Exchange Onlineのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Exchange Onlineのシステム開発費は、ライセンス料と導入作業費に分けて見ると整理しやすくなります。ライセンスは1ユーザー月額約600円からで、導入費用は30万〜1,500万円程度です。金額はユーザー数、移行元、認証・セキュリティ、連携範囲によって変わります。

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Exchange Onlineのシステム開発の概要

Exchange Onlineのシステム開発は、Microsoft 365上にメールと予定表の環境を設計し、既存環境からデータを移行するプロジェクトです。メール機能をゼロから作るものではありません。

利用者や業務アプリが安全に使える状態へ整えるには、導入作業が欠かせません。そのため、SaaSの利用料と導入作業費は分けて考えます。

メール基盤を運用するクラウドサービス

Exchange Onlineでは、ユーザーごとのメールボックスとOutlook on the webを使えます。さらに、デスクトップ版・モバイル版のOutlookと予定表も利用できます。

  • 利用機能:メールボックス、Outlook、予定表、共有メールボックス、会議室・備品予約。
  • DNS・認証:独自ドメイン、MX・SPF・DKIM・DMARC、ユーザーとグループ、MFA、条件付きアクセスの設定。
  • 管理:管理者権限、メールフロー、監査、保持の方針を決める。

自社でメールサーバーを調達して冗長化し、OSやミドルウェアを更新する方式と比べると、基盤の保守負担を抑えやすいのが特徴です。

ライセンスだけを先に購入して設計を決めないと、送受信はできても、なりすまし対策や退職者メールの扱いが曖昧なまま運用が始まることがあります。

システム開発に含める範囲の定義

Exchange Onlineの案件で「開発」と呼ぶ範囲は、会社によって異なります。たとえば、テナント作成と基本設定だけなら、初期設定支援で完了します。

  • 移行・認証:オンプレミスExchangeやIMAPからの移行、Entra IDとの同期
  • 業務連携:複合機からのSMTP送信、CRMやワークフローとの連携
  • 導入後支援:利用者教育、移行後のヘルプデスク

ここまで含めると、実態は業務システムの導入に近いプロジェクトになります。

見積もりは、ライセンス、現状調査・要件定義、テナント・認証設計、メール移行の作業項目を分けてもらいます。さらに、端末展開、業務アプリ連携、セキュリティ・保持、教育・運用も、別の項目として扱ってもらいます。元の見積もり項目は8項目です。

作業が一式でまとめられている場合は、どの作業を含まない見積もりなのかも確認します。

Exchange Onlineの料金体系とライセンス費

ライセンス費は、契約プランと契約の形(年間か月間か)で変わります。Teamsの有無、販売パートナー、キャンペーン、価格改定も金額に影響します。

見積書には、1ユーザーあたりの月額に加えて、契約期間や税区分を明記してもらいます。最低購入数、契約更新日、追加オプションも書いてもらうと、条件の違いを比べやすくなります。

Exchange Online Plan 1とPlan 2の違い

Microsoft公式の比較ページでは、Plan 1が年払い月額相当599円、Plan 2が1,199円です。いずれも税抜価格です。

価格は契約条件や提供地域によって変動します。そのため、この金額は2026年8月時点で公式ページを確認した目安です(出典:Microsoft「Exchange Online プランの比較」、2026年)。

  • Plan 1:一般的なメールと予定表を中心に使う企業の候補になります。
  • Plan 2:大容量メールボックスやアーカイブなど、保存要件の大きい企業が比べる対象です。

Exchange Onlineは、Microsoft 365のBusiness BasicやBusiness Standardに含まれる場合があります。さらに、Business PremiumやEnterprise系プランに含まれる場合もあります。

Officeアプリ、Teams、Intuneを別々に購入する場合と、総額を比べます。Defenderやコンプライアンス機能も加えて考えます。

ユーザー数と利用形態から見る年間費用

年間費用は、対象ユーザー数×1ユーザーあたりの月額×12か月で算出します。Plan 1を50ユーザーが使う場合、公式表示価格で月額相当は約3万円です。

年間では約36万円です。ただし、これはライセンスだけの試算で、消費税や契約形態は含みません。販売店のサポート料、追加セキュリティ、バックアップ費用も含まれていません。

