畜産業向け飼料管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

配合・在庫・給餌・家畜データをつなぎ、飼料費と現場作業を改善できるかを基準に、開発会社を5つの観点で比べます。

  • 要件の整理:自社の業務範囲と現場の運用を整理し、必要な機能を比べる
  • 支援の範囲:対象業務への適合性を確かめる
  • 製品の評価:候補サービスの機能と、現場での使いやすさ
  • つなぎ方:既存設備やデータとの連携方法
  • 導入後:定着支援と運用条件

飼料の価格高騰、発注の遅れ、残飼の把握不足、給餌量の属人化などに悩む農場では、システムを導入するだけでは成果につながりません。配合設計、飼料タンクの残量監視、牛群・養豚データの分析で強い会社は分かれるため、自社の課題に合うパートナーを比べて選ぶ必要があります。ここでは、株式会社riplaを最初に、実在する5社を加えた6社を用途別に紹介します。

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・畜産業向け飼料管理システム開発の完全ガイド

畜産業向け飼料管理システムのパートナー選びが重要な理由

畜産業向け飼料管理システムの導入検討

飼料管理は、原料の仕入れから保管、タンク残量と発注、給餌実績、家畜の増体や乳量までを同じ流れで捉えてこそ、飼料費の改善に結び付きます。配合計算は、その一部にすぎません。

候補会社の得意領域が自社の課題とずれていると、高機能な製品を導入しても現場に定着しにくくなります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

畜種が違えば、システムで追うべきデータも変わります。乳牛では採食・反芻・乳量・繁殖、肉牛では体重・日増体量・出荷、豚では母豚や群単位の飼料要求率、鶏では群ごとの飼料消費と飼育環境が重視されます。

同じ「飼料管理」でも、配合を最適化したい会社と、タンクの欠品を防ぎたい農場とでは、必要な製品が異なります。

  • 通信と設備:農場内の通信環境や給餌機、体重計のメーカーとの連携も、成否を左右します。
  • 外部の仕組み:既存の会計・ERP、JAや検定データとの連携も、成否を左右します。
  • 開発会社への伝え方:「何ができますか」と尋ねるだけでなく、業務の流れで伝えることが大切です。
  • 依頼の例:「この設備からこの単位でデータを取り込み、1頭または1群あたりの飼料費を表示したい」

発注前に確認すべきポイント

発注前には、業務を4つの領域に分けておきます。1つ目は配合、2つ目は在庫・発注、3つ目は給餌・設備、4つ目は家畜・経営分析です。

そのうえで、各領域に必要な範囲を決めます。領域ごとに別の製品を組み合わせる構成も現実的です。たとえば、配合設計ソフトと牛群管理クラウドを連携させ、タンク残量だけ別のIoTサービスで取得する形です。

製品単体の機能だけで全体を管理できると判断すると、後から二重入力やデータ連携の費用が発生します。

見積では、ソフトウェア料金と、それ以外の費用を分けて記載してもらいます。その費用の対象は、次の四つです。

  • 導入作業:初期設定、既存Excelの移行
  • 現場機器:センサーやゲートウェイ、設置工事
  • その他の費用:通信費、教育、保守
  • 外部システム:API連携

2026年時点では、飼料管理に特化した製品の価格を非公開にしているものも多いため、公開価格、個別見積、類似システムからの推定を混同しないようにすると、予算の精度が上がります。

ポイント

畜種ごとに追うデータと、配合・在庫・給餌・家畜分析のどこに重点を置くかを先に決めます。そのうえで、その範囲を一つの製品で賄うか、複数の製品を連携させるかを判断します。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaのシステム開発支援

株式会社riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaの強みは、現場の業務と経営課題を先に整理し、そのあとでシステムの形を決められる点です。

飼料の発注・在庫・給餌実績を一つの画面にまとめる場合も、既存の会計や生産管理を残して不足する部分だけを開発する場合も、要件に応じた構成を検討できます。

畜産現場では、担当者が紙やExcelに記録している単位と、設備が出力するデータの単位が一致しないことがあります。

  • 相談の流れ:riplaでは、現状整理から要件定義、画面とデータの設計、開発、導入後の定着支援まで、一つの流れで相談できます。
  • 向いている企業:入力の負担や運用ルールまで含めて設計したい企業に合います。

