Entity Frameworkのシステム開発会社は、EFに対応しているかだけでなく、業務要件を理解できるかで選ぶのが基本です。そのうえで、データベース設計や性能試験まで、データ移行や運用保守も任せられるかを見極めます。
取り上げるのは、株式会社riplaを含む6社です。案件の傾向や費用、EF Core 10への対応といった点で、各社を比べます。
- Entity Framework開発で対応できる領域と体制を見ます。
- データ連携、運用、保守の範囲を整理します。
▼全体ガイドの記事
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Entity Frameworkのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

Entity Frameworkを採用すると、C#のモデルとデータベースを扱いやすくできます。ただし、それだけでシステムの品質が自動的に決まるわけではありません。
保守性と性能は、業務ルールをエンティティにどう落とし込むか、どの処理をLINQで実装し、どの処理をSQLや別のデータアクセス手段で実装するかによって変わります。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
販売管理や在庫管理、顧客管理、申請・承認といった業務システムでは、画面の開発に加えて、データの整合性や権限を一貫して設計する必要があります。締め処理や履歴の扱い、帳票、外部連携も、同じ設計の中で扱うことになります。
EFの経験があっても、業務知識やデータ移行の経験が不足していると、開発後に仕様の抜けやSQL性能の問題が見つかり、追加費用やリリース延期につながります。そのため、技術名だけで判断せず、要件定義から運用サポートまでの責任範囲を確認することが大切です。
発注前に確認すべきポイント
提案依頼では、使用するEF Coreのバージョンと対象の.NET、データベース製品を伝えます。既存資産の有無、想定データ量、ピーク時の同時利用者数も、あわせて示します。
さらに、性能試験の方法と、マイグレーションのレビューや適用手順を、見積書と契約書に反映できるかを見ます。ソースコードやデータベース定義の引き渡し、障害時の連絡体制についても、契約の中身として明記されるかを確かめます。
2026年時点では、EF Core 10は2025年11月に公開されたLTS版で、2028年11月10日までサポートされます。ただし、.NET 10が必要で、.NET Frameworkでは動作しません(出典: Microsoft Learn「What’s New in EF Core 10」、2025年)。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。
営業や顧客管理、生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaは、Entity Frameworkを使うかどうかを先に固定せず、業務のどこを標準化し、どこを独自の仕組みにするかを整理してから技術構成を考えます。その進め方に、riplaへ相談する意義があります。
現場で使われなければ投資効果が生まれないため、業務担当者へのヒアリング、導入後の定着、運用に合わせた改善までを含めて検討したい企業に向いています。
得意領域・実績
複数部門にまたがる基幹業務の構築・導入を検討している企業に適しています。たとえば、営業や顧客管理、生産・販売管理といった業務が該当します。
既存の.NET資産を活かす場合でも、新規にASP.NET Coreとデータベースを組み合わせる場合でも、EFを目的ではなく、業務成果のための構成要素として扱うことが求められます。
問い合わせ時には、必要な業務範囲と現行システムの課題、データ移行の有無を伝えます。社内に残したい運用作業も併せて示すと、相談の精度を高められます。
株式会社コア|ASP.NET CoreとEFを使ったクラウド・マイクロサービス開発

株式会社コアは、公式サイトでTOPPANエッジのDocLAN-Cloudに関する開発事例を公開している企業です。同事例では、要件定義から設計、運用サポートまでを担当し、クラウドサービス上のマイクロサービスをベースにしたアーキテクチャ設計やCI/CD、IaCにも対応したと説明しています。
特徴と強み
公開事例の技術構成には、C#、React、ASP.NET Coreが含まれています。ABP Framework、Entity Framework、コンテナサービスも並んでいます。
EFを単独で導入するのではなく、業務アプリケーションのバックエンドやフロントエンド、クラウド基盤を組み合わせて開発を検討しやすい点が特徴です。なお、複数サービスを疎結合に分けたい場合は、サービス間のデータ整合性や障害時の再実行まで確かめておく必要があります。
得意領域・実績
クラウドネイティブな業務アプリケーションや、既存サービスを段階的にマイクロサービス化する案件の比較候補になります。公式事例でEFとASP.NET Coreが明記されているため、EF採用実績を確認したい場合にも質問しやすい企業です。
ただし、公開事例と自社案件では規模や業務領域が違うので、SQL性能試験の実施方法、担当チームの経験、運用後のSLAを提案時に聞いてください。
EBAテック株式会社|Azure・C#・EF Coreを含む開発運用保守

