エンゲージメントサーベイの費用相場は、公開価格のあるクラウド型なら従業員100名で月額3万〜6万8,000円程度、500名で月額15万〜19万8,000円程度が一つの目安です。ただし、設問設計、匿名性の制御、人事システム連携、分析支援まで含めると、実際の総額は大きく変わります。
エンゲージメントサーベイを導入するときは、月額料金だけでなく、初期設定、従業員マスタの整備、管理職研修、結果を施策につなげる伴走費用まで確認することが重要です。本記事では、SaaS導入、既存システムとの連携開発、スクラッチ開発の違いを整理し、費用の内訳、価格が変動する要因、見積もりの比較方法、コストを抑えながら効果を高める進め方を解説します。
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エンゲージメントサーベイの全体像と料金の考え方

エンゲージメントサーベイは、従業員が仕事や組織、上司、会社の方針をどのように受け止めているかを定期的に測定し、組織改善につなげる仕組みです。満足度を一度だけ尋ねる調査ではなく、回答を集め、課題を特定し、対話と施策を実施し、再測定するサイクル全体に価値があります。したがって、費用を比較するときも、質問票を配信する機能だけでなく、改善活動まで含む総保有コストで考える必要があります。
エンゲージメントサーベイは何を測るものですか?
測定するのは、会社への貢献意欲、仕事の意味づけ、働き続けたい意向、上司やチームへの信頼、心理的安全性、成長機会、経営方針への納得感などです。調査会社によって指標や設問は異なりますが、単に「満足していますか」と尋ねるより、期待している状態と現状の実感を分けて把握すると、改善の優先順位を決めやすくなります。
パルスサーベイは短い設問を高頻度で配信してコンディションの変化を追うものです。一方、ストレスチェックは心理的負担を測る制度で、実施主体や個人結果の扱いが異なります。三つを同じ目的で導入すると、必要な機能や個人情報の扱いを誤りやすいため、見積もり前に「何を知り、誰が、どの施策を決めるのか」を分けて定義します。
費用はクラウド、連携開発、スクラッチの三つに分けて考えます
クラウド型は、既成の質問テンプレート、配信、集計、ダッシュボードを月額または配信単位で利用する方式です。短期間で始めやすく、法改正やセキュリティ更新を自社だけで抱えにくい点が利点です。既存の人事マスタと同期したい場合は、SaaSの標準機能に加えて初期設定やAPI連携の費用が発生します。
連携開発は、クラウドの機能を活用しながら、従業員マスタ、組織階層、SSO、勤怠や評価データなどを接続する方式です。自社運用に合わせやすい一方、連携対象の数とデータ品質で工数が増えます。スクラッチ開発は独自の匿名ルールや顧客向けサービスを実装しやすい反面、脆弱性対応、バックアップ、監査ログ、設問変更、退職者データの削除まで継続的に責任を負います。
エンゲージメントサーベイ開発・導入の進め方

導入期間と費用を安定させるには、最初に調査票を作り始めるのではなく、結果を使う場面から逆算します。経営会議で全社の傾向を確認するのか、部門長が1on1のテーマを決めるのか、人事が離職兆候を把握するのかで、必要な集計軸や権限が変わります。要件を三つの段階に分けると、不要なカスタマイズを抑えやすくなります。
企画・要件定義では測定目的と利用者を決めます
企画では「回答率を上げる」「スコアを高める」といった抽象的な目標を、業務上の判断に置き換えます。例えば、半年以内に優先課題を三つ特定し、部門長会議で改善施策を決定する、という形です。誰がどのレポートを見るか、自由記述を誰が読めるか、個人を特定する必要があるかを決めると、匿名性と権限の要件が明確になります。
従業員マスタの項目も早期に確認します。社員番号、メールアドレス、所属、役職、雇用区分、入社日、休職・退職状態などがそろっていないと、配信対象の誤りや異動後の集計不整合が起きます。既存データに部署名の揺れがある場合は、開発費をかける前にマスタを整える方が、初期費用と運用負荷の両方を下げられます。
設問・匿名性・集計の設計で後工程の費用が決まります
設問は、年1〜2回の組織診断と、月次・四半期のパルスに分けると運用しやすくなります。設問数を増やすほど回答者の負担、質問票の検証、翻訳、分析の工数が増えます。標準テンプレートを使うのか、自社固有の設問を何問追加するのかを見積書に明記してもらうと、後から追加費用が発生しにくくなります。
