フィットネス業向けトレーニング記録管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

導入は、現場の業務を把握する要件整理から始め、方式の選定、設計・開発、テスト、稼働、定着の6段階で進めます。記録を指導の改善につなげるには、入力の速さと次回指導での検索しやすさが鍵になります。

全体像は完全ガイドにもまとめています。

▼全体ガイドの記事
・フィットネス業向けトレーニング記録管理システム開発の完全ガイド

フィットネス業向けトレーニング記録管理システムの全体像

トレーニング記録管理システムを中心に、会員の目標、運動実績、測定情報、補助情報を示した図。
4つの記録が次回の指導を支えます。

このシステムの中心は、来館履歴ではなく、指導の前後で何が変わったかを次回に使える記録です。

担当者が替わっても、前回の内容を把握できます。

会員や契約の情報、店舗とスタッフの情報をつなぎます。予約や決済、メニューも、実績や測定、カルテと同じ記録に関連づけます。こうすると、会員にも成果を説明しやすくなります。

記録する項目の範囲

必須項目には、会員の目標と運動上の注意に加え、メニューや実施日を入れます。運動の内容は、種目、部位、負荷を押さえたうえで、回数とセット数まで残します。

  • 運動実績:時間、インターバル、疲労度、評価、次回課題も必須項目です。
  • 測定情報:体重、体脂肪率、筋肉量、血圧、体力測定値の数値。
  • 補助情報:写真、食事、睡眠、痛みの有無を、必要に応じて記録します。

記録は時系列で管理できます。

項目を増やしすぎると入力が続かないため、必須と任意を分けておきます。

会員管理システムとの違い

両者の違いは、受付と契約の管理までを扱うか、指導の中身を次回へ引き継ぐところまで扱うかにあります。

  • 会員管理システム:入会、契約、予約を中心に、決済や入退館まで扱います。
  • 記録管理システム:指導内容を再現できる粒度で記録します。
  • 製品の例:フィット・コムのCLUB NETは、プログラム作成や実績記録、評価のほか、コンディション登録、測定結果、写真付きカルテも案内しています。

(出典:株式会社フィット・コム公式機能ページ、2026年8月確認)

そのうえで、ベンダーには、種目や重量をどの画面で入力するか、会員へどこまで公開できるかを確かめてもらいます。

フィットネス業向けトレーニング記録管理システムの進め方

まず現場の業務を把握し、そのうえで方式を選びます。開発は段階を踏み、少人数で試してから全体へ広げます。成果を左右するのは、入力の速さと、次回指導での検索しやすさです。

フェーズ1:現場の流れを書き出す要件整理

まず、問い合わせ、体験予約、入会の流れを時系列で書き出します。そのあとは、初回カウンセリングからメニュー作成、実施、測定までを並べ、次回予約と継続フォローまで続けます。

各工程で、担当者と端末、入力する情報、次の利用者を決めます。

何分以内に終えるかも書き添え、機能の一覧で済ませず、業務の要件として書きます。

今ある情報源も集めます。紙カルテやExcel、既存の会員データに加え、予約・決済の出力、体組成計やマシンのデータ形式が対象です。

  • 業務と画面:業務フロー、画面一覧、担当者をまとめます。
  • データと権限:記録項目のデータ辞書と権限表を作ります。
  • 移行と連携:連携一覧と移行対象一覧を用意します。

体重なら、測定日や機器、単位を決め、測定者と公開範囲まで定めます。

指導メモは、会員向けとスタッフ専用に分けます。

要件が曖昧なまま進めると、後から画面やデータ構造を作り直すことになります。

フェーズ2:適合度と5年総額で比べる方式選定

同じ質問票で方式を比べ、自社の規模や独自要件に合う候補を絞ります。

  • SaaS:1店舗で標準的な会員管理を早く始めたい場合に適します。
  • 業界パッケージ:運動処方や測定カルテを既存機能で扱いたい場合の候補です。
  • セミオーダー・スクラッチ:独自料金、機器連携、会員アプリ、分析が競争力になる場合に検討します。