EBAテック株式会社は、公式サイトのお客様事例で、自動車船検数員向けアプリの開発について紹介している企業です。事例ではAzureとC#、SQL Server 2017を挙げ、Entity Framework Core 2.1も記されています。さらに、開発だけでなく運用・保守も対応範囲として示されています。
特徴と強み
クラウド環境とC#、SQL Server、EF Coreを組み合わせた実案件の構成を公開している点が強みです。そのため、開発後の運用や保守まで相談したい企業、Azureを前提に既存業務をWeb化したい企業は候補に含めやすいです。
特に、アプリの利用者、データ更新の頻度、障害時に必要な復旧時間を伝え、運用監視と保守の役割分担を具体化することが大切です。
得意領域・実績
公開されている事例は自動車関連のアプリであり、業務アプリケーションの開発・運用・保守を一体で考える際の参考になります。一方で、公開情報にあるEF Core 2.1を、現行の新規案件でそのまま採用するとは限りません。
現在の.NETとEF Coreの対応バージョンや、既存コードを更新する場合の互換性検証を必ず確認してください。あわせて、SQLの実行計画の比較と、保守契約に含まれるアップデート範囲も確かめてください。
株式会社NTT DATA|大規模なデータ連携・ポータル基盤の比較候補

株式会社NTT DATAは、NTT DATA Groupが公開するCatena-X Portalの技術資料で取り上げられている企業です。同資料では、バックエンドにC#、ASP.NET Core、Entity Frameworkを用いる構成が紹介されています。
参加企業登録、利用者管理、マーケットプレイスなどを含むポータルの技術情報が公開されており、企業間データ連携や認証を含む大規模案件の比較対象になります。
特徴と強み
複数の企業やサービスを接続するポータルでは、データモデルだけでなく、認証・認可やテナント分離も含めて考える必要があります。さらに、監査ログやAPIの可用性、障害時の再送設計も重要です。
NTT DATAの公開資料を起点に相談する場合は、Entity Frameworkを使う範囲、データ連携基盤との境界、クラウドとオンプレミスの受け持ち範囲を確かめると、自社要件との適合度を判断しやすくなります。
得意領域・実績
Catena-Xのような企業間連携や、利用者管理と認証を含む業務ポータル、複数組織が利用する基盤を検討する場合に比較しやすいです。ただし、公開資料で技術構成は確認できても、特定の技術調査・プロジェクトに関する資料であり、自社案件で同一構成になるとは限りません。
現行のEF Coreバージョンと、開発・保守チームの体制を提案時に確認してください。見積もりの契約単位や、内製チームへの引き継ぎ方法も、併せて確かめてください。
日本電気株式会社(NEC)|方法論と業務システム構築基盤を持つ大手SIer

日本電気株式会社(NEC)は、公式サイトで業務システム構築基盤「SystemDirector Enterprise for .NET」を提供しています。Visual Studioと.NET Frameworkによる開発方式を前提にしており、開発効率化のためのツールやフレームワークを備えています。
SystemDirector Enterprise全体では、開発方法論、開発基盤、サポートサービスを組み合わせています。
特徴と強み
大規模な業務システムで、工程や役割、成果物、保守体制を体系的に管理したい場合に検討しやすい企業です。既存の.NET Framework資産を活用する再構築や、組織的な品質管理が求められる案件では、技術だけでなく開発標準やプロジェクト管理の仕組みも評価対象になります。
調達時には、現行の.NETやEF Coreを使う新規構成に対応できるかを、明確に質問する必要があります。
得意領域・実績
基幹系、業務アプリケーション、複数部門をまたぐ再構築のように、プロジェクト管理や長期保守を重視する企業が候補に含めやすいです。ただし、公開されているSystemDirector Enterprise for .NETの情報は、EFそのものの採用証明ではありません。
Entity Frameworkの対応可否と、EF6とEF Coreのどちらを提案するのかを、個別に確認してください。製品の対応環境や将来のバージョン更新計画も、併せて確かめます。
カイタックジャパン|既存業務の刷新と.NET・Azureの組み合わせ