匿名性は「匿名対応」という一言では不十分です。少人数部署の結果を表示しない閾値、管理者が回答者を推測できない画面設計、自由記述の閲覧権限、個人回答と属性情報の分離、CSV出力の制御を決めます。部署異動や退職の反映時期も要件です。例えば、回答期間中に所属が変わった人をどの組織に集計するかを決めていないと、集計ロジックの追加開発や手作業が発生します。
テスト・初回配信・改善会議までを導入期間に含めます
公開価格のあるSaaSを標準設定で使うだけなら、導入期間は2週間〜2か月程度が目安です。設問設計、従業員データの整備、SSOやAPI連携、管理職向けの説明まで行う場合は1〜3か月程度を見込みます。独自開発のMVPでは4〜8か月、複数システム連携や段階展開を含むサービスでは6〜12か月程度が一つの目安ですが、これは要件と体制によって変わる推定値です。
テストでは、正常な回答だけでなく、未回答、重複回答、部署異動、休職、退職、少人数部署、自由記述に個人名が含まれる場合を確認します。初回配信後に結果説明会を開き、課題を一つか二つに絞って施策を決めるところまでをプロジェクトに含めると、導入したのに画面を見る人がいない状態を防げます。サーベイの運用定着は、開発完了ではなく、初回の改善アクションが実行された時点で評価します。
エンゲージメントサーベイの費用相場とコストの内訳

エンゲージメントサーベイの費用は、利用料だけでなく、初期設定、データ連携、分析支援、研修、運用改善に分けて確認します。公開価格を比較できるクラウド型では、従業員数と配信頻度が基準になりますが、個別見積もり型では、利用機能と支援範囲をそろえないと価格だけで優劣を判断できません。
クラウド型の月額料金は100名で3万〜6万8,000円程度が目安です
公開価格を確認できるサービスでは、100名規模の料金は月額3万〜6万8,000円程度が一つの比較レンジです。Wevoxは月額600円/人(税別)ですが、150名未満でも月額最低利用料金9万円(税別)が適用されます。そのため、100名で利用する場合は単純な人数掛けではなく、最低料金を含めて予算化します。Geppoの組織サーベイは、100名まで1回6万8,000円(税別)で、実施月のみ課金する方式が案内されています。
バヅクリの公開資料では、50名まで月額1万5,000円、100名まで3万円、500名まで15万円、1,000名まで30万円、2,000名まで60万円の料金例が掲載されています。これはサービスや契約条件を含む資料上の価格であり、すべての製品に当てはまる相場ではありません。公開価格を根拠に比較するときは、税別かどうか、月額か配信1回か、対象者と管理者の人数を含むかを確認します。
価格情報の出典は、株式会社アトラエ「Wevox 料金プラン」、株式会社リクルート「Geppo 組織サーベイご説明資料」、バヅクリ株式会社公開料金資料です(2026年8月確認)。
500名から1,000名では月額15万〜30万円前後の価格例があります
500名規模では、公開価格の例として月額15万〜19万8,000円程度が確認できます。1,000名規模では月額29万8,000円〜30万円程度の価格例がありますが、Geppoの組織サーベイは配信月のみのショット課金、バヅクリは月額プランという違いがあります。年間で何回実施するかによって、同じ人数でも年間総額は変わります。
Geppoでは、2026年1月以降の例として、1,000名まででパルスサーベイを毎月利用し、組織サーベイを年2回実施した場合、年間利用料4,172,000円(税別)の計算例が示されています。組織サーベイだけを年2回実施する場合とは構成が異なるため、月次のパルスを併用するか、組織診断だけを定期実施するかを先に決める必要があります。
年間料金の出典は、株式会社リクルート「料金体系について教えてください」に掲載された2026年1月以降実施分の案内です(2026年8月確認)。
連携開発とスクラッチ開発は数百万円から数千万円まで幅があります
サーベイ専用のスクラッチ開発価格を一律に示す公的な相場は確認できません。そのため、以下はリサーチノートにある人事労務システムの開発単価・規模をサーベイの要件に割り戻した推定です。小規模な社内アンケートと集計画面に絞る場合は300万〜800万円、匿名回答、権限管理、組織別ダッシュボード、CSVまたはAPI連携、監査ログを備えたMVPでは800万〜1,500万円、複数企業向けのマルチテナントSaaSや高度な分析まで含める場合は1,500万〜3,000万円以上を想定します。