  • メール利用者:メールだけを使う人として区分します。
  • Office利用者:デスクトップ版Officeが必要な人
  • 個別要件:機密情報を扱う管理職や、共有アドレスの担当者

プランが混在すると、運用ルールや権限管理が複雑になります。そのため、管理工数も含めて比べます。

ポイント

迷ったときは、月額単価だけでなく、契約期間や税区分、最低購入数、更新日、追加オプションを同じ条件で並べた金額で判断します。

Exchange Onlineのシステム開発費用相場と内訳

Exchange Onlineの基本導入、ユーザー移行、高度な構成、業務アプリ連携の費用目安を4枚のカードで比較した図。
連携開発はユーザー規模別の導入費用と別の作業枠です。

メールを使える状態にするだけであれば、初期費用は数十万円から始まります。

調査や移行リハーサル、端末設定、業務アプリ改修を含めると、数百万円単位になることがあります。そこに利用者教育や運用引き継ぎまで加わると、さらに費用が増えます。

ここで示すのは、公開定価ではなく、リサーチノートに基づいて作業量を当てはめた概算の幅です。対象範囲や難易度によって変わります。

10〜50ユーザーの基本導入の費用目安(30万〜100万円)

基本導入の費用と作業は、ユーザー規模と依頼範囲を合わせて確認します。

  • 費用と期間:10〜50ユーザーの基本導入は30万〜100万円、2〜6週間程度が目安です。
  • 主な作業:新規テナント、独自ドメイン、DNS、MFA、迷惑メール対策の設定
  • 引き継ぎ:共有メールボックスやOutlook設定、管理者への申し送りも含みます。

既存メールの移行がほぼなく、端末台数も少ない場合は、下限に近づきます。一方で、複合機や業務アプリからの送信があると、上限を超えることもあります。

複数の共有アドレス、部門ごとの細かなアクセス制御、利用者向けマニュアルは工数を増やします。そのため、見積書には作業時間と対象機器を記載してもらいます。

50〜300ユーザーの移行の費用目安(100万〜500万円)

50〜300ユーザーで、IMAPメールやオンプレミスのメールサーバーから段階的に移行する場合、費用は100万〜500万円程度が目安です。期間は1〜3か月程度です。

  • 調査・検証:現行調査、移行対象の整理、パイロットの実施
  • 移行・展開:移行バッチ、DNS切り替え、端末展開を進めます。
  • 利用者対応:移行時の問い合わせを受けます。

メールボックス数が同じでも、共有メールボックスや転送、メーリングリストが多いと工数が増えます。さらに、古い端末や複合機のSMTP設定が多いと、その分の作業が加わります。

業務アプリの自動送信も確認します。旧環境をすぐ停止できない場合は、並行稼働と差分移行が必要になります。切り戻しや移行後の監視も求められます。

旧環境をすぐに止められない移行は、単純なデータコピーに比べて費用が高くなります。

300〜1,000ユーザーの高度な構成の費用目安(500万〜1,500万円)

300〜1,000ユーザーで、複数拠点やActive DirectoryとのID同期を行う場合は、構成が高度になります。

オンプレミスExchangeとのハイブリッド構成も含めると、500万〜1,500万円程度を想定します。

厳格な監査・保持、部門別のメールフロー、端末の一斉展開も含む想定です。期間は3〜9か月程度です。

  • 移行体制:業務停止を避ける計画、管理者の役割分担、セキュリティ審査、利用者教育が必要です。
  • 運用体制:監視や障害時の連絡体制を整えます。
  • 委託内容:24時間窓口やネットワーク設計を含めると費用が上がります。

大手SIerや通信事業者へ依頼すると、社内調整の負担を減らせる可能性があります。一方で、委託の範囲が広がると、費用も上がります。

Graphや業務アプリ連携の費用目安(1アプリ300万〜1,000万円)

Microsoft Graph、Power Automate、Azure Functionsで業務アプリを連携する場合があります。対象は問い合わせ受付、承認通知、営業記録などです。メール検索や予定表連携も含まれます。

  • 費用と期間:1アプリ300万〜1,000万円、期間は2〜6か月程度が目安です。
  • 変動要因:要件、権限モデル、既存API、監視・再送の設計で変わる推定値です。

