既存の生産管理や販売管理などとエネルギーデータを結び付け、原単位や稼働状況を踏まえて分析したい場合にも、連携範囲を一緒に検討できます。

最初から大規模な自動制御を作るのではなく、計測・ダッシュボード・アラートをMVPとして始め、効果を確認してから制御や予測へ広げる方法もあります。業務要件の整理、画面やデータ連携の設計、開発、導入後の定着まで一つのチームで進めたい場合は、既存設備の構成図や改善したい指標を共有して相談すると、必要な開発範囲を明確にしやすくなります。

得意領域・実績

riplaは、特定のEMS製品だけを導入するのではなく、自社の業務に合うシステムの形を検討したい企業に向いています。営業・顧客・生産・販売管理などの基幹システムと、エネルギーの計測・分析・改善活動をつなげたい場合に、業務側の成果指標から要件を整理できます。EMS固有の計測機器や制御機器については、設備ベンダーや電気工事会社との役割分担も含めて設計することが重要です。

問い合わせ時には、エネルギー使用量をどの業務データと組み合わせたいか、現場担当者が毎日確認する情報は何か、将来追加したい拠点や設備は何かを伝えてください。実際の導入では、現地調査や制御の安全設計を担う専門会社との協業が必要になる場合もあります。riplaには、システム全体の要件と導入後の使われ方を含めて相談することがポイントです。

富士電機株式会社|工場・プラントの熱電利用を全体最適化

工場のエネルギー管理システムを表すイメージ

富士電機株式会社は、工場・プラントの現場設備から製造管理までを対象に、エネルギーの見える化・分析・最適化を支援する会社です。公式のEMSソリューションでは、電力だけでなく熱の利用も含め、オンプレミス型からクラウド型までの構成を示しています。製造現場の運用とエネルギー管理を切り離さずに検討したい企業の候補です。

特徴と強み

MainGATE-EMSは、製造業の省エネルギー、環境負荷の低減、製造原価の削減、法規制への対応を支援する位置付けです。富士電機のEMSソリューションでは、エネルギー中央監視、長期データの分析、異常兆候の監視、エッジコントローラによるデータ収集・制御などを組み合わせられます。既存のPLCや現場機器と上位システムを接続し、現場の状態を長期的に分析したい場合に検討しやすい構成です。

工場向けEMSで注意したいのは、電気だけを見て改善策を決めないことです。蒸気、圧縮空気、燃料、冷却水、生産量、稼働時間を合わせて原単位を計算しなければ、製品一個あたりのエネルギー効率を正しく評価できません。富士電機へ相談するときは、受電設備の情報だけでなく、ボイラーや空調、生産ライン、MESとの連携希望も提示してください。

得意領域・実績

大規模工場、素材・食品・組立などの製造業、熱や蒸気を多く使うプラントに向いています。公式情報では、組立産業、食品、鉄鋼、半導体、ビル・施設などの業種別EMSソリューションを展開しており、設備導入からクラウド活用までのトータルエンジニアリングを掲げています(出典: 富士電機「EMSソリューション」、2026年確認)。

実績を評価するときは、社名や導入件数だけでなく、自社と似たエネルギー種・制御対象・生産工程の事例を確認します。問い合わせでは、既設PLCとの接続方式、通信断時の制御、データの保存年数、MES・保全システムとの連携、工場ごとの展開方法を質問すると、提案の具体性を見極めやすくなります。

アズビル株式会社|建物の快適性と省エネを両立するBEMS

ビルのエネルギー管理と空調制御を表すイメージ

アズビル株式会社は、オフィスビル、病院、学校、ホテル、商業施設などの建物向けに、BEMSとビルディングオートメーションを組み合わせて提供する会社です。室内環境、空調、照明、換気などの情報を一元管理し、エネルギー使用状況の把握から省エネ施策、効果検証までを支援します。人が働く建物で、快適性・生産性と光熱水費を両立したい企業に適しています。

特徴と強み

アズビルのBEMSは、計測、見える化、診断・分析、対策の実施、効果検証という省エネの流れを一つの運用として捉えています。建物全体だけでなく、系統・フロア・設備・機器単位でデータを確認し、前年や目標との差異から原因を探せる点が特徴です。電力使用量をCO2排出量へ換算し、官庁への報告や環境報告に活用する考え方も示されています。