カイタックジャパンは、公式サイトでお客様事例と対応可能な技術を公開している企業です。対応技術には、C#・.NET Core、ASP.NET Core、Entity Frameworkが挙がっています。BlazorやMicrosoft Azureも挙げられており、AccessやVBAなど既存の中小企業向け業務システムにも対応すると説明しています。
特徴と強み
既存のAccessやVBAからWebシステムへ段階的に移行したい企業、オンプレミスとAzureを組み合わせた構成を検討する企業にとって比較しやすいです。なお、既存データベースを活かす場合は、Database FirstやScaffoldでモデルを生成するだけで済ませず、業務ルールをサービス層に整理して、移行後のデータ整合性をテストすることが欠かせません。
得意領域・実績
公式サイトでは生産管理システムを.NET CoreとSQL Serverへ刷新した事例や、レガシー技術から新しいWeb技術までの対応範囲が確認できます。そのため、中小企業の業務改善や、既存システムの一括置換ではなく段階的な刷新を進めたい場合に相談候補になります。
利用中のAccess・VB・Excelの資産、現行DBの品質、現場が許容できる停止時間を整理してから、移行方式と費用を確認してください。
Entity Frameworkのシステム開発パートナー選びのポイント

6社の公開情報を比較すると、EFを明記した事例がある企業と、.NETの開発基盤や業務システムの構築体制を強みとする企業に分けて考えられます。自社に合う会社を決めるには、公開実績を入口にしつつ、同じ業務・同じデータ量・同じ運用条件で提案を比べることが必要です。
実績と経験の確認方法
実績は社名や技術名だけでなく、担当した範囲と納めた成果物まで確認します。「EFを使ったことがある」という回答に対しては、DbContextやエンティティ設計をどの工程で担当したかを尋ねます。Migrationsの管理やトランザクション、インデックス設計についても、担当範囲を確かめます。SQLの実行計画の確認も、同じように担当範囲を聞きます。
自社と近い業務領域、データ件数、利用者数の事例があれば、画面一覧や業務フローを共有して類似点と相違点を説明してもらいます。
技術力と専門性の評価
新規開発ならEF Core 10、既存資産ならEF6や古いEF Coreからの移行を含め、対象フレームワークの前提を明確にします。なお、EF Core 10はSQL Server 2025やAzure SQLのベクトル型・JSON関連機能、LINQの改善などを含みますが、バージョンを上げれば、すべてのクエリが速くなるわけではありません。
大量データの検索や複雑な集計、帳票、バッチでは、性能試験の計画を提出してもらうことが大切です。計画には、N+1クエリや過剰なInclude、全件取得を検出する内容を含めます。未設定のインデックスも、その試験で見つけられるかを確かめます。
プロジェクト管理体制の確認
要件定義から実装・テストまで、また移行やリリース後の保守について、誰が責任を持つかを確かめます。たとえば、見積書に「システム開発一式」とだけ書かれていると、データ移行や性能試験が含まれるか分かりません。セキュリティ診断や利用者教育、監視設定も、含まれるかどうかを見積書で確認する必要があります。
一般的な2026年のシステム開発相場は、小規模が100万〜300万円、中規模が500万〜1,000万円、大規模が1,000万円〜数千万円以上とされています(出典: SIA株式会社「システム開発の費用・相場 2026年版」、2026年)。人月単価は、60万〜200万円程度とされています。ただし、EF自体は通常OSSのため、費用の中心は設計から試験までの開発工程と、移行、保守です。
Entity Frameworkのシステム開発会社に関するよくある質問