得意領域・実績

営業・顧客・生産・販売管理などの基幹業務を扱ってきた経験を活かし、飼料管理を、購買、製造、物流、経理までつながる業務基盤として検討できます。

特定の既製品では運用が合わない場合、複数拠点を横断してKPIを見たい場合、独自の承認フローや帳票がある場合などは、相談しやすい候補です。

  • 製品の性格:Milfeeのような専用センサー製品や、LCx FeedPlanのような配合計算エンジンは、自社製品として提供していません。
  • 進め方:専用製品を入れるのか、複数サービスを連携するのか、独自開発するのかは、初回相談で明確にしておきます。
  • 協業体制:必要な畜種の知識や設備連携の専門会社と協業できる体制があるかも、あわせて確かめます。

株式会社YEデジタル|飼料タンクの残量と発注を見える化

飼料タンクの残量管理とIoT連携

株式会社YEデジタルは、飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee」を提供するIoT・クラウドベンダーです。タンク内の飼料残量をセンサーで計測し、クラウド上で農畜産家、飼料メーカー、運送会社が確認できるようにします。配合計算や牛群管理よりも、在庫・発注・物流の効率化を第一に考える候補です。

特徴と強み

Milfeeは、タンクに登って目視する作業を減らし、残量が分かるようにして、消費量の分析も支援します。

公式サイトでは、2026年時点で1,800農場以上への導入実績が示されています(出典:株式会社YEデジタル「Milfee」製品情報、2026年確認)。

LTE通信モデルのほかに、携帯電話回線がつながりにくい場所向けのLoRa親子通信モデルも用意されています。農場の通信環境を確かめるときは、この違いを押さえておきたいところです。

  • Milfeeオーダー:残量設定値に到達するまでの日数から、推奨発注日や納品日を示します。
  • Milfeeデリバリー:エリア内のタンク残量から、輸送ルートを考えます。
  • 外部システム:既存の受発注システムや育成管理システムとデータ連携でき、飼料メーカーや運送会社との情報共有に検討しやすいサービスです。

得意領域・実績

農林水産省の「スマート農業技術カタログ(畜産)」にも、Milfeeは、LPWA、クラウド、センサーを使った飼料タンク残量管理ソリューションとして掲載されています。

出典は農林水産省「スマート農業技術カタログ(畜産)」、2026年確認です。タンク巡回の削減や、飼料切れと突発発注の抑制、飼料製造・輸送の合理化を狙う農場に合う製品です。

  • 対応範囲:Milfeeだけで配合設計、給餌機の制御、個体別の採食評価まで完結するかどうかです。
  • 切り分け:必要な範囲は製品の標準機能と外部連携に分かれるため、見積書で中身を確かめておきます。
  • 現地の確認:タンク数と飼料の形状、通信試験、センサーの校正方法です。
  • 料金:発注データの受け渡し形式や、初期費用と月額費用も含めます。

インタージャパン|LCx FeedPlanで配合設計を最適化

飼料の配合設計と原料コスト分析

インタージャパンは、畜産向け飼料配合設計ソフトウェア「LCx FeedPlan」を開発・提供しています。線形計画法を使って、栄養要求量や原料の上下限の制約を満たしつつ、原料コストを抑える配合を計算します。酪農、肉牛、養豚、養鶏など複数の畜種と育成・肥育のステージを対象にしており、配合設計を中心に選びたい企業の候補になります。

特徴と強み

LCx FeedPlanは、栄養素と原料の登録から配合条件の設定、最適計算、感度分析、配合表とコスト明細の出力まで、一つのソフトウェアで行える流れになっています。