空調を一律に止めるのではなく、室内温度や在室状況、外気条件、設備の状態を考慮して制御することが、建物向けEMSでは重要です。既設のBASを活かした改修、クラウドを利用した複数施設の管理、運用・保守まで含めた体制を相談したい場合は、ビルの用途と利用者の条件を最初に伝えることが必要です。

得意領域・実績

既存建物のZEB化、省エネ改修、空調・照明・換気の運用改善、病院やホテルなど快適性に厳しい施設が主な候補です。アズビル公式のBEMS説明では、建物のエネルギーコスト削減だけでなく、設備の劣化やメンテナンス要否の判断にもデータを活用できるとされています(出典: アズビル株式会社「BEMS」、2026年確認)。

提案を比較するときは、建物管理会社や設備保守会社との役割分担、既設設備の改修範囲、テナントごとのデータ閲覧権限、計量法や請求データとの関係を確認してください。導入後に誰が設定値を変更し、異常アラートへ対応するのかまで決めておくと、画面を導入しただけで運用されない事態を避けやすくなります。

三菱電機株式会社|多拠点の再エネ・蓄電池運用を最適化

複数拠点の再生可能エネルギーを管理するイメージ

三菱電機株式会社は、電力需給管理や分散型電源運用の知見をもとに、複数拠点の再エネ活用と環境価値を扱うマルチリージョンEMSを提供しています。拠点ごとの発電量や需要、蓄電池、環境価値を組み合わせ、会社全体の脱炭素計画に役立てたい企業の候補です。単一施設の見える化よりも、拠点をまたいだ需給と再エネ調達を重視する案件に向いています。

特徴と強み

三菱電機の公式ページでは、分散した再エネを優先拠点へ融通し、発電量予測、需要予測、蓄電池容量、環境価値証書の価格などを考慮して、自己消費や蓄電池への充電を30分単位で最適化する考え方が紹介されています。再エネ価値も30分単位で算出し、コーポレートPPAや環境証書購入などの調達手法と合わせて管理できる点が特徴です(出典: 三菱電機「マルチリージョンEMS」、2026年確認)。

導入時は、各拠点の電力契約、太陽光発電、蓄電池、EV、需要設備のデータを同じ粒度で扱えるかを確認します。再エネの融通は、システム画面だけで完結せず、電力契約、環境価値の証明、拠点側の設備制御、データの監査方法が関係します。自社の脱炭素目標と、どの拠点をいつ再エネ化したいかを明確にしてから相談すると、必要な機能を絞りやすくなります。

得意領域・実績

工場や店舗を全国に展開する企業、太陽光・蓄電池・EVを複数拠点で運用する企業、再エネの使用量と環境価値を説明する必要がある企業に適しています。拠点ごとに別の設備メーカーが入っている場合は、データ収集の標準化と制御の責任分界が課題になるため、全拠点を一括導入するのか、代表拠点で検証するのかを最初に決めます。

質問すべき内容は、30分値やより短い周期のデータをどこで保持するか、発電・需要予測の精度をどの指標で評価するか、蓄電池の制御権限を誰が持つか、環境価値の算定根拠をどう監査するかです。多拠点案件ほど、システム機能だけでなく、電力会社や設備保守会社を含めた運用体制を確認してください。

セイコーソリューションズ株式会社|工場・店舗の監視制御を段階導入

工場や店舗のエネルギーを監視するイメージ

セイコーソリューションズ株式会社は、工場や店舗のエネルギー、環境データ、設備情報を収集して見える化する監視・制御ソリューション「GreenTALK」を展開しています。大規模な製造プラントだけでなく、複数の設備を段階的に集約して、監視から制御へ広げたい企業の比較対象になります。EMS、FEMS、BEMSの用途を一つの相談先で検討したい場合にも候補です。

特徴と強み

GreenTALKは、工場・店舗などのエネルギーや環境データ、設備情報を集め、見える化する監視・制御ソリューションとして公式に案内されています(出典: セイコーソリューションズ株式会社「EMS/FEMS/BEMS」、2026年確認)。まず電力や温湿度のデータを集め、設備ごとの傾向を把握し、必要な設備だけを制御対象に加えるという進め方と相性がよいです。