比較するときは、記録の粒度とスマートフォンやタブレットでの入力性を中心に、機器対応、データ移行、店舗・スタッフの権限を確認します。

CSVやAPIの返却や障害復旧、サポートに加えて、解約時のデータ所有権も確認対象です。

決済、入退館、機器連携が別料金なら、初期費用と運用費を合わせた5年総額で比べます。

追加店舗や教育、移行が別料金なら、その費用も総額に含めて比べます。

フェーズ3:入力動線と権限を固める設計・開発

設計・開発では、画面、権限、機器連携の要件を、次のように具体的な形にします。

  • 入力画面:片手で操作できる形で、指導の記録を入力します。
  • 公開範囲:会員には同意済みの数値やグラフだけを表示し、内部情報を分離します。
  • システム基盤:会員・記録・測定・予約・決済のAPIを分けます。
  • 安全対策:店舗・スタッフ・会員単位の権限、通信・保存時の暗号化、監査、バックアップ、出力を設けます。
  • 機器連携:API、CSV、専用端末のどの方式かを特定し、型番、出力、頻度、再送を確かめます。

入力画面では、まず種目と前回値を扱います。そのうえで、重量、回数、セットを入力し、評価と次回課題まで記録できるようにします。

フェーズ4:実際の指導を再現するテスト

画面の表示だけでなく、登録から退会、データ出力までを一連のシナリオで試します。

  • 通常の操作:新規登録、入会切替、予約変更、記録、測定修正を試します。
  • 例外の操作:通信断、同じ会員を2人で同時編集、誤入力修正を確認します。
  • 権限の確認:別店舗の記録を閲覧できないことを確かめます。

受け入れ基準は、測れる形で定めます。たとえば、記録完了を3分以内、前回値の確認を2画面以内とします。また、会員向けとスタッフ専用のメモを分け、連携エラーを担当者へ通知する基準も設けます。

トレーナーや店長に加え、管理部門や会員代表者が試すと、開発担当者だけでは見つけにくい不具合を拾えます。

フェーズ5:1店舗から始める段階的な稼働

本番稼働は小さく始めます。データ移行と初日の対応も、段階を追って進めます。

  1. 1店舗・1業態・数名のトレーナーから稼働し、全店舗一斉は避けます。
  2. 現役会員と直近の履歴を優先し、古い紙カルテは参照用に保管します。
  3. 移行前に会員ID、氏名、単位、日付、退会者の扱いを確認し、移行後に件数とサンプルを照合します。
  4. 初日の問い合わせ窓口、紙やExcelでの暫定運用、訂正承認者、連携エラーの確認者を決めます。
  5. 旧システムへ戻す場合に備え、読み取り専用で一定期間参照します。

フェーズ6:利用率と指導効果を測る定着

定着の目標は、記録を続けて指導の質と会員体験を改善することです。月次では、導入前の基準値と比べます。

  • 入力:記録完了率と入力時間を確認します。
  • 活用:前回記録の検索時間と会員のグラフ閲覧率を見ます。
  • 成果:測定実施率、次回来館率、休眠兆候へのフォロー件数を追います。

AIでメニュー提案や成果予測を行う場合も、自動で指導を確定しない設計にします。そのうえで、提案理由や参照記録、承認、修正履歴、危険な提案の抑止を残せるように、Human-in-the-Loopを組み込みます。

改善要望は、月次会議で「今すぐ直す」「次期に検討する」「運用で解決する」に分けます。こうして分けると、無制限な追加開発を防げます。

ポイント

迷ったら、現場の業務を先に書き出し、その流れに合う方式を選ぶ順番を守ります。方式を先に決めると、要件の抜けが後から画面やデータ構造の作り直しにつながります。

SaaS・パッケージ・スクラッチの選び分け

1店舗から数店舗で標準機能を早く使うならSaaS、業界向けの記録を整えるならパッケージ、自社独自の運用を作り込むならスクラッチが候補です。

まず、必要な要件を標準機能、設定変更、追加開発に分類します。方式は、その分類を見てから決めます。

短期間で標準化したい事業者向けのSaaS

SaaSは、公開されている条件と、標準機能で対応できる範囲を分けて確認します。

  • 導入範囲:初期費用を抑え、自社でサーバー運用や更新を抱えずに会員管理、予約、決済、入退館を始められます。
  • 公開価格:基本プランは1店舗あたり月額35,000円、初期150,000円です。
  • 標準外の機能:記録項目、会員公開画面、機器連携には追加費用や制限があり、個別確認が必要です。
  • 適合性:デモで記録から公開まで試し、標準機能に業務を合わせられるか判断します。

カード決済とオンライン口座振替は各月額5,000円です。さらに、入退館連携は1台あたり月額15,000円または16,000円・18,000円です。

(出典:株式会社hacomono公式料金ページ、2026年8月確認)