原料価格が変わったときに、配合コストへの影響をシミュレーションできます。そのため、飼料費の上昇に対して、経験だけでなく数値で判断したい会社に適しています。

  • 規模:公式サイトでは、20年以上の開発・運用実績と100以上の導入農場・企業が紹介されています(出典:LCx FeedPlan公式サイト、2026年確認)。
  • 数値の扱い:ただし、導入実績や事例の数値は提供会社が掲載する情報です。
  • 再現性:自社と同じ畜種、規模、原料条件で再現できるかを、実際のデータを使ったデモや試算で確認する必要があります。

得意領域・実績

配合担当者の退職でノウハウが失われる、原料価格の変更時に再計算へ時間がかかる、畜種やステージ別のレシピを比べにくいといった課題がある場合の検討材料になります。

配合設計の根拠と制約条件を記録に残せるため、ベテランの経験を引き継ぎながら、新人も同じ手順で試算できる体制を整えられます。

  • 製品の性格:一方で、LCx FeedPlanは飼料タンクのセンサー監視や農場の個体管理が主目的の製品ではありません。
  • 既存システム:発注・在庫・給餌実績までつなぐ場合は、既存の農場管理システムやIoT製品と連携できるかを確認します。
  • データの受け渡し:CSVやAPIの形式と、配合結果を製造指示や給餌計画へ渡せるかも見ておきます。
  • 料金:公式に一律では公開されていないため、利用者数や畜種数をもとに個別見積を取る必要があります。

ポイント

配合設計を中心に選ぶなら候補になりますが、発注・在庫・給餌実績まで広げる場合は、既存システムとの連携方式とデータの形式を先に確かめます。料金は個別見積で判断します。

株式会社ファームノート|Farmnote Cloudで牛群データと給餌履歴を管理

牛群管理と飼料データの活用

株式会社ファームノートは、酪農・肉牛向けのクラウド牛群管理システム「Farmnote Cloud」を提供しています。個体や牛群のデータ、予定、レポート、権限を管理できます。給餌履歴のベータ版機能があるほか、センサー情報や検定データの取り込みにも対応しています。飼料の配合やタンク在庫そのものより、給餌の結果を牛の状態や生産成績と結び付けたい牧場に適しています。

特徴と強み

スマートフォンやタブレットから飼養記録を入力し、個体ごとの乳用牛・肉用牛・繁殖雌牛の情報を整理できます。

乳牛の搾乳や繁殖の成績、肉牛のDGや出荷・肥育の成績など、畜種と経営形態に応じたデータを扱える点が特徴です。給餌を入力した日付と牛群を、乳量や増体と照合すれば、飼料の投入量を生産結果とあわせて評価できます。

  • 個体管理プラン:料金ページでは、2026年確認時点で1〜49頭の場合に税別月額4,000円と掲載されています。
  • 牛群管理プラン:1〜49頭で税別月額6,500円、50〜99頭で13,000円と掲載されています。
  • 300頭以上:牛群管理プランは問い合わせです(出典:株式会社ファームノート「料金」、2026年確認)。
  • 金額の範囲:ここで挙げた金額は、牛群管理クラウドの料金です。
  • 別費用:センサー、配合設計、タンク監視、個別開発の費用は、別に確認する必要があります。

得意領域・実績

Farmnote Cloudは、個体や牛群の記録を日々積み上げ、現場と獣医師、授精師などの関係者が情報を共有したい場合に候補になります。

公式サイトでは累計380,000頭の牛を管理した実績が掲載されています(出典:株式会社ファームノート「Farmnote Cloud」、2026年確認)。

  • 導入前の確認:飼料費を1頭または1群の単位で集計できるか、飼料マスタや原料ロットを持てるかを確かめます。
  • 向かない場合:飼料配合やタンク在庫が最優先の牧場では、Farmnote Cloud単体で要件を満たすとは限りません。
  • 周辺サービス:Farmnote Colorなどとの関係や、体重計・給餌機・搾乳機との連携について聞いておきます。
  • 出力と権限:CSV出力の範囲と、複数農場をまたぐ権限やデータ統合の方法も確認します。
  • 契約前の決定:牛群データを飼料管理のKPIへどう使うかを決めてから契約します。