現場では、異常値や通信断が起きたときに、誰が確認し、どの設備を手動に戻すかを決めておく必要があります。監視画面の導入だけで満足せず、アラートの優先順位、設備の操作権限、履歴の保存、既設設備との通信変換、保守窓口を要件に含めてください。複数メーカーの設備をまとめたい場合は、接続実績と現地工事の範囲も確認します。

得意領域・実績

店舗や工場で、現場の設備データを集めるところから始めたい企業に向いています。すでに計測機器や設備監視の仕組みがあり、それらを活かしてエネルギー、環境、設備の情報を一元化したい場合も検討しやすいです。導入実績は、自社と同じ業種・規模・設備構成の事例を提示してもらい、標準機能と個別開発の境界を確認してください。

見積では、現地調査、通信変換器、計測機器、制御盤やPLCへの接続、画面・帳票、クラウドまたはサーバー、保守を分けて比較します。計測だけの段階導入を提案できるか、将来の多拠点展開でデータモデルや権限を再利用できるかを聞くと、短期導入と拡張性のバランスを評価できます。

Siemens株式会社|グローバル製造データとエネルギーを統合

製造データとエネルギーを統合するイメージ

Siemens株式会社は、製造業向けの「SIMATIC Energy Manager」を中心に、工場のエネルギー使用量、CO2排出量、製品カーボンフットプリント、製造データを統合して管理する選択肢を提供しています。オンプレミス、Industrial Edge、Insights Hubのクラウドという複数の配置を選べるため、工場のOT環境と全社のサステナビリティ報告をつなぎたい企業の候補です。

特徴と強み

公式情報では、電気・ガス・水道・圧縮空気などのエネルギーと、機械、SCADA、BMS、ERP、MESからのデータを統合し、KPI計算、ベンチマーキング、データのクレンジング、役割・権限管理を行える構成が示されています。OPC UA、Modbus TCP、MQTTなどのインターフェースに対応する説明もあり、製造データを製品単位のエネルギー原単位やCO2排出量へ結び付けたい場合に強みを発揮します(出典: Siemens「SIMATIC Energy Manager」、2026年確認)。

グローバル工場を横断して比較するには、各拠点で異なるメーター、単位、製品コード、シフト、設備名称を標準化する必要があります。Siemensへ相談するときは、既存のSIMATICやSCADAの有無だけでなく、拠点横断のKPI、製品カーボンフットプリント、監査・報告の対象、クラウドへ送信できないデータの条件を明確にしてください。

得意領域・実績

海外を含む複数工場、製品別のエネルギー原単位を管理したい製造業、ESGやサステナビリティ報告に使うデータの信頼性を高めたい企業に向いています。単一拠点の空調制御だけが目的なら、必要な機能と導入コストが過大になる可能性もあるため、対象範囲を見極めることが必要です。

評価時は、現場データの収集方式、エッジでの処理、クラウドへの送信範囲、ERP・MES連携、ライセンス体系、導入後の運用主体を確認します。国や拠点をまたぐ場合は、データの保管場所、アクセス権限、言語、時差、現地パートナーの保守体制も、提案段階で質問してください。

EMI株式会社|既存設備を活かしたクラウド型EMS

既存設備を活かしたクラウド型EMSのイメージ

EMI株式会社は、クラウド型EMS「eSAVE(エネセーブ)」を提供しています。電力、ガス、油、温湿度などを計測してクラウド上で見える化し、空調の自動制御などを行うサービスです。メーカーを選ばない設計と独自無線方式を掲げ、既存設備を大きく入れ替えずに省エネを始めたい小〜中規模施設の比較対象になります。

特徴と強み

eSAVEは、初期費用不要のサービス契約と、空調自動制御などによる削減効果の保証を公式に掲げています。計測データはメーカーサーバーへ蓄積され、電力以外にガス、油、温湿度など最大128箇所のデータを扱えると説明されています。計測・制御機器を無線で設置し、既存機器を入れ替えずに導入できる点は、工事期間や初期投資を抑えたい企業にとって検討材料です(出典: EMI株式会社「eSAVE」、2026年確認)。