GraphのメールAPIは、ユーザーのプライマリメールボックスと共有メールボックスを扱えます(出典:Microsoft Learn「Use the Outlook mail REST API – Microsoft Graph」、2026年)。

アーカイブメールボックスへの対応可否などの制約があるため、必要なデータの範囲は先に確認しておきます。

広いアプリケーション権限を与えると、情報漏えい時の影響も大きくなります。そのため、権限は最小限に絞り、秘密情報の保管や監査ログ、エラー時の再送とキューを設計します。

ポイント

迷ったときは、ユーザー数や移行元だけでなく、移行の方式、認証・監査の範囲、業務アプリ連携の有無を合わせて、どの規模の費用に近いかを見ます。

導入後のランニングコストと保守費用

導入費用だけで予算を組むと、翌年度以降の負担を見落としがちです。ライセンスは継続して課金されるうえ、バックアップや長期アーカイブも追加費用になる場合があります。

DefenderやPurviewの費用に加えて、端末管理やヘルプデスクにも費用がかかる場合があります。設定変更や監査対応も、費用の対象になることがあります。

バックアップとアーカイブの違い

保持・監査とバックアップは、目的も復元の方法も異なります。そのため、同じものとは見なせません。

  • 保持・監査:ポリシー設定、訴訟ホールド、監査ログで、削除や調査に対応します。
  • バックアップ:誤削除やランサムウェア、設定ミス、広範囲の破損からの復元です。

「Exchange Onlineだからバックアップは要らない」と一律には判断しません。

バックアップ製品やアーカイブの費用は、対象ユーザー数、保存期間、保存容量で変わります。復元単位、テナント間移行の有無、サポート時間も影響します。

見積もりでは1ユーザー単価だけでなく、共有メールボックスや退職者データの扱いも確認します。復元テストや長期保存についても、見積もりに含まれるかを確かめます。

保守運用の費用の幅(月15万〜80万円程度)

保守費は、契約に含める対応内容と支援水準によって変わります。

  • 対応範囲:対象時間、問い合わせ件数、設定変更、障害時の復旧支援
  • 定例業務:月次レポート、セキュリティ情報の確認、利用者教育
  • 追加支援:監査対応をどこまで含めるか

一般的な業務システムの相場を当てはめると、保守費は月15万〜80万円程度です。

保守費は、初期構築費の年15〜25%程度を目安に比べる方法もあります。

小規模企業で、平日日中の月次確認と問い合わせだけを依頼するなら、下限に近づきます。一方で、複数テナントや大量の業務アプリがある場合は、上限を超えることがあります。

24時間監視や厳格なSLA、セキュリティインシデント対応を含めると、費用は上がります。固定額の保守であっても、作業時間と対象外の作業は明確にしてもらいます。

Exchange Onlineの費用が変動する主な要因

Exchange Onlineの費用を左右する移行元とデータ量、認証・監査・保存要件、EWS依存アプリの改修有無を示す3項目の図。
同じユーザー数でも、移行や設計の条件で工数が変わります。

同じユーザー数でも、見積もりには設定操作だけでなく、移行前後の業務影響を減らす設計も含まれます。

費用を比べるときは、単価だけでなく、変動要因が見積もりに反映されているかを確かめます。

移行元の種類とデータ量による工数の違い

移行元ごとに扱うデータや設計作業が異なるため、費用を比べるときは方式を確認します。

  • 新規導入:過去メールを移さない場合は、設定と展開が中心です。
  • IMAP移行:データ、フォルダー構造、文字コード、転送、連絡先、予定表を確認します。
  • Exchange移行:ハイブリッド構成やリモート移動を設計する場合があります。

ID同期やメールフロー、旧サーバーの撤去まで含む場合は、単純なコピーより高額になりやすいです。

メールボックス数だけでなく、1箱あたりの容量や共有メールボックスの数、パブリックフォルダーも費用に影響します。

アーカイブ、移行対象期間、エラー時の再実行方法も確認します。容量と対象アカウントを一覧にすると、見積もりの精度を高められます。

認証・監査・保存要件の設計範囲

費用に影響するのは、認証と監査・保存をどこまで設計するかです。

  • 認証:MFA、条件付きアクセス、管理者ロールの分離、特権アカウント
  • 監査・保持:監査ログ、メール保存、eDiscovery、退職者アカウントの停止ルール