この金額は確定価格ではなく、画面数、利用者の種類、データ連携数、匿名化のロジック、テスト範囲、運用保守の有無で変動します。特に、自由記述のテキスト分析、AIによる要約、離職情報や評価情報との統合は、精度検証と個人情報の扱いを伴うため、最初からすべてを実装すると費用が膨らみます。独自開発を選ぶ場合でも、最初は設問配信、回答、集計、権限、匿名性の最小機能に絞り、利用状況を見て拡張する方法が安全です。
従業員規模別に見る費用シミュレーション

同じサービスでも、従業員数、課金対象者、配信回数、分析支援の有無で年間費用は変わります。ここでは公開価格を比較しやすいクラウド型を中心に、100名、500名、1,000名の見方を整理します。金額は公式に公開されている価格例を基にした比較であり、導入支援や追加機能を含まない場合があります。
100名規模は月額だけでなく最低料金と初期設定を確認します
100名規模であれば、公開価格上は月額3万〜9万円程度のサービスが比較対象になります。バヅクリの料金例では月額3万円、Geppoの組織サーベイでは1回6万8,000円、Wevoxでは最低利用料金9万円です。ただし、Geppoは配信月課金、Wevoxは利用期間の月額、バヅクリは資料上の月額プランという違いがあるため、年1回、年2回、毎月のどの運用を想定するかで順位が変わります。
また、100名でも部署数が多く、少人数部署の結果を抑制する匿名ルールが必要なら、設計や検証の工数は小規模とは限りません。初期設定、設問のカスタマイズ、管理職向け説明会を加える場合は、月額の数か月分に相当する費用が別途発生することがあります。見積もりでは「サービス利用料」と「導入支援費」を分けて記載してもらいます。
500名規模は年間配信回数と伴走支援の有無で差が出ます
500名規模では、公開価格の例としてバヅクリの月額15万円、Geppoの組織サーベイ1回19万8,000円、Wevoxの月額30万円という計算が比較材料になります。Wevoxは600円に500名を掛けた価格、Geppoは配信1回、バヅクリは月額というように、課金の単位が異なります。組織診断を年2回だけ行うなら配信単位のサービスが合う場合もありますが、月次で変化を追うなら月額型の方が予算を立てやすい場合があります。
500名を超えると、部門別・職種別・拠点別のクロス分析を求める声が増えます。ただし、分析軸を増やすと少人数セルが生まれ、匿名性の維持と相反することがあります。単純に多機能なプランを選ぶのではなく、経営が見る軸、部門長が見る軸、現場が実行するアクションを分けて設計すると、不要なオプションや複雑な権限設定を抑えられます。
1,000名規模はデータ連携と運用体制を費用に含めます
1,000名規模では、公開価格の例として月額29万8,000円〜30万円、または組織サーベイ1回29万8,000円程度が確認できます。Geppoのようにパルスを毎月、組織サーベイを年2回実施する構成では年間417万2,000円(税別)の計算例があるため、月額だけでなく配信回数を含む年間予算で比較します。
この規模では、CSV手動登録のまま運用すると人事異動や入退社の反映に負担がかかります。SSO、人事マスタAPI、組織階層の同期、退職者の削除、監査ログ、複数管理者の権限を見積もりに含めると、初期費用が上がる一方、毎回の手作業を減らせます。費用対効果は、単価の安さではなく、サーベイ準備、集計、報告、施策確認にかかる社内時間まで含めて判断します。
費用が変動する主な要因と見積もりの見方

見積もりの金額差は、ベンダーの優劣だけでなく、含まれる作業の違いから生まれます。特にエンゲージメントサーベイは、回答を集める機能よりも、匿名性を守りながら組織別に分析し、結果を施策へつなげる運用設計に工数がかかります。次の項目を確認すると、見積もりの比較がしやすくなります。
人事マスタ・SSO・API連携が増えるほど初期工数が増えます
従業員マスタをCSVで一度登録するだけなら、初期設定の範囲で収まる場合があります。一方、入社・異動・退職を自動反映するAPI連携、SAMLやOIDCによるSSO、既存の評価・勤怠・1on1データとの接続を行うと、接続先ごとの仕様確認、認証、エラー処理、テストが必要です。連携対象が一つ増えるたびに単純な設定費だけでなく、障害時の切り分けや運用責任の整理も必要になります。