ただし、効果保証の算定方法、サービス料、契約期間、対象設備、通信障害時の動作、契約終了後の機器撤去とデータ返却は、契約前に確認してください。初期費用が不要でも、月々のサービス費用や制御対象の制約が自社の削減効果を上回るとは限りません。年間削減額、年間サービス料、追加工事費を同じ前提で比較することが大切です。

得意領域・実績

オフィス、店舗、ホテル、医療・福祉施設など、空調の使用量が大きく、既存設備の更新を最小限に抑えたい施設に向いています。設備メーカーが混在していても、無線計測とメーカーを選ばない設計で始められる可能性があるため、配線工事が難しい建物では候補になります。公式の導入実績や自社と近い施設の事例を確認し、効果保証の条件まで含めて判断してください。

問い合わせでは、最大計測点数の範囲、空調以外に制御できる設備、既設BMSとの連携、データのAPI・エクスポート、管理画面の権限、保守窓口を質問します。小さく始める場合でも、将来の店舗・拠点追加で費用がどう変わるかを確認しておくと、サービス契約後の拡張を計画しやすくなります。

エネルギー管理システム(EMS)パートナー選びのポイント

EMSの開発会社を選定するポイントのイメージ

6社は得意領域が異なるため、知名度や製品機能の多さだけで順位を付けるのではなく、自社の目的・設備・運用体制に当てはめて選びます。以下の3点を提案依頼書に入れると、会社ごとの違いを比較しやすくなります。

実績と経験の確認方法

実績は「EMSを導入した企業数」だけでなく、自社と同じ業種、建物用途、計測点数、制御対象、既存設備を持つ案件で確認します。工場なら電力に加えて熱・蒸気・圧縮空気を扱った経験、ビルなら空調や照明を止めずに改修した経験、多拠点ならデータモデルや権限を統一した経験を尋ねます。導入前の課題、導入後の運用、効果検証の方法を説明できる会社ほど、提案を具体化しやすくなります。

公開事例が少ない場合は、匿名化された構成図やPoCの試験項目、現地調査のサンプルを見せてもらいます。出力データの品質、欠測や異常値の扱い、設備名の変更履歴、アラート対応の記録まで確認すると、単なる導入件数と実際の運用力を分けて評価できます。

技術力と専門性の評価

技術面では、計測・制御機器との接続方式、通信プロトコル、エッジ処理、クラウドまたはオンプレミスの配置、API、データの長期保管、画面・帳票、AIによる需要予測などを確認します。特に工場や重要設備では、クラウドへの通信が切れても現場側で安全に計測・保存・制御を継続できるかが重要です。制御してよい設備と、絶対に停止させてはいけない設備を一覧にして、フェイルセーフの考え方を提案に含めてもらいます。

2026年4月には、IPAが「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド」第2版を公開しました。EMSが工場のOTやビル設備へ接続される場合は、IT部門だけでなく、設備担当、保全担当、情報セキュリティ担当が参加し、ネットワーク分離、権限、リモート保守、脆弱性対応、バックアップ、サプライチェーンの責任分界を確認します(出典: IPA「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド」、2026年4月版)。

プロジェクト管理体制の確認

EMSでは、ソフトウェア開発会社だけでなく、計測機器メーカー、制御盤・PLCの会社、電気工事会社、クラウド事業者、設備保守会社が関係します。誰が現地調査を行い、誰が配線・通信・制御の試験を行い、障害時にどの窓口へ連絡するかをRACIなどで明確にしてください。製品提供会社とSI会社が別になる場合は、連携不具合の責任をどちらが持つかが特に重要です。

スケジュールは、計測だけのPoCなら最短2か月程度で利用開始できるサービス例がある一方、50〜250点の監視・一部制御は3〜6か月、本格的なFEMSや複数拠点の統合は6〜18か月程度を見込むことがあります。これは個別案件の概算であり、現地工事、既存設備の停止可能時間、承認手続き、試験範囲によって変わります。短納期を優先する場合でも、接続検証と切り戻し条件を削らないことが大切です。

よくある質問(FAQ)

EMS導入に関するよくある質問のイメージ

ここでは、エネルギー管理システム(EMS)の発注前に多く寄せられる質問へ回答します。費用や効果は設備・運用条件によって変わるため、公開事例は自社のベースラインを作るための参考として扱います。

エネルギー管理システム(EMS)の費用相場はいくらですか?

