介護・福祉業向け訪問介護管理システムの開発・導入先は、訪問記録だけでなく、利用者台帳、計画書、シフト、請求、申し送りまで一つの流れでつなげられるかを基準に選ぶことが重要です。
本記事では、コンサルティングから開発まで対応する株式会社riplaを最初に、訪問介護・介護福祉分野で実績のある5社を紹介します。既製のSaaS・パッケージを導入する場合と、業務に合わせて追加開発する場合の違い、費用の見方、現場に定着する会社の選び方まで整理します。
▼全体ガイドの記事
・介護・福祉業向け訪問介護管理システム開発の完全ガイド
介護・福祉業向け訪問介護管理システムのパートナー選びが重要な理由

訪問介護のシステムは、単独の記録アプリを導入すれば終わるものではありません。利用者の契約・受給者情報を登録し、ケアプランと訪問介護計画書を作成し、ヘルパーの予定を組み、訪問後の実績を確定して請求につなげる業務基盤です。どこか一つのデータが分断されると、紙やExcelへの転記が残り、導入前と同じ負担が発生します。
訪問1件の業務フローをつなぐ必要があるためです
現場では、訪問予定の確認、利用者宅での開始・終了、提供内容や特記事項の入力、サービス提供責任者への報告、申し送り、実績の修正という作業が発生します。管理者側では、その記録を請求や利用者への請求書、加算の確認、運営指導に備えた帳票へつなげます。選定時は「機能が何個あるか」よりも、訪問後にヘルパーが何分で記録を完了できるか、請求担当者の転記が何回減るかを確認することが大切です。
導入後の定着と制度変更への対応を左右するためです
介護現場では、スマートフォン操作に慣れていない職員、直行直帰のヘルパー、通信が不安定な訪問先などを想定しなければなりません。さらに介護報酬の改定、請求方式の変更、標準仕様や介護情報基盤との連携に継続対応する必要があります。厚生労働省は、2028年4月1日までに全市町村で介護情報基盤の活用を開始する目標を示しているため、今後のシステム選びでは、現在の紙削減だけでなく、データ連携やアップデートの責任分担も確認する必要があります(出典: 厚生労働省「介護情報基盤について」、2026年4月更新)。
株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaの強みは、既製システムを入れること自体を目的にせず、現場の業務と経営上の成果から必要な仕組みを整理できる点です。訪問予定、ヘルパーの稼働、サービス提供記録、請求担当者の確認などをヒアリングし、パッケージ導入、既存サービスとの連携、追加画面の開発を組み合わせて検討できます。紙・Excel・複数システムに分散した情報を、どこまで統合するかも段階的に決められます。
個別開発では、利用者・職員・サービス提供責任者・管理者などの権限を分け、修正履歴や承認フローを残す設計が重要です。通信断時の一時保存、スマートフォンの片手操作、既存データの移行、会計・勤怠との連携など、導入後に問題になりやすい要件も初期段階で整理できます。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理などの基幹業務を扱ってきた経験を活かし、訪問介護事業所の業務を経営管理まで広げて考えたい法人に向いています。介護専用製品の機能をそのまま使うのではなく、法人独自の承認、拠点管理、請求前のチェック、経営ダッシュボードなどを設計したい場合に相談しやすい候補です。
一方で、介護報酬請求や制度対応を標準機能としてどこまで持たせるかは、プロジェクトごとに確認が必要です。訪問介護の専用システムを比較する際は、riplaに業務要件を整理してもらい、専門ベンダーとの連携を含めた構成や、5年総額、保守・制度改定対応まで提案してもらうと判断しやすくなります。
株式会社エス・エム・エス|月額定額で記録から請求までまとめやすいカイポケ