見積もりには、連携方式、データ項目、更新頻度、エラー時の通知先、再送方法、誰がマスタを正とするかを書いてもらいます。例えば、部署情報を人事システムから毎日取り込む場合、異動日を基準にするのか、配信開始時点を基準にするのかで集計結果が変わります。ここを曖昧にすると、開発後の追加改修につながります。
匿名性・セキュリティ・個人情報管理の要件が費用を左右します
従業員の回答、所属、役職、自由記述は、組み合わせによって個人を識別できる情報になり得ます。利用目的、閲覧者、保存期間、委託先への提供、退職後の削除を明確にし、通信・保存時の暗号化、MFAまたはSSO、最小権限、操作ログ、バックアップを確認します。少人数部署の結果を表示しない閾値を設ける場合は、部署別、職種別、役職別の掛け合わせで閾値を下回らないかも検証します。
個人情報保護委員会は、従業員情報にも個人情報保護法が適用され、利用目的をできる限り具体的に特定する必要があると説明しています。IPAの中小企業向け情報セキュリティ対策ガイドラインも、アクセス制御、ログ、バックアップ、委託先管理を考える際の基準になります。サーベイとストレスチェックを同じシステムで扱う場合は、制度上の実施主体や個人結果の扱いが異なるため、データと権限を分けて見積もります。
個人情報とセキュリティの根拠は、個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドラインQ&A」とIPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」です(2026年8月確認)。
分析支援・管理職研修・施策伴走を含むか確認します
サーベイ結果を見ても、どの課題から手を付けるか決められない企業は少なくありません。アナリストによる結果説明、部門長向けの読み解き会、管理職研修、ワークショップ、アクションプランの作成支援を依頼すると、利用料とは別に伴走費用が発生します。Wevoxの公式料金ページでも、プロジェクト推進支援やトレーニング支援などの活用支援が紹介され、プランによって月額20万円からの支援例が示されています。
一方で、SmartHRは従業員数や課題に応じた見積もりとし、初期導入費用・サポート費用を無料と案内しながら、導入・運用支援サービスを利用する場合は別途費用が発生すると説明しています。無料や標準という言葉だけで判断せず、担当者が自社で行う作業とベンダーに依頼できる作業を分けて確認します。
支援範囲とトライアルの出典は、株式会社アトラエ「Wevox 料金プラン」とSmartHR「料金プラン」です(2026年8月確認)。
見積もりを取る際のポイントとベンダーの選び方

見積もりを依頼する前に、対象人数、配信頻度、測定目的、組織階層、必要な分析軸、匿名性の条件、連携先、希望時期、運用担当者を一枚に整理します。要件が固まっていない段階では、詳細な開発費を断定してもらうのではなく、標準機能でできる範囲、追加設定、個別開発、保守運用を分けた概算を出してもらいます。
RFPでは費用ではなく成果と作業範囲を先にそろえます
RFPには、対象者、回答方式、設問数、回答期間、匿名・記名の区分、少人数部署の表示制御、管理者の階層、自由記述の扱い、必要な出力、データ保存期間、削除条件、サポート窓口を記載します。さらに、初回配信をいつ行い、結果説明会を誰に対して行い、何か月後に再測定するかを示します。成果を定義しないと、画面が完成しても組織改善につながらず、追加の伴走費用が発生しやすくなります。
比較時は、初年度費用と2年目以降の費用を分けます。初年度には初期設定、データ移行、設問設計、研修、連携開発が含まれ、2年目以降には月額利用料、保守、サポート、追加配信、データ保管が含まれることがあります。契約終了時のデータ返却形式と費用も確認しておくと、乗り換え時の想定外コストを避けられます。
公開価格、個別見積もり、開発費を同じ尺度で比較しません
Wevoxのように公開価格があり、初期費用や最低利用期間を明示しているサービスは、短期間で試して費用感をつかみやすい候補です。Geppoは人数別の価格例が公開され、組織サーベイを実施月のみ課金する方式があるため、定期実施の頻度と合わせて比較します。SmartHR、HRBrain、モチベーションクラウドのような個別見積もり型は、料金が見えにくいのではなく、機能構成やデータ活用、支援範囲に応じて提案が変わる方式です。