ポイント

牛の状態や生産成績と給餌を結び付けたい牧場では候補になります。配合やタンク在庫が優先なら、周辺サービスや連携機器を含めて対象範囲を先に決め、そのうえで契約に進みます。

デザミス株式会社|U-motionで採食・反芻などの牛の行動を分析

牛の採食や反芻データのモニタリング

デザミス株式会社は、牛に装着するセンサータグを使った行動モニタリングシステム「U-motion」と「U-motion Platform」を提供しています。分析の対象は牛の日々の行動で、クラウドに収集して分析し、異常の早期把握や飼養管理を支援します。

  • 食と飲み:採食、飲水、反芻
  • 姿勢と動き:動態、起立、横臥、静止

飼料の在庫管理よりも、牛が実際にどう採食し、その結果として健康や生産性がどう変わったかを見たい場合の候補になります。

特徴と強み

人が見回りにくい夜間や、担当者が牧場を離れている時間帯でも、個体ごとの行動変化を継続的に把握できる点が強みです。

採食や反芻の変化を、給餌量、乳量、繁殖、疾病の記録と照合すれば、給餌方法の見直しや異常の兆候の確認に役立ちます。

2026年にはイヤタグセンサーの繁殖牛への対応開始も公式に発表されており、対象の範囲が広がっています(出典:デザミス株式会社「U-motionイヤタグセンサー、繁殖牛への対応を開始」、2026年確認)。

  • センサー製品:装着率や電池交換、通信、欠測時の扱い、アラートを受けた後の現場対応を、先に決めておく必要があります。
  • AIの扱い:AIや自動通知があっても、最終的な診断や給餌の変更は担当者が承認する形にし、誤判定のときは手動運用へ切り替えられる設計を求めます。

得意領域・実績

U-motionは、「給与した飼料が牛の状態にどう表れたか」を見る役割として位置付けると分かりやすいです。農場内の飼料タンク残量や配合レシピを管理するサービスではないためです。

農林水産省の資料でも牛の行動モニタリングシステムとして紹介され、NTTデータとの経営管理分析ツール連携も公表されています(出典:農林水産省「畜産関係の技術」、デザミス株式会社公式情報、2026年確認)。

  • データの扱い:自動給餌機やFarmnote Cloud、乳量データ、体重計と組み合わせる場合は、U-motion側で持つデータと外部へ渡すデータを整理します。
  • 効果の検証:導入効果は、疾病の発見時間、採食異常への対応時間、飼料要求率、乳量や繁殖成績など、自社のKPIで検証します。
  • 件数の見方:アラートの件数だけでは、効果は測れません。

株式会社Eco-Pork|Porkerで養豚の繁殖・肥育・環境を一元管理

養豚の生産データと飼料管理

株式会社Eco-Porkは、養豚経営支援システム「Porker」を提供しています。豚舎でスマートフォンやタブレットから作業記録を入力し、繁殖や肥育、生体・飼育環境のIoTデータを蓄積して、農場の状況が分かるようにします。飼料タンクや配合計算だけを導入するより、飼料投入を繁殖・肥育の成績や農場経営の改善と結び付けたい企業に向いた製品です。

特徴と強み

Porkerは、豚舎内の作業進捗や飼育状況をリアルタイムに把握し、スタッフ間で共有する用途に合います。

体重計や環境センサーなどのデータを取り込める構成では、飼料消費量、増体、飼育環境を同じ時系列で確認しやすくなります。

  • 現場入力:メニューが分かりやすく、紙の作業記録をデジタル化したい農場でも、検討の候補になります。
  • 導入実績:Porker導入農家の初年度に、年間総産子数が平均7%向上したと、公式サイトで紹介されています。
  • 成果の性質:提供会社が公表する導入成果で、自社で同じ効果が出る保証はありません。
  • 確認事項:母豚頭数、農場の衛生管理、飼料設計、入力の定着率などの条件を確かめたうえで、自社の基準値から効果を測定します。

導入実績の出典は、株式会社Eco-Pork「Porker」(2026年確認)です。

得意領域・実績

養豚の繁殖から肥育までを対象に、作業、成績、売上をまとめて管理したい企業に合います。

飼料管理の観点では、飼料在庫やレシピをPorkerがどこまで管理するかを確かめます。そのうえで、必要に応じてMilfeeや配合設計ソフト、体重計、会計システムとの連携を検討します。