株式会社エス・エム・エスは、介護・障害福祉・看護などの事業者向けにカイポケを提供しています。訪問介護向けでは、利用者台帳、計画書、シフト作成、スマホ訪問記録、利用者請求書、インターネット請求などをまとめて扱える構成です。
特徴と強み
公式料金では、訪問介護・障害福祉の基本料金が月額25,000円(税別)で、初期費用、インターネット請求、法改正対応費用、更新料、サポート費用、解約金は0円と案内されています(出典: 株式会社エス・エム・エス「カイポケ訪問介護ソフトの利用料金」、2026年8月確認)。単一事業所で利用する場合、ソフト利用料だけなら年間30万円、5年間で150万円という計算ができ、導入予算の基準を置きやすい製品です。
職員数やPC・スマートフォンの接続台数による追加料金がない点も、ヘルパーが多い事業所では比較しやすいポイントです。ただし、端末代、通信費、データ移行、周辺サービス、特殊な帳票や独自承認フローの追加費用は契約前に確認する必要があります。
得意領域・実績
小規模から中規模の訪問介護事業所、訪問介護と障害福祉を同じ法人で運営する事業者、できるだけ早く標準機能で稼働したい事業者に向いています。無料のデモや資料で、利用者登録から訪問記録、実績確定、請求までを一通り操作し、紙の帳票と現場の入力負担がどこまで変わるかを確認するとよいでしょう。
株式会社ロジック|スマホとICタグに強いCare-wing 介護の翼

株式会社ロジックが提供するCare-wing 介護の翼は、訪問介護・訪問看護などの記録管理に特化したシステムです。スマートフォンとICタグを使い、利用者宅での訪問確認、記録、指示・報告・申し送りを簡単に行えるよう設計されています。
特徴と強み
ログインIDやパスワードの入力を省き、ICタグをかざして利用者や担当者を識別できるため、スマートフォンやパソコンに不慣れなヘルパーでも操作を始めやすい点が特徴です。Care-wingは記録管理に軸を置き、国保連請求機能をあえて搭載せず、15社以上の請求ソフトと連携できると公式に案内しています。既存の請求ソフトを残し、訪問記録の紙作業だけを先に減らしたい場合に検討しやすい構成です。
導入実績は3,000を超える介護事業所と公表されています(出典: 株式会社ロジック「Care-wing 介護の翼」公式サイト、2026年8月確認)。また、ベネッセスタイルケアが運営する訪問介護事業所24か所への導入事例も公開されています(出典: 株式会社ロジック「ベネッセスタイルケアの訪問介護事業所24か所に導入」、2024年4月)。
得意領域・実績
紙の訪問記録、サービス提供責任者の指示、ヘルパーへの申し送り、実績の回収を優先して効率化したい訪問系事業所に向いています。請求は既存ソフト、記録はCare-wingという分担も可能です。選定時は、請求システムとの連携範囲、ICタグの配布・交換ルール、通信が途切れた場合の入力、GPSや訪問時刻の扱い、記録データの出力方法を確認してください。
エヌ・デーソフトウェア株式会社|介護記録から請求まで広げやすいほのぼのNEXT

エヌ・デーソフトウェア株式会社のほのぼのNEXTは、介護記録から介護請求までの連動を重視した介護ICTソフトです。訪問系では、訪問サービスの請求業務、記録業務、提供票の連携を含む構成を検討でき、Care Palette Homeなどのモバイル・クラウド製品と組み合わせて現場入力を整えられます。
特徴と強み
複数の介護サービスや拠点を持ち、記録・計画・請求・帳票を同じデータ基盤で整理したい法人に向いています。公式サイトではクラウドに対応し、介護報酬改定にも対応する製品として案内されています。制度変更のたびに自社で請求ロジックを改修するのではなく、専門ベンダーのアップデートを利用したい場合に比較しやすい選択肢です。
訪問介護では、施設向けの画面をそのまま使えるとは限りません。直行直帰の職員が訪問先で予定、利用者情報、前回記録、指示、実績を確認できるか、音声入力やスマートデバイスに対応しているか、通信断時にどう保存されるかをデモで確かめることが重要です。
得意領域・実績
訪問介護だけでなく、居宅介護支援、通所、施設、障害福祉などを横断して管理したい中規模以上の法人が候補にしやすいベンダーです。製品の組み合わせ、利用者情報の共有範囲、法人本部の集計、LIFEや標準仕様との連携、保守窓口の体制をまとめて確認してください。料金は構成や利用形態で変わるため、事業所数と職員数を伝えたうえで見積もりを取得することが必要です。
株式会社カナミックネットワーク|多職種連携とAI活用を見据えたクラウド