現場適合と費用のバランスを取るパッケージ・セミオーダー

パッケージやセミオーダーは、既存機能と個別対応の境界を確認して選びます。

  • 既存機能:会員管理や予約、測定、運動処方、カルテを業界向けに使い、店舗差は設定や開発で調整します。
  • 機能例:CLUB NETは測定値の一覧・推移グラフ、写真付きカルテ、運動処方を案内しています。
  • 個別見積もり:機器連携、過去データ移行、店舗間権限、独自料金、会員アプリが対象になりやすいです。
  • 確認方法:実データに近いサンプルでセッションを通し、標準機能と追加部分を分けます。

既存機能が指導の流れに合うなら、ゼロから画面や仕組みを作るより検討しやすくなります。

独自業務を競争力にするスクラッチ開発

スクラッチ開発では、複数拠点の会員相互利用と独自の運動指導、機器・IoT連携を、自社業務に合わせて設計できます。さらに、会員アプリや経営分析まで組み込めます。

一方で、要件定義から開発、テストまでを進め、そのうえでインフラやセキュリティ、保守を長く管理します。独自性が会員継続や指導品質に直結し、標準サービスでは解決できない場合に適します。

最小構成は、会員、記録、測定、権限の4つに絞り、Webアプリで稼働させる方法もあります。入力率や利用率を確かめてからアプリやAIを追加すれば、使われない機能への投資を抑えられます。

ポイント

要件を標準機能、設定変更、追加開発に分け、どの方式で受けるかを決めます。独自性が指導品質に直結し、標準サービスでは解決できない場合だけスクラッチを選びます。

費用相場とコストの内訳

SaaS、パッケージ、スクラッチの初期費用目安を横棒で比較した図。
方式が変わると初期費用の幅も広がります。

専用システムは公開見積もりが限られるため、公開価格と類似システムからの推定を分けて読みます。以下の金額は、確定価格ではなく予算検討用の目安です。

費用は、会員数と店舗数、記録項目で変わります。さらに、機器連携やデータ移行、アプリ、セキュリティ要件も、費用に影響します。

SaaS・既製サービスの初期費用は0万〜15万円程度が目安

既製サービスの費用は、初期額と月額を分け、追加機能や契約条件も別に比べます。

  • 小規模SaaS:初期0万〜15万円、月額0万〜3.5万円程度が目安です。
  • 機能追加:月額3.5万〜7.7万円程度になる場合があり、決済手数料や端末、機器連携、追加店舗の費用も加算されます。
  • 公開価格例:hacomonoは1店舗あたり月額35,000円、初期150,000円です。
  • 比較条件:月額は5年間積み上がるため、利用人数、店舗数、オプション、期間、解約条件をそろえ、買い切り型とも比べます。

これは標準的な会員管理の公開価格例で、トレーニング記録の範囲は個別確認が必要です(出典:株式会社hacomono公式料金ページ、2026年8月確認)。

買い切り型は、初期費用が大きく見えても、月額を抑えられる場合があります。

パッケージ・セミオーダーの初期100万〜500万円程度の推定

公開価格と推定レンジを区別し、導入範囲に応じて費用を見積もります。

  • 初期費用:カルテ、測定履歴、機器連携、権限、移行を含め100万〜500万円程度を推定します。
  • 保守・追加項目:月2万〜15万円程度を仮置きし、開発、端末、教育、移行は別にします。
  • 公開価格例:FLEXのFシステムは880,000円(税込)です。
  • 費用の扱い:レンジは類似システムからの推定です。記録や連携、移行を加える場合、公開価格だけでは総額を決められません。

オプション、セキュリティ、ハードウェアは別途見積もりです(出典:株式会社フレックス公式サービスページ、2026年8月確認)。

スクラッチ開発の初期800万〜3,000万円程度の仮置き

スクラッチは、対象機能に応じた費用と期間を要件ごとに見積もります。

  • 複合要件:機器連携、複数店、細かな権限、監査、アプリ、基幹連携を含め800万〜3,000万円程度です。
  • 類似事例:標準Webは500万〜2,000万円、大規模開発は2,000万〜5,000万円以上の推定例があります。
  • 期間:最小構成は4〜8か月、大規模構成は8〜14か月程度です。仕様確認、移行、審査、店舗差で延びる場合があります。
  • 見積もり:金額と期間を一つにまとめず、要件ごとの内訳で提示してもらいます。

金額は要件別の推定レンジであり、市場全体の確定価格ではありません。

5年総額で見るランニングコスト

運用費には、クラウド、保守、サポート、決済手数料が含まれます。SMS・メールやストレージも、運用費の対象です。ほかにも、端末、機器通信、バックアップ、追加開発の費用があります。