  • 長期の活用:養豚の現場データを蓄積し、将来的に分析を重ねて最適化へ進みたい場合の基盤候補です。
  • 群の管理:母豚・子豚・肥育豚の管理単位と、群移動や死亡・出荷の入力を確認します。
  • データ連携:飼料消費と増体の紐付け、IoTデータの取り込み、オフライン時の記録方法も確認します。
  • 対応方法:飼料安全法に関係する記録やロット情報を残す場合は、Porker標準機能で対応するか、別の製造・購買システムと連携するかを契約前に明確にします。

畜産業向け飼料管理システムのパートナー選びのポイント

飼料管理システムの比較と選定

6社は同じ種類の開発会社ではなく、得意とする領域もそれぞれ異なります。riplaは業務整理から個別開発まで、YEデジタルはタンク残量と物流を得意とします。インタージャパンは配合設計、ファームノートとデザミスは牛群や行動のデータ、株式会社Eco-Porkは養豚の生産工程を得意とします。

自社の最優先課題に近い会社を中心に候補を選び、不足する領域を連携で補えるかを比べます。

実績と経験の確認方法

実績は、導入社数だけでなく、自社と近い条件で確かめます。

  • 規模:畜種、頭数、農場数
  • 給餌の方法:飼料の種類、タンク数、給餌方式
  • 周辺環境:通信環境、既存システム

確かめる条件は質問票にまとめ、同じ条件の事例やデモを依頼します。

導入効果として「作業時間が減った」と説明された場合も、何人が何分作業していたか、導入後にどの指標を何か月測ったかまで確認します。

提供会社の導入事例に掲載された数値は参考値であり、導入成果を保証するものではありません。公開事例と自社の違いを洗い出したうえで、1棟・1畜種・1〜2種類の飼料で小規模なPoCを行うと、同じ期間の残量と給餌実績、飼料費、増体や乳量を比べられ、過大な期待を避けられます。

技術力と専門性の評価

機能一覧だけでなく、データの流れを確かめます。

  • データのキー:個体IDや群ID、原料ロット、単位、時刻を、どのキーで結ぶのかを説明してもらいます。
  • 画面と帳票:体重、乳量、飼料投入量を、どの画面や帳票で見せるのかまで説明してもらいます。

センサー連携では、通信断、電池切れ、異常値、手入力への切り替え、再送処理が設計されているかを確認します。

クラウドを使う場合は、利用料金や保存期間に加えて、データの所有権とサービス終了時の返却形式を確認します。さらに、バックアップや障害復旧、アクセス権限、操作ログ、外部APIも見ておきます。

補助事業を使う場合は、導入支援の条件とデータの利用範囲を契約書で確かめます。AIが発注や給餌量を提案する場合は、人間による承認、停止スイッチ、監査ログを必須の条件にします。

プロジェクト管理体制の確認

現場の要件を聞く担当者、開発の責任者、設備連携を担う技術者、導入後のサポート窓口が、それぞれ誰なのかを確認します。

農場の砂ぼこりや温度差、振動、消毒、通信遮断などは、一般的なオフィス向けシステムとは違う検証条件になります。

現地調査と通信テストを誰が行い、障害時にどの方法で給餌と発注を続けるのかまで提案できる会社を選びます。進め方の基本は、五つの段階を順に進めることです。

  1. 現状把握
  2. KPIとデータ定義
  3. 1農場でのPoC
  4. 本番化
  5. 複数拠点への横展開

初期段階は、全農場のすべての設備をつなぐより、成果を測れる指標を二つから四つに絞るほうが、投資判断と改善点が見えやすくなります。成果を測れる指標には、欠品件数、棚卸時間、給餌作業時間、1頭・1群あたりの飼料費などがあります。

ポイント

候補を比べる前に、自社の最優先課題を一つに絞り、その課題に近い会社を中心に選びます。不足する領域は、連携で補えるかどうかを見積や技術説明の段階で確かめます。

畜産業向け飼料管理システムについてよくある質問

飼料管理システム導入に関するよくある質問

飼料管理システムの比較では、料金と対象畜種がまず問われます。ほかにも、配合・在庫・給餌の範囲、設備連携、現場の使いやすさが問われます。ここでは、導入前に確認しておきたい質問を取り上げ、それぞれ答えます。

畜産業向け飼料管理システムの導入費用はいくらですか?