株式会社カナミックネットワークは、自治体、医療機関、介護事業者などの多職種・多法人間の情報共有を視野に入れたカナミッククラウドサービスを提供しています。事業所の中だけで訪問記録を完結させるのではなく、地域包括ケアや医療・介護連携まで含めてデータの流れを考えたい法人に適した候補です。
特徴と強み
カナミックネットワークは2025年6月、カナミッククラウドサービスを介護SaaSから介護AISaaSへ進化させ、本格AI搭載クラウド介護ソフトの提供開始を発表しました(出典: 株式会社カナミックネットワーク「介護現場の人手不足をAIで解決へ」、2025年6月12日)。AIによる記録要約や業務支援を検討する場合でも、AIがケア判断を自動確定するものではなく、職員による確認・承認と編集履歴が残るかを確認する必要があります。
地域連携型クラウドでは、事業所内の権限だけでなく、医療機関、自治体、ケアマネジャーなど相手先ごとの閲覧範囲を設計します。誰がどの情報を見られるか、同意の取得・撤回、データの保存場所、障害時の連絡、外部連携の費用を要件に含めて比較してください。
得意領域・実績
複数の法人・サービスをまたぐ情報共有、自治体や医療機関との連携、将来的なAI活用を重視する法人が比較対象にしやすい企業です。訪問介護単独の記録・請求を低コストで始めたい場合は、必要な機能が過剰にならないか、逆に地域連携を後から追加する場合はデータを拡張できるかを、導入範囲を分けて確認するとよいでしょう。
株式会社ワイズマン|訪問予定・記録・請求と本部管理を組み合わせやすい

株式会社ワイズマンは、医療・介護・福祉向けの業務システムを提供する企業です。訪問介護向けには、ホームヘルプサービス管理システムSP、ケア記録オプション、訪問系サービス向け記録システムのすぐろくHomeなどを組み合わせる構成が案内されています。
特徴と強み
ホームヘルプサービス管理システムSPでは、勤務スケジュールの作成、訪問職員の割り当て、訪問日誌入力、提供件数や実績の集計を扱えます。すぐろくHomeでは、訪問先で利用者情報や計画書を確認し、訪問記録、報告、指示、連絡事項をスマートデバイスから入力・共有する考え方が示されています。現場と事業所の情報共有を同じ製品群で整えたい場合に検討しやすい構成です。
料金は利用体制に応じた設定とされており、公開ページでは個別見積もりを案内しています。基本情報はCSVファイルを用意すれば移行できると説明されているため、既存システムからの入れ替えを考える法人は、氏名・住所・電話番号以外の移行項目、履歴・帳票・請求データの扱いも併せて確認してください(出典: 株式会社ワイズマン「訪問介護事業所向け介護ソフト」、2026年8月確認)。
得意領域・実績
訪問介護、訪問看護、通所、施設など複数のサービスを運営し、将来は本部で売上や稼働実績を集計したい法人に向いています。全国のサポート拠点や導入支援を利用できる点も比較材料です。デモでは、急なキャンセルや担当者変更が生じたときの予定修正、記録の修正履歴、請求前のチェック、利用料の合算、本部管理までを実際の業務順に操作してください。
介護・福祉業向け訪問介護管理システムのパートナー選びのポイント