写真や測定履歴を長期保存する場合は、容量が増えます。そのため、保存期間と削除ルールを見積もり条件に含めます。また、契約終了時のデータ出力費用と形式も確認し、月額だけで選ばないようにします。

ポイント

予算は、公開価格と推定レンジを分けて読み、記録や連携、移行を加えた総額は個別見積もりで確かめる前提で組みます。スクラッチは、要件ごとの内訳で金額を見ます。

見積もりを取る際のポイント

良い見積もりは、業務上の成果と対象範囲、前提を分けて示します。除外項目や納期、保守も、別に明記してもらいます。

依頼前には、店舗数、会員数、スタッフ数をまとめます。そのうえで、記録項目、連携機器、既存データと、希望時期、予算上限、決裁条件も整理します。

業務・データ・運用の3面からなる要件書

見積もり条件の抜けを防ぐため、要件書を業務、データ、運用の3面から整理します。

  • 業務面:予約、指導、測定、フォローの流れと担当者を記します。
  • データ面:会員ID、種目、実績、測定、写真、メモ、公開範囲、更新履歴を記します。
  • 運用面:アカウント発行、権限変更、退会者、訂正申請、バックアップ、障害連絡、教育、問い合わせ窓口を記します。

既往歴やけが、治療、障害、健康診断結果を記録する場合は、法務担当と確認します。確認するのは、利用目的、説明、権限、委託先、保存期間です。

個人情報保護委員会は、病歴、診療、治療、健康診断結果などを要配慮個人情報の例に挙げています(出典:個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、2026年8月確認)。

体重や体脂肪率は、一律に同じ扱いだと断定せず、記録内容と利用目的に応じて設計します。

1セッションを最初から最後まで試すデモ

まず会員を検索し、当日の予約を確認して、前回履歴を見ます。そのうえで、今回の種目と重量、回数、セットを入力します。

続けて、コンディション、写真・測定値、次回課題を登録し、会員への公開まで操作します。

現場のトレーナーが想定データを入力すると、説明だけでは見えない負荷を確かめられます。

  • 入力と編集:前回値のコピー、種目・単位の追加、通信断時の動作を聞きます。
  • 閲覧と記録:修正前の値を追える監査ログと、会員に見せる項目を確認します。
  • 連携と出力:InBody・TANITAの型番、CSV・APIの返却方法を確かめます。

回答は、標準機能、設定、追加開発、対応不可に分けて記録します。

開発会社の実績と伴走体制

候補会社は、業態の経験だけでなく、伴走体制や評価軸もそろえて比べます。

  • 業態経験:フィットネス、パーソナルジム、総合クラブ、公共施設、メディカルの導入経験を確かめます。
  • 伴走体制:要件定義、現場観察、研修、障害窓口、機器会社との調整、担当交代時の引き継ぎを確認します。
  • 評価軸:記録、連携、会員表示、標準化、セキュリティ、価格透明性を同じ配点で比べます。

配点は事業モデルに合わせます。1店舗なら入力速度と成果表示、多店舗なら権限と全店集計を重視します。公共・メディカルなら同意と監査、スクールなら保護者と未成年者の扱いを見ます。

契約前に分ける追加費用と失敗リスク

契約前に、追加費用、連携の前提、運用上の責任を分けて確認します。

  • 追加費用:調査、移行、端末、研修、マニュアルが初期費用に含まれるかを確認します。保守時間と開発単価も同じ観点で確かめます。
  • 連携の前提:API仕様が未確定なら増額しやすいため、対応機種、方式、テスト環境、責任分界を記します。
  • 契約と運用:停止補償、復旧目標、脆弱性対応、データ返却・削除、再委託、漏えい報告を確認します。

重要な運用が別料金や利用者の作業になるなら、安くても負担は小さくなりません。金額と範囲、責任を比べます。

ポイント

見積もりは、要件書の3面をそろえた条件で依頼し、金額と範囲を別々に比べます。追加費用や連携の前提が曖昧な見積もりは、契約前に確認を重ねます。

導入後の定着とセキュリティを成功させる方法

健康情報を含む個人データを、利用と同意、閲覧権限、運用対策で守る構成を示した図。
同意・閲覧・日々の運用が管理の要になります。

未定着の原因には、入力項目の多さや目的の説明不足が挙げられます。さらに、記録方法のばらつき、記録の未活用、質問窓口の不在もあります。

研修だけでなく、記録ルールや権限、KPI、改善会議を組み合わせて進めます。

役割別の短い研修

役割に応じて研修内容を分け、導入後も段階を追って操作を身につけます。

  • トレーナー:1回のセッションで記録を完了する操作を学びます。
  • 店長と管理部門:未入力・エラー、権限、データ出力を確認します。
  • 経営者:KPIの見方を押さえます。