Entity Frameworkの発注では、技術の選択に加えて、既存資産や業務範囲、データベースを同時に確認する必要があります。費用やセキュリティも、同じ話し合いの中で扱います。
会社へ相談する前に特に質問されやすいのは、費用、EF6とEF Coreの選び方、SQLインジェクション対策です。
Entity Frameworkのシステム開発費用はいくらですか?
費用はEFのライセンス料ではなく、要件定義から実装、テストまでの開発費で決まります。さらに、データ移行、クラウドやデータベース、保守の費用も加わります。
小規模PoCや単機能の社内CRUDなら150万〜500万円、部門向けの販売・在庫・申請システムなら500万〜1,500万円です。既存.NET刷新や全社業務システムなら1,500万〜5,000万円程度です。これらは、一般的な業務システム相場をEF案件に当てはめた推定の目安です。
画面数や外部連携、利用者数をそろえ、移行データ量や求める可用性も同じ条件にして相見積もりを取ってください。
EF6とEF Coreはどちらを選べばよいですか?
新規開発でクロスプラットフォームや現在の.NETを使うなら、EF Coreを基本候補にします。一方で、既存の.NET Frameworkアプリケーションを短期に維持する場合は、EF6が残ることもあります。
EF Coreへ移行できるかは、依存ライブラリやDBプロバイダー、複雑なクエリを調べて判断します。認証や帳票、周辺バッチも、移行の範囲に含めて確かめます。
EF Core 10は.NET 10が必要で.NET Frameworkでは動かないため、バージョンだけでなくアプリケーション全体のサポート期間と移行テストを確かめておく必要があります。
Entity FrameworkならSQLインジェクション対策は不要ですか?
EFを使っても、SQLインジェクション対策は欠かせません。EFの通常のクエリやパラメーター化されたSQLは安全性を高めますが、FromSqlRawで動的な文字列を連結すると、入力値の検証やサニタイズを開発者が担う必要があります。
IPAは、SQLインジェクション対策としてプレースホルダーの使用、データベースアカウントの最小権限、利用者へ詳細なDBエラーを表示しないことなどを示しています(出典: IPA「安全なウェブサイトの作り方 1.1 SQLインジェクション」)。
発注範囲には、権限設計や監査ログ、暗号化を含めておきます。バックアップや脆弱性対応も、同じ範囲で扱います。
まとめ

Entity Frameworkのシステム開発会社を選ぶ際は、EFに対応できるかに加えて、業務理解やデータベース設計、性能試験を確かめることが大切です。セキュリティや移行、運用保守まで含めて確認します。
株式会社ripla、株式会社コア、EBAテック株式会社、株式会社NTT DATA、日本電気株式会社(NEC)、カイタックジャパンは、それぞれ公開情報で確認できる強みや比較の視点が異なります。
RFPに入れたい確認事項
RFPには、EF Coreのバージョンと更新方針、EF6からの移行可否を記載します。対応するDBプロバイダー、データモデルとMigrationsの管理方法、SQLレビューと性能試験の方法も書き込みます。
加えて、データ移行のリハーサルや権限・監査ログについて質問します。バックアップと復旧、ソースコード・設計書・CI/CD設定の引き渡し、保守の受付時間とSLAも、あわせて尋ねます。
2社か3社へ同じ前提で依頼し、価格だけでなく成果物と責任範囲を比べてください。
最初に整理したい情報
まず、システム化したい業務と、現行のExcel・Access・.NET資産を洗い出します。そのうえで、データ件数や利用者数、外部連携の有無を、希望時期と予算の上限とあわせて一枚にまとめます。
これらが整うと、業務の標準化と独自実装の境界が見え、EFを含む技術選択と見積もりの前提がそろいます。技術の導入をゴールにせず、現場で使われ続ける業務システムを実現できるパートナーへ相談することが成功への近道です。
▼全体ガイドの記事
・Entity Frameworkのシステム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