6社を比較するときは、知名度や機能数だけで順位を決めないことが大切です。事業所の規模、現在の請求ソフト、ヘルパーのIT習熟度、複数拠点の有無、今後の事業展開に応じて、標準導入、連携、個別開発のどこまで必要かを判断します。
実績は自社と似た業務フローで確認します
「介護業界での導入実績がある」という説明だけでなく、訪問介護のどのサービスに対応したか、事業所数と利用者数はどの程度か、紙からの移行をどう進めたかを確認してください。可能であれば、同じ規模・同じサービス構成の導入事例を紹介してもらい、記録時間、請求差戻し、訪問漏れ、問い合わせ件数などの導入効果を聞きます。
現場操作・連携・セキュリティを同時に評価します
デモでは、利用者登録から予定作成、訪問開始・終了、記録入力、指示・報告、修正、実績確定、請求までを通しで操作します。スマートフォンの片手操作、音声入力、ICタグやQR、GPS、写真添付、通信断時の一時保存が必要かも、現場の職員に試してもらうことが重要です。
個人情報を扱うため、役割別権限、多要素認証、通信・保存時の暗号化、操作・修正履歴、バックアップ、脆弱性対応、クラウド障害時の復旧目標、委託先との責任分界を確認します。AI機能を使う場合は、入力データの学習利用の有無、出力の根拠、職員の確認・承認、誤りを修正した履歴も確認してください。
月額だけでなく5年総額と保守体制を比べます
訪問介護ソフトのクラウド型は月額5,000円から5万円程度、パッケージ導入は初期費用や設定費を含めて高くなる傾向があります。ただし、訪問介護専用の個別見積もりを公開する会社は限られるため、金額レンジをランキングのように扱うのは危険です。ソフト料金、端末・通信、初期設定、データ移行、研修、追加帳票、API利用、保守、制度改定対応を分けて見積もり、5年総額で比較してください。
個別カスタマイズは300万〜1,000万円程度、フルスクラッチは1,000万〜3,000万円超になる可能性がありますが、これは利用者数、拠点数、モバイルアプリ、請求連携、セキュリティ要件、移行量によって大きく変わる開発上の目安です。正式な判断には、業務フローと優先順位を添えた相見積もりが必要です。
よくある質問

訪問介護管理システムの比較では、料金、請求、スマホ入力、既存データの移行、制度対応について質問が多くなります。ここでは、導入前に特に確認したい内容を回答します。
訪問介護管理システムの料金相場はいくらですか?
クラウド型のソフトは月額制、パッケージや個別開発は初期費用と保守費用を含む見積もりになるのが一般的です。例えばカイポケは公式に月額25,000円(税別)を掲げていますが、端末、通信、移行、研修、追加機能の費用は別に確認する必要があります。安さだけでなく5年総額と、制度変更時の対応費用まで比較してください。
既製の介護ソフトと個別開発はどちらがよいですか?
早期導入、介護報酬請求、標準帳票、制度改定への対応を優先するなら、介護専用のSaaSやパッケージが向いています。独自のシフト制約、法人固有の帳票、会計・人事・CRMとの深い連携を重視するなら、既製品への追加開発やSIerによる連携を検討します。最初から全てをスクラッチにせず、標準機能と個別開発の境界を明確にする方法も有効です。
ベンダーのデモでは何を確認すればよいですか?
利用者登録から訪問予定、スマートフォンでの開始・終了、記録、指示・報告、修正、実績確定、請求までを、実際の職員に一連の流れで操作してもらいます。さらに、通信断、急なキャンセル、担当者変更、記録の訂正、退職者のアカウント停止、障害発生時の復旧を想定した質問をしてください。デモの参加者は、管理者だけでなくヘルパー、サービス提供責任者、請求担当者の3者をそろえることがポイントです。
まとめ

介護・福祉業向け訪問介護管理システムは、訪問記録だけでなく、利用者情報、計画書、シフト、申し送り、実績、請求、経営管理までをつなぐ業務基盤です。今回紹介した6社は、コンサルティング・個別開発に対応する株式会社ripla、月額定額で標準導入しやすいカイポケ、スマホとICタグに強いCare-wing、介護記録と請求を広く管理しやすいほのぼのNEXT、地域連携とAIを見据えたカナミッククラウド、訪問予定・記録・本部管理を組み合わせやすいワイズマンです。
最適な会社は、事業所の規模や現在の業務フローによって変わります。候補を2〜3社に絞ったうえで、ヘルパー、サービス提供責任者、請求担当者が実データに近いシナリオでデモを行い、導入費・端末費・移行費・教育費・保守費を含む5年総額で比較してください。現場の入力負担と請求の転記が減り、制度変更や介護情報基盤への対応を継続できるパートナーを選ぶことが、長く使えるシステムにつながります。
▼全体ガイドの記事
・介護・福祉業向け訪問介護管理システム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