導入前には必須操作を、1週間後には集計を、1か月後には改善機能を説明します。こうすると、学習の負担を下げられます。

マニュアルは、機能の説明よりも、「初回記録を登録する」「重量を訂正する」「会員にグラフを見せる」といった業務シナリオで作ります。

店舗ごとに異なる運用は、全社共通ルールと店舗の裁量に分けます。このように分けておけば、独自項目や個人管理表への逆戻りを防げます。

健康情報と個人情報を守る最小権限の設計

健康情報を含む個人データは、取得目的と閲覧者を定めて管理します。

  • 対象情報:氏名、連絡先、契約、決済、写真、体組成、健康状態、けがや治療の情報を扱う可能性があります。
  • 利用と同意:目的、説明、同意・撤回、店舗間閲覧、保存期間、削除を決めます。未成年者は保護者、緊急連絡先、写真公開の同意も確認します。
  • 閲覧権限:トレーナーは担当会員、店長は所属店舗、管理部門は必要な集計に限ります。
  • 運用対策:退職・異動時の停止、二要素認証、操作ログ、復元テストを定めます。

個人情報保護委員会の通則ガイドラインなどを確認し、法務・情報セキュリティ担当と要件を確定します。

ポイント

導入後の定着は、研修だけに頼らず、記録ルールや権限、KPI、改善会議を一体で回せているかを見ます。健康情報は、閲覧者と目的を先に決め、権限を必要最小限に絞ります。

よくある質問

費用や期間は、事業規模と連携範囲によって変わります。判断の軸と確認方法を、以下の質問で紹介します。

トレーニング記録管理システムの開発期間はどのくらいですか?

SaaSの標準導入は最短1か月程度です。買い切りパッケージは、標準機能なら数週間から、カスタマイズ・連携込みで1〜3か月程度です。

スクラッチ開発は、標準的なWebシステムで4〜8か月、大規模構成で8〜14か月程度を仮置きします。

データ移行や機器仕様の確認、現場研修、セキュリティ審査で延びる場合があります。そのため、希望公開日から逆算して考えます。

紙カルテやExcelのデータは移行できますか?

ExcelやCSVは項目と形式がそろっていれば移行しやすい一方、紙カルテは入力やOCR結果の確認が必要です。

まず、現役会員と直近の履歴を優先します。そのうえで、会員IDや氏名、日付、単位、項目名の重複を整理してから移行します。

移行後は総件数とサンプルを照合し、古いシステムを一定期間参照できるようにします。

AIでトレーニングメニューを自動作成しても安全ですか?

AIは記録整理や候補提示の補助に使い、最終判断はトレーナーが行う設計が安全です。

提案根拠、参照データ、承認者、修正履歴、危険条件の抑止を要件に含めます。健康状態やけがの情報を不要に学習へ使わないよう、目的と委託先も確認します。

小規模なジムでも開発する価値はありますか?

小規模ジムは、SaaSやパッケージで会員・予約・記録の最小構成を導入し、入力率や閲覧率を確かめる方法が現実的です。

独自の指導法や機器連携が差別化に直結し、標準サービスで運用できないと分かった段階で、追加開発や専用システムへ広げます。

まとめ

このシステムは予約や決済だけでなく、指導内容を次回へつなぎ、会員に成果を見せる仕組みです。

紙やExcel、既存システムの中身を洗い出します。そのうえで、記録項目や入力者、公開範囲、連携機器、権限を要件にします。

6フェーズを小さく回してから全店舗へ広げる進め方

要件整理から定着までを6つのフェーズに分け、1店舗・少人数でPoCを行います。

費用は、公開価格と推定レンジを区別して扱います。初期費用だけでなく、月額や移行、教育、保守、機器連携、5年総額を比べます。

最初に作る資料は業務フローと記録項目

候補サービスを選ぶ前に、業務と記録を整理し、そのうえでデモで確かめます。

  1. 1回のセッションで、トレーナーが何を見て入力し、会員へ何を伝えるかを書き出します。
  2. 必須・任意の記録、スタッフ専用情報、会員公開情報を分け、デモで入力します。
  3. 機能数よりも、記録の継続や指導改善、継続率の向上につながるかを基準に選びます。

▼全体ガイドの記事
・フィットネス業向けトレーニング記録管理システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。