計測点数、制御点数、拠点数、電気工事、既存設備との連携、クラウド利用、保守によって大きく変わります。SII公開のBems-youでは、管理点数100点想定で初期費用366万7,950円、その内訳は設備費278万7,950円と工事費88万円でした。また、50点想定のPN-ZEROでは666万6,800円の概算見積が公開されています(出典: 一般社団法人環境共創イニシアチブ公開資料、2026年確認)。

一方、大崎電気工業のスポット計測サービスは、計測機器の貸し出しを前提に、1BOX最大5点、月額19.8万円から、最短3か月で利用できると案内されています(出典: 大崎電気工業「スポット計測サービス」、2024年)。本格導入の相場として断定せず、まず計測で効果を検証する選択肢として比較してください。

EMSを導入すれば必ず電気代を削減できますか?

必ず削減できるとは限りません。計測データから原因を分析し、設備設定や運用を改善し、導入前後を同じ条件で比較することで、削減効果を検証します。外気温、生産量、稼働時間、入居人数などの変動要因を補正し、快適性・品質・生産性を損なっていないかも評価してください。

出光興産の文明堂東京浦和工場の事例では、BEMS導入後9か月で70,332kWh、金額にして211万9,000円の電力コスト削減が報告され、回収見込みが3年5か月から1年9か月へ短縮したとされています(出典: 出光興産「文明堂東京浦和工場導入事例」、2026年確認)。ただし、これは個別工場の結果であり、自社の効果を保証する数字ではありません。

EMSはクラウドとオンプレミスのどちらがよいですか?

拠点数を増やしたい、遠隔で比較したい、初期のサーバー運用を抑えたい場合はクラウドが向いています。工場の閉域ネットワーク、通信断時の継続運転、社内規程、設備制御の安全性を優先する場合は、オンプレミスやエッジ中心の構成が適しています。実際には、現場のローカル制御とデータ保存をエッジに置き、集計・分析をクラウドで行うハイブリッド構成が候補になります。

比較時は、データの保管場所、通信断時の動作、API、バックアップ、パッチ適用、監視、障害時の責任分界を確認してください。初期費用だけでなく、5年程度のクラウド利用料、サーバー更新費、保守費、ネットワーク費を合算したTCOで判断することが重要です。

EMSの導入に補助金は使えますか?

補助金の対象、募集時期、申請者、対象設備、エネルギー削減要件は制度ごとに異なるため、利用できると断定できません。資源エネルギー庁や補助事業の公募要領を確認し、システム費、計測機器、制御機器、工事費のどこが対象かを分けて確認してください。採択前の発注や着工が認められない制度もあるため、ベンダーへ相談する段階で申請スケジュールを合わせる必要があります。

補助金を使う場合でも、補助率だけで製品を選ぶのではなく、補助終了後のサービス費、保守、データ利用条件、設備更新費まで含めて投資回収を計算します。導入会社に申請支援を依頼する場合は、申請書の作成範囲と不採択時の費用負担も契約前に確認してください。

まとめ

エネルギー管理システムの導入を進めるイメージ

エネルギー管理システム(EMS)の開発会社・ベンダーは、用途と導入範囲で選ぶことが大切です。工場・プラントの熱電利用なら富士電機、建物の快適性とBEMSならアズビル、多拠点の再エネ・蓄電池なら三菱電機、工場・店舗の監視制御ならセイコーソリューションズ、グローバル製造データならSiemens、既存設備を活かした小〜中規模施設ならEMIが比較候補になります。業務要件の整理から開発・定着まで一貫して相談したい場合は、株式会社riplaも候補に加えてください。

選定では、会社の知名度だけでなく、計測点数・制御点数、既存設備との接続、通信断時の安全性、データの所有・返却条件、現地工事、保守体制、5年分の総費用を比較します。最初は計測と見える化から始め、ベースラインを作ってから自動制御、需要予測、再エネ・蓄電池・EVの最適化へ段階的に広げると、現場のリスクを抑えながら効果を検証しやすくなります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。