開発会社に依頼する場合は、SaaSの導入支援が得意なのか、独自Webシステムの開発・保守が得意なのかを確認します。サーベイの受託実績だけでなく、個人情報の取り扱い、組織データのマスキング、SSO、監査ログ、障害時の対応、設問変更への対応実績を質問します。安い開発費だけで選ぶと、公開後の保守費や追加改修費が膨らむ可能性があります。
事例は回答率だけでなく改善プロセスまで確認します
導入事例を見るときは、回答率やスコアの改善だけでなく、導入前の課題、設問の考え方、匿名性、分析支援、施策、再測定の有無を確認します。HRBrainのオーハシテクニカの事例では、501〜1,000名の企業が2024年11月に導入し、匿名回答で回答率90%超を達成したこと、期待と実感のギャップを把握して課題の優先順位を付けたことが紹介されています。
この事例から参考にできるのは、回答率の数字だけではありません。アナリストの支援を受けてデータを読み解き、他社事例をそのまままねるのではなく、自社の課題に合う改善策を検討した点です。自社の見積もりでも、初回の分析会、管理職との対話、施策の記録、次回調査での効果検証までが含まれているかを確認します。
導入事例の出典は、株式会社HRBrain「株式会社オーハシテクニカ導入事例」です。導入開始は2024年11月で、2026年8月に確認しています。
エンゲージメントサーベイのコストを最適化するポイント

コスト最適化は、最安のツールを選ぶことではなく、使わない機能を買わず、手作業が残る部分には必要な投資をすることです。回答を集めるだけの安価な仕組みにして改善が止まると、再調査や追加支援に費用がかかります。最初から大規模な独自開発をせず、目的に対して必要な機能を段階的に増やすことが基本です。
標準機能で小さく始めて、利用実績をもとに拡張します
最初の調査では、全社共通の設問、組織別の基本集計、匿名性の閾値、管理者権限、CSV出力、結果説明会に絞ります。AIによる自由記述要約、複雑なベンチマーク、勤怠・評価・離職データとの統合は、目的とリスクを確認してから追加します。Wevoxは無料トライアルで全機能を試せると案内しており、SmartHRも15日間の無料トライアルを案内しています。トライアルでは、実際の組織マスタと匿名ルールで検証します。
ただし、無料トライアルは本番運用のすべてを再現するとは限りません。管理者を複数にした場合の権限、退職者の削除、データ返却、API制限、サポートの範囲、契約後の料金を確認します。無料期間中に評価する項目を決めておくと、機能が多いという理由だけで契約する失敗を防げます。
費用を削りすぎず、繰り返し作業を自動化します
毎回の対象者登録、リマインド、集計、報告資料の作成に時間がかかる場合は、手作業を残すことが隠れたコストになります。100名程度で年1回ならCSV運用でも対応できる場合がありますが、毎月配信する場合や複数拠点で運用する場合は、マスタ同期や自動リマインドへの投資を検討します。判断するときは、社内担当者の作業時間を時給換算し、連携開発の費用と比較します。
一方、すべてを自動化すると、例外処理が複雑になり開発費が増えます。まずは配信対象の作成だけを自動化し、部署異動や休職などの例外は承認付きの手動処理にするなど、重要度に応じて自動化範囲を決めます。費用と運用負荷の両方を見ながら、半年ごとに見直すと適切な水準を保てます。
結果の説明と改善アクションを運用に組み込みます
費用対効果を高めるには、スコアを社内ランキングにするのではなく、結果を対話に変換します。例えば、全社で最もギャップが大きいテーマを一つ選び、関係する部門が原因を確認し、30日以内に実行する施策を決めます。次回は同じ設問だけでなく、施策を実行できたか、現場の認識が変わったかも確認します。
HRBrainの導入事例でも、サーベイで期待と実感を把握し、優先度の高い課題から施策を検討し、分析を一度で終わらせず継続的にPDCAを回す考え方が紹介されています。導入時の支援費用を抑えたい場合でも、結果を読む会議の設計と、施策の責任者・期限・再測定方法は社内で先に決めます。これができると、ベンダーの伴走範囲を必要な部分だけに絞れます。
よくある質問

最後に、エンゲージメントサーベイの費用や導入方法について、担当者からよく寄せられる質問に回答します。公開価格は比較の起点として使い、最終的には自社の人数、配信頻度、匿名性、連携、支援範囲を反映した見積もりで判断します。
エンゲージメントサーベイは無料で導入できますか?