金融、医療、公共、個人情報を扱う企業では、法務や情報システム部門のレビューも必要になりやすいです。

電子帳簿保存法の対象となる電子取引メールや、社内規程で保存期間が決まっているデータは、受信箱に残すだけで要件を満たすとは限りません。

監査ログ、バックアップ、アーカイブの役割を整理しておきます。そのうえで、対象データの保存期間と検索・復元できる人を決め、製品やプランを選びます。

EWS廃止対応の有無による費用の差

Microsoft Learnは、Exchange OnlineのEWSについて、2026年10月から全組織で無効化を開始すると案内しています。

2027年4月に完全無効化される予定です(出典:Microsoft Learn「Exchange OnlineでのExchange Webサービスの廃止」、2026年4月更新)。

  • 利用製品:メールアーカイブ、監視、移行ツール、独自開発アプリ
  • 周辺機器・業務:複合機やワークフローがEWSを使っていないか調べます。

EWSからMicrosoft Graphへ移行する場合は、利用APIや認証方式、権限を確認します。さらに、共有メールボックスや添付ファイル、予定表、通知、エラー処理も見ておきます。実データを使ったテストも必要です。

既製品の更新で対応できる場合と、アプリ改修が必要な場合とでは、費用が大きく異なります。そのため、提案依頼書にはEWS利用調査を含めます。

ポイント

迷ったときは、移行元とデータ量、認証・監査・保存要件、EWS依存アプリの改修有無のうち、どれが見積もりに入っているかを見ます。

Exchange Onlineの導入・移行を進める手順

Exchange Online導入の流れを、現行調査、設計とパイロット、段階移行と運用手順書への引き継ぎの順に示した図。
現状の棚卸しと試験を移行作業より先に行います。

費用を適正に抑えるには、設定作業の前に現行環境を洗い出すことが欠かせません。準備不足のトラブルを後から直すと、追加費用と業務停止の両方につながるためです。

現行調査による移行対象と連携先の一覧化

見積もりの前に、利用状況、連携先、移行条件を整理します。

  • 利用状況:ユーザー数、容量、共有アドレス、転送、メーリングリスト、モバイル端末
  • 連携先:複合機や基幹システムのSMTP送信元、Active Directory、EWS利用製品
  • 移行条件:停止可能時間、対象期間、メール欠損の許容可否、旧環境の保持期間、切り戻し、窓口

部署ごとに状況が違うときは、管理者への聞き取りだけでなく、設定情報やログも照らし合わせます。

情報が曖昧なまま依頼すると、共有アドレスや複合機の送信漏れが移行後に判明し、追加作業が生じます。

設計とパイロットによる本番移行前の検証

要件定義では、ライセンスとドメイン、ID同期、MFA、条件付きアクセスを決めます。加えて、メールフローや保持、バックアップ、アプリ連携も対象です。

  • 基本機能:送受信、予定表、スマートフォン、共有アドレスの動作確認
  • 連携:複合機、業務アプリ、外部宛メールを代表部署で試験
  • 例外確認:添付制限、迷惑メール判定、退職者、パスワード変更、容量、送信失敗
  • 権限確認:Graph側のアクセス許可の不足の有無

テストの結果と未解決事項を残しておくと、移行後の問い合わせを減らせます。

段階移行後の運用への引き継ぎ

移行時の業務影響を管理できるように、実施の単位から当日の連絡体制まで順に整えます。

  1. 本番移行は、部署単位、拠点単位、週末単位など、業務影響を管理できる単位に分けます。
  2. 移行バッチ、DNS切り替え、旧環境との共存、差分移行、切り戻しを事前に決めます。
  3. 利用者へ案内し、当日の問い合わせ体制を準備します。

完了後は、管理者教育や利用ルールを運用手順書にまとめます。設定変更の申請やログ確認も、同じ手順書に記します。加えて、バックアップ復元テストやEWS利用状況の再確認も行います。

Graph連携の監視も手順書に記載します。業者へ依頼する場合は、納品物に設定と権限の一覧、移行結果を含めます。さらに、障害時の連絡先、操作手順、残課題も含めてもらいます。