既製クラウドを小規模に使う場合は、月額数千円から始められる公開例があります。センサー付きのPoCは50万〜300万円程度、個別開発や設備連携は300万〜2,000万円程度が、推定の目安の一つです。

ただし、飼料管理に特化した製品の価格は非公開の場合が多く、頭数や拠点、タンク数、連携機器、データ移行によって変わります。推定値と正式な見積は分けて、予算に組みます。

配合設計と飼料タンク在庫は一つのシステムで管理できますか?

一つの製品で管理できる場合もありますが、配合設計、タンク残量、給餌機の制御、個体データの分析は、別々の専門製品に分かれることが多いです。

LCx FeedPlanは配合、Milfeeはタンク残量、Farmnote CloudやU-motionは牛群・行動データ、Porkerは養豚工程に強みがあります。

必要なデータ項目と連携方式を先に決め、単一の製品で賄う場合と、複数の製品を連携する場合の総額や運用の負担を比べます。

小規模な農場でもPoCを実施したほうがよいですか?

はい。通信や入力の負担、飼料の単位、設備データの欠測を確かめるため、規模にかかわらず小さなPoCが有効です。1棟、1畜種、1〜2種類の飼料に絞り、1〜3か月程度で残量と実績を突き合わせます。

導入前後で棚卸時間、欠品・緊急発注、給餌作業時間、飼料費などを測れば、本番展開の判断材料になります。

飼料管理データをクラウドに置くときの注意点は何ですか?

契約では、データの所有者と利用目的、第三者への提供の扱いを確認します。あわせて、返却やエクスポート、保存期間、バックアップ、障害時の復旧、権限管理も確かめます。

飼料のロットや配合指示、給餌実績を監査用に残す場合は、変更履歴と出力帳票も必要です。センサーやAIの提案を使うときは、誤判定が起きた際に人が確認し、設備を停止するか手動運転へ切り替えられる運用を決めておきます。

ポイント

導入費用は推定値を予算の目安とし、正式な見積で確定させます。配合・タンク・給餌・個体データを一つの製品でまかなえるかは、必要なデータ項目を先に決めてから判断します。

まとめ|課題別に見る畜産業向け飼料管理システムの6社比較

畜産業向け飼料管理システムの導入まとめ

畜産業向け飼料管理システムは、何を、いつ、どの家畜に、どれだけ給与し、どの程度の費用で、どの生産結果につながったかを記録して、次の判断に使う仕組みです。飼料を安く買うためだけの道具ではありません。

導入前にデータの定義と現場の入力方法を整えておくことが、AIやセンサーの効果を引き出す前提になります。

6社の得意領域の整理

業務整理から独自システムを作るなら株式会社ripla、タンク残量・発注・物流なら株式会社YEデジタルです。配合計算ならインタージャパン、牛群データなら株式会社ファームノート、牛の採食・反芻の分析ならデザミス株式会社、養豚工程なら株式会社Eco-Porkが候補です。

6社は同じ機能で並べた順位ではないため、用途と連携範囲をそろえて比較します。

見積依頼に盛り込むPoCと契約条件

見積を依頼するときは、畜種、頭数、農場や畜舎の数、飼料の種類、タンク数を一枚にまとめます。加えて、給餌機や体重計、既存システム、通信環境、4領域の優先順位も書き添えます。

1棟でのPoC、KPI、教育、保守、データ返却、障害時の手動運用を条件に入れると、導入後の追加費用や現場の混乱を事前に抑えられます。

飼料管理の専門性と、業務全体をつなぐ設計力の両方を確認し、自社の課題に合う会社へ相談してください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。