無料トライアルや無料プランを提供するサービスはありますが、継続利用、導入支援、データ連携、研修まで無料とは限りません。SmartHRは15日間無料トライアルを案内し、Wevoxも無料トライアルを案内していますが、契約後の料金や無料範囲はサービスごとに異なります。検証期間中に、実データで匿名性と集計が成立するかを確認することが大切です。
スクラッチ開発とSaaS導入はどちらが安いですか?
短期間で標準的なサーベイを始めるなら、初期費用を抑えやすいSaaS導入が向いています。独自の匿名ルール、複雑な組織階層、自社環境へのデータ保管、顧客向けサービス化が必要なら、連携開発やスクラッチが候補になりますが、初期開発費に加えて保守・セキュリティ・設問変更の費用が続きます。安さだけでなく、3年程度の利用期間で総額を比較します。
匿名性を守るために見積もりで何を確認しますか?
少人数部署の表示抑制、属性の掛け合わせ制限、管理者権限、自由記述の閲覧者、個人回答と集計データの分離、CSV出力、保存期間、退職者データの削除を確認します。匿名と説明されていても、管理者が回答時刻や属性を組み合わせて推測できる設計では信頼を損ないます。見積書には匿名性のルール、テスト範囲、仕様変更時の費用を明記してもらいます。
導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
標準機能を使うクラウド型なら2週間〜2か月程度、設問設計、データ連携、管理職向け運用設計まで行うなら1〜3か月程度が目安です。独自開発では4〜8か月程度、複数システム連携や段階展開まで含むと6〜12か月程度を見込む場合があります。希望する初回配信日から逆算し、要件定義、匿名性テスト、テスト配信、結果説明会の期間を確保します。
まとめ

費用は月額料金と開発・運用費を分けて比較します
公開価格のあるクラウド型では、人数と配信頻度を基準に比較できますが、匿名性、連携、分析支援を加えると費用は変わります。スクラッチ開発では、確定金額ではなく要件に応じた推定レンジとして捉え、初期費用と保守費用を分けて確認します。
費用対効果は改善アクションまで含めて判断します
サーベイは実施すること自体が目的ではなく、課題の優先順位を決め、管理職や現場の対話を生み、施策を再測定するための仕組みです。見積もりを比較するときは、サービス利用料だけでなく、社内の作業時間、研修、分析、データ管理まで含めた総額で、自社に合う方式を選びます。
エンゲージメントサーベイの費用相場は、公開価格のあるクラウド型なら100名で月額3万〜6万8,000円程度、500名で月額15万〜19万8,000円程度、1,000名で月額29万8,000円〜30万円程度の価格例があります。ただし、配信単位か月額か、パルスを併用するか、初期設定や分析支援を含むかによって年間総額は変わります。
独自開発では、サーベイ専用の一律相場ではなく、要件に応じて300万〜800万円、800万〜1,500万円、1,500万〜3,000万円以上という段階的な推定レンジで考えます。これは匿名性、権限、データ連携、監査ログ、自由記述分析、保守をどこまで実装するかで変わる金額です。根拠のない特定金額で判断せず、標準SaaS、連携開発、スクラッチの3案を同じ要件で比較します。
最も重要なのは、サーベイを実施して終わらせないことです。回答率、課題の優先順位、管理職との対話、施策の実行、再測定までを運用に組み込み、費用を組織改善のための投資として評価します。見積もりでは、利用料だけでなく、匿名性・セキュリティ・データ連携・分析支援・研修・契約終了時のデータ返却まで確認してください。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