担当者が変わっても運用しやすい状態を整えます。

ポイント

迷ったときは、移行の前に現行環境を一覧にし、パイロットと切り戻しの準備が見積もりに含まれているかを基準にします。

Exchange Onlineのコスト最適化のポイント

コストを抑える際は、必要な機能を残しながら、不要な上位プランや重複製品を減らします。ライセンスを一律に安くすることとは別の考え方です。

手作業による移行や、過剰な保守時間を抑えることも基本です。

標準機能に合わせた独自開発の絞り込み

メール基盤そのものをスクラッチで開発する合理性は低いため、Exchange Onlineの標準機能を使うのが基本です。独自開発は、業務上の差別化につながる領域に絞ります。

対象には、問い合わせ受付や承認、通知があります。検索やCRMへの記録も含まれます。共有メールボックスやPower Automateで足りる業務をフルスクラッチで作ると、初期費用と将来の保守費が増えます。

  • 要件の分類:「必須」「代替可能」「将来検討」に分けます。
  • 標準機能の比較:メール自動送信では既存コネクタ、Graph、Power Automateを比べます。
  • 独自開発:独自APIが必要な場合だけAzure Functionsなどを採用します。

事前に標準機能を検証すると、開発対象を縮小できる場合があります。

利用実態に合わせたプランの組み合わせ

必要な機能とアカウントごとの利用実態をもとに、プランの分け方を決めます。

  • メールとWeb利用:必要な機能を確認し、対象ユーザーを分けます。
  • Office利用:デスクトップ版Officeが必要な人を確認します。
  • 追加機能:セキュリティ機能を付けるユーザーを区分します。

プランが混在してルールが複雑になる場合は、管理工数や問い合わせ対応も含めた総額で比べます。

毎月、未使用や退職者、休職者のアカウントを確認します。また、共有アドレスや、契約数と実利用数の差も確かめます。

ライセンスを自動で回収する場合も、メール保持や監査の要件を確かめてから停止します。単純に削除すると、必要な記録を失うおそれがあります。

一括移行より準備期間への投資

準備期間には、調査や検証に加えて、設定や展開方法も整えておきます。

  • 事前検証:現行調査、連携先と移行対象の確認、代表部署でのパイロットを行います。
  • 設定の標準化:既存の端末管理やID基盤、共通のテンプレートを活用します。
  • 展開方法:グループやポリシーを設計し、部署ごとの手作業を減らします。

事前調査やパイロットを省くと、手戻りや追加出張が起こりやすくなります。休日対応や問い合わせの増加にもつながります。そのため、準備への投資は全体のコストを抑える助けになります。

標準化した展開により、ユーザー数が増えたときの追加費用を抑えられます。

Exchange Onlineの見積もりを取る際のポイント

金額だけで比べると、安い提案に必要な作業が含まれていない可能性があります。依頼の前に情報を整理し、同じ前提で複数社へ相談します。

発注前のユーザー数と現行環境の整理

依頼書には、見積もりの前提と、セキュリティの判断に必要な条件を書いておきます。

  • 現行環境:ユーザー数、部署・拠点、メールサーバー、容量、共有アドレス、転送、メーリングリスト
  • 移行・連携:移行期間、独自ドメイン、端末、複合機、業務アプリ、停止可能時間、連携方式
  • セキュリティ:MFA、条件付きアクセス、管理者権限、監査ログ、保存期間、バックアップ、データ所在地、個人情報
  • 見積条件:未確定項目を明示し、調査費用と本番作業費用を分けてもらいます。

連携方式には、EWS、SMTP AUTH、Graph、Webhookなどがあります。2026年以降の廃止や認証変更に対応できる提案かどうかも確認します。

複数社の作業範囲と責任分界の比較

同じ条件で3社程度へ見積もりを依頼し、各社の提案を並べて比べます。

  • 費用の内訳:ライセンス、初期設定、移行、端末展開、連携開発、教育、保守、バックアップ
  • 作業の担当:DNS切り替え、利用者案内、旧環境停止を誰が行うか決めます。
  • 障害・改修:移行失敗時の再実行と業務アプリ側の改修の責任範囲を決めます。

Microsoft 365やExchangeの移行実績に加えて、同じユーザー規模や移行元、業務アプリでの経験を聞きます。

通信事業者は回線や運用窓口をまとめやすい一方で、専門ベンダーはテナント移行やバックアップに強い場合があります。企業の規模と課題に合う役割分担を選びます。

契約条件と追加費用の発生条件

契約時には、委託内容、追加費用、運用への引き継ぎ条件を整理します。

  • 契約形態・検収:準委任か請負か、成果物、検収条件、作業時間、休日対応、サポート時間、SLA
  • 契約管理:再委託、データの扱い、更新、価格改定、ライセンス契約主体
  • 追加単価:移行中にユーザーや連携先が増えた場合の料金を事前に示すと、予算を管理しやすくなります。
  • 引き継ぎ:自社での設定変更、管理者教育、手順書の有無を確認します。

ベンダーに頼りすぎると、ユーザー追加や共有メールボックスの変更のたびに費用がかかります。そのため、内製と委託の範囲は契約前に決めます。

ポイント

迷ったときは、金額の安さよりも、同じ前提で作業範囲と責任分界がそろっているかで比べます。安い提案ほど必要な作業が含まれていないことがあるためです。

Exchange Onlineの費用に関するよくある質問

ライセンスだけでも使い始められますが、必要な作業は移行元や業務要件によって異なります。費用を検討するときによくある質問に答えます。

Exchange Onlineは月額いくらから利用できますか?

Microsoft公式ページの2026年8月時点の表示では、Plan 1は年払い月額相当599円、Plan 2は1,199円です。税抜価格です。

契約期間や販売チャネル、価格改定、追加オプションによって変わります。そのため、契約前に現行価格を確認します。

Exchange Onlineの導入を外注するといくらかかりますか?

10〜50ユーザーの基本導入は30万〜100万円、50〜300ユーザーの移行は100万〜500万円が概算です。300〜1,000ユーザーの高度な構成は500万〜1,500万円程度です。

いずれも定価ではなく、移行方式やデータ量、認証の範囲を前提にした推定値です。端末展開や教育、運用の範囲も前提に含みます。業務アプリ連携は、1アプリ300万〜1,000万円程度を別枠で見積もります。

Exchange Onlineの導入で最も費用が増えやすい作業は何ですか?

費用が増えやすいのは、複数環境の移行、ハイブリッド構成、複数テナント統合です。加えて、EWS利用アプリの改修も費用を押し上げます。厳格な監査・保持、全端末展開、24時間運用も影響します。

現行環境の情報が整理されていないと、調査と手戻りが増えがちです。ユーザー数だけで判断せず、連携先と停止条件を一覧にして見積もりを依頼します。

EWS廃止に備えると追加費用が発生しますか?

既製品の更新で対応できる場合は、ライセンスや保守契約の範囲で済むことがあります。

独自アプリや複合機、アーカイブ製品がEWSに依存する場合、改修費用が発生する可能性があります。その対象は、Graph対応や認証変更、テスト、監視です。

Microsoft Learnが案内する2026年10月からの無効化開始と、2027年4月の完全無効化予定を踏まえて、早めに利用状況を調査します。

まとめ

Exchange Onlineの開発費用は、ライセンスと導入作業に分けて考えます。導入作業には移行や初期設定、業務アプリ連携があり、保守やバックアップの費用も別に見ます。

公式表示では、Plan 1が年払い月額相当599円、Plan 2が1,199円です。ただし、導入支援を含む総額はユーザー数だけでは決まりません。

ライセンスと導入作業に分けた費用の把握

10〜50ユーザーの基本導入は30万〜100万円、50〜300ユーザーの移行は100万〜500万円が目安です。

300〜1,000ユーザーの高度な構成は500万〜1,500万円程度です。いずれも作業範囲に基づく概算で、移行元やデータ量、認証・セキュリティによって変動します。連携や運用時間も金額を左右します。

発注前の変動要因と責任分界の整理

発注前には、現行環境と連携先を洗い出します。特に、EWS依存やバックアップ、監査・保持の扱いは確認が欠かせません。さらに、DNS切り替えや端末展開、教育、障害時の責任分界も確認します。

標準機能に合わせて独自開発を絞り、利用実態に合うライセンスを選びます。同じ条件で複数社の作業範囲を比べると、費用と導入リスクを抑えやすくなります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。